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料理人で冒険者もやってるお話 ~準備編~
防具にもドラゴンのある部分を使うらしいです。
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チリンチリン。
包丁屋のドアが開けられて鈴がなる。
「いらっしゃいませー。」
店主はそう言ってドアの方を見た。そこには激しく息切れをしている、先ほど走って店を出て行った青年の姿があった。
「こ、これで・・・。はあ、はあ、伝説の包丁を作ってくれ。」
青年はそれだけ言うと、崩れ落ちた。
「お、おい!大丈夫か!」
店主は心配して青年の元に駆け寄るが、息はしているので、単に疲れているだけだろう。そして青年の右手には、あの、伝説のドラゴンの脊椎だと思われる物が握られていた。
「こ、これは・・・!」
店主は初めてこの目でみるドラゴンの脊椎だろう物に驚く。ドラゴンの脊椎は触ると本物かどうかがわかる。なので店主は恐る恐る青年の右手ににぎられている物に触る。
プニッ。
柔らかい。さらに弾力もある。そして・・・。
店主はドラゴンの脊椎を思いっきり手で引っ張る。
伸びて細くなった脊椎の中で何やら光の粒子が動いているのが透けて見える。。
「これは、本物だ!おい、青年!なんでお前がドラゴンの脊椎を持っているんだ!だが、これで伝説の包丁の材料は揃った。そうだな、俺が無理言って明日には仕上げさせよう。これは俺を感動させてくれたお礼だ!明日の昼ぐらいにまた来てくれ!」
俺はその声に左手の親指を立てて、了解。と言った。
△△△
五分ぐらいたっただろうか、俺はむくっと起きあがる。ようやく疲れがなくなった。しかし、こんなになるまで走るとは、我ながら恐ろしい。
店主は何故かいなかった。まあ、伝説の包丁は明日の昼ぐらいに出来るらしいから、その間に防具を買いに行くか。俺はそう思って、防具屋・・・ではなく服屋に行った。普通の服ではなく、職場で使う服などが売られている店に。
しばらく歩くと、俺がよく服(エプロン)を買っている店に着いた。そして中に入る。
チリンチリン。
「いらっしゃいませー。あら?クロキちゃんじゃない。どうしたの?あなたのレストランはドラゴンなんとかっていう料理で猫の手も借りたい状態だと聞いていたのだけど?」
温厚そうなおばちゃんが俺に向かってそう言った。俺はこの店の常連客なのでここのおばちゃんとは知り合いだ。俺はおばちゃんに王様の専属冒険者になったことを伝え、
「なんか、軽くて丈夫なエプロンはないかなーって。防具だとなんか動き辛いし、重いし。」
と言ってみる。俺はドラゴンとの戦闘の時を思い出し、モンスターは油断しまくりだ。という勝手な考えを持っている。だから、防具は頑丈なエプロンぐらいでいいかなーっと思っていた。
「軽くて丈夫なエプロンねー。・・・あ、そうだ!クロキちゃんたしかドラゴンを倒したんでしょ?ならドラゴンの鱗を使って軽くて丈夫なエプロンを作れると思うよ。鱗を持って来てくれたら縫い付けるだけだから、そうねー、三十分ぐらいで出来るわよ。」
鱗!よかった。鱗は捨てていない。しかし鱗がまさかこんなところで役に立つとは。
「分かったよ。じゃあちょっと鱗をレストランから持って行くよ。・・・あ、そうだ。代金ってどのくらいかかる?どんな値段でも良いよ。」
俺は結構な額が来ても王様に払って貰えば良いので、気軽に聞く。
「うーん、そうねぇ・・・あ、そうだ。実はね、私まだドラゴンなんとかって食べてないんだわ。店を開けるわけにはいけないしね。だからその料理を持って来てくれたらタダで作ってあげる。」
ドラゴンステーキを持ってくれば良いのか。それなら大丈夫そうだ。
「分かったよ。じゃあ大体二十分後ぐらいにもう一回くるね。」
俺はそう言って服屋を後にした。
包丁屋のドアが開けられて鈴がなる。
「いらっしゃいませー。」
店主はそう言ってドアの方を見た。そこには激しく息切れをしている、先ほど走って店を出て行った青年の姿があった。
「こ、これで・・・。はあ、はあ、伝説の包丁を作ってくれ。」
青年はそれだけ言うと、崩れ落ちた。
「お、おい!大丈夫か!」
店主は心配して青年の元に駆け寄るが、息はしているので、単に疲れているだけだろう。そして青年の右手には、あの、伝説のドラゴンの脊椎だと思われる物が握られていた。
「こ、これは・・・!」
店主は初めてこの目でみるドラゴンの脊椎だろう物に驚く。ドラゴンの脊椎は触ると本物かどうかがわかる。なので店主は恐る恐る青年の右手ににぎられている物に触る。
プニッ。
柔らかい。さらに弾力もある。そして・・・。
店主はドラゴンの脊椎を思いっきり手で引っ張る。
伸びて細くなった脊椎の中で何やら光の粒子が動いているのが透けて見える。。
「これは、本物だ!おい、青年!なんでお前がドラゴンの脊椎を持っているんだ!だが、これで伝説の包丁の材料は揃った。そうだな、俺が無理言って明日には仕上げさせよう。これは俺を感動させてくれたお礼だ!明日の昼ぐらいにまた来てくれ!」
俺はその声に左手の親指を立てて、了解。と言った。
△△△
五分ぐらいたっただろうか、俺はむくっと起きあがる。ようやく疲れがなくなった。しかし、こんなになるまで走るとは、我ながら恐ろしい。
店主は何故かいなかった。まあ、伝説の包丁は明日の昼ぐらいに出来るらしいから、その間に防具を買いに行くか。俺はそう思って、防具屋・・・ではなく服屋に行った。普通の服ではなく、職場で使う服などが売られている店に。
しばらく歩くと、俺がよく服(エプロン)を買っている店に着いた。そして中に入る。
チリンチリン。
「いらっしゃいませー。あら?クロキちゃんじゃない。どうしたの?あなたのレストランはドラゴンなんとかっていう料理で猫の手も借りたい状態だと聞いていたのだけど?」
温厚そうなおばちゃんが俺に向かってそう言った。俺はこの店の常連客なのでここのおばちゃんとは知り合いだ。俺はおばちゃんに王様の専属冒険者になったことを伝え、
「なんか、軽くて丈夫なエプロンはないかなーって。防具だとなんか動き辛いし、重いし。」
と言ってみる。俺はドラゴンとの戦闘の時を思い出し、モンスターは油断しまくりだ。という勝手な考えを持っている。だから、防具は頑丈なエプロンぐらいでいいかなーっと思っていた。
「軽くて丈夫なエプロンねー。・・・あ、そうだ!クロキちゃんたしかドラゴンを倒したんでしょ?ならドラゴンの鱗を使って軽くて丈夫なエプロンを作れると思うよ。鱗を持って来てくれたら縫い付けるだけだから、そうねー、三十分ぐらいで出来るわよ。」
鱗!よかった。鱗は捨てていない。しかし鱗がまさかこんなところで役に立つとは。
「分かったよ。じゃあちょっと鱗をレストランから持って行くよ。・・・あ、そうだ。代金ってどのくらいかかる?どんな値段でも良いよ。」
俺は結構な額が来ても王様に払って貰えば良いので、気軽に聞く。
「うーん、そうねぇ・・・あ、そうだ。実はね、私まだドラゴンなんとかって食べてないんだわ。店を開けるわけにはいけないしね。だからその料理を持って来てくれたらタダで作ってあげる。」
ドラゴンステーキを持ってくれば良いのか。それなら大丈夫そうだ。
「分かったよ。じゃあ大体二十分後ぐらいにもう一回くるね。」
俺はそう言って服屋を後にした。
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