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前日譚
その2
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国に入って一ヶ月は国による炊き出しでなんとか飢えはしのげた
味の記憶があると言ってもこの身体で体験した訳じゃないので特段気にはならない
そして国が正常な営みを戻すに連れて僕みたいな孤児や浮浪者、日陰者たちはスラム街へと押しやられた
僕みたいなガキがそこでどうやって生き抜いたか
そんなの一つしかない
身体を使うことだ
自慢じゃないけど僕は結構可愛い顔してると思う
そのせいで前世で親に売春させられてたんだけど
そのせいっていうか完全にクソ親のせいだな
知ってる?
僕みたいな男の子を買う人って実は社会的地位高い人が多いんだよ?
何故か分からないけど元大企業?みたいな人が多かったりする
ちょっと落ち目だけど元々は凄かった、的な
しかも既婚者ばっか
抜け出そうと結婚したのにどうしてもそういう趣味が辞められなかった人達に僕の父親は僕を売った
時代が変わっても人間のそういうところは変わらんのですよ
元々成長が遅くて声が高い僕はとりわけよく売れたらしい
声変わり後も声高くて病院行って喉の検査したら正常ですねって言われたけど
とまあそんな感じで相手を喜ばせる技術?みたいなのは結構知ってたおかげでその後も僕は生き延びることができた
ぶっちゃけそんなもの無くても僕に群がる大人は割といたけど
そういう人間はどこの時代でも一定数いる
しかも治安の悪い場所なら尚更だ
まあ黒髪だから最初は拒否られることもあった
黒髪はこの世界では印象が良くないらしい
それに加え今の僕はオッドアイ
左は黒なんだけど右は暗い赤
といっても黒の中に血が滲んだように暗い赤がはいっているだけだが
多分再生能力が不十分で最初にこちらに来たときに刺された目の再生が上手くいってなかったのかもしれない
これも不吉の象徴らしい
何でもこの世界には精霊様ってのが存在するらしく、属性があるらしい
生まれる際に精霊が力を貸すことによって魂が肉体に宿るという考えのもと、オッドアイは精霊が中途半端にしか力を貸さなかった存在
という認識
魔王の器?のおかげか分からないけどこの身体は基本丈夫だった
ネズミとかを食べて周りの人が死んでく中僕は死ななかったし
ちなみによくカエルは鶏肉っていうけどネズミも鶏肉っぽかった
変なものを食べてもお腹を壊すこともなかった
とにかく地獄みたいな日々を二年過ごしたある日
魔法が使えるようになった
この世界の本来の魔法は属性別となっているみたいだが僕の魔法はそれにとらわれなかった
思い通りの現象を起こせる魔法
というかなんでもできる
水も火も出せるし雷っぽいのもだせる
自分の影から実体を作ったり結構楽しい
まずはスラム街を抜け出して探索者になった
この世界にはちゃんと魔物や迷宮があって、それを糧とする探索者が存在する
そして国に囚われずに探索者を管理するのが探索者ギルド
登録は十二歳からだ
ん?もちろんサバ読んだよ?
明らかに身体小さいから疑われたけどなんとかゴリ押した
Fランク探索者シオとして探索者生活が始まった
元々士皇と書いてしおと読むちょっと珍しい名前
苗字も少し発音しにくいものだったため下の名前で呼ばれることが多かった
だから呼ばれ慣れてるこの名前で登録したのだ
今までいくつか偽名で呼ばれてみたけど心のスイッチを切っているとホントに気付かない
そこからは底辺探索者らしく薬草採取だったりスラムの死体処理、ドブ掃除などなんでもやってお金を貯めた
魔法もギルドの本で確かめたけど多分全部できる
なんたって魔王だからね
この頃はこの国をぶっ潰してやるくらいしか考えてなかった
そこから僕はまっしぐらに堕ちていった
この国の騎士全てが強いわけじゃない
まずは見習いレベルの者を殺した
そして記憶を奪った
最初は大丈夫だったけど三人目くらいからは脳が耐えられないのか死ぬほどの頭痛に襲われた
それでも次第に記憶の効率化ができたらしく少しずつ他人の技術、経験、勘などを奪っていった
それを完全に身体に定着させるために殺して回った
訓練の方法や単純な技もいいけど1番頼りになるのは「勘」だ
直感的なものだけど他人のものを手に入れてみるとこれが馬鹿にできない
自分には無い感覚
見てるだけでは分からない、しかし何かが分かるという不思議な感覚
そのおかげでかなりの格上相手でも瞬殺されることは無かった
もちろん腕や足を落とされたりしたけど今の僕はそれも頑張れば治る
そしてこの世界は血筋が大事なのだ
血筋で魔力量の大半は決まってしまう
魔力量が違うだけでできることに大きな乖離が生まれる
それは身体強化だったり魔法だったり様々だ
通り魔事件としてかなり噂は広まったが僕にたどり着くことは無かった
基本僕を見たものは殺してるし、格上とやる際には魔法で細心の注意を払っていた
周りに音を逃がさなかったり、顔や体格を悟らせないように魔法で色々かさ増しなどやれることは様々だ
そうして段々と記憶を奪う相手のレベルを上げていき、半年で近衛騎士団と相対することの出来るレベルまでになった
相対することができるだけで数秒後に片腕とはおさらばしなきゃいけないけど
まあこれもいい経験
そして通り魔生活を一年続けた後僕はこの国を出た
味の記憶があると言ってもこの身体で体験した訳じゃないので特段気にはならない
そして国が正常な営みを戻すに連れて僕みたいな孤児や浮浪者、日陰者たちはスラム街へと押しやられた
僕みたいなガキがそこでどうやって生き抜いたか
そんなの一つしかない
身体を使うことだ
自慢じゃないけど僕は結構可愛い顔してると思う
そのせいで前世で親に売春させられてたんだけど
そのせいっていうか完全にクソ親のせいだな
知ってる?
僕みたいな男の子を買う人って実は社会的地位高い人が多いんだよ?
何故か分からないけど元大企業?みたいな人が多かったりする
ちょっと落ち目だけど元々は凄かった、的な
しかも既婚者ばっか
抜け出そうと結婚したのにどうしてもそういう趣味が辞められなかった人達に僕の父親は僕を売った
時代が変わっても人間のそういうところは変わらんのですよ
元々成長が遅くて声が高い僕はとりわけよく売れたらしい
声変わり後も声高くて病院行って喉の検査したら正常ですねって言われたけど
とまあそんな感じで相手を喜ばせる技術?みたいなのは結構知ってたおかげでその後も僕は生き延びることができた
ぶっちゃけそんなもの無くても僕に群がる大人は割といたけど
そういう人間はどこの時代でも一定数いる
しかも治安の悪い場所なら尚更だ
まあ黒髪だから最初は拒否られることもあった
黒髪はこの世界では印象が良くないらしい
それに加え今の僕はオッドアイ
左は黒なんだけど右は暗い赤
といっても黒の中に血が滲んだように暗い赤がはいっているだけだが
多分再生能力が不十分で最初にこちらに来たときに刺された目の再生が上手くいってなかったのかもしれない
これも不吉の象徴らしい
何でもこの世界には精霊様ってのが存在するらしく、属性があるらしい
生まれる際に精霊が力を貸すことによって魂が肉体に宿るという考えのもと、オッドアイは精霊が中途半端にしか力を貸さなかった存在
という認識
魔王の器?のおかげか分からないけどこの身体は基本丈夫だった
ネズミとかを食べて周りの人が死んでく中僕は死ななかったし
ちなみによくカエルは鶏肉っていうけどネズミも鶏肉っぽかった
変なものを食べてもお腹を壊すこともなかった
とにかく地獄みたいな日々を二年過ごしたある日
魔法が使えるようになった
この世界の本来の魔法は属性別となっているみたいだが僕の魔法はそれにとらわれなかった
思い通りの現象を起こせる魔法
というかなんでもできる
水も火も出せるし雷っぽいのもだせる
自分の影から実体を作ったり結構楽しい
まずはスラム街を抜け出して探索者になった
この世界にはちゃんと魔物や迷宮があって、それを糧とする探索者が存在する
そして国に囚われずに探索者を管理するのが探索者ギルド
登録は十二歳からだ
ん?もちろんサバ読んだよ?
明らかに身体小さいから疑われたけどなんとかゴリ押した
Fランク探索者シオとして探索者生活が始まった
元々士皇と書いてしおと読むちょっと珍しい名前
苗字も少し発音しにくいものだったため下の名前で呼ばれることが多かった
だから呼ばれ慣れてるこの名前で登録したのだ
今までいくつか偽名で呼ばれてみたけど心のスイッチを切っているとホントに気付かない
そこからは底辺探索者らしく薬草採取だったりスラムの死体処理、ドブ掃除などなんでもやってお金を貯めた
魔法もギルドの本で確かめたけど多分全部できる
なんたって魔王だからね
この頃はこの国をぶっ潰してやるくらいしか考えてなかった
そこから僕はまっしぐらに堕ちていった
この国の騎士全てが強いわけじゃない
まずは見習いレベルの者を殺した
そして記憶を奪った
最初は大丈夫だったけど三人目くらいからは脳が耐えられないのか死ぬほどの頭痛に襲われた
それでも次第に記憶の効率化ができたらしく少しずつ他人の技術、経験、勘などを奪っていった
それを完全に身体に定着させるために殺して回った
訓練の方法や単純な技もいいけど1番頼りになるのは「勘」だ
直感的なものだけど他人のものを手に入れてみるとこれが馬鹿にできない
自分には無い感覚
見てるだけでは分からない、しかし何かが分かるという不思議な感覚
そのおかげでかなりの格上相手でも瞬殺されることは無かった
もちろん腕や足を落とされたりしたけど今の僕はそれも頑張れば治る
そしてこの世界は血筋が大事なのだ
血筋で魔力量の大半は決まってしまう
魔力量が違うだけでできることに大きな乖離が生まれる
それは身体強化だったり魔法だったり様々だ
通り魔事件としてかなり噂は広まったが僕にたどり着くことは無かった
基本僕を見たものは殺してるし、格上とやる際には魔法で細心の注意を払っていた
周りに音を逃がさなかったり、顔や体格を悟らせないように魔法で色々かさ増しなどやれることは様々だ
そうして段々と記憶を奪う相手のレベルを上げていき、半年で近衛騎士団と相対することの出来るレベルまでになった
相対することができるだけで数秒後に片腕とはおさらばしなきゃいけないけど
まあこれもいい経験
そして通り魔生活を一年続けた後僕はこの国を出た
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