努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果

ひむよ

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六十一話 神殺しの特権はチートだった

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しばらく休憩したあと、部屋にあった階段を下りることにした。もうそろそろ戻ろうかとも思ったが、俺の好奇心に逆らえず、下へ行くこととなった。

だが、階段を降りるとまたもや一本道だった。さっきの階層でもそうだったのだが、敵が一体も出てこない。つまり、階層主の階層と完璧一緒なのである。まさかの2連続で階層主という可能性が出てきたのだ。

まだ可能性なので、それだけはないようにと願いつつ前へ前へと進んでいく。すると上の階層の時と同じように大きなホールが見えてきた。これはまさか...いやまだ可能性はある。

俺は一応周囲に注意を払いながら何も起こらないことを祈って、部屋の真ん中辺りに来た。すると、後ろの方からギギギという音が聞こえてきた。この音は...。
いや、でも、まだ可能性はーーー流石に無いな。諦めて戦います。

さっきから俺が何故そんなに階層主との戦闘を避けたがっているかと言うと、それはステータスが関係している。ステータスを見てみたら、値がおかしくなっていたので、もうレベルを上げなくないのだ。まあ、強くなって損は無いのだが、少し上げすぎな気がして気が引けるのだ。

俺がそんな贅沢な悩みにため息をついていると、何も無い場所からいきなり目の前にローブを被り、鎌を持っている死神だ。因みに、さっきの階層の敵は死神ではなくハデスだったらしい。なので今回こそ死神だろう。
だが、今はそんなことどうでもいい。取り敢えずこいつを倒そう。

まずは様子見で敵が動く前に、相手の顔面に軽くデコピンをする。すると、敵の顔(骨)にヒビが入った。あれ?脆くね?
いや、まだ分からないな。敵が痛みに呻いている間にもう一度顔(骨)に軽くデコピンをする。すると、骨が粉々に砕けた。その後、消滅した。ドロップ品は無しだ。

え?なに?なんでこんなに弱いの?軽くデコピンしただけだよ?
俺は驚きすぎて口を開いて、呆然と立ち尽くした。

涼太自身は知らないが、今の涼太のデコピンは閻魔ぐらいなら、1発で余裕で倒せるぐらい強いのだ。
なので、死神(仮定)をデコピン2発で倒してもおかしくないのだ。

そんなことは全く知らない涼太は、しばらくの間立ち尽くした。そして、その時に、脳内に直接

『レベルが452になりました』
                  省略
『異常的 1がLv.10になりました』
『レベルが501になりました』
                  省略
『異常的 1がLv.11になりました』
『レベルが551になりました』
                  省略
『異常的 1がLv.12になりました』
『レベルが601になりました』
                  省略
『異常的 1がLv.13になりました』
『レベルが651になりました』
『レベルが652になりました』
『レベルが653になりました』
『称号【神殺し 3】を入手しました』
『神殺しの特権 3を入手しました』
『死への誘惑を入手しました』

と響いた。そして、その音によって俺は現実へと引き戻された。そして同時に違う意味で現実逃避したくなった。それはレベルの上がり用がおかしいという事だ。

何なんですかね?このレベルの上がり用は。レベルが上がれば、経験値の必要量が増えて上がりにくくなるはずなんですけどね?
段々とレベルの上昇量が増えてる気がするんですが、気のせいでしょうか?
まあ、何でかは予想できるんですけどね。
たぶん神殺しの特権ですよね。
必要経験値が75%減の75%減はやばいですもんね。

思わず話し方が変になる俺。ま、まあ損をする訳じゃないしいいか(諦め)。
俺はその後精神的な疲れから少し休憩することにした。



休憩した後、やはり好奇心に逆らえず下の階層へ行くことにした。
結局、休憩した後に5回階層主と戦った。そして、5回目で本気でステータスがやばいと思い上へと戻ることにしたのだ。
因みに五回戦っただけで、レベルは2852になっており、異常的 1はLv.57になった。うん、確実におかしいよね。何かがおかしいよね。ステータス確認したくないよ。でも、気になるからしちゃうんだよね。
あー、精神的に疲れた。城に帰って寝よう。

あ、そういえば、今日は護衛兼アドバイス役の最終日じゃん。と言うことは今日が城での睡眠の最終日か。ゆっくり眠ろう。


俺はこう決意して、瑞希達の元へ向かったのだった───。
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