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再会
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モーグル王国から帰ってきて3ヶ月が過ぎようとしていました。
「マースさん、ご無沙汰してます。
あっ、その件については、損失をこちらで計上して処理しておきますのでご安心ください。
は、はいはい、分かりました。
ではまた何かありましたら、連絡下さいませ。
失礼致します。」
マースさんからトランシーバーでの連絡です。
商品に不良があったみたいで、帳簿上の計上方法についての質問でした。
マースさんの業務も順調に進んでいるようですね。
最近ヤーラさんの機嫌が良くありません。
モーグル王国へハリスさんが長期出張していることが原因のようです。
お互い素直になれば良いのですが………
ハリスさんはモーグル王国の警備隊を任せられる人が見つからないので、応援で行っています。
マックさんという方もまだ見つかっていないみたいです。
早く見つかって帰ってもらわないと、ヤーラさんが怖いんですけど。
☆
モーグル王国に来てからもう2ヶ月以上になる。
警備隊の隊員は揃ってきたんだが、肝心の隊長が見つからない。
マックって奴を探しているんだが、なかなか見つからないんだ。
一応、奴が寄りそうなところには連絡してくれるように頼んでいる。
そろそろ連絡がきても良さそうなもんだが。
「ハリスさん、いるかい?」
「やあ、マハラさん。
どうしたんだい?」
「この前、マックが来たら教えてくれって言ってただろう。
マックが来たんだよ。」
「待った甲斐があったぜ。
マハラさんありがとう。
で、何処に行けば良い?」
「儂の店で待たしてあるよ。
そんなに急がんでも大丈夫だよ。」
俺は、マハラの爺さんを抱えるように、急いで爺さんの店に走った。
店先にしっかりとした身体つきの男が立っている。
「ぜぇぜぇ、そんなに急がんでも……
ハリスさん、彼がマックさんだよ。」
「カトウ運輸のハリスと言います。
マックさんですね。」
「はあ、そうですが。
何か俺に用があるとか。」
「マックさん、少し時間が欲しいんですが、都合はいかがですか?」
「あと3件廻ったら最後にカトウ運輸に納品に行く予定です。」
「だったら、カトウ運輸の食堂はご存知ですか?」
「ええ、良く利用させてもらってますから。」
「なら、食堂で待ち合わせましょう。
俺が奢りますから。
おばちゃんに伝えておくので、おばちゃんに来たことを伝えて下さいね。」
マックとは、手を振ってその場は別れた。
夕刻、食堂のおばちゃんがマックが来たことを伝えに来たので、食堂に急ぐ。
マックは席に座って待っていた。
「すまない、遅くなってしまった。」
「いえ俺も今来たところです。」
「とにかく飯にしようか。
何でも好きなのを頼んでくれ。」
俺達は、持ちきれないくらいの料理を机に置いて、向かい合って座った。
「食べながら話しをしようか。」
俺は自分がカトウ運輸の警備課長であること、モーグル王国の警備隊を訓練中であることを伝えた。
「それでだが、マックさんにモーグル王国内のカトウ運輸警備隊長をお願いしたいんだ。」
「俺が警備隊長?それは無理だな。」
「どうして?」
「俺は記憶喪失なんだよ。
3年前までの記憶が無いんだ。」
「それは日常生活に支障があるのか?」
「それは無い。言葉は分かるし身体も動く。
法律とか規則もこの3年間で覚えたつもりだ。」
「なら問題ないだろう。」
「しかし、過去が分からない男なんて雇うわけ無いじゃないか。」
「カトウ運輸はそんなこと気にしないさ。
働いている者のほとんどが、元奴隷だったり、スラム出身だ。
俺なんて、山賊の頭だったからな。」
マックは、かなり驚いていた。
「本当に俺なんかが働いて良いのか?」
「全く問題ない。働いてくれる気になったか?」
「ああ、よろしく頼む。」
その後、握手を交わした俺達はそのまま訓練所に移動した。
一応実技試験のつもりだったが、マックはかなりの手練れだった。
それもかなり修羅場を潜っているようだ。
「マック、お前強えな。傭兵か山賊の頭なんじゃないか?」
「分からないんだ。」
「まぁいいや。過去のことなんてな。よし合格だ。
カトウ運輸に入ったら、本社で研修してもらうが、すぐに行けるかい?」
「2日もらえれば大丈夫だ。」
分かった。
じゃあ、3日後の朝に支度をして、ここに俺を訪ねて来てくれ。
こうして3日後の朝、俺達は本社に向かった。
☆
ヤーラさんの機嫌が良くなった。
ハリスさんが帰って来たのだ。
モーグル王国からは、警備隊長候補のマックさんを連れてきた。
「ミルクさん、ユリアちゃん、急ぐわよ。
ハリスさんが、お昼奢ってくれるらしいからね。」
ヤーラさんに急かされて食堂に入ると、そこにはマクベスさんが座っていました。
「マースさん、ご無沙汰してます。
あっ、その件については、損失をこちらで計上して処理しておきますのでご安心ください。
は、はいはい、分かりました。
ではまた何かありましたら、連絡下さいませ。
失礼致します。」
マースさんからトランシーバーでの連絡です。
商品に不良があったみたいで、帳簿上の計上方法についての質問でした。
マースさんの業務も順調に進んでいるようですね。
最近ヤーラさんの機嫌が良くありません。
モーグル王国へハリスさんが長期出張していることが原因のようです。
お互い素直になれば良いのですが………
ハリスさんはモーグル王国の警備隊を任せられる人が見つからないので、応援で行っています。
マックさんという方もまだ見つかっていないみたいです。
早く見つかって帰ってもらわないと、ヤーラさんが怖いんですけど。
☆
モーグル王国に来てからもう2ヶ月以上になる。
警備隊の隊員は揃ってきたんだが、肝心の隊長が見つからない。
マックって奴を探しているんだが、なかなか見つからないんだ。
一応、奴が寄りそうなところには連絡してくれるように頼んでいる。
そろそろ連絡がきても良さそうなもんだが。
「ハリスさん、いるかい?」
「やあ、マハラさん。
どうしたんだい?」
「この前、マックが来たら教えてくれって言ってただろう。
マックが来たんだよ。」
「待った甲斐があったぜ。
マハラさんありがとう。
で、何処に行けば良い?」
「儂の店で待たしてあるよ。
そんなに急がんでも大丈夫だよ。」
俺は、マハラの爺さんを抱えるように、急いで爺さんの店に走った。
店先にしっかりとした身体つきの男が立っている。
「ぜぇぜぇ、そんなに急がんでも……
ハリスさん、彼がマックさんだよ。」
「カトウ運輸のハリスと言います。
マックさんですね。」
「はあ、そうですが。
何か俺に用があるとか。」
「マックさん、少し時間が欲しいんですが、都合はいかがですか?」
「あと3件廻ったら最後にカトウ運輸に納品に行く予定です。」
「だったら、カトウ運輸の食堂はご存知ですか?」
「ええ、良く利用させてもらってますから。」
「なら、食堂で待ち合わせましょう。
俺が奢りますから。
おばちゃんに伝えておくので、おばちゃんに来たことを伝えて下さいね。」
マックとは、手を振ってその場は別れた。
夕刻、食堂のおばちゃんがマックが来たことを伝えに来たので、食堂に急ぐ。
マックは席に座って待っていた。
「すまない、遅くなってしまった。」
「いえ俺も今来たところです。」
「とにかく飯にしようか。
何でも好きなのを頼んでくれ。」
俺達は、持ちきれないくらいの料理を机に置いて、向かい合って座った。
「食べながら話しをしようか。」
俺は自分がカトウ運輸の警備課長であること、モーグル王国の警備隊を訓練中であることを伝えた。
「それでだが、マックさんにモーグル王国内のカトウ運輸警備隊長をお願いしたいんだ。」
「俺が警備隊長?それは無理だな。」
「どうして?」
「俺は記憶喪失なんだよ。
3年前までの記憶が無いんだ。」
「それは日常生活に支障があるのか?」
「それは無い。言葉は分かるし身体も動く。
法律とか規則もこの3年間で覚えたつもりだ。」
「なら問題ないだろう。」
「しかし、過去が分からない男なんて雇うわけ無いじゃないか。」
「カトウ運輸はそんなこと気にしないさ。
働いている者のほとんどが、元奴隷だったり、スラム出身だ。
俺なんて、山賊の頭だったからな。」
マックは、かなり驚いていた。
「本当に俺なんかが働いて良いのか?」
「全く問題ない。働いてくれる気になったか?」
「ああ、よろしく頼む。」
その後、握手を交わした俺達はそのまま訓練所に移動した。
一応実技試験のつもりだったが、マックはかなりの手練れだった。
それもかなり修羅場を潜っているようだ。
「マック、お前強えな。傭兵か山賊の頭なんじゃないか?」
「分からないんだ。」
「まぁいいや。過去のことなんてな。よし合格だ。
カトウ運輸に入ったら、本社で研修してもらうが、すぐに行けるかい?」
「2日もらえれば大丈夫だ。」
分かった。
じゃあ、3日後の朝に支度をして、ここに俺を訪ねて来てくれ。
こうして3日後の朝、俺達は本社に向かった。
☆
ヤーラさんの機嫌が良くなった。
ハリスさんが帰って来たのだ。
モーグル王国からは、警備隊長候補のマックさんを連れてきた。
「ミルクさん、ユリアちゃん、急ぐわよ。
ハリスさんが、お昼奢ってくれるらしいからね。」
ヤーラさんに急かされて食堂に入ると、そこにはマクベスさんが座っていました。
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