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ムーン大陸でも国造り
イリヤはファションリーダーです
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道路網が出来てショッピングモールも出来た。
伝染病による痛手はあったものの、医療技術の進歩で伝染病の発生前よりも病人は減って、街は活気づいている。
週休二日制が根付いたことも大きな理由だろうけど、休日には街に人が溢れるようになっているね。
街以外にも様々な場所で余暇を過ごす人の群れがあり、その分経済も活発化しているから、皆んなの懐にも余裕があるようだな。
そうなってくるとオシャレをしたくなるのが乙女心ってやつで、色とりどりのカラフルな姿がモニターを彩っているよ。
「ヒロシ様、あのドレス可愛いですね。
ねえ、そう思わないミーア?」
「うーん?よくわかんないや。
魔人って長命だからさあ、何ごとにも関心が薄いんだよね。」
「もおー、ヒロシ様、わたしもあんな服が似合うと思いますか?」
「そうだね。イリヤは元々オシャレさんだったから、かなりイケると思うよ。
そうだ、あちらに行くのは難しいから、こちらでも衣装を作ってみない?」
「まあ、素晴らしいですわ。
早速やってみますね。」
イリヤは嬉しそうに席を立って裁縫道具を取りに行った。
俺はその間に布を用意する。
外の世界で売っているような生地もあるけど、イリヤには特別な生地を使って欲しいから、魔法で布を生成することにした。
お馴染みの蜘蛛の糸と草から抽出したカラフルな染料を出して、15色くらいの生地を用意する。
戻って来たイリヤの驚いた顔が見れて良かった。
早速デザインを始めたイリヤを見てミーアも少し興味が湧いてきたようだ。
ぬいぐるみを作るって言ってる。
ミーアにも生地を出してやった。
どうやらイリヤはスカイブルーのワンピース、ミーアはシロクマを作るようだ。
そういやノアさんが出してくれた地球の動物図鑑を熱心に見てたっけ。
おっ、イリヤは結構器用だな。
イメージしたデザイン通り生地を切っている。
ひと通り切り終わったみたいで縫い始めた。
なかなか切る時みたいには上手くいかないみたいで手こずっているようだな。
ミーアは……まあ、手伝ってやろう。
ミーアのぬいぐるみは思ったよりデカいな。
時間はたっぷりあるから、別に長くなってもいいんだけど、ちょっと面倒くさい。
俺はミシンを作った。
始めは足踏みミシンにしようかと思ったんだけど、あれって構造が複雑なんだよね。
魔法で生成するんだったら、電子ミシンの方がイメージし易くて簡単だから、電子ミシンにした。
収納に電気はたくさんあるしね。
出来上がった電子ミシンでぬいぐるみを縫っていく。
イメージする時にノアさんから俺が日本にいた当時の最新のミシンを教えてもらったから、どんな縫い方でも余裕だよね。
スイスイと縫っていき、あっという間にぬいぐるみの完成だ。
後はワタを入れるだけって思ってたら、横から熱い視線を感じる。
イリヤが目を輝かせてこちら、いやミシンを見ていた。
「使ってみる?」
ブンブン頭を縦に振るイリヤに苦笑しながらも使い方を教えてあげる。
好きこそものの上手なり。とはよく言ったもので、すぐに使い方を覚えたイリヤがスイスイとミシンを使ってワンピースを縫っていった。
いつの間にか袖や首元にフリルが付いているし、腰の後ろにはリボン、胸元には可愛い花の刺繍も入っていた。
どんだけ使い方をマスターしたんだよ!
「どうですか、可愛いですか?」
出来上がったばかりのワンピースに着替えて来たイリヤが目の前でクルクル回っている姿がとっても可愛い。
「イリヤ、可愛いよ。」
ピンポ~ン。
イリヤを褒めていたら誰か来たようだな。
あれ、オシンさんだ。
どうやらクルステさんのお使いで来たようなんだが、イリヤのワンピースに見惚れている。
「イリヤ様、そのワンピース可愛いですー。
どうされたのですか?
外の世界でも見たことがないです。」
興味深々のオシンさん。
「こんな綺麗でオシャレなワンピース初めて見ました。
元々ムーン大陸にあったべルシアスの街では合理化ばかりが優先されて、オシャレなんて全く無かったんですよ。」
そういや、初めてオシンさんに会った時もブルーのくっそダサいスーツの上着を着てたっけ。
今もあんまり変わってないけどね。
「イリヤさん、一緒に塔に行きませんか?
皆んなに見せてあげたいんです。
さあ、早く早く!」
あーあ、イリヤが連れて行かれちゃったよ。
俺はミーアとマッタリお留守番だ。
しばらくボォーとモニターを見ている。
80倍速でビデオを見ている感じだから、じっくり見てもしょうがないんだよね。
5時間くらい経ったかな。
モニターに映る女性達の衣装が急に華やかになっていた。
「ただいま。
さっきねオシンさんにワンピースを貸してあげたら、わたしのワンピースを着たまま御告げを出すために教会に顕在しちゃったんです。
そしたらね、その時に教会にいた女性達が色めき立っちゃって。」
意図せぬうちにイリヤがファションリーダーになってたみたいだね。
伝染病による痛手はあったものの、医療技術の進歩で伝染病の発生前よりも病人は減って、街は活気づいている。
週休二日制が根付いたことも大きな理由だろうけど、休日には街に人が溢れるようになっているね。
街以外にも様々な場所で余暇を過ごす人の群れがあり、その分経済も活発化しているから、皆んなの懐にも余裕があるようだな。
そうなってくるとオシャレをしたくなるのが乙女心ってやつで、色とりどりのカラフルな姿がモニターを彩っているよ。
「ヒロシ様、あのドレス可愛いですね。
ねえ、そう思わないミーア?」
「うーん?よくわかんないや。
魔人って長命だからさあ、何ごとにも関心が薄いんだよね。」
「もおー、ヒロシ様、わたしもあんな服が似合うと思いますか?」
「そうだね。イリヤは元々オシャレさんだったから、かなりイケると思うよ。
そうだ、あちらに行くのは難しいから、こちらでも衣装を作ってみない?」
「まあ、素晴らしいですわ。
早速やってみますね。」
イリヤは嬉しそうに席を立って裁縫道具を取りに行った。
俺はその間に布を用意する。
外の世界で売っているような生地もあるけど、イリヤには特別な生地を使って欲しいから、魔法で布を生成することにした。
お馴染みの蜘蛛の糸と草から抽出したカラフルな染料を出して、15色くらいの生地を用意する。
戻って来たイリヤの驚いた顔が見れて良かった。
早速デザインを始めたイリヤを見てミーアも少し興味が湧いてきたようだ。
ぬいぐるみを作るって言ってる。
ミーアにも生地を出してやった。
どうやらイリヤはスカイブルーのワンピース、ミーアはシロクマを作るようだ。
そういやノアさんが出してくれた地球の動物図鑑を熱心に見てたっけ。
おっ、イリヤは結構器用だな。
イメージしたデザイン通り生地を切っている。
ひと通り切り終わったみたいで縫い始めた。
なかなか切る時みたいには上手くいかないみたいで手こずっているようだな。
ミーアは……まあ、手伝ってやろう。
ミーアのぬいぐるみは思ったよりデカいな。
時間はたっぷりあるから、別に長くなってもいいんだけど、ちょっと面倒くさい。
俺はミシンを作った。
始めは足踏みミシンにしようかと思ったんだけど、あれって構造が複雑なんだよね。
魔法で生成するんだったら、電子ミシンの方がイメージし易くて簡単だから、電子ミシンにした。
収納に電気はたくさんあるしね。
出来上がった電子ミシンでぬいぐるみを縫っていく。
イメージする時にノアさんから俺が日本にいた当時の最新のミシンを教えてもらったから、どんな縫い方でも余裕だよね。
スイスイと縫っていき、あっという間にぬいぐるみの完成だ。
後はワタを入れるだけって思ってたら、横から熱い視線を感じる。
イリヤが目を輝かせてこちら、いやミシンを見ていた。
「使ってみる?」
ブンブン頭を縦に振るイリヤに苦笑しながらも使い方を教えてあげる。
好きこそものの上手なり。とはよく言ったもので、すぐに使い方を覚えたイリヤがスイスイとミシンを使ってワンピースを縫っていった。
いつの間にか袖や首元にフリルが付いているし、腰の後ろにはリボン、胸元には可愛い花の刺繍も入っていた。
どんだけ使い方をマスターしたんだよ!
「どうですか、可愛いですか?」
出来上がったばかりのワンピースに着替えて来たイリヤが目の前でクルクル回っている姿がとっても可愛い。
「イリヤ、可愛いよ。」
ピンポ~ン。
イリヤを褒めていたら誰か来たようだな。
あれ、オシンさんだ。
どうやらクルステさんのお使いで来たようなんだが、イリヤのワンピースに見惚れている。
「イリヤ様、そのワンピース可愛いですー。
どうされたのですか?
外の世界でも見たことがないです。」
興味深々のオシンさん。
「こんな綺麗でオシャレなワンピース初めて見ました。
元々ムーン大陸にあったべルシアスの街では合理化ばかりが優先されて、オシャレなんて全く無かったんですよ。」
そういや、初めてオシンさんに会った時もブルーのくっそダサいスーツの上着を着てたっけ。
今もあんまり変わってないけどね。
「イリヤさん、一緒に塔に行きませんか?
皆んなに見せてあげたいんです。
さあ、早く早く!」
あーあ、イリヤが連れて行かれちゃったよ。
俺はミーアとマッタリお留守番だ。
しばらくボォーとモニターを見ている。
80倍速でビデオを見ている感じだから、じっくり見てもしょうがないんだよね。
5時間くらい経ったかな。
モニターに映る女性達の衣装が急に華やかになっていた。
「ただいま。
さっきねオシンさんにワンピースを貸してあげたら、わたしのワンピースを着たまま御告げを出すために教会に顕在しちゃったんです。
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意図せぬうちにイリヤがファションリーダーになってたみたいだね。
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