7 / 8
第7話:シスコン
しおりを挟む
突然アーリャを紹介されて狼狽えるエレン。
そんな彼をアーリャはジッと見つめ、そしてにこりと微笑んだ。
「素敵な騎士様!是非、お友達からでも良いので交流しましょう?」
「え、でも…」
「あたしは好みじゃないですか?」
「まさか!とても可愛らしいと…思いますが…」
こんな、たまたま護衛任務中だったから顔を合わせただけの男と。
本当にいいのかと戸惑うエレンに、アーリャは更に笑顔を浮かべる。
「お互いのことをよく知るのは大切なことですわ、お時間ある時に呼んでくだされば飛んでいきますから!」
積極的に自分を売り込むアーリャ。
彼女はリュカリウスを狙っている間に周囲の人物についても調べており、このエレンという男が伯爵家の三男坊である事を知っていた。
貴族の生まれで地位も金もあり、リュカリウスの友人であり将来有望な護衛騎士でもある。
彼を射止めれば王子の腹心の妻になれるのだ、姉ともそれほど離れずに済むかもしれない。
(顔よし、実家は由緒ある伯爵家、本人も優秀。そして殿下の一番の騎士。という事は結婚できればお姉ちゃんがお妃様になっても会いやすいはず!)
実はアーリャ、かなりのシスコン。
可愛くなりたいのも本心だが、誰よりも姉に憧れてきたのだ。
幼い頃から優秀だった姉の背中を見て育ち追い続けてきたアーリャは、リーリャと離れたくなかった。
そしてリーリャもまたシスコンのため、アーリャと離れなくて済む道に魅力を感じている。
「エレン様、アーリャはとても良い子なのです。このような急な話で驚かれるのも無理はありませんが、お話だけでもしてあげてくださいませんか?」
二人きりになればきっと妹の魅力に惹かれて恋に落ちてくれる、そう思いリーリャはリュカリウスを外に誘うことにした。
「リュカリウス様、少しだけ外に出ませんか。テラス席でしたらここから見えますし、外の護衛さん達も居ますよね」
室内まで同行したのはエレンのみだが、放課後ということで店の外は王家の護衛達が囲んでいる。
危険はないのではというリーリャの言葉に、リュカリウスは頷いた。
「いいよ、俺もリーリャと二人になりたいし。エレン、少しくらい羽を伸ばしなよ」
「で、殿下…」
「俺が我儘言ってお前を部屋に置いてきたって事にするからさ」
サッと個室を出て行ってしまうリュカリウスに困惑しながらも、エレンはその場に残りアーリャを見つめる。
赤面するエレンを見て、
(女慣れしてないのね…可愛いとこあるじゃない)
アーリャは内心勝利を確信していた。
そんな彼をアーリャはジッと見つめ、そしてにこりと微笑んだ。
「素敵な騎士様!是非、お友達からでも良いので交流しましょう?」
「え、でも…」
「あたしは好みじゃないですか?」
「まさか!とても可愛らしいと…思いますが…」
こんな、たまたま護衛任務中だったから顔を合わせただけの男と。
本当にいいのかと戸惑うエレンに、アーリャは更に笑顔を浮かべる。
「お互いのことをよく知るのは大切なことですわ、お時間ある時に呼んでくだされば飛んでいきますから!」
積極的に自分を売り込むアーリャ。
彼女はリュカリウスを狙っている間に周囲の人物についても調べており、このエレンという男が伯爵家の三男坊である事を知っていた。
貴族の生まれで地位も金もあり、リュカリウスの友人であり将来有望な護衛騎士でもある。
彼を射止めれば王子の腹心の妻になれるのだ、姉ともそれほど離れずに済むかもしれない。
(顔よし、実家は由緒ある伯爵家、本人も優秀。そして殿下の一番の騎士。という事は結婚できればお姉ちゃんがお妃様になっても会いやすいはず!)
実はアーリャ、かなりのシスコン。
可愛くなりたいのも本心だが、誰よりも姉に憧れてきたのだ。
幼い頃から優秀だった姉の背中を見て育ち追い続けてきたアーリャは、リーリャと離れたくなかった。
そしてリーリャもまたシスコンのため、アーリャと離れなくて済む道に魅力を感じている。
「エレン様、アーリャはとても良い子なのです。このような急な話で驚かれるのも無理はありませんが、お話だけでもしてあげてくださいませんか?」
二人きりになればきっと妹の魅力に惹かれて恋に落ちてくれる、そう思いリーリャはリュカリウスを外に誘うことにした。
「リュカリウス様、少しだけ外に出ませんか。テラス席でしたらここから見えますし、外の護衛さん達も居ますよね」
室内まで同行したのはエレンのみだが、放課後ということで店の外は王家の護衛達が囲んでいる。
危険はないのではというリーリャの言葉に、リュカリウスは頷いた。
「いいよ、俺もリーリャと二人になりたいし。エレン、少しくらい羽を伸ばしなよ」
「で、殿下…」
「俺が我儘言ってお前を部屋に置いてきたって事にするからさ」
サッと個室を出て行ってしまうリュカリウスに困惑しながらも、エレンはその場に残りアーリャを見つめる。
赤面するエレンを見て、
(女慣れしてないのね…可愛いとこあるじゃない)
アーリャは内心勝利を確信していた。
662
あなたにおすすめの小説
婚約者の態度が悪いので婚約破棄を申し出たら、えらいことになりました
神村 月子
恋愛
貴族令嬢アリスの婚約者は、毒舌家のラウル。
彼と会うたびに、冷たい言葉を投げつけられるし、自分よりも妹のソフィといるほうが楽しそうな様子を見て、アリスはとうとう心が折れてしまう。
「それならば、自分と妹が婚約者を変わればいいのよ」と思い付いたところから、えらいことになってしまうお話です。
登場人物たちの不可解な言動の裏に何があるのか、謎解き感覚でお付き合いください。
※当作品は、「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています
「私が愛するのは王妃のみだ、君を愛することはない」私だって会ったばかりの人を愛したりしませんけど。
下菊みこと
恋愛
このヒロイン、実は…結構逞しい性格を持ち合わせている。
レティシアは貧乏な男爵家の長女。実家の男爵家に少しでも貢献するために、国王陛下の側妃となる。しかし国王陛下は王妃殿下を溺愛しており、レティシアに失礼な態度をとってきた!レティシアはそれに対して、一言言い返す。それに対する国王陛下の反応は?
小説家になろう様でも投稿しています。
姉の物を奪いたい妹と、等価交換の法則に従って行動する姉
マーサ
恋愛
年齢不相応に大人びた子供だった姉イレーナと無邪気に甘える妹ハンナ。どちらを両親が可愛がるかは火を見るより明らかだった。
甘やかされて育ったハンナは「姉の物は自分の物」とイレーナの物を奪っていくが、早くから社会経験を積んだイレーナは「世の中の真理は等価交換」だと信じ、ハンナの持ち物から等価値の物と交換していた。
物を奪っても上手くいかないハンナは、イレーナの悔しがる顔見たさに婚約者を奪い取る。
「私には婚約者がおりませんから、お姉様お得意の等価交換とやらもできませんわね」
王家主催のパーティで告げるも、イレーナは満面の笑顔で「婚約破棄、承知いたしました」と了承し……。
★コメディです
★設定はユルユルです
★本編10話+おまけ3話(執筆済み)
★ざまぁはおまけ程度
【完結】実兄の嘘で悪女にされた気の毒な令嬢は、王子に捨てられました
恋せよ恋
恋愛
「お前が泣いて縋ったから、この婚約を結んでやったんだ」
婚約者である第一王子エイドリアンから放たれたのは、
身に覚えのない侮蔑の言葉だった。
10歳のあの日、彼が私に一目惚れして跪いたはずの婚約。
だが、兄ヘンリーは、隣国の魔性の王女フローレンスに毒され、
妹の私を「嘘つきの悪女」だと切り捨てた。
婚約者も、兄も、居場所も、すべてを奪われた私、ティファニー16歳。
学園中で嘲笑われ、絶望の淵に立たされた私の手を取ったのは、
フローレンス王女の影に隠れていた隣国の孤高な騎士チャールズだった。
「私は知っています。あなたが誰よりも気高く、美しいことを」
彼だけは、私の掌に刻まれた「真実の傷」を見てくれた。
捨てられた侯爵令嬢は、裏切った男たちをどん底へ叩き落とす!
痛快ラブ×復讐劇、ティファニーの逆襲が始まる!
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
愛されヒロインの姉と、眼中外の妹のわたし
香月文香
恋愛
わが国の騎士団の精鋭二人が、治癒士の少女マリアンテを中心とする三角関係を作っているというのは、王宮では当然の常識だった。
治癒士、マリアンテ・リリベルは十八歳。容貌可憐な心優しい少女で、いつもにこやかな笑顔で周囲を癒す人気者。
そんな彼女を巡る男はヨシュア・カレンデュラとハル・シオニア。
二人とも騎士団の「双璧」と呼ばれる優秀な騎士で、ヨシュアは堅物、ハルは軽薄と気質は真逆だったが、女の好みは同じだった。
これは見目麗しい男女の三角関係の物語――ではなく。
そのかたわらで、誰の眼中にも入らない妹のわたしの物語だ。
※他サイトにも投稿しています
目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。
卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。
理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。
…と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。
全二話で完結します、予約投稿済み
悪役令嬢を彼の側から見た話
下菊みこと
恋愛
本来悪役令嬢である彼女を溺愛しまくる彼のお話。
普段穏やかだが敵に回すと面倒くさいエリート男子による、溺愛甘々な御都合主義のハッピーエンド。
小説家になろう様でも投稿しています。
なんでそんなに婚約者が嫌いなのかと問われた殿下が、婚約者である私にわざわざ理由を聞きに来たんですけど。
下菊みこと
恋愛
侍従くんの一言でさくっと全部解決に向かうお話。
ご都合主義のハッピーエンド。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる