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付き合うのに好き以外の理由が必要ですか?
見えないいいねについてだけどさ
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彼女が出来て2週間。楽しい毎日を過ごしている。普通ならキスくらい行っただろって?
他の人がどうかなんて関係ない。俺達は俺達のペースで進めばいいんだよ。
『バイトお疲れ様、待ってるから早くお風呂入って来てね!』
何で文字だけでもこんなに可愛いのか。にやける。俺の彼女、冬花からのメッセージ。
それはもう途切れる事がないほどのやり取りと、たまに一緒に乗る電車内、そして休日のデートを数回重ねた後、やっと敬語を使わず話してくれるようになった。
『りょ。ちゃちゃっと入って来るね』
自宅に帰り、用意されていた夕食をバクバクと口に入れ、すぐに風呂に入る。
俺は一人っ子で、バイトで遅くなる日だけでなく、サークルや寄り道などで遅く帰宅する事が多いのでたいてい食事は1人だ。
冬花ちゃんとデートした日、「おいしいね」「こっちもおいしいよ」なんて言いながらのご飯は最高だった。もう周りの目なんて気にしない。だって俺達は付き合ってんだから。
この可愛い子? 俺の彼女なんスよ! って自慢したい。いやしないけどね。
適当に髪の毛を乾かして自室へ戻る。スリープ状態のパソコンを起動させて、チャット画面を立ち上げる。カメラの角度を調整して、通話ボタンをクリック。
パンポンパンポン~♪ と発信音がしてすぐにビデオ通話が始まった。
『お疲れ様、柊人さん』
パソコンのディスプレイにパーカー姿の冬花ちゃんが映し出される。はい今日の疲れは取れました。明日頑張る分のやる気も補充されました。俺の彼女は女神さまでしょうか……。
おっとスクショスクショ。
「冬花ちゃんもお疲れ、今日は塾の日だったんでしょ? 前会った男子に声掛けられたりしてない?」
基本的に俺以外の男に対してはクールな対応をする冬花ちゃんだとは知っているけど、やはりそこは気になる訳で。これって嫉妬でしょうか。
『嫉妬してるの?』
嫉妬らしいです。
「嫉妬と言うか、気になると言うか……」
『素直じゃないね』
コロコロと鈴を転がすような冬花ちゃんの笑い声。可愛い。
「うん、嫉妬かもね。冬花ちゃん可愛いからさ、疑うとかじゃなくって、男なら声を掛けたくなる女の子だからさ」
俺はモテない。何故冬花ちゃんに告白されたのか理由が分からない。でも彼女は言った。「好きなのに理由って必要ですか?」 と。
俺はそれを素直に信じる事にした。好きだから好き。それでいいじゃないか、と。でも他の男は違う。
冬花ちゃんは可愛い。冬花ちゃんは真面目だ。冬花ちゃんは、その……、胸が大きい。お尻もぷりっとしていて……、健康的だ。
素直な性格で、俺の事を知ろう、そして自分の事を知ってほしいと積極的に話をしてくれる。
だからと言って窮屈ではない。大学への指定校推薦の話が出るくらい学校の成績もいいらしい。
どこを取ってもいい女の子だ。
そんな女の子、他の男が放っておく訳がない。非モテの俺であればめちゃくちゃ可愛いな、くらいで止まるかも知れないけど、リア充ならば積極的に声を掛けてくる事だろう。
それを思うと、胸が締め付けられるように苦しくなって、イライラする。
これが嫉妬なのだろう。この感覚は、俺が冬花ちゃんを信じるかどうはとは別の問題なんだ。
『声は掛けられないよ。ファストフード店で声を掛けられたのだって、柊人さんが一緒にいたからだと思うし。私1人ならスルーされてたと思うよ?』
そうなのか、それならいいんだけど。
『あ、でも……。まいっか』
「いやいやいや、そこまで言ったんなら最後まで言ってよ。めちゃくちゃ気になるじゃん!」
中途半端ダメ、絶対。
『う~ん、実は柊人さんに告白するちょっと前に、電車の中で声を掛けられた事があって。連絡先を交換したいって言われたんだけど、断ったの。それだけだよ?』
すごいな、電車の中で女の子をナンパ出来るヤツがいるのか。
『それ以来見かけてないし、その程度だったんじゃない?』
「そっか、それならいいけど。でも出来るだけ冬花ちゃんと一緒に通学する事に今決めました」
『ふふっ、心配し過ぎだと思うけど、それはそれで嬉しい。一緒にいられる時間が増えるね』
その後、遅くなり過ぎない時間で通話を切る。今日は会話メインだったけど、お互いの課題や宿題がある時は、無言でシャーペンをカリカリしたり、キーボードをカタカタしたりしながら、同じ時間を過ごす事を目的としてのビデオ通話。いつでも顔を見て話せる。2人の時間が増える。IT社会万歳。
橘をあぃす@デレP:はぁ、今日も可愛かった
な2の3ち@電書化:のろけ乙
ハムすこ改@デレP:爆発爆発さっさと爆発
冬花ちゃんとのビデオ通話を終えた後、SNSへと投稿するのが習慣になった。冬花ちゃんは高校生、そして受験生なので日付を跨いで通話する事はない。
推薦を貰える学力とは言え、それをキープしないと意味がないので、無理はさせたくないと伝えてある。
ハムすこ改@デレP:そろそろ2週間でしょ? キッスキッス!
このタイミングでまた見えないいいねが付く。それも3人全員の投稿に。最近多いなホント。
ハムすこ改@デレP:最近あの子が活発な気がするー
橘をあぃす@デレP:それな
改さんからの見えないいいねについて触れる投稿。まぁバグではなく、ほぼ確実に鍵を付けたアカウントからいいねを押されてるんだけどね。
ただ、1人だけでなく3人全員に押されているのがちょっと気になる。3人を共通してフォローしている鍵アカウント、というのが心当たりがないからだ。
Mr.23:見えないいいねについてだけどさ
ん? なのちさんから見えないいいねについてさらなる言及が。それもわざわざ裏アカウントから。何か心当たりがあるんだろうか。
よし、俺も裏アカウントへ移行して詳しい話を聞いてみよう。
他の人がどうかなんて関係ない。俺達は俺達のペースで進めばいいんだよ。
『バイトお疲れ様、待ってるから早くお風呂入って来てね!』
何で文字だけでもこんなに可愛いのか。にやける。俺の彼女、冬花からのメッセージ。
それはもう途切れる事がないほどのやり取りと、たまに一緒に乗る電車内、そして休日のデートを数回重ねた後、やっと敬語を使わず話してくれるようになった。
『りょ。ちゃちゃっと入って来るね』
自宅に帰り、用意されていた夕食をバクバクと口に入れ、すぐに風呂に入る。
俺は一人っ子で、バイトで遅くなる日だけでなく、サークルや寄り道などで遅く帰宅する事が多いのでたいてい食事は1人だ。
冬花ちゃんとデートした日、「おいしいね」「こっちもおいしいよ」なんて言いながらのご飯は最高だった。もう周りの目なんて気にしない。だって俺達は付き合ってんだから。
この可愛い子? 俺の彼女なんスよ! って自慢したい。いやしないけどね。
適当に髪の毛を乾かして自室へ戻る。スリープ状態のパソコンを起動させて、チャット画面を立ち上げる。カメラの角度を調整して、通話ボタンをクリック。
パンポンパンポン~♪ と発信音がしてすぐにビデオ通話が始まった。
『お疲れ様、柊人さん』
パソコンのディスプレイにパーカー姿の冬花ちゃんが映し出される。はい今日の疲れは取れました。明日頑張る分のやる気も補充されました。俺の彼女は女神さまでしょうか……。
おっとスクショスクショ。
「冬花ちゃんもお疲れ、今日は塾の日だったんでしょ? 前会った男子に声掛けられたりしてない?」
基本的に俺以外の男に対してはクールな対応をする冬花ちゃんだとは知っているけど、やはりそこは気になる訳で。これって嫉妬でしょうか。
『嫉妬してるの?』
嫉妬らしいです。
「嫉妬と言うか、気になると言うか……」
『素直じゃないね』
コロコロと鈴を転がすような冬花ちゃんの笑い声。可愛い。
「うん、嫉妬かもね。冬花ちゃん可愛いからさ、疑うとかじゃなくって、男なら声を掛けたくなる女の子だからさ」
俺はモテない。何故冬花ちゃんに告白されたのか理由が分からない。でも彼女は言った。「好きなのに理由って必要ですか?」 と。
俺はそれを素直に信じる事にした。好きだから好き。それでいいじゃないか、と。でも他の男は違う。
冬花ちゃんは可愛い。冬花ちゃんは真面目だ。冬花ちゃんは、その……、胸が大きい。お尻もぷりっとしていて……、健康的だ。
素直な性格で、俺の事を知ろう、そして自分の事を知ってほしいと積極的に話をしてくれる。
だからと言って窮屈ではない。大学への指定校推薦の話が出るくらい学校の成績もいいらしい。
どこを取ってもいい女の子だ。
そんな女の子、他の男が放っておく訳がない。非モテの俺であればめちゃくちゃ可愛いな、くらいで止まるかも知れないけど、リア充ならば積極的に声を掛けてくる事だろう。
それを思うと、胸が締め付けられるように苦しくなって、イライラする。
これが嫉妬なのだろう。この感覚は、俺が冬花ちゃんを信じるかどうはとは別の問題なんだ。
『声は掛けられないよ。ファストフード店で声を掛けられたのだって、柊人さんが一緒にいたからだと思うし。私1人ならスルーされてたと思うよ?』
そうなのか、それならいいんだけど。
『あ、でも……。まいっか』
「いやいやいや、そこまで言ったんなら最後まで言ってよ。めちゃくちゃ気になるじゃん!」
中途半端ダメ、絶対。
『う~ん、実は柊人さんに告白するちょっと前に、電車の中で声を掛けられた事があって。連絡先を交換したいって言われたんだけど、断ったの。それだけだよ?』
すごいな、電車の中で女の子をナンパ出来るヤツがいるのか。
『それ以来見かけてないし、その程度だったんじゃない?』
「そっか、それならいいけど。でも出来るだけ冬花ちゃんと一緒に通学する事に今決めました」
『ふふっ、心配し過ぎだと思うけど、それはそれで嬉しい。一緒にいられる時間が増えるね』
その後、遅くなり過ぎない時間で通話を切る。今日は会話メインだったけど、お互いの課題や宿題がある時は、無言でシャーペンをカリカリしたり、キーボードをカタカタしたりしながら、同じ時間を過ごす事を目的としてのビデオ通話。いつでも顔を見て話せる。2人の時間が増える。IT社会万歳。
橘をあぃす@デレP:はぁ、今日も可愛かった
な2の3ち@電書化:のろけ乙
ハムすこ改@デレP:爆発爆発さっさと爆発
冬花ちゃんとのビデオ通話を終えた後、SNSへと投稿するのが習慣になった。冬花ちゃんは高校生、そして受験生なので日付を跨いで通話する事はない。
推薦を貰える学力とは言え、それをキープしないと意味がないので、無理はさせたくないと伝えてある。
ハムすこ改@デレP:そろそろ2週間でしょ? キッスキッス!
このタイミングでまた見えないいいねが付く。それも3人全員の投稿に。最近多いなホント。
ハムすこ改@デレP:最近あの子が活発な気がするー
橘をあぃす@デレP:それな
改さんからの見えないいいねについて触れる投稿。まぁバグではなく、ほぼ確実に鍵を付けたアカウントからいいねを押されてるんだけどね。
ただ、1人だけでなく3人全員に押されているのがちょっと気になる。3人を共通してフォローしている鍵アカウント、というのが心当たりがないからだ。
Mr.23:見えないいいねについてだけどさ
ん? なのちさんから見えないいいねについてさらなる言及が。それもわざわざ裏アカウントから。何か心当たりがあるんだろうか。
よし、俺も裏アカウントへ移行して詳しい話を聞いてみよう。
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