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15話
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「で、2人はどう思う?」
泣きそうな俺の頭を撫でながら大我がヒロさんとこうちゃんに聞いた。大我は自分たちだけじゃ決められないって言ったもんな。大人の意見も必要になるし…。
「熨斗付けて返せばいいだろ。二度と関わるなって言葉と共にな」
「そうだねぇ、本当に自分勝手な夫婦だね」
2人の言葉にぞくりと背筋が凍った。いつになく2人が怖い。
これってもしかしなくてもメチャクチャ怒ってるんだろうか?
「やっぱり考えることは一緒か」
大我はあっさりと言う。そうでしたこの男もそんなことを言ってた気がします。
「ただ…少しだけ問題がな…」
「そうだねぇ…」
ヒロさんとこうちゃんの言葉に大我も難しそうな顔をする。そうだよね、支援金の一括返金だって言ってたもん。大金が動くもんね…。
「ごめん…俺のせいで…」
俺がポツリと謝れば
「ん?あぁ、違う違うゆいのことじゃない」
大我が慌ててそんなことをいう。
「問題なのはゆいのことじゃないんだ」
「ゆいちゃん…4人の両親っていえば想像できるでしょ?」
ヒロさんとこうちゃんにまでそんなことを言われて
「4人の両親??」
って考えてから
「あっ」
小さく声を上げた。それって間違いなく大我の2人の母親と2人の父親のことだ。
「あの人たちが今回のこの話を聞いてどう出るか想像できない」
「本当にな」
「ゆいちゃんかなり気に入られてるからね…」
3人がゲッソリとした表情を浮かべる。
「もしかして…暴走する的な?」
確認の意味を込めて聞けば3人がうんうんと何度も頷く。それこそ首を振りすぎて気持ち悪くならないだろうか?ってぐらいには。
「怒るのはわかるんだ。その後でどう動くかが想像できないんだよ」
「間違いなく、怒りまくるな。あの人たちなら」
「4人とも子供が好きだからね。子供を捨てるなんてもってのほかだよ」
3人の顔がだんだん疲れた顔になっていく。
「なんか…俺のせいでごめん…」
それがなんだか申し訳なく思う。
「ゆいが悪いわけじゃない。悪いのはあの夫婦だ」
「そうだな。契約を無視してるわけだしな」
「むしろ、ゆいちゃんが捨ててやればいんだよ」
3人の言葉に笑ってしまう。だって、それは大我が言った言葉そのものだもん。
「なんか3人とも同じこと言ってる。それだけ俺ってみんなに大事にされてるってことなんだな」
うん、これは多分間違いじゃない。ヒロさんやこうちゃんにも俺は大事にされてるんだってわかるもん。
「嫁は大事にしないとダメだろ。俺は唯斗と一緒になるって決めてるんだしな」
「俺たちは唯斗を幸せにする会の会員だからな」
「そうだね、ゆいちゃんが悲鳴を上げるまで幸せにしないとね」
3人の言葉が嬉しくて、俺はまた涙を流した。きっと、中学の最初の頃の俺のままだったらこんな幸せをもらうことはなかっただろう。
あの日、あの時、あの場所で大我に出逢わなければ、自棄を起こした俺を大我が甘やかさなかったら、俺は一生、人を信じることができず、ずっと一人で自棄を起こしたままで、身体を壊したりの垂れ死んでただろう。
「…が…とぉ…ありがとぉ…みんな…」
涙を流し、鼻をずびずび言わせながら3人にお礼を口にした。
「取り合えず、明後日は実家に行って家族会議だな」
「早く…ない?」
俺の頭を撫でながら言う大我の言葉にポツリ呟けば
「俺が急いで処理したからな。今度の土曜日には外泊できるようにした」
ヒロさんが教えてくれる。
「これは一大事だからね。早く決めて早く片付けちゃうのがゆいちゃんの為になるからね」
こうちゃんもにっこり笑いながら言うけど、2人とも後ろに何やら黒いものが見える気が…
「ついでにゆいは明日も病欠にしてあるから、ゆっくり休むこと。明日は俺だけ学校に行くからな。風紀の事とか片付けてくるから」
俺がヒロさんとこうちゃんを見て引きつった笑みを浮かべていたら大我がそう告げてきて、えって思って大我を見たら、やっぱり大我も怒ってるみたいだ。
「えっと…お願いします…」
俺は素直に3人に任せることにした。だってその方が早いって知ってるから…。
「今度は唯斗があの人たちを捨ててやればいい」
大我の手が何度も俺の頭を撫でていく。俺は大我の服を掴み何度も頷いた。
大丈夫、俺には大我がいるから…ヒロさんやこうちゃんだって…
だから大丈夫…
泣きそうな俺の頭を撫でながら大我がヒロさんとこうちゃんに聞いた。大我は自分たちだけじゃ決められないって言ったもんな。大人の意見も必要になるし…。
「熨斗付けて返せばいいだろ。二度と関わるなって言葉と共にな」
「そうだねぇ、本当に自分勝手な夫婦だね」
2人の言葉にぞくりと背筋が凍った。いつになく2人が怖い。
これってもしかしなくてもメチャクチャ怒ってるんだろうか?
「やっぱり考えることは一緒か」
大我はあっさりと言う。そうでしたこの男もそんなことを言ってた気がします。
「ただ…少しだけ問題がな…」
「そうだねぇ…」
ヒロさんとこうちゃんの言葉に大我も難しそうな顔をする。そうだよね、支援金の一括返金だって言ってたもん。大金が動くもんね…。
「ごめん…俺のせいで…」
俺がポツリと謝れば
「ん?あぁ、違う違うゆいのことじゃない」
大我が慌ててそんなことをいう。
「問題なのはゆいのことじゃないんだ」
「ゆいちゃん…4人の両親っていえば想像できるでしょ?」
ヒロさんとこうちゃんにまでそんなことを言われて
「4人の両親??」
って考えてから
「あっ」
小さく声を上げた。それって間違いなく大我の2人の母親と2人の父親のことだ。
「あの人たちが今回のこの話を聞いてどう出るか想像できない」
「本当にな」
「ゆいちゃんかなり気に入られてるからね…」
3人がゲッソリとした表情を浮かべる。
「もしかして…暴走する的な?」
確認の意味を込めて聞けば3人がうんうんと何度も頷く。それこそ首を振りすぎて気持ち悪くならないだろうか?ってぐらいには。
「怒るのはわかるんだ。その後でどう動くかが想像できないんだよ」
「間違いなく、怒りまくるな。あの人たちなら」
「4人とも子供が好きだからね。子供を捨てるなんてもってのほかだよ」
3人の顔がだんだん疲れた顔になっていく。
「なんか…俺のせいでごめん…」
それがなんだか申し訳なく思う。
「ゆいが悪いわけじゃない。悪いのはあの夫婦だ」
「そうだな。契約を無視してるわけだしな」
「むしろ、ゆいちゃんが捨ててやればいんだよ」
3人の言葉に笑ってしまう。だって、それは大我が言った言葉そのものだもん。
「なんか3人とも同じこと言ってる。それだけ俺ってみんなに大事にされてるってことなんだな」
うん、これは多分間違いじゃない。ヒロさんやこうちゃんにも俺は大事にされてるんだってわかるもん。
「嫁は大事にしないとダメだろ。俺は唯斗と一緒になるって決めてるんだしな」
「俺たちは唯斗を幸せにする会の会員だからな」
「そうだね、ゆいちゃんが悲鳴を上げるまで幸せにしないとね」
3人の言葉が嬉しくて、俺はまた涙を流した。きっと、中学の最初の頃の俺のままだったらこんな幸せをもらうことはなかっただろう。
あの日、あの時、あの場所で大我に出逢わなければ、自棄を起こした俺を大我が甘やかさなかったら、俺は一生、人を信じることができず、ずっと一人で自棄を起こしたままで、身体を壊したりの垂れ死んでただろう。
「…が…とぉ…ありがとぉ…みんな…」
涙を流し、鼻をずびずび言わせながら3人にお礼を口にした。
「取り合えず、明後日は実家に行って家族会議だな」
「早く…ない?」
俺の頭を撫でながら言う大我の言葉にポツリ呟けば
「俺が急いで処理したからな。今度の土曜日には外泊できるようにした」
ヒロさんが教えてくれる。
「これは一大事だからね。早く決めて早く片付けちゃうのがゆいちゃんの為になるからね」
こうちゃんもにっこり笑いながら言うけど、2人とも後ろに何やら黒いものが見える気が…
「ついでにゆいは明日も病欠にしてあるから、ゆっくり休むこと。明日は俺だけ学校に行くからな。風紀の事とか片付けてくるから」
俺がヒロさんとこうちゃんを見て引きつった笑みを浮かべていたら大我がそう告げてきて、えって思って大我を見たら、やっぱり大我も怒ってるみたいだ。
「えっと…お願いします…」
俺は素直に3人に任せることにした。だってその方が早いって知ってるから…。
「今度は唯斗があの人たちを捨ててやればいい」
大我の手が何度も俺の頭を撫でていく。俺は大我の服を掴み何度も頷いた。
大丈夫、俺には大我がいるから…ヒロさんやこうちゃんだって…
だから大丈夫…
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