三人の精霊と俺の契約事情

望月 まーゆ

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第3章: 三人の精霊と俺の時空ラビリンス

2度目のホーエンハイムの攻防③

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「私は、聖堂騎士団のシュミットと申します」

真っ青な制服に身を包み、首からは金の神聖教の紋様のネックレスをぶら下げている。

オールバックに決めた頭とニタニタと嫌味に笑うゲス顔。

「大人しく魔女教徒を差し出して下さい。
そうすれば危害を加えません」

「ウチには魔女教徒なんていないと初めから言っている!!」

「神の使徒の前で偽りは通用しませんよ。
調べはついています。
従わないなら力強くで調べさせてもらいますよ」

「最初からそのつもりなんだろ。
こっちは素直に差し出すつもりは1ミリ足りとも無いんだよ!」

アクセルが腕を上げるとアクセルの背後に控えていたキャットハンズの騎士団が一斉に聖堂騎士団に立ち向かって行ったーー。






キャットハンズ。騎士団長メルル率いる、亜人猫族による騎士団。
ホーエンハイムの誇る自慢の騎士団である。

兵力は少ないが少数精鋭部隊であり、
個々の能力は高いのが自慢である。

猫族の自慢であるスピードを活かす為に、
軽くて扱いやすいレイピアと呼ばれる細身の片方剣を使用している。


メルル達、キャットハンズは絶望的に攻め寄せる聖堂騎士団を必死に食い止めていた。

ホーエンハイムが残骸絶壁の孤島に建っていることから領域に入る為には、大きな橋を渡らなければならない。

幸いにも一気に攻め込まれる事は無いので、
同時に相手取ることが少ないのが救いだった。

前の世界でも、ホーエンハイムが落城せずにアーサー達が間に合ったのもこの地形のおかげだ。

力が無い代わりにスピードと連携と剣術で、翻弄してきたが、数に勝る恐怖はなかった。

徐々に疲労が見え始める・・・。
僅かな隙を突かれては攻め込まれる。

最後尾で陣取るアクセルの所まで敵が攻め込まれる数が徐々に増えてきた。

キャットハンズの最大の弱点は魔法が使えない。魔法に対する防御策が無い事だ。

唯一の救いは、ルナによる魔法障壁である程度は回避出来ている。

契約してない精霊の為に魔力は自力になり、限度がある。

契約している精霊は、パートナーの魔力と愛の力で魔法を発動させる。
愛の力が大きいほど魔法の威力も大きな物になる。

契約してない精霊の魔法は子どものおままごと程度なのだ。

アクセルは遠く離れたシュミットと目が合ったーー。

ニヤニヤと小馬鹿にするような嫌らしい顔。
降参したらどうだと言わんばかりの態度だ。


「メルルーー!!前線の状況は?」

「魔法が厄介にゃん、ルナにゃんが一生懸命障壁を貼ってくれてるから何とか耐えてる状況にゃん」

メルルも既に負傷していて所々、血が滲んでいる。

ルナ・・・

こんな状況で。
もっと違う形で彼女に伝えたかった。


「・・・メルル、ルナを呼んで来てくれ」

メルルはアクセルを見つめる。
何となく察しはついた。

アクセルの気持ちを知っていたからだ。
メルルは心を痛めながらも、

「ハイですにゃ、ルナにゃんをお連れしますにゃ」

メルルは前線へとルナを呼びに駆け出したーー。


☆ ☆ ☆

「お前ら金色の瞳エンペラーアイが発動してないけど、魔法は使えるのか?」

「えっと、うん。アーサー様と感覚リンクしてるから頭にアーサー様が使ってほしい魔法が入ってくるよ」

リサは少し思い出しながら答える。

「まだこの世界では実際に魔法を使ってませんから何とも言えないですが、アーサー様に魔力があれば問題無いと思いますわ」

シルフィーもリサ同様に同じような返答をしてくれた。

一つ疑問がある。

「俺自体に魔力があるなら、俺も魔法が使えるのか?」

「・・・恐らくですが可能かと」

アーサーは右手に魔力を集中させてみる。
徐々に右手が光輝き球体状に魔力が集まってくる。

おおおお!!!

これが魔法・・・

ずっと憧れていた、使うことが出来ずに諦めていた魔法が今やっと使えた。

三人の精霊たちは目を細めてアーサーを見つめていた。

三人の精霊たちにもアーサーの気持ちが痛いほど分かるのだ。

魔法が使えない事でどれだけの辛い思いをしたか。

「俺も戦える・・・みんなを守れる!」

アーサーは右手をぎゅっと握り締める。

三人の精霊たちを見つめる。
これまで助けてもらってばかりだったけど、
今度は俺もお前らを守ってやれる。

アーサーの心の中の声は、感覚リンクで三人の精霊たちにも伝わる。

ご主人様の優しい言葉。

こんなに愛されて大切にされている自分たちは何て幸せなんだと思う精霊たち。

今度こそは絶対にあの日のような醜態は晒さない。

命に代えてもご主人様を守ってみせると三人の精霊たちは胸に刻む。


「ーーアクセル達を助けてやろうぜ」


「「「 はい!!!」」」


アーサーと精霊たちは、戦場へと駆け出して行ったーー。





「アクセル?話ってーーーー」

いつもと雰囲気の違うアクセルに戸惑うルナ。

真剣な表情でルナを見つめる。

ドキドキ・・・

緊張する。
そんな真剣な表情で見つめないでよと、
ルナは心の中で叫んでいた。

アクセルは口を開いたーーーーーー。

「ルナ、俺と契約してほしい」


思いがけない告白・・・

涙が溢れた。
大好きな人から一番言って欲しかった言葉。

右手を差し出すアクセル。
夢のような一言に胸をときめかせるルナ。
返事は勿論決まっている。

「はい。喜んで」

アクセルの掌に小さな手を乗せるルナ。
その手を優しく包み込み、

ーーそして、

アクセルはルナを自分に引き寄せ、
唇と唇を重ねた。

眩い光が二人を包み込む。
数秒間二人はお互いの唇の感触に触れた。

 顔を真っ赤にして目をうるうるさせるルナ。
心臓の音がアクセルに聞こえているんじゃないかって程にドキドキが止まらない。

それに、アクセルを見つめることが出来ない。

ドキドキを押し殺してルナは、

「アクセル様、光の精霊のルナです。
 あなたを命をかけて御守り致します」

スカートの両端の裾を摘み上げて、両足をクロスさせて会釈をするルナ。

「アクセルだ。よろしくな!」

「はい。アクセル様」

笑顔を見せるルナ。


ひと通りの様子を見ていた精霊たちも皆、ルナの契約に喜んでいた。

エルザは恋愛ドラマを見せられて「鼻血が出そうなの」と、メロメロになっていた。




「契約した精霊の魔力が如何なるものか、徳と味わうが良い!」

ルナの顔付きが変わる。

「行くぜルナ!自分たちの国は自分の手で守んなきゃな!」

「はい!行きます。
 天に輝く光の化身よ 我に力を与えたまえ
我が名はルナ、光の精霊の名の元に、
星降る輝きスターライトフレア

無数の星屑が雨の様に降り注ぎ、敵を殲滅させる。
前の世界でのルナの魔力の数段上の威力だ。

その隙にアクセルが敵陣に切り込む。
その身体能力の高さは、前の世界のアヴァロン魔法騎士団のリンスレットと同等かそれ以上のスピードだ。

「ほう、素晴らしいスピードだ。だがーー」

一瞬にしてシュミットの目の前まで移動し、
剣を振るうが、刃と刃が交差し火花が散る。

剣を押し合ってその勢いで後方に下がり、
前進し切り込むが再び刃と刃が交差する。

上段、下段、切り込み、休む間も無く連続して攻撃を繰り出すアクセル。

縦横無尽の斬撃をいとも容易く受け流すシュミット。
これだけの攻撃を前にしても笑みを浮かべる余裕がある。

「無駄な浪費は辞めた前、君の太刀筋は全部丸見えだよ」

その言葉に距離を取るアクセル。
剣がシュミットの間合いに入った瞬間に感じる異様な感覚。まるで重力がそこだけ無くなった様に軽くなる。

「これが噂に聞く『零フィールド』なのか」

「ご名答、私は選ばれた神の使徒です。
 よって、神の御加護である『零フィールド』は使えて当然であろう」

聖堂騎士団の選ばれた聖騎士、神の使徒と呼ばれる騎士にのみ与えられた特異能力。

それが零フィールド。

一定の領域内で起こる全ての物理攻撃・魔法攻撃を予測することができる。
練度が高ければ攻撃を拒絶することが可能になる。

「こちらからも行かせてもらいますよ!」

シュミットは両手持ちの大剣を姿勢を低くして構える。

「アクセル、魔力を帯びた剣よ。
神の使徒とかいってるけど、ちゃっかり魔力を使ってるじゃない」

「この世界で魔法を使えないんじゃ、
戦って生きていけないだろ」

ムスッと頬を膨らませるルナに、アクセルは苦笑いを浮かべる。

「我が剣受けてみるが良い!
 閃殺・ラグナフェイド」

無形の斬撃が閃光とともにアクセルを襲う。

「ルナ!」

「はい!天の障壁ライトニングウォール

アクセルの前に光の壁が現れるが、
それを無視する斬撃。
アクセルは腹部からおびただしい流血をする。

「アクセル様!!」

ルナは駆け寄りすぐに回復を魔法を施す。
ゆっくりと近寄ってくるシュミット。

「今度は俺が相手になってやるよ!」

アクセルの後方から叫び声が響いた。

「アーサー!」

アクセルに回復魔法を施しながらアーサーたちを見つめる。
この上ない助っ人に笑みを浮かべる。

「精霊使いか。悪いがこの私には魔法は通用せんぞ」

シュミットは身構える。

「アーサー様、聖堂騎士団の一部の人間には零フィールドと呼ばれるこの世界特有の拒絶空間を使用出来るようです。
私たちで言うところの障壁で魔法だけでなく、物理攻撃も回避するそうです」

「無敵のバリアか・・・」

シルフィーの説明に顔を歪める。

「何かしらの弱点は必ずあるはずです。
使用回数や使用時間、発動の条件など常に展開し続けられる訳がないはずです」

「まずは、魔法をどれだけ防げるか確認させてもらおうか!」

アーサーが指をポキポキ鳴らすと、

「天に燃えゆる不死鳥よ 我に力を、
爆炎豪火球フレイムフュージョン

「大地の母ガイアよ 我に力を、
隕石流星群メテオシャワー

疾風の犬鷲アサルトグリフィン

リサ、エルザ、シルフィーが同時に魔法を発動のさせる。

シュミットに三人の精霊たちの放った魔法が次々に直撃する。

段違いの高威力と魔力量の精霊たちの魔法に聖堂騎士団の騎士達は怯む。

シュミットは零フィールドにより無傷ではあったが表情が曇る。

「な、何者だ?」

ルナも目を丸くして三人の精霊たちを見つめる。

「す、凄い。何て魔力量なの」


アーサーは今の一撃で手応えを感じたのか三人の精霊たちに更に、

「次元の違う魔力量にその偽障壁はどこまで耐えられるかな?」

金色の瞳エンペラーアイの時は通常時は魔力に蓋をして、スイッチを入れた際にだけパンドラの箱を少しずつ魔力を解放していた。

今はそんなリミッターは全くない。
アーサー自身が好きなだけ魔力量を操作出来る。

溢れ出す魔力。
空気が振動する。


シュミットは悟った。
コイツは危険だーー。

頭に浮かんだ二文字。

ーー撤退。


「ーーメイザース様に報告だな」

シュミットは薄ら笑いを浮かべた。

リサが隙をついて無演唱の魔法を放つ。

「フレイムバースト!」

「くっ、鬱陶しいうっとうしい

零フィールドで直撃を回避する。

ーー次の瞬間、

目の前にアーサーが現る。

「身体能力強化魔法か!!」

「無属性魔法は回避出来るのかい?」

「ーーーーっ!!!」

聖光の言魂ソウルブリンガー!」

アーサーが放った魔法がシュミットの腹部に直撃し吹き飛ぶ。


周囲に砂ほこりが舞い上がるーー。



ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー



「ふーーっ、まさかこんなあっさりと、
零フィールドを破ってくる奴がいるとは思いませんでした。この魔法無効化の付与されている防護服が無ければ完全にあの世でした」

額の汗を拭いながら鎧の下の服を手で触るシュミット。

「それにしても、あの精霊使いは何者ですかね?あの魔力量は少々危険ですね」




砂ほこりが晴れた頃には聖堂騎士団の姿はそこには無かったーーーー。





ーー 喝采と拍手の喜びのあとに ーー
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