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第26話
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オリオによると、先代の領主が不正に絡んでいたと。
金になるというアーロン商会の口車に乗せられ、目先の利益に目が眩み鉱山が枯れたという嘘の申告をし、城が調査に乗り出し現地入りする前に証拠を隠滅。
初めは寄付金という名目で商会から金を受け取っていたが、当時から財務を担当していたディラン家に目をつけられ脅された。
現在の領主ミリスが継いだ時には、もう不正の罪と借金しか残っていない状態だったということらしい。
「ディラン家とアーロン商会は繋がっていたのかしら」
「はい、ヤン・アーロンの自室には領主とやり取りした手紙の他に、トーマス・ディランからの手紙もありました」
財務省長官トーマス・ディラン。
前宰相バルカンの時代から引き続き同じ役職を担っている数少ない人材だ。
「…陛下が悲しまれるわね」
また一人、信頼している家臣の裏切りを知ることになる…それを自分が暴かなくてはならない状況を心苦しく思いながらリラフィアは俯いた。
バルカンの不正事件により徹底的に調べられたはずだったのだが、見落としがあったのか。
「本当に不正だらけ。嫌になるわね」
ライラが口を挟む。
商人の娘として生まれ育った彼女にとって、同業者の不正は殴り込みに行きたいほど腹立たしいことだ。
他人を脅して騙して、複数の鉱山を我が物とするなんて。
「うちの管轄だったら絶対見逃さなかったわ!」
「そうね、ライラのお父様ならすぐ気づいて教えてくれたでしょうね」
義理と人情の叩き上げ派であるライラの父は、全ての商人を我が子のように思い、人として間違えることがあれば厳しく叱り、そして優しく抱き止めるような男。
その昔、家計が苦しくて盗みを働いた新入りにゲンコツを食らわせ、大泣きしながら頭を下げて回った話は有名だ。
いい意味で感情的な人物である。
「もう少しの辛抱よ、オリオもあと少しよろしくね」
「御意」
リラフィアは会話を終え、オリオを残し先にライラと店を後にする。
その姿をメラニーが見ていた事には気づかず。
リラフィアたちの後から店を出たオリオの事まで見られていたと知るのは、もう少し後のこと。
領主の屋敷に戻ったリラフィアは、まだイルヴィンドが戻っていなかったため領主ミリスとお茶をする事になった。
「王妃様とご一緒できるなんて光栄ですわ」
友好的な態度をとりつつ、不正の後ろめたさからぎこちないミリス。
リラフィアは気づかないふりをしながら探りを入れる。
「そう硬くならないで。先代の領主の時代から、よく尽くしてくれていると陛下から伺っているわ。気楽にお話ししましょう」
何も知らないふりをして優しく振る舞うリラフィアに、ミリスは泣きそうになった。
金になるというアーロン商会の口車に乗せられ、目先の利益に目が眩み鉱山が枯れたという嘘の申告をし、城が調査に乗り出し現地入りする前に証拠を隠滅。
初めは寄付金という名目で商会から金を受け取っていたが、当時から財務を担当していたディラン家に目をつけられ脅された。
現在の領主ミリスが継いだ時には、もう不正の罪と借金しか残っていない状態だったということらしい。
「ディラン家とアーロン商会は繋がっていたのかしら」
「はい、ヤン・アーロンの自室には領主とやり取りした手紙の他に、トーマス・ディランからの手紙もありました」
財務省長官トーマス・ディラン。
前宰相バルカンの時代から引き続き同じ役職を担っている数少ない人材だ。
「…陛下が悲しまれるわね」
また一人、信頼している家臣の裏切りを知ることになる…それを自分が暴かなくてはならない状況を心苦しく思いながらリラフィアは俯いた。
バルカンの不正事件により徹底的に調べられたはずだったのだが、見落としがあったのか。
「本当に不正だらけ。嫌になるわね」
ライラが口を挟む。
商人の娘として生まれ育った彼女にとって、同業者の不正は殴り込みに行きたいほど腹立たしいことだ。
他人を脅して騙して、複数の鉱山を我が物とするなんて。
「うちの管轄だったら絶対見逃さなかったわ!」
「そうね、ライラのお父様ならすぐ気づいて教えてくれたでしょうね」
義理と人情の叩き上げ派であるライラの父は、全ての商人を我が子のように思い、人として間違えることがあれば厳しく叱り、そして優しく抱き止めるような男。
その昔、家計が苦しくて盗みを働いた新入りにゲンコツを食らわせ、大泣きしながら頭を下げて回った話は有名だ。
いい意味で感情的な人物である。
「もう少しの辛抱よ、オリオもあと少しよろしくね」
「御意」
リラフィアは会話を終え、オリオを残し先にライラと店を後にする。
その姿をメラニーが見ていた事には気づかず。
リラフィアたちの後から店を出たオリオの事まで見られていたと知るのは、もう少し後のこと。
領主の屋敷に戻ったリラフィアは、まだイルヴィンドが戻っていなかったため領主ミリスとお茶をする事になった。
「王妃様とご一緒できるなんて光栄ですわ」
友好的な態度をとりつつ、不正の後ろめたさからぎこちないミリス。
リラフィアは気づかないふりをしながら探りを入れる。
「そう硬くならないで。先代の領主の時代から、よく尽くしてくれていると陛下から伺っているわ。気楽にお話ししましょう」
何も知らないふりをして優しく振る舞うリラフィアに、ミリスは泣きそうになった。
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