会長様を手に入れたい

槇瀬陽翔

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5話

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side 唯斗

ふっと目を覚ませばそこには大我の姿はなく、さっきいったままの状態でソファに横なっていた。

「あぁ…また…やった…」
自分がまた大我の前で失態を犯したという自覚がある。発情期に入ると何故か必要以上に大我を欲する。
それこそ、大我に抱かれていいと思うほどに…。
大我の子なら孕んでもいいと思うほどに…。

最近はその傾向が強くなった気がする。孕む云々は別として、大我に抱かれたいという欲求が強くなったのは自覚してる。

「あいつが…俺に何の反応も示さないからなのか…それとも…」
考えるがちゃんとした答えは出てこない。なぜここまで気になるのかが、なぜここまで欲するのかが…。

「はぁ…あいつのこと考えただけでヤバいとか…」
発情期の時はいつもそうだ。大我のことを考えれば身体が疼くようになった。

「んっ、ぁ、」
そろりと自分のモノに手を伸ばし両手で包み込む。さっきまで、大我にされていたことを思い出し、身体に熱がこもる。
「ぁ、ん、ぁ、」
片手で自分のモノを包み動かしながらもう片方で胸を弄りだす。
「ぁ、ぁぁ、ん、ぁ、たい、がぁ、ん」
自然とあいつの名が出てきて自分でも驚いた。でも、一度その名を口にしたら止まらなかった。
なんだかんだと、言いながらもいつも俺のことを世話してくれてる大我。
あいつの名前と顔を思い浮かべたら止められなかった。
「ぁ、ぁぁ、ん、ぁ、たい、がぁ、ん、ぁ」
今、この場所にあの男がいない。それでも俺はあの男を欲してる。

この気持ちが恋なんだろうか?

自分で自慰行為をしながらそんなことを考える。あの男のことを考えて名前を呼べば呼ぶほど、身体は正直に反応する。あの男に抱かれたいと…。

「ぁ、ん、ぁぁ、たい、がぁ、ほしぃ、ぁ、んぁ」
本気で欲してた。あいつに抱かれたいと、入れてほしいと…。

考えれば考えるほど身体の奥が痺れる。我慢できなくて、普段はしないのに自分で指を入れていた。

「ぁ、ぁぁ、ん、ぁ、たい、がぁ、っ、ぁ」
中に入れた指を動かしながら自分のモノを握る手を速めていく。
「ぁ、ぁ、ぁぁ、たいっ、ぁ、だめっ、ぁ、ゃぁ、ぁぁ、くぅんっ」
目の前に大我の顔がチラついただけで俺はいってしまった。

「ぁ、はぁ、どんだけだよ」
大我のことを考えただけで発情が酷くなるとか、欲しいという欲求が酷くなるとか…。
ここまでこだわる理由は今まで蓋をして見ぬふりをしてきた自分の気持ちが原因なんだろう。

正直なところ考えるのが怖かった。自分の気持ちと向き合ってちゃんと考えるのが怖かったんだ。

自分がオメガだと知ったときはそれなりに落ち込んだ。なんでなんだと…。
もっと違った人生だってあったはずなのにって考えたこともあった。
それこそ、第2の性がオメガでやけになった生徒と同じようにやけになりかけたこともある。
だけど、そんなとき必ず傍にいてくれたのは他ならるあの男だった。

俺が第2の性に目覚めた瞬間もあの男が傍にいた。あの男がいたからこそ俺は第2の性が覚醒するというのを知れたのだ。
あの時からずっと大我は俺が発情期に入る頃になると、俺よりも先に薬を渡してくるようになった。


あいつの前で発情したのはこれで何度目か?


なるべく、あいつに迷惑をかけないようにって思って発情期に入る少し前には休むようにしてたのに、それでも運悪くあいつの前で発情したことが何度もある。
その度に俺はあいつにキスをせがんでる気がする。

それを断らないあの男にも責任があるんだ!

発情した時の俺はどうもあの男に対して甘えん坊になるらしい。発情して甘えれば甘えた分だけ、それに答えてくれるから余計に俺は大我に甘えるようになった。
発情してどうしようもできなくなったら大我が助けてくれるという安心があるから、余計に甘えるようになったのかもしれない。

だからなのかもしれない。

発情したときに必要以上に大我を欲するのは…。

「んっ、はぁ、たりなぁい、大我ぁ」

あの男のことを考えただけで身体が熱を持つというのもおかしな話だが、それでもこの身体は神尾大我という男を欲してるのは事実だ。

「ぅん、ぁ、はぁ、たい、がぁ」
のろりと手を伸ばし自分のモノを触れやんわりと動かす。何度もいってそのままの状態だから動かすたびにぐちゅりと湿った音が響く。
「んぁ、はぁ、ぁ、ん」
湿りが手助けをしてぬるぬるとしていっそう気持ちがいい。
「ふっ、ぁ、たい、がぁ、ぁ、ん、たい、ぁぁ」
自分のモノを弄りながら胸も一緒に弄る。
「んぁ、あぁ、たいがぁ、ぁ、たいがぁ、ん、いくっ、ぁ、いっちゃ、ぁぁぁ」
大我の名を口にして、大我の姿を思い浮かべ、さっきまでいた温もりを思い出しながら俺はまたいったのだった。

「…っ…ふぅ…っ…」
急に込み上げる寂しさ。

一人で虚しとかそんな感情よりも、どんだけ欲しても相手にされないという感情の方が強かった。
泣くつもりなんてなかったが流れ落ちた涙は止まることなく俺の頬を濡らした。


この時の俺は気が付いてなかったんだ。まだ部屋の中に大我がいて全部見られてただなんて…



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