最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

文字の大きさ
282 / 382
第13章 魔獣と古代人

13【元凶の教祖を探せ1】

しおりを挟む
<<ランス視点>>
僕とイリヤはお父様から海の中で使う雷魔方陣について教わった。

地上で使う雷魔法陣は作ったことがあるんだけど、海の中で使うのは難しいらしい。

海水は空気よりも電気が伝わり易いから、広く分散してしまうんだって。

だから、ある一定の範囲の外に電気を反射する結界を最初に作っておく必要があるんだ。

そうしないと、電気が分散して魔物に対する威力が弱くなるばかりか、周りにいる味方を巻き添えにすることもあるらしい。

やはりお父様は、すごい魔法使いだって改めて思った。

各国に配る分の魔道具を作ってから、イリヤとふたりで、手分けして各国を回って使い方を教育したんだ。

「「お父様、全ての国に魔道具を配り終えました。」」

「ふたり共ご苦労様だったね。

じゅあ、お父さんは、ちょっと元凶を探して来るよ。」

お父様は、そう言うと転移の魔法で、何処かに行ってしまったんだ。


<<マサル視点>>
「ついにこれを使う時が来たな。」

俺は感慨深げにある機械を見ている。

これは日本から転移した後から常に考えて準備していたモノだ。

『ワープ船 ムサシ号』

そう、地球から転移後、ここが地球と別の星だってわかってから、ずっと構想していて、つい最近完成したばかりの、宇宙船だ。

マリス様から地球までの距離を聞いたことがあるんだが、200万光年近くあるらしい。

神様基準では数分程度の距離らしいんだけど、とんでもない距離だ。

昔見たアニメのでは、ワープを使えば、約15光年を1時間で飛んだらしい。

今回作ったムサシ号は、30光年の距離を約1時間で飛べるように設計した。

このうち、魔力の充填に必要な時間は30分だから、実質30光年を30分で飛べることになる。

俺には亜空間魔法があるからね。この技術を使えばクラシケラの星まで約10分で到達できることになる。

ムサシは既に魔力の充填が完了済だから、俺はクラシケラの星に行くことにした。

いろいろと対策はしたが、やっぱり元凶を潰しておかないと安心できないからな。

俺は屋敷の地下に秘密裏に作った格納庫に転移する。

ここのことは誰も知らない。

ここには一度来たことがある者が転移魔法を使わないと入れないようにしてある。

もちろんここには俺しか来たことが無いから、俺しか入れない。

ムサシに搭乗しイグニッション・キーを回してエンジンを始動させる。

なんの音もしないけど、目の前の計器類が一斉に動き出し、始動したことをうかがわせる。

「5年前の試運転以来だな。うまく動いてくれればいいが。」

クラシケラの星までの経路は既に調査済みだ。

クラシケラの魔力を2度追跡したので、距離も位置もしっかり把握できている。

ムサシ号に目的地情報とここの位置を入力する。

「移動距離10光年。到達時間20分後。経路上の魔力障害無し。亜空間の乱れ無し。全て良好。」

次々とムサシ号からの航行に関する情報が入ってくる。うん、全て問題なし。

いざ、出航だ。



<<クラシケラ視点>>
マサル達の星から戻って1週間。あれからあの星に召喚魔方陣が現れた形跡は何度かあったが、全てすぐに消えている。

恐らくマサル達が対処しているのだろう。

もう任せておいても大丈夫だろうな。僕も今回の事件の元凶であるソーム教の教祖を探すのに専念しようかな。

そんなことを考えながら、自宅から警備隊本部に向かっていた。

この星の文明は非常に優れていると思う。

少なくともマサル達の星よりは何千年も。

いや、あの星を我等の祖先が捨てたことで文明を失ったのだから、遅れていてもしようがないと思う。

亜空間転移を行う魔道具は、近場(と言っても1光年は余裕だが)なら、使い捨ての簡易なものなら子供の小遣い程度で購入できるし、少しお金を出せば、5光年くらい移動できるものも買える。

まあ商業地区や別荘地区になっている周辺の星までの移動用だ。

さすがにそれ5光年以上は、他の星への干渉にもなるので、法律で規制されているが。


「クラシケラ、久しぶり。」

警備隊本部に着き、演習場に入ったところで後ろから声を掛けられた。

振り返ると、そこにマサルがいた。






僕はマサルを誘って演習場の脇にある食堂に来ていた。

隊長には、マサルのことを報告してあったし、今来ていることも報告済だ。

「突然いるから驚いたよ。どうやってここまで来たんだ?」

「実は俺はマリス様に呼ばれた地球からの転移者でね、いつか地球に帰ろうと密かに長距離移転装置(宇宙船)を開発していたんだ。

クラシケラがわたし達の星に来た時、申し訳ないが魔力の追跡をさせてもらった。

それでこの星が分かったんだよ。」

「そうか、マサルはあの星では異常な存在だと思っていたんだが、やはり間違いなかったな。

それにしても地球からの転移者だとは驚いた。シンゲン様と同じじゃないか。」

「シンゲン様?」

俺達の星から3000年前にここに移住したのであれば、そのシンゲンという人は3000年前に地球から転移してきた人ということかな。

「そこからは俺が話そう。」

クラシケラよりも少し年配で体格の良い青年が話しに割り込んできた。

「ミラベスタ隊長。」

「やあ、君がマサル殿だね。クラシケラから話しは聞いているよ。
君達の星はここと比べてかなり遅れているから、君の話しを聞いて興味を持っていたんだ。会えてうれしいよ。

しかも君がシンゲン様と同じ地球からの転移者だったはね。」





しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

妖精の森の、日常のおはなし。

華衣
ファンタジー
 気づいたら、知らない森の中に居た僕。火事に巻き込まれて死んだはずだけど、これってもしかして転生した?  でも、なにかがおかしい。まわりの物が全部大きすぎるのだ! 草も、石も、花も、僕の体より大きい。巨人の国に来てしまったのかと思ったけど、よく見たら、僕の方が縮んでいるらしい。  あれ、身体が軽い。ん!?背中から羽が生えてる!? 「僕、妖精になってるー!?」  これは、妖精になった僕の、ただの日常の物語である。 ・毎日18時投稿、たまに休みます。 ・お気に入り&♡ありがとうございます!

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~

中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」 唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。 人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。 目的は一つ。充実した人生を送ること。

俺、異世界で置き去りにされました!?

星宮歌
恋愛
学校からの帰宅途中、俺は、突如として現れた魔法陣によって、異世界へと召喚される。 ……なぜか、女の姿で。 魔王を討伐すると言い張る、男ども、プラス、一人の女。 何が何だか分からないままに脅されて、俺は、女の演技をしながら魔王討伐の旅に付き添い……魔王を討伐した直後、その場に置き去りにされるのだった。 片翼シリーズ第三弾。 今回の舞台は、ヴァイラン魔国です。 転性ものですよ~。 そして、この作品だけでも読めるようになっております。 それでは、どうぞ!

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

処理中です...