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season1
15話:UFO襲来
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「ちくしょ~、騙されたぜ。不幸せを呼ぶ羽子板ってなんだよ!」
「でも『打ち合い完了後にその場に大きな幸運が訪れる』と説明の最後にありました。頑張ればきっと報われます……よっ! ほら、アレク、ぼさっとしないで打ち返してください!」
「……あっ! わりぃ、しくっちまった」
羽根は再び地面に落ちました。
「ん、何もおきねぇな……?」
その時、通りがかった参拝客の中年男性が熱々のおでんを片手にこちらへ近づいてきました。
「お、羽根突きなんて今時めずらしいねぇ……おっとっと!」
酔っているのかどうも足元がおぼつかない様子で、案の定男性は盛大につまずき、コケはしなかったのですが手に持っていたおでんは宙を舞い、熱々の玉子がアレクの胸元へ。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあちぃぃぃぃ!!」
「アレク兄ちゃん、大丈夫⁉」
シロが慌てて手水舎で手ぬぐいを冷やして持ってきました。
「アレク兄ちゃん……真冬なのに胸元の開いた服を着てるからだよ」
「そんなこと言ったって、この格好は俺のポリシーなんだよぉ……ふぇ~……熱かったぁ~」
「これが無作為な災難、ということですかね。やれやれ、なるべく羽根を落とさないように気をつけて打ちましょう」
しかし、その後もミスは続き、容赦なく災厄がアレクを襲うのでした。
「あっ、わりぃ……いてっ! 急に頭に小銭が飛んできたぞ!」
「お賽銭が勢いあまって飛んできたんですね。拝殿の近くですから仕方ないですよ」
「いや、でも賽銭箱までかなり距離あるぞ!?」
「さぁさぁ、次いきますよ!」
「……よしっ! うわ、ちょっとそれ届かな……あ。ぎゃあああああああ!」
「あぁ! 急に突風で生ダコが飛んできてアレク兄ちゃんの顔面に!」
「そういえば来る途中にたこ焼きの屋台がありましたね。そこから逃げ出したんでしょうか」
「いや、そういうのってもう茹でてあるだろ! このタコ生きてるんだけど!? こら、吸い付くな! かなりいてぇぞ!」
アレクが顔面からたこを引き剥がし憤慨していると、いつの間にかできていた観衆から声援が飛んできました。
「黒髪の兄ちゃんがんばれ~!」
「外人さんファイトー!」
「お、おう!」
予想外の声援にアレクが戸惑いながら応えます。
その内に人が人を呼び、数人程度だった観衆は数十人に増えてしまいました。
「さぁ、金髪の嬢ちゃんと黒髪の兄ちゃん、どっちが勝つか賭けた賭けた賭けた!」
人が集まった上に、さらには賭けまで始まる始末。しかも嬢ちゃんとはワタクシのことですか。
「アレク兄ちゃん、ジェル。あと30回だよ! 頑張って!」
「ちょっとギャラリーができてやりづらいですが、いきますよ、アレク!」
「おう! かかってこい!」
再び打ち合いが始まり、ワタクシ達が打ち返す度に周囲から歓声があがります。
しかし相次ぐ災厄にアレクのペースはすっかり乱されてしまったようで、再び羽根は地面に落ちるのでした。
「ちきしょう、タコの次はなんだ!イカか?」
とっさにアレクが警戒して周囲を見回すと観衆から「おい、あれを見ろ!」と声が上がり、皆の視線の先を見ると空を飛ぶ銀色の円盤がこちらへ向かってくるではありませんか。
「UFOだ!」
「すげぇ!」
皆がスマホを取り出し撮影し始めるとあっという間にUFOはアレクの頭上へやってきて、光が周囲を包み、アレクとたまたま近くで観戦していた中年男性の身体が空中へ浮かび上がりました。
「おい、ちょっとどうなってんだ! ジェル! シロ! たすけ……」
「お……なんか浮いてるな~? 酔いが回ったかな~、ガハハハハ!」
「アレク!」
「大変だ! アレク兄ちゃんと知らないおっさんがUFOにさらわれた!」
「あれは、さっきおでん持ってた方ですよね……」
あまりにも非現実なことに皆、呆然としていると、しばらくして再びUFOから光が射してアレクと中年男性がゆっくり降りてきました。
「いやー、危なかったわー。宇宙人やべぇな。いきなり頭にアンテナぶっ刺そうとしてくるんだぜ」
「これテレビ番組の収録か? 最近のテレビはすごいなぁ~ガハハハハ!」
「まぁ、お兄ちゃんの身体能力を持ってすれば回避余裕だったぜ!」
余裕だと笑うアレクの頭には、先端に丸い玉の付いた銀色の棒のような物が刺さっていました。ガハハと笑う中年男性の頭にも同じ物が刺さっています。
「いや、回避できてないよ! アレク兄ちゃんもおっさんも頭にアンテナ刺さってるよ!」
「あ、アレク、大丈夫ですか?」
「おう、なんともないぞ?」
UFOは目的を果たしたのか、ものすごいスピードで飛び去ってしまいました。
「困りましたねぇ。頭は後でなんとかして差し上げますので、とりあえず羽根突きの続きをしましょうか」
「おう、あと10回だからな!」
観衆はざわざわしていますが気にせず続けましょう。あと少しですし。
「あんちゃん、がんばれよ~」
頭にアンテナを生やした中年男性もおでんを食べながら応援しています。
――後であの人もどうにかしてあげないと。
「でも『打ち合い完了後にその場に大きな幸運が訪れる』と説明の最後にありました。頑張ればきっと報われます……よっ! ほら、アレク、ぼさっとしないで打ち返してください!」
「……あっ! わりぃ、しくっちまった」
羽根は再び地面に落ちました。
「ん、何もおきねぇな……?」
その時、通りがかった参拝客の中年男性が熱々のおでんを片手にこちらへ近づいてきました。
「お、羽根突きなんて今時めずらしいねぇ……おっとっと!」
酔っているのかどうも足元がおぼつかない様子で、案の定男性は盛大につまずき、コケはしなかったのですが手に持っていたおでんは宙を舞い、熱々の玉子がアレクの胸元へ。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあちぃぃぃぃ!!」
「アレク兄ちゃん、大丈夫⁉」
シロが慌てて手水舎で手ぬぐいを冷やして持ってきました。
「アレク兄ちゃん……真冬なのに胸元の開いた服を着てるからだよ」
「そんなこと言ったって、この格好は俺のポリシーなんだよぉ……ふぇ~……熱かったぁ~」
「これが無作為な災難、ということですかね。やれやれ、なるべく羽根を落とさないように気をつけて打ちましょう」
しかし、その後もミスは続き、容赦なく災厄がアレクを襲うのでした。
「あっ、わりぃ……いてっ! 急に頭に小銭が飛んできたぞ!」
「お賽銭が勢いあまって飛んできたんですね。拝殿の近くですから仕方ないですよ」
「いや、でも賽銭箱までかなり距離あるぞ!?」
「さぁさぁ、次いきますよ!」
「……よしっ! うわ、ちょっとそれ届かな……あ。ぎゃあああああああ!」
「あぁ! 急に突風で生ダコが飛んできてアレク兄ちゃんの顔面に!」
「そういえば来る途中にたこ焼きの屋台がありましたね。そこから逃げ出したんでしょうか」
「いや、そういうのってもう茹でてあるだろ! このタコ生きてるんだけど!? こら、吸い付くな! かなりいてぇぞ!」
アレクが顔面からたこを引き剥がし憤慨していると、いつの間にかできていた観衆から声援が飛んできました。
「黒髪の兄ちゃんがんばれ~!」
「外人さんファイトー!」
「お、おう!」
予想外の声援にアレクが戸惑いながら応えます。
その内に人が人を呼び、数人程度だった観衆は数十人に増えてしまいました。
「さぁ、金髪の嬢ちゃんと黒髪の兄ちゃん、どっちが勝つか賭けた賭けた賭けた!」
人が集まった上に、さらには賭けまで始まる始末。しかも嬢ちゃんとはワタクシのことですか。
「アレク兄ちゃん、ジェル。あと30回だよ! 頑張って!」
「ちょっとギャラリーができてやりづらいですが、いきますよ、アレク!」
「おう! かかってこい!」
再び打ち合いが始まり、ワタクシ達が打ち返す度に周囲から歓声があがります。
しかし相次ぐ災厄にアレクのペースはすっかり乱されてしまったようで、再び羽根は地面に落ちるのでした。
「ちきしょう、タコの次はなんだ!イカか?」
とっさにアレクが警戒して周囲を見回すと観衆から「おい、あれを見ろ!」と声が上がり、皆の視線の先を見ると空を飛ぶ銀色の円盤がこちらへ向かってくるではありませんか。
「UFOだ!」
「すげぇ!」
皆がスマホを取り出し撮影し始めるとあっという間にUFOはアレクの頭上へやってきて、光が周囲を包み、アレクとたまたま近くで観戦していた中年男性の身体が空中へ浮かび上がりました。
「おい、ちょっとどうなってんだ! ジェル! シロ! たすけ……」
「お……なんか浮いてるな~? 酔いが回ったかな~、ガハハハハ!」
「アレク!」
「大変だ! アレク兄ちゃんと知らないおっさんがUFOにさらわれた!」
「あれは、さっきおでん持ってた方ですよね……」
あまりにも非現実なことに皆、呆然としていると、しばらくして再びUFOから光が射してアレクと中年男性がゆっくり降りてきました。
「いやー、危なかったわー。宇宙人やべぇな。いきなり頭にアンテナぶっ刺そうとしてくるんだぜ」
「これテレビ番組の収録か? 最近のテレビはすごいなぁ~ガハハハハ!」
「まぁ、お兄ちゃんの身体能力を持ってすれば回避余裕だったぜ!」
余裕だと笑うアレクの頭には、先端に丸い玉の付いた銀色の棒のような物が刺さっていました。ガハハと笑う中年男性の頭にも同じ物が刺さっています。
「いや、回避できてないよ! アレク兄ちゃんもおっさんも頭にアンテナ刺さってるよ!」
「あ、アレク、大丈夫ですか?」
「おう、なんともないぞ?」
UFOは目的を果たしたのか、ものすごいスピードで飛び去ってしまいました。
「困りましたねぇ。頭は後でなんとかして差し上げますので、とりあえず羽根突きの続きをしましょうか」
「おう、あと10回だからな!」
観衆はざわざわしていますが気にせず続けましょう。あと少しですし。
「あんちゃん、がんばれよ~」
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――後であの人もどうにかしてあげないと。
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