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インディアナ神国で無双
山から流れてくる水が怪しそうです
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翌日、朝からスワリングに出勤。
昨日は、かなりの病人を治したから、村は物凄い活気に包まれている。
俺達の手伝いを志願してくれている人達にお礼を言って、仕事を割り振る。
実は昨日の晩にいくつかの魔道具を作っておいたんだ。
水を浄水する魔道具、土を浄化する魔道具、さすがに野菜から毒を抜くのは無理っぽいから、これだけは俺がやるよ。
皆さんには収穫をお願いした。
収納を使ったら簡単だし、早いんだろうけど、皆さんに働いてもらわないと意味がないからね。
俺は何人かを引き連れて山へと入る。
目的は2つ。
1つ目は川の水の汚染原因の調査。
山から流れて来てるんだから、山中に問題があると思うんだ。
2つ目は特産物の調査。
川の水が悪くて農産物を作れないんじゃ、農業で経済自立出来ない。
なら、何か別の産業が必要になる。
でも、この辺り汚染された土地か山しか無いし。
だから山の中へ何か売れるものがないか調べに行こうって話しだね。
始めはショッピングモールを作ることも考えたんだけど、ここって山に囲まれているし、辺りに観光出来そうな場所も無いから難しいんだ。
最初は興味や噂で人が集まるけど、次第に下火になって廃墟化してしまう。
濡れてに泡で儲かっていたから廃れた跡の産業が育っておらず、過疎化してしまう、なんて未来が見えるよね。
日本にもいっぱいシャッター商店街や寂れたショッピングモールがあるって社会の時間に習ったし。
ブームに乗って開発された観光地なんかもそうでしょ。
そうならないためにも、地場産業の開発は必要だよね。
ちなみにこの知識も中学校で習ったやつ。
ネット動画の受け売りでもあるけど。
とにかく、この2つの目的を解決しないことには次の手が打てない。
俺達は地元の猟師さんに案内されて山の中を進んで行く。
この辺りは木の実も余り取れないからパスだね。
魔物はいないのかって?
いるよ。野生動物もたくさん。
でもさっきミーアがダイエットだって飛び出して行ったから、死骸しか残っていない。
歩きながら収納してるよ。
今夜はこちらにイリヤ達も呼んでこの村の皆んなと焼き肉パーティーをする予定だ。
しばらくして森を抜けたところでミーアが待っていた。
「ミーアどうした、飽きたか?」
「ヒロシ~、それもあるんだけど、この辺り臭くないか?」
「言われてみればってくらいかな。」
「ヒロシは鼻が悪いからな。結構臭いぞ。」
「ミーアが良すぎるんだよ。
で、どんな匂い?」
「錆臭いかな?他にもいろいろ混じってそう。」
「銅かもしれませんね。」
おっ、脳内アシスタントさんお久しぶりです。
「銅ってあの10円玉の?」
「そうですね。銅山が近くにあって自然に溶け出したものが流れてきているのかもしれません。」
銅か。上手くいけば鉱業を主力産業に出来るかもだ。
「ところで銅山って、公害になってなかった?」
「よく勉強されていましたね。
有名どころでは栃木県の足尾銅山があります。
銅に含まれているカドミウムやヒ素なんかが問題になりました。」
「じゃあ、村の毒はもしかしたら。」
「可能性はあります。調査が必要ですね。」
脳内アシスタントさん、今日はいつになく饒舌だ。
とりあえず今日はここまでにして戻ろう。
皆んなに見つからないように転移の魔法陣を描いておいてっと。
危険だといけないから、後でミーアとふたりで来ることにしよう。
それから2時間くらい掛けて山を降りるとイリヤやマティスさん、セバスさんが来ていた。
あっ王妃様…いえお義母様、ご無沙汰しております。
どうしてお義母様がここにいるんだ?
「ヒロシさん、ごめんなさいね。
お母様ったら突然来ちゃって。
わたしがここに行くって言ったらついて来ちゃったの。
遊びじゃ無いのにね。」
横にいるセバスさんも苦笑いしてるし、マティスさん率いる護衛部隊も敬礼したまま固まってる。
村民の皆さんは言わずもがなってとこ。
「まぁイリヤったら容赦ないわね。
息子の領地を視察するのも立派な仕事じゃなくって。ねえヒロシさん!」
はい、おっしゃる通りです。
「ヒロシー、腹減った。
肉~。早く出して~。」
ミーアは平常運転のようだな。
「あらミーアちゃん、お久しぶりね。」
「はい、お義母様。ご無沙汰致しております。
ご健勝のご様子、わたしも嬉しいですわ。」
ってミーア、こいつ猫かぶってやがる。
やっぱり公爵令嬢、侮れないな。
いや、いつも猫の姿だから猫かぶってて当然かもね。
その後は固まっているマティスさんを再起動して、蹲っている村民を起動してもらい、焼き肉パーティーの準備を始める。
俺は肉を収納から出して並べる係。
収納する際に、ちゃんと解体、部位分けしてしまってあるから、そのまま机の上に出すだけ。
後は野菜の毒抜きかな。
そうだ貴賓席も用意しなきゃ。
お義母様のあの服じゃ筵に座るのは無理だよね。
「ヒロシ様ー。開始の挨拶をお願いしまーす。」
セバスさんの声が肉の焼ける匂いと重なって俺に届いた。
そういや腹減ったな。
「セバスさーん。今行きまーす。」
今日の夜は長くなりそうだ。
昨日は、かなりの病人を治したから、村は物凄い活気に包まれている。
俺達の手伝いを志願してくれている人達にお礼を言って、仕事を割り振る。
実は昨日の晩にいくつかの魔道具を作っておいたんだ。
水を浄水する魔道具、土を浄化する魔道具、さすがに野菜から毒を抜くのは無理っぽいから、これだけは俺がやるよ。
皆さんには収穫をお願いした。
収納を使ったら簡単だし、早いんだろうけど、皆さんに働いてもらわないと意味がないからね。
俺は何人かを引き連れて山へと入る。
目的は2つ。
1つ目は川の水の汚染原因の調査。
山から流れて来てるんだから、山中に問題があると思うんだ。
2つ目は特産物の調査。
川の水が悪くて農産物を作れないんじゃ、農業で経済自立出来ない。
なら、何か別の産業が必要になる。
でも、この辺り汚染された土地か山しか無いし。
だから山の中へ何か売れるものがないか調べに行こうって話しだね。
始めはショッピングモールを作ることも考えたんだけど、ここって山に囲まれているし、辺りに観光出来そうな場所も無いから難しいんだ。
最初は興味や噂で人が集まるけど、次第に下火になって廃墟化してしまう。
濡れてに泡で儲かっていたから廃れた跡の産業が育っておらず、過疎化してしまう、なんて未来が見えるよね。
日本にもいっぱいシャッター商店街や寂れたショッピングモールがあるって社会の時間に習ったし。
ブームに乗って開発された観光地なんかもそうでしょ。
そうならないためにも、地場産業の開発は必要だよね。
ちなみにこの知識も中学校で習ったやつ。
ネット動画の受け売りでもあるけど。
とにかく、この2つの目的を解決しないことには次の手が打てない。
俺達は地元の猟師さんに案内されて山の中を進んで行く。
この辺りは木の実も余り取れないからパスだね。
魔物はいないのかって?
いるよ。野生動物もたくさん。
でもさっきミーアがダイエットだって飛び出して行ったから、死骸しか残っていない。
歩きながら収納してるよ。
今夜はこちらにイリヤ達も呼んでこの村の皆んなと焼き肉パーティーをする予定だ。
しばらくして森を抜けたところでミーアが待っていた。
「ミーアどうした、飽きたか?」
「ヒロシ~、それもあるんだけど、この辺り臭くないか?」
「言われてみればってくらいかな。」
「ヒロシは鼻が悪いからな。結構臭いぞ。」
「ミーアが良すぎるんだよ。
で、どんな匂い?」
「錆臭いかな?他にもいろいろ混じってそう。」
「銅かもしれませんね。」
おっ、脳内アシスタントさんお久しぶりです。
「銅ってあの10円玉の?」
「そうですね。銅山が近くにあって自然に溶け出したものが流れてきているのかもしれません。」
銅か。上手くいけば鉱業を主力産業に出来るかもだ。
「ところで銅山って、公害になってなかった?」
「よく勉強されていましたね。
有名どころでは栃木県の足尾銅山があります。
銅に含まれているカドミウムやヒ素なんかが問題になりました。」
「じゃあ、村の毒はもしかしたら。」
「可能性はあります。調査が必要ですね。」
脳内アシスタントさん、今日はいつになく饒舌だ。
とりあえず今日はここまでにして戻ろう。
皆んなに見つからないように転移の魔法陣を描いておいてっと。
危険だといけないから、後でミーアとふたりで来ることにしよう。
それから2時間くらい掛けて山を降りるとイリヤやマティスさん、セバスさんが来ていた。
あっ王妃様…いえお義母様、ご無沙汰しております。
どうしてお義母様がここにいるんだ?
「ヒロシさん、ごめんなさいね。
お母様ったら突然来ちゃって。
わたしがここに行くって言ったらついて来ちゃったの。
遊びじゃ無いのにね。」
横にいるセバスさんも苦笑いしてるし、マティスさん率いる護衛部隊も敬礼したまま固まってる。
村民の皆さんは言わずもがなってとこ。
「まぁイリヤったら容赦ないわね。
息子の領地を視察するのも立派な仕事じゃなくって。ねえヒロシさん!」
はい、おっしゃる通りです。
「ヒロシー、腹減った。
肉~。早く出して~。」
ミーアは平常運転のようだな。
「あらミーアちゃん、お久しぶりね。」
「はい、お義母様。ご無沙汰致しております。
ご健勝のご様子、わたしも嬉しいですわ。」
ってミーア、こいつ猫かぶってやがる。
やっぱり公爵令嬢、侮れないな。
いや、いつも猫の姿だから猫かぶってて当然かもね。
その後は固まっているマティスさんを再起動して、蹲っている村民を起動してもらい、焼き肉パーティーの準備を始める。
俺は肉を収納から出して並べる係。
収納する際に、ちゃんと解体、部位分けしてしまってあるから、そのまま机の上に出すだけ。
後は野菜の毒抜きかな。
そうだ貴賓席も用意しなきゃ。
お義母様のあの服じゃ筵に座るのは無理だよね。
「ヒロシ様ー。開始の挨拶をお願いしまーす。」
セバスさんの声が肉の焼ける匂いと重なって俺に届いた。
そういや腹減ったな。
「セバスさーん。今行きまーす。」
今日の夜は長くなりそうだ。
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