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season1
16話:羽根突きの結末
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そして羽根突きの乾いた音が響き、再び打ち合いが始まりました。
――5……4……3……2……1……よし!
これで最後と思うとつい力が入り、ワタクシは強い力で打ち返してしまい、羽根は大きく宙を舞いアレクの頭上を越えて地面に落ちました。
「え、これ大丈夫なのか⁉」
「回数はクリアしていますから大丈夫なのでは……」
アレクの問いに自信なさげに答えると、急に遠くからドドドドドドと力強い足音のようなものが聞こえてきました。
「た、大変だー! 急に山からイノシシが下りてきたぞー! 逃げろー!」
観衆から悲鳴が上がったと同時に、イノシシが鳥居の向こうから勢いよく走ってきて、その先には先ほどワタクシたちを出迎えてくれたお使い番の黒い子犬が居るではありませんか。
「クロ!逃げて!」
シロの叫びも虚しく、クロは迫り来るイノシシの勢いに腰を抜かして動けなくなっていました。
このままだとイノシシに跳ね飛ばされてしまう……
――誰もがそう思った瞬間、アレクがものすごい速度で走ってイノシシを追い抜き、クロを抱きかかえ横に転がるようにして回避しました。
「アレク!」
イノシシはそのまま本殿の横を抜け、走り去って行きました。
「へへ……ワンちゃん、大丈夫か?」
「あい……だいじょうぶでしゅ……!」
アレクに抱きかかえられ、クンクン鳴きながらクロが元気に答えます。
その様子に、ワタクシもシロも周囲もホッと胸をなでおろしたのでした。
「アレク兄ちゃん、ありがとう!」
「キシュ魔のおじしゃん!ありがとうございまちた!」
アレクの腕から地面に降ろされたクロは元気に尻尾を振りました。
「お、おう……」
アレクは複雑な表情で答えます。
「アレク、お手柄でした。よく間に合いましたね」
ワタクシが声をかけると、アレクは照れ笑いを浮かべながら答えました。
「へへ。気が付いたら身体が勝手に動いてたわ。追いつけるかどうかなんて考える暇なかったし」
「あなたの身体能力は普通の人より高いですからねぇ。しかし、それにしても今回は規格外だったように思うのですが?」
「そうだなぁ。そういや、なんだかいつもより身体が軽くて速く動ける感じだなぁ」
ワタクシの問いにアレクも首をひねります。
「ねぇ、アレク兄ちゃん。もしかしてなんだけど、そのアンテナのせい……とかじゃない?」
シロが彼の頭で輝く銀色の棒を見つめながら言いました。
「その可能性はありますねぇ……」
「マジかよ、すっげぇ! 俺、改造人間になっちゃったのか!」
アレクは子どものように目を輝かせ、身体の軽さを確認するように軽く足踏みしています。
なんでそんなにうれしそうなんですかね。
「残念ですが、そんな変なアンテナを生やしたままにしておくわけにはいきませんから、後で外しましょう」
「えー、やだやだ! お兄ちゃんこのままがいい!」
「そんな怪しいもの、そのままになんてできませんよ!」
「でもこのアンテナがあればスーパーお兄ちゃんだぞ!」
「鏡見てからおっしゃい、クソださいですから。一緒に歩くのをためらうレベルのダサさですよ!」
「そんなぁ……」
ワタクシとアレクがそんな感じで言い合いしていますと、急に拝殿の方から歓声があがりました。
「大変だ! 温泉が湧き出たぞー!」
まさかと思い、声の方へ行ってみると、さっきまでワタクシ達が羽根突きをしていた場所に温泉が湧いていました。
こんこんと地面からたくさんのお湯が出ていて、周囲はほかほかと湯気が立ちこめていてとても温かそうです。
「打ち合い完了後にその場に大きな幸運が訪れる――もしかしてこの温泉が大きな幸運なんですかね」
「たぶんそうだろうね。『その場に』って書き方されてたからどうなるのかなと思ってたけど、まさかこんな結果とは……うん、いい温度だ。これは良いなぁ」
シロが温泉に指をつけて様子を見ながら答えました。クロも真似をして前足をちょんちょんとお湯につけています。
温泉のすぐ側には羽子板が落ちていました。イノシシの騒動の巻き添えをくったのか役目を終えたからなのかはわかりませんが、ワタクシのもアレクのもぱっくりと真っ二つに割れています。羽根の方はどこへ行ったのか、探してみましたが結局見つかりませんでした。
「いやはや、人騒がせなお品でしたねぇ……」
ワタクシは小さくため息をつきました。
その後、神社の中に小さな足湯が作られ、それが参拝する人たちの間で話題になり、シロの神社はますます栄えることとなりました。
「なんだか、僕が得しちゃった感じで悪いね」
「いえ、ワタクシたちも足湯楽しんでますから大丈夫ですよ」
「それに、いつでもワンちゃん抱っこできるしな! なー、クロ?」
湯に足を浸しながらアレクはクロを抱きかかえ、ご機嫌でクロに語りかけます。
「あい、キシュ魔のおじしゃん!」
「だから俺はキス魔じゃないし、お兄ちゃんだってば……」
「そういやアレク兄ちゃん、アンテナ無くなったんだね」
「あの後、家に帰ったら即手術だったらしいぞ。ジェルが何かしてたっぽいんだけど、俺寝てたからわかんねぇ」
「なにそれ。怖いんだけど、大丈夫なの?」
「えぇ。稀代の天才錬金術師たるワタクシの知識をもってすれば、それくらいのことは容易いのですよ」
ワタクシは何食わぬ顔で答えました。
実はあのアンテナ、意外と簡単に引っこ抜けたんですよねぇ……その結果、アレクの頭に10円ハゲができましたが。毛はまた生えてくるでしょうし、まぁなんとかなるでしょう。
ワタクシがアレクの頭を見ながらそんなことを思っていますと、急に彼が何かを思い出したように言いました。
「そういや、あのおっさんのアンテナってどうなったんだ?」
「あ……」
「そのままな気がするんだけど?」
「……えぇ、忘れてましたね」
「おいおい、大丈夫かよ!」
その後、頭にアンテナを生やした中年男性がスーパーオッサンと名乗り、災害や犯罪に立ち向かい大活躍しているのが世間の話題になったのですが、その原因を知るのはワタクシ達だけなのでした。
――5……4……3……2……1……よし!
これで最後と思うとつい力が入り、ワタクシは強い力で打ち返してしまい、羽根は大きく宙を舞いアレクの頭上を越えて地面に落ちました。
「え、これ大丈夫なのか⁉」
「回数はクリアしていますから大丈夫なのでは……」
アレクの問いに自信なさげに答えると、急に遠くからドドドドドドと力強い足音のようなものが聞こえてきました。
「た、大変だー! 急に山からイノシシが下りてきたぞー! 逃げろー!」
観衆から悲鳴が上がったと同時に、イノシシが鳥居の向こうから勢いよく走ってきて、その先には先ほどワタクシたちを出迎えてくれたお使い番の黒い子犬が居るではありませんか。
「クロ!逃げて!」
シロの叫びも虚しく、クロは迫り来るイノシシの勢いに腰を抜かして動けなくなっていました。
このままだとイノシシに跳ね飛ばされてしまう……
――誰もがそう思った瞬間、アレクがものすごい速度で走ってイノシシを追い抜き、クロを抱きかかえ横に転がるようにして回避しました。
「アレク!」
イノシシはそのまま本殿の横を抜け、走り去って行きました。
「へへ……ワンちゃん、大丈夫か?」
「あい……だいじょうぶでしゅ……!」
アレクに抱きかかえられ、クンクン鳴きながらクロが元気に答えます。
その様子に、ワタクシもシロも周囲もホッと胸をなでおろしたのでした。
「アレク兄ちゃん、ありがとう!」
「キシュ魔のおじしゃん!ありがとうございまちた!」
アレクの腕から地面に降ろされたクロは元気に尻尾を振りました。
「お、おう……」
アレクは複雑な表情で答えます。
「アレク、お手柄でした。よく間に合いましたね」
ワタクシが声をかけると、アレクは照れ笑いを浮かべながら答えました。
「へへ。気が付いたら身体が勝手に動いてたわ。追いつけるかどうかなんて考える暇なかったし」
「あなたの身体能力は普通の人より高いですからねぇ。しかし、それにしても今回は規格外だったように思うのですが?」
「そうだなぁ。そういや、なんだかいつもより身体が軽くて速く動ける感じだなぁ」
ワタクシの問いにアレクも首をひねります。
「ねぇ、アレク兄ちゃん。もしかしてなんだけど、そのアンテナのせい……とかじゃない?」
シロが彼の頭で輝く銀色の棒を見つめながら言いました。
「その可能性はありますねぇ……」
「マジかよ、すっげぇ! 俺、改造人間になっちゃったのか!」
アレクは子どものように目を輝かせ、身体の軽さを確認するように軽く足踏みしています。
なんでそんなにうれしそうなんですかね。
「残念ですが、そんな変なアンテナを生やしたままにしておくわけにはいきませんから、後で外しましょう」
「えー、やだやだ! お兄ちゃんこのままがいい!」
「そんな怪しいもの、そのままになんてできませんよ!」
「でもこのアンテナがあればスーパーお兄ちゃんだぞ!」
「鏡見てからおっしゃい、クソださいですから。一緒に歩くのをためらうレベルのダサさですよ!」
「そんなぁ……」
ワタクシとアレクがそんな感じで言い合いしていますと、急に拝殿の方から歓声があがりました。
「大変だ! 温泉が湧き出たぞー!」
まさかと思い、声の方へ行ってみると、さっきまでワタクシ達が羽根突きをしていた場所に温泉が湧いていました。
こんこんと地面からたくさんのお湯が出ていて、周囲はほかほかと湯気が立ちこめていてとても温かそうです。
「打ち合い完了後にその場に大きな幸運が訪れる――もしかしてこの温泉が大きな幸運なんですかね」
「たぶんそうだろうね。『その場に』って書き方されてたからどうなるのかなと思ってたけど、まさかこんな結果とは……うん、いい温度だ。これは良いなぁ」
シロが温泉に指をつけて様子を見ながら答えました。クロも真似をして前足をちょんちょんとお湯につけています。
温泉のすぐ側には羽子板が落ちていました。イノシシの騒動の巻き添えをくったのか役目を終えたからなのかはわかりませんが、ワタクシのもアレクのもぱっくりと真っ二つに割れています。羽根の方はどこへ行ったのか、探してみましたが結局見つかりませんでした。
「いやはや、人騒がせなお品でしたねぇ……」
ワタクシは小さくため息をつきました。
その後、神社の中に小さな足湯が作られ、それが参拝する人たちの間で話題になり、シロの神社はますます栄えることとなりました。
「なんだか、僕が得しちゃった感じで悪いね」
「いえ、ワタクシたちも足湯楽しんでますから大丈夫ですよ」
「それに、いつでもワンちゃん抱っこできるしな! なー、クロ?」
湯に足を浸しながらアレクはクロを抱きかかえ、ご機嫌でクロに語りかけます。
「あい、キシュ魔のおじしゃん!」
「だから俺はキス魔じゃないし、お兄ちゃんだってば……」
「そういやアレク兄ちゃん、アンテナ無くなったんだね」
「あの後、家に帰ったら即手術だったらしいぞ。ジェルが何かしてたっぽいんだけど、俺寝てたからわかんねぇ」
「なにそれ。怖いんだけど、大丈夫なの?」
「えぇ。稀代の天才錬金術師たるワタクシの知識をもってすれば、それくらいのことは容易いのですよ」
ワタクシは何食わぬ顔で答えました。
実はあのアンテナ、意外と簡単に引っこ抜けたんですよねぇ……その結果、アレクの頭に10円ハゲができましたが。毛はまた生えてくるでしょうし、まぁなんとかなるでしょう。
ワタクシがアレクの頭を見ながらそんなことを思っていますと、急に彼が何かを思い出したように言いました。
「そういや、あのおっさんのアンテナってどうなったんだ?」
「あ……」
「そのままな気がするんだけど?」
「……えぇ、忘れてましたね」
「おいおい、大丈夫かよ!」
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