実は俺が二重人格で配信者?そんなわけねえだろw

らむす。

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♯1 今日も今日とて

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『いやーマジで今日怖かったわ!ほんじゃ!今日の配信はここらへんで!おつかれさん~』

これは...夢?......それにしてもやけにリアルだ。
キーボードを弾く指の感触。網膜を通るモニターの光。恐らく長時間足を組んでいたことが原因の右脚を走る軽い痺れ。

俺は何してんだ......?さっきモニターに向かって一人でブツブツと。......てか今配信とか言ってなかったか?

どうにか目を凝らして何かが映っているであろうモニターをなんとかしてみようと目を凝らすも思うようにいかない。やはり夢だからなのか。

でもこうやっていろいろ考えれてるのに夢っておかしくねぇか?あれか?明晰夢ってやつか?
本当にぼんやりとだが、辛うじて働く脳みそで考える。

つーか寝てんのになんでこんなに頭使ってんだよふざけんな。あと誰にキレてんだ俺は。

積み重なりつつある疑問の山を登ろうとするも足を踏み外す。奈落に落ちる。

深い眠りに沈む。




..ピ.ピピ...ピピピ...ピピピピピ!
けたたましい音が脳内に流れ込む。
窓の外からうっすらと聞こえてくる小鳥のさえずりとともに。

考えなくてもわかる絶望感を拭うかのように布団をかぶる。それでも両音のハーモニーが引き続き布団を貫通して耳に届く。
もっとも、主旋律の主張が強すぎるが。

まだ布団のぬくもりを感じていたいがそうもいかない。今このまま寝てしまうのは遅刻を意味する。
流石にこの時期から遅刻すんのはごめんだ。

うし、起きるぞ...
3...2...1!!
謎のカウントダウンが終わりを告げると同時に上体を起こす。

「ふぁ~あ。......ぅあ~眠て~」
スマホのアラームを止める。
ここでもう一度ベッドに寝転がることは死を意味する。しかしそんな事態は勘弁だ、でもまだ動きたくない、二つの感情が拮抗する。

折衷案としてのっそりベッドから降りる。
その動きは恐ろしいほど緩慢だ。
あーあ、ったくまだ寝たいのによ。
どうして朝ってやつはこんなに早くやって来るもんなのかねぇ...。

てか朝から授業すんなよ昼からにしろよ...。
あそれでもだめだどうせ俺昼も眠いわ。

まだ眠っている体に鞭打ちカーテンを開ける。
まだ7時前にもかかわらず爛々と照る太陽の光を一身に受ける。

「ぁ、やっぱまぶし」
いつのまにかもう、小鳥の鳴き声は聴こえなくなっていた。




「ふぁぁ...おはよー」
足を踏み外さないように気を付けながらこれまたのっそりと寝ぼけ眼で階段を下りる。
眠い、まーじで眠い。
一応毎日11時には寝てんだけどな。

寝ぐせのついた頭を掻きながらリビングへ向かうと母がすでに朝食を準備していた。

「おはよう。朝ごはん出来てるわよ」

洗い物をしている母の背中に返事をして朝食を食べる。

「ありゃ、百華ももかは?」

「あの子ならいつもの朝練よ」

「なるほどね~」
返事をしつつトーストをかじる。小麦の香ばしさとバターの風味がマッチしてたまらない。

俺の一つ下、高校1年生である妹の百華ももかは中学から引き続き陸上部に所属している。
高校の練習はハードだが、同級生や先輩に追いつき追い越せの負けん気で懸命に部活に打ち込んでいる。

今朝もいつも通り朝早くから学校へ向かって1人朝練をしているようだ。
名前の通り華やかで気遣いもできる努力家。
いやはや自慢の妹ですなぁ。

最近は同級生から「妹ちゃん紹介してくんね?」だなんて言われることもある。
もちろんそんな輩に紹介なんてしてやらない。百華自身が好きな人と出会い付き合うべきだ。

いやでも...百華が...小さいころあんなに俺の後ろを歩いていたあの妹に恋人ができる?
......無理だ。

俺は耐えられないっ!普通に死ねる。
シスコン?んなもん上等だよかかってこい。

つっても兄離れしていくのかな。
最近やけに俺に冷たいし...。

この前もソファで寝転んでただけなのに
「兄貴なにしてんの、てか邪魔なんだけどどけてくんない?」とか言われちまったな...。

いつの間にか呼び方も「お兄ちゃん」から「兄貴」に変わってるし。
こうやって顔を合わせる機会も減ってってるし会話も少なくなっていくんだろうな....。
そんでいつの間にか俺たちはすれ違って...。

やべ、立て続けに悲しいこと考えたせいで涙が...。

「早く食べなさいよ」

「うっす」
一向に手の進まない俺に呆れた母親。
みんなひどいや、ぐすん。




「てかあんた、昨日の1時ごろ何してたの」
食後のコーヒーを飲んでいるとテレビを見ていた母に話しかけられる。
授業中眠くならないようにカフェインを流し込むこれが大事なのだ。

「えー1時?午後の?」

「何言ってんの午前に決まってんでしょうが」
まだ正確に回らない頭を動かす。
といっても答えは単純だが。

「普通に寝てたけど。なんかあったの」

「トイレ行こうと廊下出たら上の方から声が聞こえたのよ、あんた聞こえなかった?」

「なーんも」

「そう...聞き間違えかしらねぇ」

「年ですなぁ」

「は?」

「何も言ってませんよ」
目線を逸らして、カップに残ったコーヒーを流し込む。




「んじゃ行ってきまーす」
母の言葉を待たずしてドアを開ける。
あーあ今日も学校めんどくせー。ねみー。

高校2年生の俺、二之前零斗にのまえれいとは今日も今日とて平凡なスクールライフを歩む。




「おっすー、零斗おはよー。ってお前相変わらず眠そうだなぁ」
教室につくと1年のころからのクラスメートである木場煌成きばこうせいが笑いながら声を掛けてくる。

名前からあふれ出てるキラキラ感に負けない生粋の陽キャ。スポーツ神経抜群で所属するバスケ部でもエース候補筆頭。うーむ敵だな。

「おはよっすー。
しゃあねえだろ眠いもんはねみーんだよ」

「はは、授業中寝んなよなー」

「うっせ分かってら、てか1限は?」

「たしか数学だろ、課題提出もあったよな」

「は?」
課題?思わずカバンから教科書を取り出していた手が止まる。そんなの、、あ。
3日前に出されたやつか?
まずいまずい終わってねえんだけど。

「お前その反応はやってねえな?
山セン怒らすとめんどくせえぞ~」

「うっ.........すまん見せ———」

「むりー」
俺の言葉を遮るように煌成が答える。
薄情な奴だ。
しかし見せてもらわなければ本当にやばい。
朝っぱらから先生の怒号なんて受けたくねえ。

........くっ、かくなるうえは!

「焼きそばパン」

「あー喉も乾くなー」

「チッ...オレンジジュースも付ける」

「よかろう」
ほくほくした顔で自分の机からプリントを取り出して俺に渡してくる。
くっそ...強欲な奴め.......許さんぞ3日前にやらなかった俺、あと煌成。




ふわ~ぁ。授業中なので声は出さないようにでかいあくびをする。ほんとねみいな。
課題も間に合ったし、1,2限は普通に乗り切ったけど眠気がやばい。

でも3限は耐えれねえよ。
朝のカフェインは何処行きやがった。
てか現代文とか寝るに決まってんだろ。
しかも、

「ぇ~~つまり~ここでの心情は~~」
あのじっちゃんの話し方がもう寝ろって言ってるようなもんだろ......。
あんなん睡眠導入剤だよ睡眠導入剤。
質の良いASMR。

てか流石に眠気が取れなさすぎる。
なんでだろうか。
しっかり睡眠時間は取ってるし。

そういや2年になってからだよな、こんなにひどくなったの。
病院行くべきか?いやでも................。

「~~くん、~前くん。
二之前くん起きてください」

「———っは!!すんません!!」
となりの席の人に机を揺らされて、飛び上がるように起きる。
周りの笑い声を聞こえないふりをして、それでいて顔を隠すように教科書を開く。

あーあまた寝ちまった。




「ただいまー」
帰宅部である俺は授業が終わったらまっすぐ家に帰る。うむ、帰宅部として素晴らしい務めを果たしているな。
靴を脱ぎながらうんうんと頷く。

玄関には百華の靴はまだない。
おおかた部活だろう。相変わらず偉いな。
靴を片付けながら感心する。

...まあとりあえず、今日もなんとか乗り切った!
昼からの5限しか寝なかったし、俺も偉いぞ!!

少し遅れてやってきた「おかえり」を聞きながら階段を上り自室に向かう。
部屋に入るとドカッとカバンを下ろしベッドに寝転ぶ。着替える気力などない。
学校から帰るだけでMP切れだ。

あー疲れた。いったん飯まで寝ようかな......。
んー.......あ、そうだ。

「そういやZer0さん昨日も配信してたのかな」
呟きつついそいそとスマホを開いて、最近応援してるゲーム配信者Zer0のチャンネルを開く。



「おっ、昨日の深夜に配信してんじゃん。
いいね~。さーって配信内容はっと...」
チャンネルを開けばどうやら昨日の深夜に配信をしていたようだ。この場合昨日の深夜っつーべきか今日の深夜っつーべきか知らねえけど。

なんて考えつつ配信のサムネイルとタイトルを見ると

「ホラゲーか、珍しいな。
......てかこれ俺も買ったやつじゃん」
いつもはFPS系統の配信ばかりの彼には珍しくホラーゲームの配信をしていた。
それも、一週間前に自分も買った同じものを。

妙な親近感を感じつつアーカイブを見ようと人差し指が動くが、一つの懸念が脳裏をよぎり指が止まる。

「あーでもネタバレになっちまうなぁ、どうせなら完全初見でプレイしてぇな...」
そう、このまま見てしまうと攻略方法どころか内容がすべて分かってしまうのだ。
このゲームは謎解き要素もあるらしくますますネタバレされると自分がプレイするとき楽しめなくなる。

攻略法がだけじゃなく、怖がらせどころも分かってるホラーゲームなんて最早作業ゲーだ。
いやそれよりもひどいかもしれない、作業だ。

「いやでも配信見たいしな...。
うわーマジで悩む」
ネタバレなしでゲームを楽しみたい俺とアーカイブを見たい俺が脳内で戦っている。

これがジレンマというやつか。
う~~~む。


「......見るか」
勝ったのは後者だった。


見ようと決めてからの行動は早い。
すぐさまベッドから降り、部屋を出る。階段を降りてキッチンにて冷蔵庫から麦茶の入ったボトルを取り出してコップに注ぐ。

そして戸棚を開け、適当に目についた菓子を数個つかみ取って素早く二階へ向かう。
夕食前に菓子を食べるなというまるで小学生への注意のような母の言葉に捕まらないように。

菓子なんて今食わなきゃいつ食うんだよ。
にやつきつつ階段を上る。

菓子とコップで両手がふさがっているためドアノブに肘をかけて戸を開く。
ここで飲み物が零れないようにゆっくりしゃがむ様に動くのがコツだ。

部屋に入ってサイドテーブルにコップと菓子を乱雑に置く。
もちろん飲み物を零さないように。

ここでベッドに寝っ転がる前に少し部屋の電気を暗くする。この部屋は電気の照度を数段階切り替えることができるため調整に易い。

最大照度から三段階ほど下げる。
なぜ三段階なのかって?まあ適当だ。
このぐらいが一番ちょうどいい。
そして少し外光が入ってくる程度、カーテンを閉めたらようやくベッドに寝っ転がる。

これが二之前零斗の流儀ルーティーンだ。
うつ伏せだの仰向けだのはどうせ寝返りうって体勢が変わるのでそこは気分だ。
映画を観る前の客のようにそわそわしながら配信アーカイブを開く。


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