85 / 132
アシオ・シティを開発
ミケツカミ様と話してみました
しおりを挟む
スワリング共和国大統領ジャインの急病と魔人に伝わっている神によるこの世界の破壊伝説。
そしてミケツカミ様が俺をこの世界に召喚したこと。
あくまで想像の域は出ないけど、なんとなく繋がっているような気がする。
これが神では無くて大魔王とかだったらラノベそのものなんだけど。
アシオ・シティの執務室でミーアの兄シルベスタさんと話した日の夜、俺はひとりでベッドに入っていた。
いつもはミーアが近くに来ているんだけど、今日はさすがにシルベスタさんに止められていたみたいだな。
ひとりでは大きすぎるキングサイズのベッドでこちらに来てからのことを思い返す。
来て早々に式神と思われるいろんな奴に襲われた。
そしてアルマニ領に入ってから領地経営が上手くいったと思ったら、思いもしないところで殺されたり。
それからムーン大陸ではクルステさんから、古代文明滅亡の真実を聞いたよね。
インディアナ神国に巨大な亀の魔物が襲ってきたり、狂乱したスワリング教国のアフロ教皇がせめて来たり。
そして今回の大嵐と巨大な目による攻撃。
どうも、この世界を滅ぼそうとしている者が本当にいるんじゃないかと思ってしまう。
いったいなんだろうな。そして俺がこの世界に呼ばれた本当の理由って?
俺はそんなことを考えながら、眠りについた。
~~~~~
「ヒロシ君、ヒロシ君、聞こえているかい?」
「はい?この声はミケツカミ様?」
「そうだよ。今回は大変だったね。ご苦労様。ほんとに君がいてくれて助かっているよ。」
「ミケツカミ様、聞きたいことがいっぱいあるんです。」
「わかっているよ。そろそろ君には今起こっていることを話しておくべきだね。
君には聞く権利があるし、真実を知っておいて欲しいんだ。
実はこの世界を作ったのはわたしじゃないんだ。
この世界を創ったのはサナキス様という人、いや君からみたら神だね。
それでわたしは、サナキス様がこの世界を創るときに、この世界の守護者として呼ばれたんだ。
サナキス様は非常に優秀な方でね、この世界にあっという間に高度文明を育ててしまったんだよ。
普通なら何十億年もかかるのにたった8億年だよ。8億年だからね。
ちなみに君のいた地球って世界、あそこで46億年かかっているんだよ。
ねえ、すごいでしょ。
だけどね、少し急ぎ過ぎたんだ。
ほら君が聞いたムーン大陸の崩壊。
あれは当時まだ未熟だった人間達が起こした大きな過ちだったんだ。
あの大陸そのものがサナキス様の自慢であり、彼の尊厳を支えるものだったんだけど、一瞬で崩壊してしまった。
彼は何とかしようと頑張ったんだけど、あまりにも一瞬のことで止められなかったんだよ。
著しく自尊心が傷ついた彼は時間を巻き戻そうとまでしたんだ。
時間の巻き戻しは禁止事項だからね。
異世界管理局の監査部に見つかったら、懲罰もので彼のエリート人生は終わるはず。
それでも巻き戻しをやってしまった。
結果は君も知る通り、残念ながら巻き戻しも上手くいかず、ムーン大陸は滅亡してしまったんだ。
それから彼はどうしたと思う?
彼はこの世界を無かったことにしようとしたんだ。
だからこの世界を壊そうとした。
でも守護者のわたしがそれを邪魔していたんだ。
だって既に監査部の人が調査に入っていることを知っていたから。
わたしは考えたんだ。
誰か優秀な人を召喚してその人に文明を育ててもらおうと。
最初はサナキス様も乗り気になってくれたんだけどね。
期待が大き過ぎると空回りしちゃう。
何人も失敗したんだ。
だからサナキス様は諦めた。やっぱりこの世界を壊すことにしたんだ。
わたしは最後の希望として君を呼んだ。
ただ、過度な受圧を与えないように、何の目的もあたえなかったんだよ。
サナキス様は幼い君を見て失望したんだ。
だから君を殺そうと色々な工作をしたんだ。
今サナキス様は焦っているんだ。
インディアナ神国に監査部の職員を宿すスマルという男がムーン大陸崩壊の真相を知ってしまった。
サナキス様は、スマルを殺そうとアフロという男を利用した。
でも君が彼を殺させなかった。
だから今度はジャインという男を使って君を殺そうとしたんだ。
でも、また失敗したんだよね。
だからサナキス様はなりふり構わずこの星を消そうとするに違いないと思うんだ。
ヒロシ君、君に力をあげるよ。
その力でサナキス様の企みを阻止して欲しいんだ。
頼めるかい?」
この星が無くなる!
エレクトス王国もインディアナ神国もみんな…… たくさんの人達が消えてしまうだなんて。
そんなことあっていいはずがないだろ!!
「ミケツカミ様、俺やってみるよ。
どこまで頑張れるか分からないけど、やれるだけやってみる!」
「君ならそう言ってくれると思ったよ。
恐らく次は巨大隕石を落として来ると思うんだ。
隕石の落下で星が消えてしまうなんて、日常茶飯事だから調査されることも無いしね。
サナキス様はこの星の痕跡を全て消してしまいたいから、恐らくこの星に匹敵するくらいの星を落としてくると思う。
一度壊されてから星のカケラを集めて星を作り直すことも出来るんだけど、結構時間が掛かるんだよ。
この世界の人々を救うためにはどこかに移住させるしか手は無いんだ。
どこか……
そうだ、ムーン大陸にしよう。
あそこなら時間の進みも早いし、広さも十分だね。
実はこの星の全ての陸地を足しても、ムーン大陸全体の半分くらいなんだよ。
君がムーン大陸を再生させてくれたから、転移させて問題無さそうだ。
ムーン大陸を全て地上に出してから、この世界の人々をムーン大陸に移住させることが出来ればいいんだよ。
そうだ、君には時間操作の魔法をあげるよ。
それと、君の魔力量を10倍にしてあげる。
君になら出来るはずだ。ヒロシ君。」
~~~~~~
そしてミケツカミ様が俺をこの世界に召喚したこと。
あくまで想像の域は出ないけど、なんとなく繋がっているような気がする。
これが神では無くて大魔王とかだったらラノベそのものなんだけど。
アシオ・シティの執務室でミーアの兄シルベスタさんと話した日の夜、俺はひとりでベッドに入っていた。
いつもはミーアが近くに来ているんだけど、今日はさすがにシルベスタさんに止められていたみたいだな。
ひとりでは大きすぎるキングサイズのベッドでこちらに来てからのことを思い返す。
来て早々に式神と思われるいろんな奴に襲われた。
そしてアルマニ領に入ってから領地経営が上手くいったと思ったら、思いもしないところで殺されたり。
それからムーン大陸ではクルステさんから、古代文明滅亡の真実を聞いたよね。
インディアナ神国に巨大な亀の魔物が襲ってきたり、狂乱したスワリング教国のアフロ教皇がせめて来たり。
そして今回の大嵐と巨大な目による攻撃。
どうも、この世界を滅ぼそうとしている者が本当にいるんじゃないかと思ってしまう。
いったいなんだろうな。そして俺がこの世界に呼ばれた本当の理由って?
俺はそんなことを考えながら、眠りについた。
~~~~~
「ヒロシ君、ヒロシ君、聞こえているかい?」
「はい?この声はミケツカミ様?」
「そうだよ。今回は大変だったね。ご苦労様。ほんとに君がいてくれて助かっているよ。」
「ミケツカミ様、聞きたいことがいっぱいあるんです。」
「わかっているよ。そろそろ君には今起こっていることを話しておくべきだね。
君には聞く権利があるし、真実を知っておいて欲しいんだ。
実はこの世界を作ったのはわたしじゃないんだ。
この世界を創ったのはサナキス様という人、いや君からみたら神だね。
それでわたしは、サナキス様がこの世界を創るときに、この世界の守護者として呼ばれたんだ。
サナキス様は非常に優秀な方でね、この世界にあっという間に高度文明を育ててしまったんだよ。
普通なら何十億年もかかるのにたった8億年だよ。8億年だからね。
ちなみに君のいた地球って世界、あそこで46億年かかっているんだよ。
ねえ、すごいでしょ。
だけどね、少し急ぎ過ぎたんだ。
ほら君が聞いたムーン大陸の崩壊。
あれは当時まだ未熟だった人間達が起こした大きな過ちだったんだ。
あの大陸そのものがサナキス様の自慢であり、彼の尊厳を支えるものだったんだけど、一瞬で崩壊してしまった。
彼は何とかしようと頑張ったんだけど、あまりにも一瞬のことで止められなかったんだよ。
著しく自尊心が傷ついた彼は時間を巻き戻そうとまでしたんだ。
時間の巻き戻しは禁止事項だからね。
異世界管理局の監査部に見つかったら、懲罰もので彼のエリート人生は終わるはず。
それでも巻き戻しをやってしまった。
結果は君も知る通り、残念ながら巻き戻しも上手くいかず、ムーン大陸は滅亡してしまったんだ。
それから彼はどうしたと思う?
彼はこの世界を無かったことにしようとしたんだ。
だからこの世界を壊そうとした。
でも守護者のわたしがそれを邪魔していたんだ。
だって既に監査部の人が調査に入っていることを知っていたから。
わたしは考えたんだ。
誰か優秀な人を召喚してその人に文明を育ててもらおうと。
最初はサナキス様も乗り気になってくれたんだけどね。
期待が大き過ぎると空回りしちゃう。
何人も失敗したんだ。
だからサナキス様は諦めた。やっぱりこの世界を壊すことにしたんだ。
わたしは最後の希望として君を呼んだ。
ただ、過度な受圧を与えないように、何の目的もあたえなかったんだよ。
サナキス様は幼い君を見て失望したんだ。
だから君を殺そうと色々な工作をしたんだ。
今サナキス様は焦っているんだ。
インディアナ神国に監査部の職員を宿すスマルという男がムーン大陸崩壊の真相を知ってしまった。
サナキス様は、スマルを殺そうとアフロという男を利用した。
でも君が彼を殺させなかった。
だから今度はジャインという男を使って君を殺そうとしたんだ。
でも、また失敗したんだよね。
だからサナキス様はなりふり構わずこの星を消そうとするに違いないと思うんだ。
ヒロシ君、君に力をあげるよ。
その力でサナキス様の企みを阻止して欲しいんだ。
頼めるかい?」
この星が無くなる!
エレクトス王国もインディアナ神国もみんな…… たくさんの人達が消えてしまうだなんて。
そんなことあっていいはずがないだろ!!
「ミケツカミ様、俺やってみるよ。
どこまで頑張れるか分からないけど、やれるだけやってみる!」
「君ならそう言ってくれると思ったよ。
恐らく次は巨大隕石を落として来ると思うんだ。
隕石の落下で星が消えてしまうなんて、日常茶飯事だから調査されることも無いしね。
サナキス様はこの星の痕跡を全て消してしまいたいから、恐らくこの星に匹敵するくらいの星を落としてくると思う。
一度壊されてから星のカケラを集めて星を作り直すことも出来るんだけど、結構時間が掛かるんだよ。
この世界の人々を救うためにはどこかに移住させるしか手は無いんだ。
どこか……
そうだ、ムーン大陸にしよう。
あそこなら時間の進みも早いし、広さも十分だね。
実はこの星の全ての陸地を足しても、ムーン大陸全体の半分くらいなんだよ。
君がムーン大陸を再生させてくれたから、転移させて問題無さそうだ。
ムーン大陸を全て地上に出してから、この世界の人々をムーン大陸に移住させることが出来ればいいんだよ。
そうだ、君には時間操作の魔法をあげるよ。
それと、君の魔力量を10倍にしてあげる。
君になら出来るはずだ。ヒロシ君。」
~~~~~~
1
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる