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第12話:初恋は消えない
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ヴィンセントにお茶を出し、改めて勝利を祝うトゥリア。
「本当にお疲れ様。周辺の村の連中が喜んでるよ、早速良い政をしているようだね」
「ありがとうございます。長年苦しめられていた民を救うための戦いでしたから、直ぐに動くのは当然ですよ」
ひょろひょろだった少年が、今ではすっかり逞しくなった。
顔つきも男らしくなり、統治者としての自覚もある。
トゥリアは眩しそうに目を細め、そんなトゥリアをヴィンセントは愛おしそうに見つめ。
「トゥリアさん…」
真剣な顔になったヴィンセントは、思いを告げる。
「僕は貴女を愛している。僕の隣で共に生きて欲しい」
予想していたとはいえ、はっきりと告げられトゥリアは少しだけ心が痛んだ。
「無理だよ」
「なぜ」
「あたしの好みじゃ無いって言っただろ、あたしはあんたを愛してない」
「貴女以外考えられないんです」
「そんな事言われてもねえ。それに、王になったんだからこれから出会いがあるさ」
「他の人なんて嫌だ!」
子供に戻ったように感情を露わにするヴィンセントは、涙を浮かべてトゥリアの手を握る。
「愛してるんです…心から」
トゥリアにはそれは恋や愛というより、感謝などからくる依存に思えて受け入れられないのだ。
そもそも恋愛をする気などなく、子供相手に本気になることもない。
「気持ちは嬉しいよ、でも今までもそういう奴はいた。若いからね、あたしを求める気持ちは分かる。でも、あたしは受け入れられないんだ」
人間の寿命は100年あるかないか、それに対してトゥリアは500年以上生きられる。
通常の魔女の寿命で500年だから、森から生命力を貰えるトゥリアはもっと長いかもしれない。
すでに320歳のトゥリアだが、少なくともヴィンセントよりはまだ生きるだろう。
「別れに慣れてしまっているからね、今更特定の誰かと深い仲になりたいとも思わない。王妃なんて柄でもないし」
「僕は…僕では貴女の愛を得られませんか」
悲しげに揺れるヴィンセントの瞳を見るのは心苦しかったけれど。
トゥリアは手を振り解き、明確な拒絶を告げる。
「無理だよ。あたしがあんたに惚れることは無い」
ヴィンセントは項垂れしばらく肩を震わせていたが、
「…僕が貴女好みの年齢になったら、可能性はありますか」
顔を上げてそう言った。
「後何十年かしかしたら、あり得ますか」
トゥリアは唸ってしまう。
確かに自分は初老くらいが好みだが、精力を吸い取るために触れ合うだけ。
心から愛し合うわけではない。
「うーん…あんたが歳をとっても、人間でいうところの恋人同士みたいになるわけじゃないよ。死ぬ前の触れ合いはしても良いけど」
そういえば一目惚れされたときに「食べてください」とか言っていたなと思い出すトゥリア。
ヴィンセントは涙を拭い、
「わかりました。僕の最後は貴女に捧げます、必ず貰ってくれると約束してくれますか?そうしたら…諦めます」
顔を歪めながらもそう言った。
トゥリアは頷き、年老いてからの逢瀬を約束する。
そうして二人は別れ、その後何十年も会うことは無かった。
「本当にお疲れ様。周辺の村の連中が喜んでるよ、早速良い政をしているようだね」
「ありがとうございます。長年苦しめられていた民を救うための戦いでしたから、直ぐに動くのは当然ですよ」
ひょろひょろだった少年が、今ではすっかり逞しくなった。
顔つきも男らしくなり、統治者としての自覚もある。
トゥリアは眩しそうに目を細め、そんなトゥリアをヴィンセントは愛おしそうに見つめ。
「トゥリアさん…」
真剣な顔になったヴィンセントは、思いを告げる。
「僕は貴女を愛している。僕の隣で共に生きて欲しい」
予想していたとはいえ、はっきりと告げられトゥリアは少しだけ心が痛んだ。
「無理だよ」
「なぜ」
「あたしの好みじゃ無いって言っただろ、あたしはあんたを愛してない」
「貴女以外考えられないんです」
「そんな事言われてもねえ。それに、王になったんだからこれから出会いがあるさ」
「他の人なんて嫌だ!」
子供に戻ったように感情を露わにするヴィンセントは、涙を浮かべてトゥリアの手を握る。
「愛してるんです…心から」
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そもそも恋愛をする気などなく、子供相手に本気になることもない。
「気持ちは嬉しいよ、でも今までもそういう奴はいた。若いからね、あたしを求める気持ちは分かる。でも、あたしは受け入れられないんだ」
人間の寿命は100年あるかないか、それに対してトゥリアは500年以上生きられる。
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すでに320歳のトゥリアだが、少なくともヴィンセントよりはまだ生きるだろう。
「別れに慣れてしまっているからね、今更特定の誰かと深い仲になりたいとも思わない。王妃なんて柄でもないし」
「僕は…僕では貴女の愛を得られませんか」
悲しげに揺れるヴィンセントの瞳を見るのは心苦しかったけれど。
トゥリアは手を振り解き、明確な拒絶を告げる。
「無理だよ。あたしがあんたに惚れることは無い」
ヴィンセントは項垂れしばらく肩を震わせていたが、
「…僕が貴女好みの年齢になったら、可能性はありますか」
顔を上げてそう言った。
「後何十年かしかしたら、あり得ますか」
トゥリアは唸ってしまう。
確かに自分は初老くらいが好みだが、精力を吸い取るために触れ合うだけ。
心から愛し合うわけではない。
「うーん…あんたが歳をとっても、人間でいうところの恋人同士みたいになるわけじゃないよ。死ぬ前の触れ合いはしても良いけど」
そういえば一目惚れされたときに「食べてください」とか言っていたなと思い出すトゥリア。
ヴィンセントは涙を拭い、
「わかりました。僕の最後は貴女に捧げます、必ず貰ってくれると約束してくれますか?そうしたら…諦めます」
顔を歪めながらもそう言った。
トゥリアは頷き、年老いてからの逢瀬を約束する。
そうして二人は別れ、その後何十年も会うことは無かった。
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