ヒロインと悪役令嬢は戦友⁉︎

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本編

8話 ヒロインと悪役令嬢、報告会

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昨日、メッシーナに話をしてメルに呆れられたあと、帰ってきてから私は演技を開始した。

「お嬢様、夕食の準備が整いましたよ。入ってもよろしいですか?」

扉の向こうから私付きのメイドのアニーが呼びにきた。

「大丈夫よ。」

返事をして、アニーが入ってきたら少し髪を整えてもらい食堂に向かう。髪を整えてもらっているときに私はアニーにはなしかけた。

「アニー、今日の夕食なのだけどパンを1つ減らしてもらえる?」

「えっ、お嬢様、どうされたのですか。いつもは1つ増やす様に言うのに、何かあったのですか?」

え、1番手っ取り早い方法だと思ったんだけどこんなに、心配されるとは思わなかった。どうしよう。

「別になんともないわよ。今日はそう言う気分なだけよ。心配してくれてありがとう。」

そのあと食堂に向かって、家族揃って夕食を食べていると、お兄様が心配そうにこっちを見た。

「サリア、今日はパンのおかわりはしないのかい?デザートはサリアの好きなモンブランだよ。」

「今日は、パンを1つ減らしてもらったのでおかわりは大丈夫ですよ。でもモンブランは大好きなので1ついただきますね。」

「! サリアがパンを減らした?しかも、モンブランは1つだけ?いつもは、お兄様ちょっとちょうだい?って言って来るのに?……サリア、何かあったのかい?」

パンを1つ減らしてモンブランを1個食べるといっただけなのにこんなに心配されるとは、ちょっと計算外すぎてどうしよう。

「父上、母上。サリアの調子が悪い様なのですが何か理由を知っていますか?」

「いや、今日は特に何もなかったと思うが、確かにモンブランの追加をねだらないなんて心配だな。」

「そうね、健康に気をつける様になったのかしらね。」

「母上の言う通りならいいのですが……サリア、本当に大丈夫なんだね?」

「えぇ、大丈夫よ。何かあったらちゃんと相談するわ。」

なんか、思ってたのと違ってとりあえずちゃんと相談すると言ってしまった。3日後ぐらいに打ち明ければいいかな。あんまり、長く悩んでいるとご飯我慢しないといけないのは辛いな。


******



次の日、メルにそれを話してみるとすんごく呆れられた。え、こっちは真剣に言ってるのに……

「それなら、料理のサロンに行ってくればいいんじゃないの?」

「ナイスアイデアだわ、メル。ありがとう、そうするわ!」

「ほんとに可愛いわね、サリア。」

とても微笑ましい目で言われた。

「メルの方が可愛いわよ?」

何故かふふふっと笑われた。

「それで、これからどんな計画を考えているの?」

うーん、あんまり考えてなかった…どうしよっか
とりあえず、あと3日くらい経ったら家族に話して協力してもらおう!

「わかったわ、3日後ね。でも打ち明けてもすんなり協力してくれるかしら?」

「私声に出してないよね?なんでわかるのよ、メルすごいわ!あ、考えてなかったけどきっと大丈夫よ!」

「…まあ、サリアがそういうなら大丈夫そうね、それでいきましょうか。」


計画についての話を終えて放課後になったので料理サロンに向かった。今日は他国の料理を研究していることろに参加しようかな!そんなことを考えながら明るい足取りで料理サロンに向かい、美味しいご飯を食べて満足して家に帰ってきた。







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