305 / 414
第9部 聖夜に水星は巡航する
第26話 これにて一件落ちゃ……えっ?
しおりを挟む
元気の野太いSOSコールを聞きつけ、生徒会役員たちが一斉に声のした校舎の中へと駆けだす。
そして俺達が保健室の前へと到着するなり、目に飛び込んできたのは、黒いフードで顔を隠し、バットを握り締めた全身黒づくめの犯人と、それを押さえこみ地面へと組み伏せている元気の姿、そしてそんな2人の様子をカメラを構えて撮影している亀梨少年の姿だった。
「相棒っ、ちょうどええところに! コイツの足側を押さえこんでくれ!」
「了解んぽ!」
ジタバタッ!? と暴れる黒づくめの男の足側へと回り込み、全体重をかけて、その場へ固定する。
瞬間、もう逃げられないと悟ったのだろう。
急に抵抗する力を抜き、グッタリと脱力するバットマン。
俺たちの間に漂っていた緊張感は、時間と共に霧散し、今はなんとも落ち着いた状態となっていた。
そんな雰囲気の中、ようやく芽衣がゆっくりとバットマンの前へと足を踏み出して、
「ごめんなさいね、こんな手荒なマネをしてしまって? でも『止めてみろ』と言ったのはアナタなんですから、恨まないでくださいね?」
目深く被ったフードのせいで顔は見えないが、何となく芽衣を睨んでいるような気がしないでもない。
そんなバットマンの視線を一身に受け止めながら、芽衣は割られていない保健室の窓の方へと視線を移した。
「アナタがガラスを割っていた教室なんですがね? 最初は関連性も何も無い、ただ無秩序に割っていただけだと思っていたんですが、アナタがくれた犯行予告のおかげで、ようやく全ての謎が解けましたよ」
そう言って、芽衣はポケットから、今まで割られた教室の名前が羅列された紙を取り出してみせた。
「アナタが割っていた教室の窓ガラスには、意味があったんですよね?」
そう頭文字です。
芽衣がそう口にした瞬間、ビクッ!? とバットマンの身体は震えた。
その反応を見て、芽衣は『やっぱり』と言わんばかりに、笑みを深めてみせた。
「多目的室。調理室。弓道部。合唱部。そして1年C組に、2年A組。これらの教室の頭文字を取ると『た』『ち』『き』『が』『い』『に』になります」
一見すると、なんの意味もない文字の羅列に見えますが、コレを並べ替えると『とある』生徒の名前が浮き出てきます。
と、芽衣はそう続けながら、ピラッ! と持っていた紙切れを裏返した。
「ここで重要になってくるのが、誰がつけたのか分からない【バットマン】という通り名です。コレは捜査の目を男子生徒に向けさせるべく、犯人が流した噂に違いないのでしょう。つまり、ここから逆算するに、犯人は女子生徒ということになります」
裏返した紙切れには、大きな文字で『にいがきたち』と書かれていた。
「そして最後にココ、保健室の窓ガラスを割れば、暗号の完成です」
そう犯人は、
「――犯人は1年C組、野球部マネージャー、新垣田千穂さん……アナタです!」
そう言って、芽衣がバットマン……新垣ちゃんの目深に被ったパーカーをズリあげた。
そして、そこに現れたのは、黒髪短髪の――
「えっ!? お、男っ!?」
思わず俺の驚いた声が校舎へと響き渡る。
そう、そこに居たのは新垣ちゃんではなく、とある男子生徒だったのだ。
「あ、アナタは確か……野球部の」
「た、タニガキくんだよ! タニガキタイチくんだよ!」
芽衣は驚いたように目を見開き、よこたんに至っては『信じられない!?』とばかりに声を張り上げていた。
そうなのだ。
そこに居たのは、野球部マネージャーの新垣ちゃんではなく、エースで4番の俺達の同級生、谷垣太一だったのだ!
ど、どういうことだ!? と混乱する我が生徒会役員たち。
そんな俺たちを差し置いて、芽衣は再び暗号の書かれた紙切れへと視線を落とした。
「『た』『に』『が』『き』……『い』『ち』――ッ! 谷垣太一!? ど、どうして!?」
「ま、まさか俺の推理が当たっていただなんて……っ!? 名探偵シロウの爆誕か? 南のバーローとして、黒づくめの集団に追われるのか!?」
「いや、ししょーのは推理でもないでも無いよね? ただの私怨だよね?」
自分の推理が外れて混乱する芽衣。
そんな芽衣に代わって、よこたんが谷垣を刺激しないように、ゆっくりと声をかけた。
「まさかタニガキくんが【バットマン】だったなんて……なんでこんなコトをしたの?」
「どうせ騒ぎで注目を浴びたかっただけっしょ?」
辛辣な言葉を投げかける大和田ちゃんの言葉に、谷垣は唇の端を噛みしめながら、
「……そうだよ」
と乱暴な口調で肯定した。
「その通りだよ。目立ちたくて、日頃の鬱憤を晴らすために、窓ガラスを割ったんだよ」
「そ、そんなコトで……?」
「ヨッシーよ。本人にとっては、ガラスを割るほどのコトじゃったんじゃろ」
困惑する爆乳わん娘を宥めるように、うさみんが間に割って入る。
その隣で大和田ちゃんが「ほらやっぱり」と言いたげに、呆れた瞳でバットマンこと谷垣を見おろしていた。
「まったく。クリスマス会も近いっていうのに、いい迷惑だし」
「でも、これでクリスマス会が中止にならなくなったっすね! 自分、嬉しいっす!」
大和田ちゃんと司馬ちゃんの1年生コンビが、安堵に胸を撫でおろしている間に、元気と俺は谷垣を無理やり立たせる。
「とりあえずや。大和田はんとハニーは、職員室に先生がもう来とるかどうか確認して来てくれるかいな? コイツはワイたちが生徒会室へ連れて行くさかい」
元気の言葉に1年生美少女コンビは素直に頷き、そのまま職員室のある3階へと駆けて行った。
そんな後輩たちの後ろ姿を捉えながら、元気が「ほな、行こか」と、顔を伏せている谷垣を引っ張って生徒会室へと歩き出す。
その後ろをヒョコヒョコと着いて行く、うさみんとよこたん。
「色々あったけど、これで一件落着だな」
俺はいまだ保健室の前で突っ立っている芽衣の隣に移動しながら、からかうような口調で女神さまに声をかけた。
「まさか完璧超人の生徒会長さまでも、間違える事があるとは。こりゃいいモノを見せてもらったわ」
「……あによ? アタシの推理が間違っていたのは、最後だけでしょ?」
「まぁその最後が致命的だったんだけどな。ねぇねぇ? どんな気分? あんなにドヤ顔で推理を披露しておいて、間違った気分って、どんな気分なの? ねぇ、ねぇねぇ? ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!」
「ここぞとばかりに煽ってくるわね、コイツ……」
うぐっ!? と、バツが悪そうに顔を背ける芽衣。
うんうんっ! 日頃のお返しが出来て、シロウは満足です♪
ホクホク♪ 気分の俺に、素の口調に戻った芽衣が、強がった様子で「別にいいでしょ!」と呟いた。
「これでクリスマス会は無事続行できるし、それになりより、今日の分の窓ガラスが割られなかっただけでも良かっ……た……あれ? ほけん、しつ……?」
「ん? どうした芽衣?」
元気たちの後を追いかけようと歩み始めた俺たちだったが、芽衣が保健室の窓ガラスを凝視した瞬間、何かに気がついたように目を見開いた。
「ッ!? ま、待ってください!」
芽衣の切り裂くような声音が校舎へと木霊し、生徒会室へと向かい始めていた元気たちの足を止めた。
「ど、どうしたのメイちゃん?」と、瞳いっぱいに疑問符を浮かべるラブリー☆マイエンジェルが、こちらに振り返るよりも先に、いつの間にか生徒会長の仮面を被った芽衣が、俯いている谷垣に対して、半ば叫ぶように声をかけた。
「どうして……どうして『保健室』なんですか!?」
「「「「???」」」」
芽衣の質問の意図が分からず、首を捻る生徒会役員たち。
そんな俺たちの事などお構いなしに、芽衣は谷垣に質問を続けた。
「谷垣太一くん……アナタの名前に『ほ』はつかないハズなのに」
「ちょっ、ちょっと待て芽衣。ど、どういうことだってばよ?」
「よく思い返してください士狼。わたしは犯人が新垣田千穂さんだと推理したから『ほ』がつく『保健室』を予想したんですよ?」
でも、と芽衣は鋭い視線を谷垣に向けながら、こう言い募った。
「犯人の名前が『谷垣太一』なら、今日は『ほ』じゃなく『た』のつく教室……例えば体育館の小窓なんかを割りに行くハズです!」
全員の顔に「あっ!?」という表情が浮かぶ。
た、確かに!
芽衣の推理通りいくなら、保健室の窓を割りに来るなんておかしいぞ!?
だって谷垣の名前に『ほ』なんて入ってないんだから!
これは一体どういうことだ!? と、役員全員の困惑した視線が谷垣へと集中する。
谷垣は言いづらそうに、
「その……会長はさっきからナニを言っているだい? あ、暗号?」
その瞬間、芽衣どころか全員が目を丸くした。
コイツ、もしかして今までの割ったガラスの頭文字を合わせると、自分の名前になるコトに、気がついていないのか?
一瞬「ブラフか?」と疑ってしまうが、谷垣の瞳に嘘はない。
むしろ本気で『何を言ってるのか分からない?』といった様子だった。
いや、でもそれって……
「……これで確定しましたね」
芽衣は、もう訳が分からない俺達に向けて、ハッキリとこう告げた。
「谷垣くんは犯人じゃありません――真犯人は別にいます」
そして俺達が保健室の前へと到着するなり、目に飛び込んできたのは、黒いフードで顔を隠し、バットを握り締めた全身黒づくめの犯人と、それを押さえこみ地面へと組み伏せている元気の姿、そしてそんな2人の様子をカメラを構えて撮影している亀梨少年の姿だった。
「相棒っ、ちょうどええところに! コイツの足側を押さえこんでくれ!」
「了解んぽ!」
ジタバタッ!? と暴れる黒づくめの男の足側へと回り込み、全体重をかけて、その場へ固定する。
瞬間、もう逃げられないと悟ったのだろう。
急に抵抗する力を抜き、グッタリと脱力するバットマン。
俺たちの間に漂っていた緊張感は、時間と共に霧散し、今はなんとも落ち着いた状態となっていた。
そんな雰囲気の中、ようやく芽衣がゆっくりとバットマンの前へと足を踏み出して、
「ごめんなさいね、こんな手荒なマネをしてしまって? でも『止めてみろ』と言ったのはアナタなんですから、恨まないでくださいね?」
目深く被ったフードのせいで顔は見えないが、何となく芽衣を睨んでいるような気がしないでもない。
そんなバットマンの視線を一身に受け止めながら、芽衣は割られていない保健室の窓の方へと視線を移した。
「アナタがガラスを割っていた教室なんですがね? 最初は関連性も何も無い、ただ無秩序に割っていただけだと思っていたんですが、アナタがくれた犯行予告のおかげで、ようやく全ての謎が解けましたよ」
そう言って、芽衣はポケットから、今まで割られた教室の名前が羅列された紙を取り出してみせた。
「アナタが割っていた教室の窓ガラスには、意味があったんですよね?」
そう頭文字です。
芽衣がそう口にした瞬間、ビクッ!? とバットマンの身体は震えた。
その反応を見て、芽衣は『やっぱり』と言わんばかりに、笑みを深めてみせた。
「多目的室。調理室。弓道部。合唱部。そして1年C組に、2年A組。これらの教室の頭文字を取ると『た』『ち』『き』『が』『い』『に』になります」
一見すると、なんの意味もない文字の羅列に見えますが、コレを並べ替えると『とある』生徒の名前が浮き出てきます。
と、芽衣はそう続けながら、ピラッ! と持っていた紙切れを裏返した。
「ここで重要になってくるのが、誰がつけたのか分からない【バットマン】という通り名です。コレは捜査の目を男子生徒に向けさせるべく、犯人が流した噂に違いないのでしょう。つまり、ここから逆算するに、犯人は女子生徒ということになります」
裏返した紙切れには、大きな文字で『にいがきたち』と書かれていた。
「そして最後にココ、保健室の窓ガラスを割れば、暗号の完成です」
そう犯人は、
「――犯人は1年C組、野球部マネージャー、新垣田千穂さん……アナタです!」
そう言って、芽衣がバットマン……新垣ちゃんの目深に被ったパーカーをズリあげた。
そして、そこに現れたのは、黒髪短髪の――
「えっ!? お、男っ!?」
思わず俺の驚いた声が校舎へと響き渡る。
そう、そこに居たのは新垣ちゃんではなく、とある男子生徒だったのだ。
「あ、アナタは確か……野球部の」
「た、タニガキくんだよ! タニガキタイチくんだよ!」
芽衣は驚いたように目を見開き、よこたんに至っては『信じられない!?』とばかりに声を張り上げていた。
そうなのだ。
そこに居たのは、野球部マネージャーの新垣ちゃんではなく、エースで4番の俺達の同級生、谷垣太一だったのだ!
ど、どういうことだ!? と混乱する我が生徒会役員たち。
そんな俺たちを差し置いて、芽衣は再び暗号の書かれた紙切れへと視線を落とした。
「『た』『に』『が』『き』……『い』『ち』――ッ! 谷垣太一!? ど、どうして!?」
「ま、まさか俺の推理が当たっていただなんて……っ!? 名探偵シロウの爆誕か? 南のバーローとして、黒づくめの集団に追われるのか!?」
「いや、ししょーのは推理でもないでも無いよね? ただの私怨だよね?」
自分の推理が外れて混乱する芽衣。
そんな芽衣に代わって、よこたんが谷垣を刺激しないように、ゆっくりと声をかけた。
「まさかタニガキくんが【バットマン】だったなんて……なんでこんなコトをしたの?」
「どうせ騒ぎで注目を浴びたかっただけっしょ?」
辛辣な言葉を投げかける大和田ちゃんの言葉に、谷垣は唇の端を噛みしめながら、
「……そうだよ」
と乱暴な口調で肯定した。
「その通りだよ。目立ちたくて、日頃の鬱憤を晴らすために、窓ガラスを割ったんだよ」
「そ、そんなコトで……?」
「ヨッシーよ。本人にとっては、ガラスを割るほどのコトじゃったんじゃろ」
困惑する爆乳わん娘を宥めるように、うさみんが間に割って入る。
その隣で大和田ちゃんが「ほらやっぱり」と言いたげに、呆れた瞳でバットマンこと谷垣を見おろしていた。
「まったく。クリスマス会も近いっていうのに、いい迷惑だし」
「でも、これでクリスマス会が中止にならなくなったっすね! 自分、嬉しいっす!」
大和田ちゃんと司馬ちゃんの1年生コンビが、安堵に胸を撫でおろしている間に、元気と俺は谷垣を無理やり立たせる。
「とりあえずや。大和田はんとハニーは、職員室に先生がもう来とるかどうか確認して来てくれるかいな? コイツはワイたちが生徒会室へ連れて行くさかい」
元気の言葉に1年生美少女コンビは素直に頷き、そのまま職員室のある3階へと駆けて行った。
そんな後輩たちの後ろ姿を捉えながら、元気が「ほな、行こか」と、顔を伏せている谷垣を引っ張って生徒会室へと歩き出す。
その後ろをヒョコヒョコと着いて行く、うさみんとよこたん。
「色々あったけど、これで一件落着だな」
俺はいまだ保健室の前で突っ立っている芽衣の隣に移動しながら、からかうような口調で女神さまに声をかけた。
「まさか完璧超人の生徒会長さまでも、間違える事があるとは。こりゃいいモノを見せてもらったわ」
「……あによ? アタシの推理が間違っていたのは、最後だけでしょ?」
「まぁその最後が致命的だったんだけどな。ねぇねぇ? どんな気分? あんなにドヤ顔で推理を披露しておいて、間違った気分って、どんな気分なの? ねぇ、ねぇねぇ? ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!」
「ここぞとばかりに煽ってくるわね、コイツ……」
うぐっ!? と、バツが悪そうに顔を背ける芽衣。
うんうんっ! 日頃のお返しが出来て、シロウは満足です♪
ホクホク♪ 気分の俺に、素の口調に戻った芽衣が、強がった様子で「別にいいでしょ!」と呟いた。
「これでクリスマス会は無事続行できるし、それになりより、今日の分の窓ガラスが割られなかっただけでも良かっ……た……あれ? ほけん、しつ……?」
「ん? どうした芽衣?」
元気たちの後を追いかけようと歩み始めた俺たちだったが、芽衣が保健室の窓ガラスを凝視した瞬間、何かに気がついたように目を見開いた。
「ッ!? ま、待ってください!」
芽衣の切り裂くような声音が校舎へと木霊し、生徒会室へと向かい始めていた元気たちの足を止めた。
「ど、どうしたのメイちゃん?」と、瞳いっぱいに疑問符を浮かべるラブリー☆マイエンジェルが、こちらに振り返るよりも先に、いつの間にか生徒会長の仮面を被った芽衣が、俯いている谷垣に対して、半ば叫ぶように声をかけた。
「どうして……どうして『保健室』なんですか!?」
「「「「???」」」」
芽衣の質問の意図が分からず、首を捻る生徒会役員たち。
そんな俺たちの事などお構いなしに、芽衣は谷垣に質問を続けた。
「谷垣太一くん……アナタの名前に『ほ』はつかないハズなのに」
「ちょっ、ちょっと待て芽衣。ど、どういうことだってばよ?」
「よく思い返してください士狼。わたしは犯人が新垣田千穂さんだと推理したから『ほ』がつく『保健室』を予想したんですよ?」
でも、と芽衣は鋭い視線を谷垣に向けながら、こう言い募った。
「犯人の名前が『谷垣太一』なら、今日は『ほ』じゃなく『た』のつく教室……例えば体育館の小窓なんかを割りに行くハズです!」
全員の顔に「あっ!?」という表情が浮かぶ。
た、確かに!
芽衣の推理通りいくなら、保健室の窓を割りに来るなんておかしいぞ!?
だって谷垣の名前に『ほ』なんて入ってないんだから!
これは一体どういうことだ!? と、役員全員の困惑した視線が谷垣へと集中する。
谷垣は言いづらそうに、
「その……会長はさっきからナニを言っているだい? あ、暗号?」
その瞬間、芽衣どころか全員が目を丸くした。
コイツ、もしかして今までの割ったガラスの頭文字を合わせると、自分の名前になるコトに、気がついていないのか?
一瞬「ブラフか?」と疑ってしまうが、谷垣の瞳に嘘はない。
むしろ本気で『何を言ってるのか分からない?』といった様子だった。
いや、でもそれって……
「……これで確定しましたね」
芽衣は、もう訳が分からない俺達に向けて、ハッキリとこう告げた。
「谷垣くんは犯人じゃありません――真犯人は別にいます」
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる