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season2
113話:イケメンのコンビニは強かった
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「あのー、すみません。コピー機が印刷してくれなくなったんですけど……」
「あっ、はい」
急に店内でコピーをしていたお客さんから声がかかり、ジェルが反応した。
「お客様。何をコピーされるおつもりだったのですか?」
「いや、身分証明に免許証のコピーが必要って言われたんで、コピーしにきたんだけど……」
「なるほど、それはお困りでしょう。1時間ほどお待ちいただければワタクシが錬金術で複製――」
「ああぁぁぁぁ!!!! ジェル、そういうのダメだから!!!!」
俺は慌ててジェルの口を手で塞いだ。
コピー機を見ると、単に用紙が無くなっただけらしい。
俺は用紙を補充して、大きく息を吐いた。
「そういえば免許証の複製は『有印公文書偽造罪』にあたるんでしたね。失念しておりました。……はて。だとすればあの機械はいったいどういうことでしょうか?」
ジェルは不思議そうな顔で、コピー機の外側に書かれた説明を眺めている。
有印公文書偽造罪は理解できるのに、コピー機がどういうもんなのかわかってないってすげぇ知識が偏ってるなぁ。
家に引きこもって研究ばっかりやってると、そうなっちまうもんなのかもしれない。
ジェルにはもっと社会勉強をさせないといけないなぁと実感した。
しばらくすると、なぜか店の中にお客さんが増え始め、レジも混み始めた。
もう夕方だからか……いや、それにしては多すぎないか。
「はいはい、並んでくださーい!」
ジェルはのんきに列の整理を始めた。――いや、こっち手伝ってくれよ!
できればもうひとつのレジを担当してほしいんだけど、さすがにそれは無理か。
しかし何なんだこれ。近くで祭りかイベントでもあるのか?
「本当にすごいイケメンー!」
「やだ可愛い……! あの書き込み嘘じゃなかったんだ……!」
列に並んでいるお客さん達が、俺やジェルを見ながらそんなことを言っている。
気のせいか女性のお客さんがやたら多いような。
「あの、写真いいですか?」
「――え、なんで写真撮りたいんだ?」
「あの、これ……」
俺の疑問に対しお客さんは、スマホでSNSの画面を見せてくれた。
『○○のコンビニに行ったら金髪のめちゃくちゃ綺麗な外人さんがものすごく丁寧にお辞儀して自己紹介してきた。超可愛いんだけど』
『レジにいたのも芸能人かなってくらい顔が良いお兄さんだった!!二人とも仲良さそうだし○○店マジ尊い。薄い本が厚くなる』
『嘘だと思ったらホントだった。××様のコスプレ似合いそうな超美形。美形しかいないコンビニとかマジやばい』
どうやらこの書き込みが拡散されて話題になっているらしい。
店の場所もはっきり書かれているし、俺達のことなのは間違いなさそうだ。
「あの……握手してもらっていいですか?」
女の子が恥ずかしそうにジェルに話しかけている。
「えぇ。もちろんですよ、マドモアゼル」
ジェルは蜃気楼の接客の時に見るような、優雅な笑顔で握手に応じている。
その流れで俺もお釣りを手渡した時に、女の子に手をギュッと握られた。意味わかんねぇ。
その後は、商品を売ってるのか握手会なのかよくわからない状態になった。
ちなみにその日の売り上げは、今までで一番良かったらしい。
お客さんの数が落ち着き始めた頃、店長がハンカチで汗をふきながら帰ってきた。
無事に元気な赤ちゃんが産まれたそうだ。
いきなり俺達だけで店を切り盛りすることになって大変だったけど、なんとかなって良かった。
――後日、ジェルが注文した50ケースのポテチが届いたこと以外は。
「もー! こんなにポテトチップスばかり食べたら太っちゃうじゃないですか!」
リビングには、ポテチが入ったダンボールがたくさん積まれていた。
「しょうがないだろ。ジェルがあんなに発注したんだから少しは協力しろ」
店長は発注ミスを笑って許してくれたが、俺の気が済まなかったので半分買い取ったのだ。
幸い売れ筋商品だったので、残りは問題なく売り切ることができるだろう。
……しばらくはおやつに困らないなぁ。
俺達は袋を開けて、パリパリとポテチを仲良く味わうのだった。
「あっ、はい」
急に店内でコピーをしていたお客さんから声がかかり、ジェルが反応した。
「お客様。何をコピーされるおつもりだったのですか?」
「いや、身分証明に免許証のコピーが必要って言われたんで、コピーしにきたんだけど……」
「なるほど、それはお困りでしょう。1時間ほどお待ちいただければワタクシが錬金術で複製――」
「ああぁぁぁぁ!!!! ジェル、そういうのダメだから!!!!」
俺は慌ててジェルの口を手で塞いだ。
コピー機を見ると、単に用紙が無くなっただけらしい。
俺は用紙を補充して、大きく息を吐いた。
「そういえば免許証の複製は『有印公文書偽造罪』にあたるんでしたね。失念しておりました。……はて。だとすればあの機械はいったいどういうことでしょうか?」
ジェルは不思議そうな顔で、コピー機の外側に書かれた説明を眺めている。
有印公文書偽造罪は理解できるのに、コピー機がどういうもんなのかわかってないってすげぇ知識が偏ってるなぁ。
家に引きこもって研究ばっかりやってると、そうなっちまうもんなのかもしれない。
ジェルにはもっと社会勉強をさせないといけないなぁと実感した。
しばらくすると、なぜか店の中にお客さんが増え始め、レジも混み始めた。
もう夕方だからか……いや、それにしては多すぎないか。
「はいはい、並んでくださーい!」
ジェルはのんきに列の整理を始めた。――いや、こっち手伝ってくれよ!
できればもうひとつのレジを担当してほしいんだけど、さすがにそれは無理か。
しかし何なんだこれ。近くで祭りかイベントでもあるのか?
「本当にすごいイケメンー!」
「やだ可愛い……! あの書き込み嘘じゃなかったんだ……!」
列に並んでいるお客さん達が、俺やジェルを見ながらそんなことを言っている。
気のせいか女性のお客さんがやたら多いような。
「あの、写真いいですか?」
「――え、なんで写真撮りたいんだ?」
「あの、これ……」
俺の疑問に対しお客さんは、スマホでSNSの画面を見せてくれた。
『○○のコンビニに行ったら金髪のめちゃくちゃ綺麗な外人さんがものすごく丁寧にお辞儀して自己紹介してきた。超可愛いんだけど』
『レジにいたのも芸能人かなってくらい顔が良いお兄さんだった!!二人とも仲良さそうだし○○店マジ尊い。薄い本が厚くなる』
『嘘だと思ったらホントだった。××様のコスプレ似合いそうな超美形。美形しかいないコンビニとかマジやばい』
どうやらこの書き込みが拡散されて話題になっているらしい。
店の場所もはっきり書かれているし、俺達のことなのは間違いなさそうだ。
「あの……握手してもらっていいですか?」
女の子が恥ずかしそうにジェルに話しかけている。
「えぇ。もちろんですよ、マドモアゼル」
ジェルは蜃気楼の接客の時に見るような、優雅な笑顔で握手に応じている。
その流れで俺もお釣りを手渡した時に、女の子に手をギュッと握られた。意味わかんねぇ。
その後は、商品を売ってるのか握手会なのかよくわからない状態になった。
ちなみにその日の売り上げは、今までで一番良かったらしい。
お客さんの数が落ち着き始めた頃、店長がハンカチで汗をふきながら帰ってきた。
無事に元気な赤ちゃんが産まれたそうだ。
いきなり俺達だけで店を切り盛りすることになって大変だったけど、なんとかなって良かった。
――後日、ジェルが注文した50ケースのポテチが届いたこと以外は。
「もー! こんなにポテトチップスばかり食べたら太っちゃうじゃないですか!」
リビングには、ポテチが入ったダンボールがたくさん積まれていた。
「しょうがないだろ。ジェルがあんなに発注したんだから少しは協力しろ」
店長は発注ミスを笑って許してくれたが、俺の気が済まなかったので半分買い取ったのだ。
幸い売れ筋商品だったので、残りは問題なく売り切ることができるだろう。
……しばらくはおやつに困らないなぁ。
俺達は袋を開けて、パリパリとポテチを仲良く味わうのだった。
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