ショートショートホラーミステリー小説集

キタさん

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ごめんね…。

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「ただいま!」

と言っても、親は旅行中だから、留守。

私は服を全て脱ぎ捨てた…まるで裸族だ。

女子高生たる私はスッポンポンで机に向かい、受験勉強を始めた。

やがて、2時間が経ったので、休憩。

私は黙々とシュークリームを口に入れた。

あれ、絨毯に染みがついてるけど、誰がつけたのかしら…私だっけ?

若いくせに物忘れがひどくなる一方ね…まぁ、後できれいにしよう。

それから、私の部屋には冷蔵庫があるので、アイスを買って来ても、台所の冷蔵庫まで行く必要は無く、シュークリームも自室の冷蔵庫から出した物だ。

親が新たな冷蔵庫を買う時、古いのを貰って、部屋に備え付けたのだ。

あれ、蝿が飛んでる…もぅ、やだなぁ。

生ゴミなんかあったっけ?

あぁ、昨日、カズオ君が遊びに来て、食べ散らかしたんだっけ?…そうだ、生ゴミをビニール袋に入れて、外に出しておくのも何だから、帰って来てから処理しようと思って、押し入れに放ったのよね。

カズオ君たら携帯、忘れていっちゃって…おまけに今日は彼、学校を休んだから渡せなかったわ。

カズオ君の家の近くまで行ったけど、何だか取り込んでいるみたいだから、帰って来ちゃった。

そう言えば、ナオも休んでたなぁ。

携帯に掛けても全然出ないし、どうしたんだろう?

カズオ君と遊んでるのかな…全く、カズオ君たら私がいるのに、ナオとも出掛けてるみたいだし、酷いなぁ。

今度、2人をとっちめてやらなきゃ。

エッと、テレビ観たいんだけど、リモコン、どこだっけ?本当、物忘れが酷い…。

シュークリーム食べちゃったから、次はスイカでも食べようかな…暑いからね。

私は冷蔵庫を開く。

見事なスイカが2個ある…1個取り出し、包丁を持って来て、半分に割ると、きれいな赤色が覗く。

頂きます…と思ったけど、まずゴミを始末しないと。

私は押し入れを開けると、ゴミの入ったビニール袋があり、何か大事な物を捨ててはいないか、中を確認する。

アレ、ナオの携帯じゃん…何でこんなところにあるのかしら?

そっか、すっかり忘れてた…ナオも来たんだっけ。

まずナオが来て、ナオがおいとましたら、カズオ君が来て、カズオ君もおいとましたから、カズオ君に貰ったスイカを冷蔵庫にしまって…あ、スイカはナオも持って来てくれたっけ…そうだ、ナオとカズオ君がそれぞれ1個ずつだったわね。

さて、と、服を着る前にシャワーを浴びて、明日の朝だと面倒臭いからゴミ出しに行っちゃお。

あー、気持ちいい…私は体をきれいに洗い、服を着て、ゴミの入ったビニール袋を持って外へ出た。

まだ暑いなぁ、だから蝿がいたのか…。

私がゴミ捨て場に向かっていると、前から誰かがゆっくりと歩いて来る。

この近辺では見たことが無い2人の男たち。

2人は私に近付いて来て、尋ねた。

「君、カズオ君とナオさんの同級生だね?」

何で知ってるの?

しかも、腕っぷしが強そうで、私は恐怖を覚えた。

「あの、あなたがたは誰なんですか?」

私が質問し終わらぬうちに、1人がボソボソと喋った。

「君、ちょっと話があるんだけど…」

目がギラギラと光っている…もしかして、私を襲うつもり?

2人はますます私に近付いて来る。

私はビニール袋を放り投げ、一目散に逃げた。

しかし、2人は追って来る。

どうしよう…何とか家まで帰らなくちゃ…その点、私は有利だろう、この辺りは完全なるテリトリーだから。

そう言えば、カズオ君やナオともよく走ったっけ…鬼ごっこもしたな…2人は逃げてばかりだったなぁ。

私は怪しい男たちをうまくまき、何とか無事、帰宅した。

あー、怖かった。

あれ、カズオ君にナオ、いつの間に来てたの。

スイカ、食べる?あれ、無いや…。




私は病院で治療を受けると、全て思い出した。

あの日、カズオ君とナオが私の家に遊びに来る予定で、私はカズオ君よりわざとナオを早く来させて、私はナオに悟られぬよう、ナオの頭を後ろからバットで叩いて、その拍子に血が絨毯に飛び散って、ナオは倒れたので、私は血がかかってもいいように、全裸になって、ナオを浴室で解体して、頭は冷蔵庫にしまい、体はビニール袋に入れた。

私は何食わぬ顔をして、カズオ君が来るのを待ち、やはりバットで頭を叩き、倒れたので、浴室で解体、頭は冷蔵庫へ…2人の頭部はまるでスイカみたいだった…だから、半分に割ったら、赤色の血が見えた。

それから、解体後の肉片などが入ったビニール袋は押し入れに隠したから、蝿が飛んでた。

ナオの携帯はゴミ袋にまぎれてたんだけど、カズオ君のは床に転がってたので、学校帰りに自宅に届けようとしたら、カズオ君の行方が分からなくなり、警察が来てて、取り込んでた。

それで、私に近付いて来たのは刑事たちで、私がカズオ君とナオに対して、嫉妬に狂ったことを突き止めたのが理由だった。


カズオ君、ナオ、ごめんね…。


(*Prologueに投稿したものです)
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