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第10話
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ユリアーナは約束通りトールと朝食をとった。その後で、ユリアーナはトールに誘われるままにトールの執務室へと来ていた。
執務室のソファに向かい合うように座りお茶を飲んでいた。
「ユリアーナ嬢に紹介したい人たちがいる」
不意にトールがユリアーナに声を掛けた。
「紹介したい人ですか?」
トールの言葉に聞き返せばトールは頷き
「あぁ、君に護衛をつけようと思ってる。もし、何かあっても困るから君を守るために常に2人の護衛をつけることにした。そして、君の世話役に侍女を3人つけるから、その人物を君に紹介したいんだ」
説明をする。
「そんな、そこまでしてもらわなくても…」
ユリアーナは驚いた。常に2人の護衛はと思ったのだ。この屋敷にいる騎士たちは国の為に集められた竜騎士たちなのだ。
「この屋敷にいるからといっても安全とは言えない。魔物だって現れることもあるし、ここにいる竜たちだって暴走するときもある。そんな脅威から君を守るための保険だと思ってほしい」
トールにそう説明されユリアーナは頷くしかなかった。
「今後、ユリアーナ嬢を護衛することになった2人を紹介しよう。リオンとナイルだ」
トールの言葉に姿を現したのは、第一騎士団団長と副団長の2人だった。
「えっ?そんな、お2人は第一騎士団の団長と副団長ですよね?そんな方が護衛だなんて…」
ユリアーナは驚いた。2人は最前線で常に力を発揮してる人物たちだ。そんな2人が自分の護衛になってていいのかと思った。
「第一騎士団はこの2人以外にも実力のある者たちが多い。第一線を戦い続けてる精鋭部隊だからこの2人が抜けたとしてもそれを補う力があるので大丈夫だ。それに何よりもこの2人がユリアーナ嬢の護衛になりたいと立候補してきたんだ」
トールは2人が護衛で抜けても大丈夫だとユリアーナに説明する。それはユリアーナを安心させるためにだ。実際、第一騎士団は第二騎士団、第三騎士団とかなり実力が違う。個々の実力もだが、騎士団としての実力も二つの騎士団よりも頭3っつ分ぐらいは違うのだ。だから、第一騎士団にあこがれる者が多い。が第一騎士団は常に危険と隣り合わせな部分もあるのも事実だ。
「我々では役不足ですか?」
リオンの問いにユリアーナは首を振り
「いいえ、第一騎士団の実力はこの屋敷に来るまでの道中でハッキリしているので疑ってはいません。ただ、そんな実力のある二人が護衛についていいのかなって思っただけです。でも、トール様が決めてくださったことですもの断りません。2人ともよろしくお願いします」
答え2人に頭を下げた。今後のことを考えれば、傍に誰かいてくれた方がいいとユリアーナは思ったのだ。前世のようなことが二度と起きないようにするためにはと…。
「それから、君のお世話をしてくれるのはマーサは昨夜、紹介したんだが、君専属の侍女長のマーサとマーサの補助をするリナとエマの2人だ。暫くはマーサから色々なことを教わるといい。マーサは博識だし、君の手助けをしてくれるから」
トールはユリアーナのお世話をする侍女も紹介しす。そこにいた3人は見覚えのある3人だった。
「昨夜は挨拶が出来なかったけど、これからお願いします」
ユリアーナは3人に頭を下げた。
「ユリアーナ様がこの屋敷で快適に過ごせるように私たちがサポートさせていただきます」
頭を下げたユリアーナにマーサが告げる。
「ありがとうマーサ」
ユリアーナはお礼を口にした。
「ユリアーナ嬢、君から伝えておきたいこととかはあるか?」
トールはユリアーナの意見も聞こうと思い聞いてみる。ユリアーナは少し考え
「私はトール様のことがまだわかりません。なので、もっとトール様のことが知りたいです」
トールが知りたいと口にする。前世でも、トールと色々な話をした記憶がないのだ。嫌われていたわけではないが、深く話し合いをした記憶がない。お茶を飲みながら会話はしたけれど、夢とかそういった話は一度もしたことがなかった。だから、今回ユリアーナはもっと、トールと話をしたいと思ったのだ。
「なら、時間が合うときは庭を散歩しながら話をしよう。俺もユリアーナ嬢を知りたいから」
トールは少し驚いたが、自分も同じだと思い二人で散歩をしながらでも話をしようと告げる。
「はい、ぜひ。あ…そうだ、トール様、私は何時から妃教育を始めればいいんでしょうか?」
ユリアーナは嬉しそうに返事をしつつも、妃教育は何時から始めるのかと聞いてみた。
「それは、もう始まっている」
そんな問いにトールはハッキリと答えた。
「えっ?どういうことですか?」
ユリアーナは意味が分からなかった。始まっているとはどういうことなのか?
「今のユリアーナ嬢は見た目的にすごく不健康だ。やせ細っているし、顔色も悪い。妃になるのならまず、その不健康な見た目を治さなければならない。でなければみんなが心配してしまうからな」
トールは苦笑を浮かべながら説明を始める。
「だから、まずユリアーナ嬢はよく食べて、寝て、そのやせ細った身体を元の身体に戻すことが妃教育の一歩だ。そこから段階的にマーサとギリムから教育を受けてもらう予定でいる」
トールの説明を受けてユリアーナは納得してしまう。
「そうですね、妃となる女性がこんなみすぼらしい姿じゃ皆さんが納得しないですね。わかりました。その勉強から励みます」
肌の色や髪の色は昨夜マーサたちの手によりユリアーナ本来のモノになったが、こけた頬や骨が浮かんだ身体はちゃんと食事をとって寝なければ元に戻らないだろう。
「ユリアーナ嬢、ムリだけはしないでくれ。無理をして身体を壊したら意味がないから、段階を踏んでいこう。俺もちゃんと協力はするから」
トールは我武者羅に頑張りそうな勢いのユリアーナに苦笑を浮かべながら告げる。
「あっ、はい。お願いします」
ユリアーナはトールの言葉に驚きつつも、無理をしそうな自分に気が付き素直に返事をした。
この後、ユリアーナはトールから今後のことを説明され、マーサたちと共に部屋に戻ったのだった。
執務室のソファに向かい合うように座りお茶を飲んでいた。
「ユリアーナ嬢に紹介したい人たちがいる」
不意にトールがユリアーナに声を掛けた。
「紹介したい人ですか?」
トールの言葉に聞き返せばトールは頷き
「あぁ、君に護衛をつけようと思ってる。もし、何かあっても困るから君を守るために常に2人の護衛をつけることにした。そして、君の世話役に侍女を3人つけるから、その人物を君に紹介したいんだ」
説明をする。
「そんな、そこまでしてもらわなくても…」
ユリアーナは驚いた。常に2人の護衛はと思ったのだ。この屋敷にいる騎士たちは国の為に集められた竜騎士たちなのだ。
「この屋敷にいるからといっても安全とは言えない。魔物だって現れることもあるし、ここにいる竜たちだって暴走するときもある。そんな脅威から君を守るための保険だと思ってほしい」
トールにそう説明されユリアーナは頷くしかなかった。
「今後、ユリアーナ嬢を護衛することになった2人を紹介しよう。リオンとナイルだ」
トールの言葉に姿を現したのは、第一騎士団団長と副団長の2人だった。
「えっ?そんな、お2人は第一騎士団の団長と副団長ですよね?そんな方が護衛だなんて…」
ユリアーナは驚いた。2人は最前線で常に力を発揮してる人物たちだ。そんな2人が自分の護衛になってていいのかと思った。
「第一騎士団はこの2人以外にも実力のある者たちが多い。第一線を戦い続けてる精鋭部隊だからこの2人が抜けたとしてもそれを補う力があるので大丈夫だ。それに何よりもこの2人がユリアーナ嬢の護衛になりたいと立候補してきたんだ」
トールは2人が護衛で抜けても大丈夫だとユリアーナに説明する。それはユリアーナを安心させるためにだ。実際、第一騎士団は第二騎士団、第三騎士団とかなり実力が違う。個々の実力もだが、騎士団としての実力も二つの騎士団よりも頭3っつ分ぐらいは違うのだ。だから、第一騎士団にあこがれる者が多い。が第一騎士団は常に危険と隣り合わせな部分もあるのも事実だ。
「我々では役不足ですか?」
リオンの問いにユリアーナは首を振り
「いいえ、第一騎士団の実力はこの屋敷に来るまでの道中でハッキリしているので疑ってはいません。ただ、そんな実力のある二人が護衛についていいのかなって思っただけです。でも、トール様が決めてくださったことですもの断りません。2人ともよろしくお願いします」
答え2人に頭を下げた。今後のことを考えれば、傍に誰かいてくれた方がいいとユリアーナは思ったのだ。前世のようなことが二度と起きないようにするためにはと…。
「それから、君のお世話をしてくれるのはマーサは昨夜、紹介したんだが、君専属の侍女長のマーサとマーサの補助をするリナとエマの2人だ。暫くはマーサから色々なことを教わるといい。マーサは博識だし、君の手助けをしてくれるから」
トールはユリアーナのお世話をする侍女も紹介しす。そこにいた3人は見覚えのある3人だった。
「昨夜は挨拶が出来なかったけど、これからお願いします」
ユリアーナは3人に頭を下げた。
「ユリアーナ様がこの屋敷で快適に過ごせるように私たちがサポートさせていただきます」
頭を下げたユリアーナにマーサが告げる。
「ありがとうマーサ」
ユリアーナはお礼を口にした。
「ユリアーナ嬢、君から伝えておきたいこととかはあるか?」
トールはユリアーナの意見も聞こうと思い聞いてみる。ユリアーナは少し考え
「私はトール様のことがまだわかりません。なので、もっとトール様のことが知りたいです」
トールが知りたいと口にする。前世でも、トールと色々な話をした記憶がないのだ。嫌われていたわけではないが、深く話し合いをした記憶がない。お茶を飲みながら会話はしたけれど、夢とかそういった話は一度もしたことがなかった。だから、今回ユリアーナはもっと、トールと話をしたいと思ったのだ。
「なら、時間が合うときは庭を散歩しながら話をしよう。俺もユリアーナ嬢を知りたいから」
トールは少し驚いたが、自分も同じだと思い二人で散歩をしながらでも話をしようと告げる。
「はい、ぜひ。あ…そうだ、トール様、私は何時から妃教育を始めればいいんでしょうか?」
ユリアーナは嬉しそうに返事をしつつも、妃教育は何時から始めるのかと聞いてみた。
「それは、もう始まっている」
そんな問いにトールはハッキリと答えた。
「えっ?どういうことですか?」
ユリアーナは意味が分からなかった。始まっているとはどういうことなのか?
「今のユリアーナ嬢は見た目的にすごく不健康だ。やせ細っているし、顔色も悪い。妃になるのならまず、その不健康な見た目を治さなければならない。でなければみんなが心配してしまうからな」
トールは苦笑を浮かべながら説明を始める。
「だから、まずユリアーナ嬢はよく食べて、寝て、そのやせ細った身体を元の身体に戻すことが妃教育の一歩だ。そこから段階的にマーサとギリムから教育を受けてもらう予定でいる」
トールの説明を受けてユリアーナは納得してしまう。
「そうですね、妃となる女性がこんなみすぼらしい姿じゃ皆さんが納得しないですね。わかりました。その勉強から励みます」
肌の色や髪の色は昨夜マーサたちの手によりユリアーナ本来のモノになったが、こけた頬や骨が浮かんだ身体はちゃんと食事をとって寝なければ元に戻らないだろう。
「ユリアーナ嬢、ムリだけはしないでくれ。無理をして身体を壊したら意味がないから、段階を踏んでいこう。俺もちゃんと協力はするから」
トールは我武者羅に頑張りそうな勢いのユリアーナに苦笑を浮かべながら告げる。
「あっ、はい。お願いします」
ユリアーナはトールの言葉に驚きつつも、無理をしそうな自分に気が付き素直に返事をした。
この後、ユリアーナはトールから今後のことを説明され、マーサたちと共に部屋に戻ったのだった。
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