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26.とある日の昼休みの過ごし方
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「なぁ、優希。最近いつも思うんだけどな、俺、この場にいていいのか?」
昼休みの教室で弁当を食べながら浩介が言ってきた。
浩介がそう言ってくるのもわからんでもない。俺と浩介、そして穂香と菜摘も一緒に昼食をとっている。この四人で食べるようになってから十日ほどたっているので、周りも少しは慣れてきた感じがある。
最初、穂香と菜摘がこの教室に来た時の皆の騒ぎ様は凄かった。穂香と菜摘が揃って、昼は彼氏と一緒に食べるなどと言って自分のクラスを出てきたのだ。当然、様子を見に来る者も多く、そこから一気に広まって、初日は動物園のパンダのような気分だった。
そして、次の日からは二人と一緒に手を繋いで登校することになった。穂香は恥ずかしがっていたが、菜摘はノリノリで周りに見せつけるようにくっついてくる。菜摘らしいと言えば菜摘らしいのだが、そのおかげで俺には多くの男子生徒から余分にヘイトが向けられてしまった。
何か嫌がらせをされたり、校舎裏に呼び出されたりするものかと思っていたが、そういう事は一切なかった。その辺に関しては拍子抜けだが、平和なのはいい事だ。
まぁ、こっそり身体強化でも使えば十人くらいに囲まれても何の問題もないしな。
「それは問題ない」
「そうですね。優希さんが一人でいたら、私達の教室に引っ張っていくところですが……数少ない優希さんの友人との触れ合いの時間まで奪おうとは思いませんよ」
菜摘がいちごオレをちゅーっと飲み干してから言った。
「くっ、大きく外れていないだけに何も言い返せない……」
俺はぼっちではないが友人が少ないのは確かだ。菜摘が笑いをこらえながらニヤニヤしている。
「あはは……まぁ、いいじゃない。友達なんてその内増えると思うし……」
穂香がフォローしてくれようとしているのはわかったが、いい言葉が思い浮かばなかったのだろう。視線が明後日の方を向いている。
「まあ、この二人をモノにしたことで、お前は一躍学校一の有名人になったわけだしな」
浩介が気楽に言ってくるが、いい意味でも悪い意味でも有名人になってしまったからな。
あの女神様を落とした男としてはいい意味で話題に上がるが、女神様を二股している男としては悪い意味で話題にされる。だが、それも穂香と菜摘が幸せなオーラを出し続けていることもあって、最初程言われることもなくなった。
俺のクラスに関して言えば、昼休みの度に二人がやってきて弁当を食べて昼休みを過ごして帰っていくので、それほど会話したこともなかったクラスメイトからも感謝されることさえある。
「なりたくてなったわけじゃないからな。なかなかこの視線には慣れないが……」
以前はなかったのに、今は学校のどこにいても視線を感じる気がする。男子生徒からは嫉妬や羨望の眼差しが多く感じられるが、女子生徒からはなぜか好意的な視線が多いように感じる。ただ、その視線を向けてくる人の大半は、俺が名前も知らない人ばかりだということだ。
「それは仕方ないだろ。ま、有名税ってやつだぜ。少なくとも年内はたっぷりと払ってくれよな」
そんなもの今すぐにでもお断りしたいが、そういうわけにもいかない。まぁ、この二人を彼女にしたのだから、これくらいは仕方ないか。
「ところで、菜摘……お前の弁当は何でそんなに赤いんだ?」
「ああ……今日は何となく辛いのが食べたかったので、自分で作りましたから。でも、見た目ほど辛くないですよ。食べてみますか? これなんてどうですか?」
そう言いながら箸で掴んだのは玉子焼き。これは普通なように見えて、真ん中に赤い芯が見える。よく見てみると、唐辛子を芯にして玉子焼きを作ってある。
ふと、穂香の方を見ると、食べちゃダメと言わんばかりに小さく顔を振っていた。
「いや、それの真ん中に入っている物がどう考えてもおかしいだろ? お前……それ食べて辛くないのか?」
「大丈夫ですよ。これくらいだとちょっとピリッとしていい感じなんですよ」
菜摘は何の抵抗もなく口へ運ぶと、どう見ても激辛な玉子焼きを美味しそうに食べた。菜摘が辛い物が好きだとは知っていたが、目の前の菜摘の姿を見ていると、実は辛くないんじゃないのか? などとも想像してしまう。
「ゆうくん、なっちゃんは美味しそうに食べているけど、あれ、本当に辛いから……なっちゃんの味覚は特別なのよ……」
穂香は食べた事あるのだろう。その時の事を思い出しているのか、苦い表情をしている。
「そうか……まぁ、その内な……」
どうせ遠くないうちに食べさせられることになるだろうしな。とりあえず、菜摘が料理を作るときは要警戒だ。俺は辛い物はそこそこ食べられるが、菜摘のようにガチ勢ではないから、まともに食べたら大変な目にあうだろう。
「む~まぁいいですけど……」
「菜摘も普通に料理作ったら上手いんだ。ただ、一般的に辛くない料理を辛くするのは勘弁してくれ」
「そうね……なっちゃんは気が向いたら全部辛くしちゃうし……しかもそれがありえないくらい辛いから……」
「む~わかりました。優希さんには今度いいものを食べさせてあげますので、楽しみにしておいてください」
「おい、それは嫌な予感しかしないぞ……」
菜摘の事だ、デザート的な物でも辛くしてきそうだな。
「大丈夫です。優希さんが病みつきになるものですよ。穂香さんと二人で準備していますから」
「え……そんなのあったかしら……」
穂香は菜摘の言葉に心当たりがないのか、考えているが答えが出ないようだ。
「ああ、穂香さん……………………ですよ」
菜摘が穂香の耳元でごにょごにょ囁くと、途端に穂香が顔を赤くして俯いてしまった。
浩介を含め、周りの皆は全く理解できていないだろうが、俺にはわかる。おそらく、菜摘がエロい事か、穂香にとって恥ずかしい事のどちらかを言ったに違いない。
こうなったら夜にでも穂香に聞いてみるしかないな。
昼休みの教室で弁当を食べながら浩介が言ってきた。
浩介がそう言ってくるのもわからんでもない。俺と浩介、そして穂香と菜摘も一緒に昼食をとっている。この四人で食べるようになってから十日ほどたっているので、周りも少しは慣れてきた感じがある。
最初、穂香と菜摘がこの教室に来た時の皆の騒ぎ様は凄かった。穂香と菜摘が揃って、昼は彼氏と一緒に食べるなどと言って自分のクラスを出てきたのだ。当然、様子を見に来る者も多く、そこから一気に広まって、初日は動物園のパンダのような気分だった。
そして、次の日からは二人と一緒に手を繋いで登校することになった。穂香は恥ずかしがっていたが、菜摘はノリノリで周りに見せつけるようにくっついてくる。菜摘らしいと言えば菜摘らしいのだが、そのおかげで俺には多くの男子生徒から余分にヘイトが向けられてしまった。
何か嫌がらせをされたり、校舎裏に呼び出されたりするものかと思っていたが、そういう事は一切なかった。その辺に関しては拍子抜けだが、平和なのはいい事だ。
まぁ、こっそり身体強化でも使えば十人くらいに囲まれても何の問題もないしな。
「それは問題ない」
「そうですね。優希さんが一人でいたら、私達の教室に引っ張っていくところですが……数少ない優希さんの友人との触れ合いの時間まで奪おうとは思いませんよ」
菜摘がいちごオレをちゅーっと飲み干してから言った。
「くっ、大きく外れていないだけに何も言い返せない……」
俺はぼっちではないが友人が少ないのは確かだ。菜摘が笑いをこらえながらニヤニヤしている。
「あはは……まぁ、いいじゃない。友達なんてその内増えると思うし……」
穂香がフォローしてくれようとしているのはわかったが、いい言葉が思い浮かばなかったのだろう。視線が明後日の方を向いている。
「まあ、この二人をモノにしたことで、お前は一躍学校一の有名人になったわけだしな」
浩介が気楽に言ってくるが、いい意味でも悪い意味でも有名人になってしまったからな。
あの女神様を落とした男としてはいい意味で話題に上がるが、女神様を二股している男としては悪い意味で話題にされる。だが、それも穂香と菜摘が幸せなオーラを出し続けていることもあって、最初程言われることもなくなった。
俺のクラスに関して言えば、昼休みの度に二人がやってきて弁当を食べて昼休みを過ごして帰っていくので、それほど会話したこともなかったクラスメイトからも感謝されることさえある。
「なりたくてなったわけじゃないからな。なかなかこの視線には慣れないが……」
以前はなかったのに、今は学校のどこにいても視線を感じる気がする。男子生徒からは嫉妬や羨望の眼差しが多く感じられるが、女子生徒からはなぜか好意的な視線が多いように感じる。ただ、その視線を向けてくる人の大半は、俺が名前も知らない人ばかりだということだ。
「それは仕方ないだろ。ま、有名税ってやつだぜ。少なくとも年内はたっぷりと払ってくれよな」
そんなもの今すぐにでもお断りしたいが、そういうわけにもいかない。まぁ、この二人を彼女にしたのだから、これくらいは仕方ないか。
「ところで、菜摘……お前の弁当は何でそんなに赤いんだ?」
「ああ……今日は何となく辛いのが食べたかったので、自分で作りましたから。でも、見た目ほど辛くないですよ。食べてみますか? これなんてどうですか?」
そう言いながら箸で掴んだのは玉子焼き。これは普通なように見えて、真ん中に赤い芯が見える。よく見てみると、唐辛子を芯にして玉子焼きを作ってある。
ふと、穂香の方を見ると、食べちゃダメと言わんばかりに小さく顔を振っていた。
「いや、それの真ん中に入っている物がどう考えてもおかしいだろ? お前……それ食べて辛くないのか?」
「大丈夫ですよ。これくらいだとちょっとピリッとしていい感じなんですよ」
菜摘は何の抵抗もなく口へ運ぶと、どう見ても激辛な玉子焼きを美味しそうに食べた。菜摘が辛い物が好きだとは知っていたが、目の前の菜摘の姿を見ていると、実は辛くないんじゃないのか? などとも想像してしまう。
「ゆうくん、なっちゃんは美味しそうに食べているけど、あれ、本当に辛いから……なっちゃんの味覚は特別なのよ……」
穂香は食べた事あるのだろう。その時の事を思い出しているのか、苦い表情をしている。
「そうか……まぁ、その内な……」
どうせ遠くないうちに食べさせられることになるだろうしな。とりあえず、菜摘が料理を作るときは要警戒だ。俺は辛い物はそこそこ食べられるが、菜摘のようにガチ勢ではないから、まともに食べたら大変な目にあうだろう。
「む~まぁいいですけど……」
「菜摘も普通に料理作ったら上手いんだ。ただ、一般的に辛くない料理を辛くするのは勘弁してくれ」
「そうね……なっちゃんは気が向いたら全部辛くしちゃうし……しかもそれがありえないくらい辛いから……」
「む~わかりました。優希さんには今度いいものを食べさせてあげますので、楽しみにしておいてください」
「おい、それは嫌な予感しかしないぞ……」
菜摘の事だ、デザート的な物でも辛くしてきそうだな。
「大丈夫です。優希さんが病みつきになるものですよ。穂香さんと二人で準備していますから」
「え……そんなのあったかしら……」
穂香は菜摘の言葉に心当たりがないのか、考えているが答えが出ないようだ。
「ああ、穂香さん……………………ですよ」
菜摘が穂香の耳元でごにょごにょ囁くと、途端に穂香が顔を赤くして俯いてしまった。
浩介を含め、周りの皆は全く理解できていないだろうが、俺にはわかる。おそらく、菜摘がエロい事か、穂香にとって恥ずかしい事のどちらかを言ったに違いない。
こうなったら夜にでも穂香に聞いてみるしかないな。
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