医者になろう

いとこ

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第一章

医者になりたいと思った

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 医者になりたい。

 深い理由は無い。ただなんとなくそう思った。

 30を過ぎて今更医学の勉強なんて馬鹿げてると思う人もいるだろう。

 でも私は周りの結婚やら就職やらに無駄な時間を割いている凡人とは違うのだ。

 私の年齢が幾つだろうと関係ない。私は人の命を救う仕事につくのだ。

 よし深い理由ができた。人の命を救いたい。

 理由なんか後からでも考えられるものだ。

 というか理由はどうでもいい。

 兎にも角にもまずは行動しなくては。

 とりあえず医学の勉強をしなくてはいけない。

 しかし先程も言った通り私はもう30代。そしておっさんだ。

 普通に勉強していては他の医者どもに追い付けない。

 とりあえずは失敗を恐れずに「治療」を経験する必要がある。

 どこかに患者はいないだろうか。

 

 
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