お人好し聖女アリーシャは、闇落ち宮廷魔術師を救いたい!!!

八掛 詩子

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15 調査団

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 錚々たるメンバーで王家の調査が始まった。

 王家代表として第2王子と大臣達
 その護衛に大勢の騎士や
 数人の宮廷魔術師達

 神殿は一気に物々しい雰囲気となった。


 聖女代表として
 司教達とともに呼ばれる。

 後ろの方に控える、宮廷魔術師達はどの人も深くフードを被っているため、
どれが、エルかは分からない。

ただリーダらしき人はヴィンと名乗った。
握手を交わし、挨拶をする

「可愛いものがお好きなんですね?」と問うと
首を傾げられてしまった。




一通り挨拶が終わると声を掛けられる。

 「君がアリーシャちゃん?」 

 馴れ馴れしさに、不快感を覚える。
 たしか王子のフリートさんだったと思う。

 先ほどから舐めるような視線で見てくるので、
 早々に立ち去りたかった。

 「建国祭で祭主を努めてた子だよね?」

 無理矢理両手を掴まれ、握手させられる。

 「聖女ちゃん達が、失踪して、怖いよね?
 でも、だぁーいじょうぶ、
 僕が解決してあげるからね」

 「ひっ…」

 急に両手を掴まれ、さらに抱きしめられようとしている。
 だが相手はこの国の王子
 不敬な態度もとれない。
 恐怖で身を縮めていると 


 「いってぇ!!!」


 神殿の天井の一部がはがれ、王子の頭に落ちる。

 「おい!神殿は老朽化してるのか!??だから聖女も失踪するんだよ!!」
 と司教達達に巻くし立てている

 「毎年補強もしていますし、そんなことは無いと思いますが?」

 ギャアギャアいいながら、奥の方に言ってしまった。



(な…なんだったんだろう…)


 呆然とするアリーシャの後ろで
 一人の宮廷魔術師が舌打ちをしていた。
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