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マドンナの怒り
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私は皆んながチヤホヤしてくれるクラス一の人気者。
美人で、頭が良くて、スポーツも出来て、何もかも申し分ない存在。
あだ名は、当然、マドンナ!
だけど、私のお眼鏡にかなう男性はまだ現れない。
まぁ、でも気長に待つしかないだろう。
そんなことを考えながら、私は一人、夜道を歩いていたが、突然、木枯らしが吹き、ブルっと震え、くしゃみが出そうになったので、体をかがめた。
少しして、落ち着いたので、ゆっくりと体を起こすと、顔にお面をつけた人物が目の前に立っていた。
私は驚き、怒鳴った。
「何の用?」
すると、謎の人物はお面越しに私の顔をじっと見つめている様子だったが、いきなり胸ポケットからナイフを取り出し、強い口調で言った。
「金を出せ。言うことを聞けば、許してやる」
どうやら男性らしい。
頷いた私は、持っていた鞄の中からお金を取り出す振りをして、入れておいた護身用のナイフをつかみ、勢い良く取り出し、胸めがけて思い切り刺すと、男はうめきながら倒れた。
私は警察に連絡しなければと思い、スマホで通報した後、虫の息らしい男に声を掛けた。
「全く、あなたがいけないのよ…正当防衛を主張すれば、私は罪に問われないわ!」
お面をかぶっていたので、表情は分からなかったが、恐らく男は意識を失いそうになりながらも、私の言葉を聞いているように思えた。
私は男にさとすように言った。
「もし、あなたが私を暴行しようとしたら、あなたのなすがままになっていたかも知れないわ。何故なら、私はマドンナ、襲われるべき美しき存在なの。でも、あなたは、お金を出せと言い、私の自尊心を踏みにじった。体じゃなくて、お金当て…あなたが悪いのよ!」
そして私は、自身の服を引きちぎり、わざと地面に足をこすらせて、すり傷をつけ、男から暴行されそうになった感を演出した…何故なら、私はいつなんどき、この超ナイスバディを求められてもおかしくない、魅力溢れるマドンナなのだから。
やがて、警察が到着すると同時に、男は息を引き取った。
私は泣きじゃくりつつも、暴行による正当防衛を強調して訴えた…内心、私の体を無視した男に怒りを覚えながら。
(この恥知らずめ、死んだって、絶対に許してやらないんだから!)
翌日、事件を知ったクラスの皆んなに心配されたので、私は乙女心を醸し出しつつ、断言した。
「美の象徴とも言うべき私にとっては起こるべくして起きた出来事なのよ…仕方ないわ」
そして、マドンナらしく、私は綺麗な髪の毛を軽くしなやかに撫でた。
(*Prologueに投稿したものを少々修正したものです)
美人で、頭が良くて、スポーツも出来て、何もかも申し分ない存在。
あだ名は、当然、マドンナ!
だけど、私のお眼鏡にかなう男性はまだ現れない。
まぁ、でも気長に待つしかないだろう。
そんなことを考えながら、私は一人、夜道を歩いていたが、突然、木枯らしが吹き、ブルっと震え、くしゃみが出そうになったので、体をかがめた。
少しして、落ち着いたので、ゆっくりと体を起こすと、顔にお面をつけた人物が目の前に立っていた。
私は驚き、怒鳴った。
「何の用?」
すると、謎の人物はお面越しに私の顔をじっと見つめている様子だったが、いきなり胸ポケットからナイフを取り出し、強い口調で言った。
「金を出せ。言うことを聞けば、許してやる」
どうやら男性らしい。
頷いた私は、持っていた鞄の中からお金を取り出す振りをして、入れておいた護身用のナイフをつかみ、勢い良く取り出し、胸めがけて思い切り刺すと、男はうめきながら倒れた。
私は警察に連絡しなければと思い、スマホで通報した後、虫の息らしい男に声を掛けた。
「全く、あなたがいけないのよ…正当防衛を主張すれば、私は罪に問われないわ!」
お面をかぶっていたので、表情は分からなかったが、恐らく男は意識を失いそうになりながらも、私の言葉を聞いているように思えた。
私は男にさとすように言った。
「もし、あなたが私を暴行しようとしたら、あなたのなすがままになっていたかも知れないわ。何故なら、私はマドンナ、襲われるべき美しき存在なの。でも、あなたは、お金を出せと言い、私の自尊心を踏みにじった。体じゃなくて、お金当て…あなたが悪いのよ!」
そして私は、自身の服を引きちぎり、わざと地面に足をこすらせて、すり傷をつけ、男から暴行されそうになった感を演出した…何故なら、私はいつなんどき、この超ナイスバディを求められてもおかしくない、魅力溢れるマドンナなのだから。
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