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Main story
特殊な癖の愛好家の好みについて
しおりを挟む朝から昼、そして放課後までクラスメイト達に見られながら過ごした。
不思議なもので、最初はあんなに嫌だったのにも関わらず、今ではそれほど気にならない。
俺が怒らないよう気を遣っているんだな、とも思うが、それならそもそもこっち見んじゃねぇよとも思う。
直接危害を加えるとか、明らかに不快な言葉を投げられないからまぁいいか。
……何でこっちが慣れてやらなきゃならんのか。ちょっとイラっとして来た。
さっさと学校を出る。
民人と林さんは今日は用事があるからと先に走って帰っていった。
民人は俺の部屋での勉強会に引き込まれない為。林さんは自分がいない方が面白い展開になるだろうという理由で。
用事があると言ったけど、実際はないんだろうな。
帰り道、もうすぐ俺の家に着く。
先日は俺の家を探るべくストーカー集団となったクラスメイト達だったが、あれだけ牽制したのでさすがに今日は着いて来ていない。
「じゃあとりあえずみっきーは一旦おうちに帰って、着替えとか持っていっくんの家に来るんだね」
「うん、そうしようと思う」
女の子は用意が大変らしいからな。
男みたいにとりあえず肌着の替えさえあれば泊まれる、なんて事が出来ないからな。
「あ、イチロー。お風呂一緒に……はははははははは」
「照れてバグるくらいなら最初から言うなよ!」
こっちまで恥ずかしくなるわ! 絶対入らんからな、帰ったら速攻でシャワー浴びておこう。
「何でダメなの? 裸がダメなら水着用意するけど」
「そういう問題じゃないよな!? プールとかなら話は別だが、家の風呂で水着ってのはアウトだろう!」
それはもうレジャーじゃなくプレイになる。それはそれで好きって愛好家もいらっしゃるだろう。
そういうのは大きな声で言うもんじゃありません!
「じゃあ水着姿で勉強会しよ、バスタオル肩から掛けたら寒くないやろし」
「いやそれ逆にエロいからな!?」
ハッ! 大声でツッコんでしまった……。
思わず周りも見回す。……誰もいない、良かった。
「いっくんは着衣フェチっと」
「イチローは着ている方が好きなんか」
良くはなかった。
「いやちょっと待て、水着が好きかどうかではなく勉強するのに水着っておかしいよな!?
泳ぐ訳でもないのに水着になるって変だろ、どう考えても」
「論点をずらすのは良くないよ、いっくん。
今はいっくんが競泳水着が好きなのかビキニが好きなのかについて話し合ってるんだから」
「日焼け跡があった方が良いのか、それともサンオイルを塗り込みたいのか……」
……今どきの女子高生は特殊な癖の愛好家の好みまで知っているもんなのか?
男子高校生としてはちょっと距離を置きたい。自分の好みの癖とか知られたら立ち直れなくなってしまう気がする。
「で、お兄ちゃんは結局美紀さんとお風呂入るの?」
「入らんからな! そして伊千香、妹にそんな話振られてもどうしていいか分からんから止めてくれ!!」
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