84 / 113
シルフ編
第八十四話 全ての影が揃う
しおりを挟む
黒い髪が風にたなびいている。包帯を巻いているシュルカは、寝間着で裸足のままだ。
「シュルカ! 目が覚めたのか!」
ザックが顔をほころばせて近づいていく。しかし、シュルカはザックの方を見ない。シュルカの視線は真っ直ぐルーシャを見ていた。
「シュルカさん! いきなり起きて大丈夫なの!?」
異変を感じて、ユメノも駆けつけようとする。その前に、シュルカは手を、いや、黒い羽をルーシャの杖の精霊石に伸ばす。黒い渦が精霊石を包み込んだ。
「え……」
ルーシャは身動きできなかった。シュルカは何をしているのだろう。シュルカの精霊の羽根とは違う。いや、これは間違いなくシルフの影の羽根だ。
しかし、勘づいたときにはもう遅かった。精霊石を包み込んだ黒い風が渦を巻く。まるで、シルフが影を吸収するときと同じように。
「や、やられた……」
ルーシャの精霊石からヘロヘロとシルフが出て来る。子供のようだった彼はさらに小さくなり、まるで赤ん坊のような大きさになっていた。
「シルフ!」
ルーシャはシルフに手を伸ばそうとする。しかし、その手をシュルカが掴んだ。深く黒い瞳がルーシャの瞳を覗き込む。
「ルーシャ。力を与えよう」
いつもよりも、ずっと不気味に聞こえる声。
「シュルカさん? 何を言って……」
「誰もルーシャを認めたりしない。ならば、本当のその力を見せつけるべきだ」
シュルカの黒く深い瞳を見つめているうちに、ルーシャの思考が吸い込まれていく。ぼんやりとしたまま、言葉を繰り返す。
「見せつける? そうしたら、ザックお兄さまも……?」
「ルーシャちゃん! 話を聞いちゃダメ!」
ユメノが叫ぶ声も遠くに聞こえた。それもそのはず、ルーシャとシュルカの周りにだけ黒い風が吹き荒れている。
「さぁ。ルーシャ、その力を解放しよう。きっと楽しいことが待っている」
「楽しいことが……」
ゆっくりとルーシャが頷いたことが合図だった。
◇◇◇
目の前で黒い風が強く渦巻いた。向かってくる風を何とか腕で防ぐ。
「きゃあああ!」
「エルメラ!」
あまりに強い風にエルメラが飛んでいってしまう。
「大丈夫だ」
「イオ!」
エルメラをキャッチしたイオが、風に大きくあおられながら近づいてきた。イオでさえ、杖を支えにしてしか近づいて来られない。
「だが、一体これはどうしたんだ」
イオがそう言うのも、そのはずだ。目の前で見ていた、わたしだって訳が分かっていない。
「それが……。ルーシャちゃんとザックさんが話していて、そこにシュルカさんが現れたの! それでシュルカさんは、たぶんシルフの影に憑りつかれていたみたいで……」
シュルカさんから生えていた羽は、彼の精霊のクロキカゼの翼ではなかった。間違いなく、シルフの影のそれだった。
「シュルカは一体目を吸収したときに、はぐれただろう。たぶん、そのときに憑りつかれたみたいだ! ごめん。僕が気づかなかったのが悪い」
「シルフ!」
まるでぬいぐるみのマスコットのようになってしまったシルフが転がって来た。力なく弱っていて、へろへろだ。わたしはシルフを抱き上げる。
シルフは風の中心を指さした。
「しかも、狙いはルーシャだ!」
「どういうことだ」
イオが腕で風をガードしながら尋ねた。
「僕の影はおそらく強い力を求めている。最初はシュルカに憑りついた。でも、より強い力の持ち主のルーシャの心の隙間に入り込むつもりなんだ!」
そのとき、いきなり風がピタリと止む。
「な、なに?」
黒い風でよく見えなかった視界がクリアになる。イオの腕の下から覗き込むと、シュルカさんとザックさんが地面に倒れていた。立っているのは、ルーシャちゃんだけ。
「ルーシャちゃん?」
わたしはおそるおそる呼び掛ける。ルーシャちゃんは笑みを浮かべて振り返った。その笑顔にホッとする。けれど、すぐにルーシャちゃんはその場から消えた。
「え?」
「上だ!」
イオの声に顔を上げる。そこには黒い影。ルーシャちゃんを中心に空いっぱいに伸びて行く。まるで、蜘蛛の巣のように広がっていった。シルフの影の羽だ。それもたくさん。
「アハハハハハハハハハ!」
笑い声が聞こえる。ルーシャちゃんの声だ。
影の羽の中心にいる。頭の二つのお団子が解けて、長い髪が黒い風に広げられた。ルーシャちゃんは笑う。でも、いつもの笑顔ではない。
「なんだか楽しいことが始まる予感がしますわ!」
興奮に高ぶった声。異様なルーシャちゃんの声は村中に響く。
「ルーシャちゃん……、シルフの影に憑りつかれちゃったの?」
あの姿はそうとしか思えないが、わたしは信じたくなかった。風はまた縦横無尽に吹き荒れ始めている。小さくなったシルフが叫ぶ。
「ルーシャ! 心から影を追いだすんだ!」
しかし、上空にいるルーシャちゃんは不思議そうに首を捻った。
「どうしてですの? こんなに楽しい気分なのに。むしろ、ついさきほどまでの方が、心に影がいたような気がしますわ。だから、みなさん、遊びましょう?」
全く聞く耳を持たない。どうすれば、いいのだろう。
「影に憑かれていたシュルカさんは大丈夫だろうか」
倒れているシュルカさんのもとにシルフを連れていく。シルフがシュルカさんの額に手を当てた。
「シュルカは大丈夫。全ての影はシュルカからルーシャに移動したみたいだ」
「全ての影……。そうか。シルフの影はこのときを狙っていたんだ」
そうとしか思えない。きっと、村を襲ったときからルーシャちゃんを狙っていた。だから、竹林で近くにいるシュルカさんが一人のときに憑いたんだ。イオがギリッと奥歯を噛みしめて、ルーシャちゃんを見上げる。
「四体の影が合わさった力か。どれほど強い力だろうか」
しかし、シルフは首を横に振る。
「四体の影じゃない。僕の残っていた力もほとんど吸われたし、ルーシャの力が合わさっている。正直言って、手のつけようがないほど最強だよ」
「最強……、ルーシャが?」
側で上半身を起こしたザックさんがポツリとつぶやく。
「あら? 信じられませんこと、ザックお兄さま」
「な……」
いつの間にか、すぐ近くにルーシャちゃんが来ていた。気配もしなかったのに……。宙に浮いたまま、ルーシャちゃんは微笑んでいる。
「わたくし、感じますわ。シルフの影と融合して本当に強くなりましたの。その力、身をもって感じて下さいませ!」
ルーシャちゃんは宙がえりをして後ろに下がった。同時に、その黒い羽を鎌風のようにザックさんに斬りつける。
「みんな! 下がれ!」
ザックさんを押しやって、前に出たのはイオだ。剣を構えて鎌風を受ける。
ガガガガ!と音がして、剣で塞ぐけれど押されていた。
「くっ!」
「きゃあああ!」
イオが受け止めてくれたけれど、後ろにいたわたしたちにも強い風が吹く。わたしは後ろの家の壁に叩きつけられた。ザックさんも地面に伏せて、必死にシュルカさんを押さえている。
「イオ!」
こんな強力な攻撃を受けて、イオは無事なのだろうか。
わたしは何とか顔を上げる。イオは庭の中央で、まだ黒い羽を一心に受け止めていた。剣を削ろうとする風の音が聞こえる。けれど、さすがはノームの剣だ。傷一つつかない。
それを見て、ルーシャちゃんは攻撃を止める。
「そういえば、特別な剣でしたわね。あなたの相手はつまらないですわ」
髪をいじって口を尖らせた。
「ルーシャ! シルフの言う通り影を追いだすんだ!」
イオは羽だけを斬ろうと、剣を振るう。だけど、剣より早くルーシャちゃんは空高く飛んでいった。そして、いつもの笑顔で言う。
「そうですわ! せっかくだから村の人たちに遊んでもらうことにしますわ!」
「あ! ルーシャちゃん!」
ルーシャちゃんは村の広場の方に飛んでいく。
「これってヤバいんじゃ……。遊ぶって本当に遊ぶわけじゃないよね」
シルフの影に憑りつかれたルーシャちゃんの遊びは危険すぎる。
「巫女さま! ルーシャを止めて下さい!」
ザックさんがわたしに向かって叫ぶ。
「もちろん。ルーシャちゃんは大事な友達だもの!」
わたしは杖を構える。ルーシャちゃんを相手にわたし一人では心許ない。サラマンダーは何も言わないけれど、きっと見守ってくれているはずだ。
だけど、杖を掲げる前にザックさんは地面を見つめて言う。
「もし、ルーシャが心から影を追いだすことが出来なければ……、ルーシャを、兄としてのお願いです。……殺してください」
「え……」
一瞬言葉を失った。でも、ザックさんはさっきの一撃で分かったのだろう。ルーシャちゃんは、きっと誰かを傷つけてしまう。だから、こんなことを言うのだ。
「ダメだよ! そんなこと!」
エルメラが飛び出て叫ぶ。
「ルーシャははじめから望んで影に憑りつかれたわけじゃないんでしょ?! ユメノだって、そんなこと出来っこない! わたしには分かるよ!」
わたしはエルメラの顔を見る。いつの間にか、いがみ合っていた二人は信頼し合うようになっている。本当に必死にザックさんに訴えていた。
ザックさんだって本当はこんなことは言いたくない。その証拠に、いつもは強い瞳がにじんでいた。わたしはしっかり頷く。
「絶対、絶対に、わたしがルーシャちゃんを助けます!」
杖の赤い精霊石に手をかざす。
「サラマンダー召喚!」
「シュルカ! 目が覚めたのか!」
ザックが顔をほころばせて近づいていく。しかし、シュルカはザックの方を見ない。シュルカの視線は真っ直ぐルーシャを見ていた。
「シュルカさん! いきなり起きて大丈夫なの!?」
異変を感じて、ユメノも駆けつけようとする。その前に、シュルカは手を、いや、黒い羽をルーシャの杖の精霊石に伸ばす。黒い渦が精霊石を包み込んだ。
「え……」
ルーシャは身動きできなかった。シュルカは何をしているのだろう。シュルカの精霊の羽根とは違う。いや、これは間違いなくシルフの影の羽根だ。
しかし、勘づいたときにはもう遅かった。精霊石を包み込んだ黒い風が渦を巻く。まるで、シルフが影を吸収するときと同じように。
「や、やられた……」
ルーシャの精霊石からヘロヘロとシルフが出て来る。子供のようだった彼はさらに小さくなり、まるで赤ん坊のような大きさになっていた。
「シルフ!」
ルーシャはシルフに手を伸ばそうとする。しかし、その手をシュルカが掴んだ。深く黒い瞳がルーシャの瞳を覗き込む。
「ルーシャ。力を与えよう」
いつもよりも、ずっと不気味に聞こえる声。
「シュルカさん? 何を言って……」
「誰もルーシャを認めたりしない。ならば、本当のその力を見せつけるべきだ」
シュルカの黒く深い瞳を見つめているうちに、ルーシャの思考が吸い込まれていく。ぼんやりとしたまま、言葉を繰り返す。
「見せつける? そうしたら、ザックお兄さまも……?」
「ルーシャちゃん! 話を聞いちゃダメ!」
ユメノが叫ぶ声も遠くに聞こえた。それもそのはず、ルーシャとシュルカの周りにだけ黒い風が吹き荒れている。
「さぁ。ルーシャ、その力を解放しよう。きっと楽しいことが待っている」
「楽しいことが……」
ゆっくりとルーシャが頷いたことが合図だった。
◇◇◇
目の前で黒い風が強く渦巻いた。向かってくる風を何とか腕で防ぐ。
「きゃあああ!」
「エルメラ!」
あまりに強い風にエルメラが飛んでいってしまう。
「大丈夫だ」
「イオ!」
エルメラをキャッチしたイオが、風に大きくあおられながら近づいてきた。イオでさえ、杖を支えにしてしか近づいて来られない。
「だが、一体これはどうしたんだ」
イオがそう言うのも、そのはずだ。目の前で見ていた、わたしだって訳が分かっていない。
「それが……。ルーシャちゃんとザックさんが話していて、そこにシュルカさんが現れたの! それでシュルカさんは、たぶんシルフの影に憑りつかれていたみたいで……」
シュルカさんから生えていた羽は、彼の精霊のクロキカゼの翼ではなかった。間違いなく、シルフの影のそれだった。
「シュルカは一体目を吸収したときに、はぐれただろう。たぶん、そのときに憑りつかれたみたいだ! ごめん。僕が気づかなかったのが悪い」
「シルフ!」
まるでぬいぐるみのマスコットのようになってしまったシルフが転がって来た。力なく弱っていて、へろへろだ。わたしはシルフを抱き上げる。
シルフは風の中心を指さした。
「しかも、狙いはルーシャだ!」
「どういうことだ」
イオが腕で風をガードしながら尋ねた。
「僕の影はおそらく強い力を求めている。最初はシュルカに憑りついた。でも、より強い力の持ち主のルーシャの心の隙間に入り込むつもりなんだ!」
そのとき、いきなり風がピタリと止む。
「な、なに?」
黒い風でよく見えなかった視界がクリアになる。イオの腕の下から覗き込むと、シュルカさんとザックさんが地面に倒れていた。立っているのは、ルーシャちゃんだけ。
「ルーシャちゃん?」
わたしはおそるおそる呼び掛ける。ルーシャちゃんは笑みを浮かべて振り返った。その笑顔にホッとする。けれど、すぐにルーシャちゃんはその場から消えた。
「え?」
「上だ!」
イオの声に顔を上げる。そこには黒い影。ルーシャちゃんを中心に空いっぱいに伸びて行く。まるで、蜘蛛の巣のように広がっていった。シルフの影の羽だ。それもたくさん。
「アハハハハハハハハハ!」
笑い声が聞こえる。ルーシャちゃんの声だ。
影の羽の中心にいる。頭の二つのお団子が解けて、長い髪が黒い風に広げられた。ルーシャちゃんは笑う。でも、いつもの笑顔ではない。
「なんだか楽しいことが始まる予感がしますわ!」
興奮に高ぶった声。異様なルーシャちゃんの声は村中に響く。
「ルーシャちゃん……、シルフの影に憑りつかれちゃったの?」
あの姿はそうとしか思えないが、わたしは信じたくなかった。風はまた縦横無尽に吹き荒れ始めている。小さくなったシルフが叫ぶ。
「ルーシャ! 心から影を追いだすんだ!」
しかし、上空にいるルーシャちゃんは不思議そうに首を捻った。
「どうしてですの? こんなに楽しい気分なのに。むしろ、ついさきほどまでの方が、心に影がいたような気がしますわ。だから、みなさん、遊びましょう?」
全く聞く耳を持たない。どうすれば、いいのだろう。
「影に憑かれていたシュルカさんは大丈夫だろうか」
倒れているシュルカさんのもとにシルフを連れていく。シルフがシュルカさんの額に手を当てた。
「シュルカは大丈夫。全ての影はシュルカからルーシャに移動したみたいだ」
「全ての影……。そうか。シルフの影はこのときを狙っていたんだ」
そうとしか思えない。きっと、村を襲ったときからルーシャちゃんを狙っていた。だから、竹林で近くにいるシュルカさんが一人のときに憑いたんだ。イオがギリッと奥歯を噛みしめて、ルーシャちゃんを見上げる。
「四体の影が合わさった力か。どれほど強い力だろうか」
しかし、シルフは首を横に振る。
「四体の影じゃない。僕の残っていた力もほとんど吸われたし、ルーシャの力が合わさっている。正直言って、手のつけようがないほど最強だよ」
「最強……、ルーシャが?」
側で上半身を起こしたザックさんがポツリとつぶやく。
「あら? 信じられませんこと、ザックお兄さま」
「な……」
いつの間にか、すぐ近くにルーシャちゃんが来ていた。気配もしなかったのに……。宙に浮いたまま、ルーシャちゃんは微笑んでいる。
「わたくし、感じますわ。シルフの影と融合して本当に強くなりましたの。その力、身をもって感じて下さいませ!」
ルーシャちゃんは宙がえりをして後ろに下がった。同時に、その黒い羽を鎌風のようにザックさんに斬りつける。
「みんな! 下がれ!」
ザックさんを押しやって、前に出たのはイオだ。剣を構えて鎌風を受ける。
ガガガガ!と音がして、剣で塞ぐけれど押されていた。
「くっ!」
「きゃあああ!」
イオが受け止めてくれたけれど、後ろにいたわたしたちにも強い風が吹く。わたしは後ろの家の壁に叩きつけられた。ザックさんも地面に伏せて、必死にシュルカさんを押さえている。
「イオ!」
こんな強力な攻撃を受けて、イオは無事なのだろうか。
わたしは何とか顔を上げる。イオは庭の中央で、まだ黒い羽を一心に受け止めていた。剣を削ろうとする風の音が聞こえる。けれど、さすがはノームの剣だ。傷一つつかない。
それを見て、ルーシャちゃんは攻撃を止める。
「そういえば、特別な剣でしたわね。あなたの相手はつまらないですわ」
髪をいじって口を尖らせた。
「ルーシャ! シルフの言う通り影を追いだすんだ!」
イオは羽だけを斬ろうと、剣を振るう。だけど、剣より早くルーシャちゃんは空高く飛んでいった。そして、いつもの笑顔で言う。
「そうですわ! せっかくだから村の人たちに遊んでもらうことにしますわ!」
「あ! ルーシャちゃん!」
ルーシャちゃんは村の広場の方に飛んでいく。
「これってヤバいんじゃ……。遊ぶって本当に遊ぶわけじゃないよね」
シルフの影に憑りつかれたルーシャちゃんの遊びは危険すぎる。
「巫女さま! ルーシャを止めて下さい!」
ザックさんがわたしに向かって叫ぶ。
「もちろん。ルーシャちゃんは大事な友達だもの!」
わたしは杖を構える。ルーシャちゃんを相手にわたし一人では心許ない。サラマンダーは何も言わないけれど、きっと見守ってくれているはずだ。
だけど、杖を掲げる前にザックさんは地面を見つめて言う。
「もし、ルーシャが心から影を追いだすことが出来なければ……、ルーシャを、兄としてのお願いです。……殺してください」
「え……」
一瞬言葉を失った。でも、ザックさんはさっきの一撃で分かったのだろう。ルーシャちゃんは、きっと誰かを傷つけてしまう。だから、こんなことを言うのだ。
「ダメだよ! そんなこと!」
エルメラが飛び出て叫ぶ。
「ルーシャははじめから望んで影に憑りつかれたわけじゃないんでしょ?! ユメノだって、そんなこと出来っこない! わたしには分かるよ!」
わたしはエルメラの顔を見る。いつの間にか、いがみ合っていた二人は信頼し合うようになっている。本当に必死にザックさんに訴えていた。
ザックさんだって本当はこんなことは言いたくない。その証拠に、いつもは強い瞳がにじんでいた。わたしはしっかり頷く。
「絶対、絶対に、わたしがルーシャちゃんを助けます!」
杖の赤い精霊石に手をかざす。
「サラマンダー召喚!」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~
ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆
ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる