貴方の傍に…

槇瀬陽翔

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act4

朝、目が覚めたら俺はなぜかベッドの上できちんと布団を着ていた。もしかして遙が?なんて思うが
「そんなわけないか…」
その言葉を俺は否定した。あれだけ散々、厭味ったらしく言われたんだあいつなわけがない。俺のことを嫌ってるやつがそんなことをするはずがない。自分にそう言い聞かせて、着替えを持って部屋を出てバスルームに行きシャワーを浴びることにした。

身体に残る幾つもの傷跡。消えない傷跡。濡れた身体をタオルで拭き着替え始めたら扉が開いた。
「なんだ、居たのか」
入ってきたのは遥だ。
「もうでる」
俺は服を着るのも途中で、着替えを持ってバスルームを出て自室へと戻った。


傷跡を見られたかな?まぁいいけどさ。


俺は服を着ると学ランに袖を通した。自分が学校に通うだなんて笑っちゃうな。そりゃ、2年間、喜一さんの家で勉強は教わってきたけど、家で学ぶのと学校で学ぶのとは違うよな…。


「おい、飯はどうするんだ?」
ノックもなしに扉を開けられてビックリした。
「別にいい」
食べる気がない。だからいないと答えた。
「そうか。まぁ、お前の勝手だけどな」
遙はそう言って扉を閉めていった。俺は小さく息を吐きベッドに座った。ホントにわかんねぇ。優しいのか冷たいのか…。あいつの行動がよくわからない。

「おい、行くぞ」
あれから10分ぐらいしてから、またノックもなしに扉を開けた遙が声をかけてくる。
「ノックぐらいしろよ」
俺は溜め息をつきカバンを持って文句を言ってみるけど、きっとこいつには効かないんだろうな。ハンなんて鼻で笑われた。やっぱり嫌いだこいつ。
「さっさと行くぞ」
遙は俺の文句なんて気にせずに行ってしまう。俺はもう一度、溜め息をつき遙の後を追った。


寮を出てから遙はまた職員室まで送ってくれた。優しいのか優しくないのかホントにわからないヤツ。俺は担任に連れられて自分のクラスへといく。
「今日から新しく仲間になる東條菫くんだ。仲良くしてやってくれよ」
なんて説明された。
「東條菫です。よろしくお願いします」
俺はぺこりと頭を下げた。
「席は悪いけど、窓際の一番後ろしか空いてないが大丈夫か?」
担任に聞かれ
「はい、大丈夫です」
俺は返事をして、自分の席へと移動して座った。そのまま簡単なHRが終わり授業が始まった。


俺は黒板に書かれたものをノートに書き写しながら自分ではわからない場所にチェックを入れていった。遙に聞いたところで教えてもらえないだろうから、後からクラスのやつにでも聞けばいいかと思いながら…。
流石に家で勉強するのと学校でするのとでは違いすぎる。最も俺が遅れすぎてるんだけど…。勉強を始めたのが遅いんだから…。


気が付けば1日があっという間に終わっていた。


学校ってこんなもんなのかな?

俺にとっては初めてなことだからわからないや。俺はカバンに荷物を入れて席を立つ。だって他の生徒はもういないんだ。早くないか?俺は教室を出て寮に向かうべく歩き出した。


が、見事に道に迷った。あれ?おかしいな?あってるはずなんだけど…

「ここどこだっけ?」
昨日は遙に苛立ってたからあんまり道を覚えてないんだよな。困ったな。なんて思いながら歩いてたら急に腕を掴まれた。
「はっ?なに?」
驚いて振り返ればそこには、いかにも不良ですって感じのやつら。
「へぇ、新しいやつっていうからどんなのかって思ったら結構いい感じじゃん」
なんて、イヤらしい笑みを浮かべて言われた。ヤバい。直感的に思った。
「放せよ」
なんて抵抗するものの力の差がありすぎる。ビクともしねぇ。クソッ、最悪だ。俺は男たちに引きずられ見知らぬ教室へと連れ込まれた。
「放せって」
一生懸命に抵抗するものの敵わない。クソッ
「まぁ、用はすぐすむからよ。大人しくしてろ」
なんて、ニヤニヤと笑う男ども。俺は逃げ出そうとできるだけの抵抗をするが、机に押さえ込まれ、ベルトを外され、下着ごとズボンを膝までおろされ…そして、
「いっただきま~す」
なんてふざけた言葉と共に俺の中に男の塊が捻じ込まれた。
「うっ、ぁぁ、はっ」
行き成りの痛みに俺はガリガリと机に爪を立てた。畜生…。
「へぇ、イイ感じだぜこいつ。使いなれてんじゃね?」
俺を犯してる男が楽しそうに呟いた。
「っ、くっ、っっ」
やめろ、やめろ、思い出させるな、あの忌まわしい記憶を俺に思い出させるな、頼むから…

どれだけの時間が経ったのか?


俺はそこにいた男ども全員に強姦され、挙句の果てに輪姦までされた。別にこんなの初めての事じゃないから泣いたり叫んだりはしないけどさ…。
「じゃぁ、また楽しませてくれよ」
なんて言葉を残し男たちが去って行った。俺はうまく力の入らなくなった身体を動かし、制服をちゃんと着直し、カバンを持って無理やり立ち上がり教室を出ようと入り口まで行ったところで、ガクンって膝から力が抜けてその場に崩れ落ちた。
「はぁ、最悪…どうやって帰ろっかな…」
入り口に凭れて呟いたら
「お前…犯れたのか?」
なんて言葉が飛んできた。くそっ、よりによってこの男に見つかるとか…
「うるせぇ」
俺は溜め息交じりにいってもう一度、自力で立ち上がるが力が入らない。そのまま崩れ落ちそうになった時、俺は遙の腕の中に納まっていた。
「ちょっ、なにすんだよ…」
俺は自分の状況がわからなくて焦った。だって遙が俺の事を抱き上げてんだぜ?
「うるせぇ、黙ってろ。騒ぎになりたくなかったらな」
遙は俺を抱き上げたまま歩き出した。俺は遙が考えてることがわからなくてジッとしていた。

遙は無言のまま寮に戻って来て、部屋に入るとバスルームに直行した。
「ちょっ、もう、大丈夫だって」
自分で何とか出来るからって声をかけるが
「うるせぇ、黙ってろ」
遙は俺の着てる服を全部、脱がすとシャワーをかけ始めた。
「っ、っ」
流石に沁みる。切れてるんだろうな。なんて思ってたら、行き成り遙の指が中に入ってきた。
「っ、ちょっ」
俺が驚きの声を上げるが、遙は無言のまま作業をし始めた。俺の中から男たちが放ったものを丁寧に掻き出している。気持ちが悪い。ドロッと身体から流れ出る感触。いつまで経っても慣れない。
「こんなもんか」
遙は一人呟き俺の身体を丁寧に洗っていく。しかも優しい手つきで…。マジでわからない。こいつの行動も言葉も…。


結局、俺は遙にキレイに後始末をしてもらった。なんであそこに遙が現れたのかもわからないけど、こんなことをすすんでする遙もよくわからない。


「今夜はもう寝ろ」
俺をベッドに寝かせて部屋の電気を消して遙は出ていった。
「ありがとう…」
俺はわけが分からないまま、部屋からいなくなってしまったあいつに向かってお礼の言葉を呟いた。

そのまま俺は大人しく目を閉じ眠ることにした…。


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