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忍びの決意
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忍者とは忍ぶ者と書いて忍者と読む。
彼らは社会の陰に隠れよく分からない「忍術」とか言う変な技を使いながら他人の情報を盗み出したり挙句の果てには暗殺したりする…らしい。
忍くんはそんな明らかにやばい職業たる「忍者」になる為に1人山に篭って半年間の修行を積んでいた。
なんとなく滝を浴びてみたり。
なんとなくタケノコの上をジャンプで飛び越えてみたり。
阿呆な行為でも継続すれば案外身を結ぶ事もあるのだ。
彼はそんな社会的にみたら異常で時間の無駄にしかならない奇行を続けついには本当に「忍術」を覚えたのだ。
彼はもう立派な忍者の見習い。
だがあくまで「見習い」なのだ。
まだ忍者として何もキャリアを積んでいない。
彼は真の「忍者」になる為東京の街に降りる事にした。
久々の下界の空気だ。
都会ならではのこの空気。
美味しい…くないぞ。
忍くんは辺りを見回してみた。
なんだこれは!男と女が手を繋いできゃっきゃうふふしてるではないか!!
忍くんはこの感情を知らなかった。初めて体験するこの感情はなんだというのだ。
怒りに似てるような、嫉妬に似てるような。
彼はこの感情を「幸福男女腹立心」と名付けた。
決して腹が立っているわけではないが腹が立っている時に似ている感情なのでそう名づけた。
「ムカつくな」
ついうっかり怒りの感情らしきものを呟いてしまったがこれは言葉を間違えただけだ。
別に怒ってない。ちょっと怒りに似た感情なだけだ。
兎にも角にも忍くんは忍者として何か行動をしなくてはならない。
とりあえず銀座の歩行者天国のど真ん中でイチャコラしてる目の前のカップルを尾行してみる事にした。あくまで忍者の仕事の一環として。
歩行者天国を闊歩する凡人どもに紛れつつ鮮やかに尾行をする。
目の前を歩く暑化粧の若さと顔の良さしか価値がないような女とシンプルでなんの面白味もない服装の男は淡々と2人で会話をしながらビッグカメラに向かっていった。
「んふぅ」「いひひ」「きゃっきゃ」等意味不明な暗号で会話をしている。狂ってるのかこの2人は。
こうはなりたくないな。なんてだらしない2人なんだろう。ここは忍者としてこの2人をボコボコにしなくてはならない。
特に男を。
尾行を続けていくうちに2人はビッグカメラに入り男の方が「ちょっとトイレ」とか言い出した。
女の前で「ちょっとトイレ」と言う言葉を発する事は女性を置き去りにするという事だ。なんてだらしない。天誅が必要だ。
忍くんはその男に続きトイレに入った。
「やいやいまちたまえ」
「誰だよお前」
「俺は忍者だ」
「は?」
こいつとは会話するだけ無駄だと悟った忍くんは先生攻撃を仕掛けた。
伊達に山籠りはしてない。一発パンチをしただけで男は「ひゃん」と情けない声を出して床に突っ伏した。
やはり都会でだらけてるだけの男は弱い。
とりあえずその男の服を上着も下着も靴も全てかっぱらいそそくさと着替える。
「忍法変装の術」
すっかりその男に服装だけ成り代わった忍くんはそそくさとトイレを後にした。
女は「え?だれ?」とかほざいてたが自分の変装に絶対の自信を持つ忍くんはそのまま彼氏のふりを続行した。
「まぁいいやデートの続きしよっか」
そう言うと女は忍くんの手を取りビッグカメラのガンプラコーナーに引っ張った。
この女が変わり者なのか阿呆なのか分からないが忍くんはデートする事になった。
彼らは社会の陰に隠れよく分からない「忍術」とか言う変な技を使いながら他人の情報を盗み出したり挙句の果てには暗殺したりする…らしい。
忍くんはそんな明らかにやばい職業たる「忍者」になる為に1人山に篭って半年間の修行を積んでいた。
なんとなく滝を浴びてみたり。
なんとなくタケノコの上をジャンプで飛び越えてみたり。
阿呆な行為でも継続すれば案外身を結ぶ事もあるのだ。
彼はそんな社会的にみたら異常で時間の無駄にしかならない奇行を続けついには本当に「忍術」を覚えたのだ。
彼はもう立派な忍者の見習い。
だがあくまで「見習い」なのだ。
まだ忍者として何もキャリアを積んでいない。
彼は真の「忍者」になる為東京の街に降りる事にした。
久々の下界の空気だ。
都会ならではのこの空気。
美味しい…くないぞ。
忍くんは辺りを見回してみた。
なんだこれは!男と女が手を繋いできゃっきゃうふふしてるではないか!!
忍くんはこの感情を知らなかった。初めて体験するこの感情はなんだというのだ。
怒りに似てるような、嫉妬に似てるような。
彼はこの感情を「幸福男女腹立心」と名付けた。
決して腹が立っているわけではないが腹が立っている時に似ている感情なのでそう名づけた。
「ムカつくな」
ついうっかり怒りの感情らしきものを呟いてしまったがこれは言葉を間違えただけだ。
別に怒ってない。ちょっと怒りに似た感情なだけだ。
兎にも角にも忍くんは忍者として何か行動をしなくてはならない。
とりあえず銀座の歩行者天国のど真ん中でイチャコラしてる目の前のカップルを尾行してみる事にした。あくまで忍者の仕事の一環として。
歩行者天国を闊歩する凡人どもに紛れつつ鮮やかに尾行をする。
目の前を歩く暑化粧の若さと顔の良さしか価値がないような女とシンプルでなんの面白味もない服装の男は淡々と2人で会話をしながらビッグカメラに向かっていった。
「んふぅ」「いひひ」「きゃっきゃ」等意味不明な暗号で会話をしている。狂ってるのかこの2人は。
こうはなりたくないな。なんてだらしない2人なんだろう。ここは忍者としてこの2人をボコボコにしなくてはならない。
特に男を。
尾行を続けていくうちに2人はビッグカメラに入り男の方が「ちょっとトイレ」とか言い出した。
女の前で「ちょっとトイレ」と言う言葉を発する事は女性を置き去りにするという事だ。なんてだらしない。天誅が必要だ。
忍くんはその男に続きトイレに入った。
「やいやいまちたまえ」
「誰だよお前」
「俺は忍者だ」
「は?」
こいつとは会話するだけ無駄だと悟った忍くんは先生攻撃を仕掛けた。
伊達に山籠りはしてない。一発パンチをしただけで男は「ひゃん」と情けない声を出して床に突っ伏した。
やはり都会でだらけてるだけの男は弱い。
とりあえずその男の服を上着も下着も靴も全てかっぱらいそそくさと着替える。
「忍法変装の術」
すっかりその男に服装だけ成り代わった忍くんはそそくさとトイレを後にした。
女は「え?だれ?」とかほざいてたが自分の変装に絶対の自信を持つ忍くんはそのまま彼氏のふりを続行した。
「まぁいいやデートの続きしよっか」
そう言うと女は忍くんの手を取りビッグカメラのガンプラコーナーに引っ張った。
この女が変わり者なのか阿呆なのか分からないが忍くんはデートする事になった。
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