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14話
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大我にキレイにしてもらってベッドの上でボーッとしてたらうとうとし始めちゃった。
俺をベッドの上に置いたまま大我はどっかに行って戻ってこないんだもん。
ゴロンっと寝返りを打って扉が見えるように横になってボーッとしてたらやっぱり眠気が襲ってきて、俺はまたうとうとっとし始めた。
だから、大我が2人を連れてきたのにも気付かなかったんだ。
「あー、やっぱり寝てるよ」
なんて大我の声が遠くの方で聞こえる。
「らしいっちゃらしんだけどな」
「大ちゃんがちゃんといわないからじゃないの?」
なんて、ヒロさんやこうちゃんの声も聞こえてきて
「…なんれ?」
寝惚け眼で聞いたらしたったらずになった。
「今回のこと、唯斗だけじゃなくて、2人にも説明しないといけないだろ?この2人は一応は家族だし、この学園の校医だからな」
大我の説明にあぁ、って納得した。俺の変わりに大我が三枝さんから全部事情を聴いたんだった。俺よりも大我の方が状況が詳しいのと、三枝さんに何と答えたのか聞いてなかったやって思った。
「んー、じゃぁ起きる。自分の事だからちゃんと知っとかないと…」
ふぁふぅって欠伸をしながら身体を起こして立ち上がろうとして失敗した。脚に力が入りません。そんな意味も込めてジーッと大我を見れば
「半分は唯斗にも責任があるんだからな」
溜め息をつきながら、大我は俺を抱き上げて寝室を出た。で、いつものソファに座らされた。いつの間に準備したのかテーブルの上には軽めのご飯が置いてあった。
「ゆいは、それを食べながら聞いてればいいから。ただし、それだけはちゃんと食べるように!」
って大我に言われちゃった。うん、それにはちゃんと理由があるから仕方がない。
「ん、わかった。ガンバって食べる」
大我が用意してくれたのはサラダとヨーグルトと小さめのクロワッサンが2つ。俺が精神的にダメージを喰らうと急激に食欲がなくなるのをわかっているからのチョイスだ。ヒロさんとこうちゃんにはコーヒーを出してた。
「それじゃぁ、今回ゆいの身に何が起きたのかと言うのを報告するのと、兄貴たちには相談がしたい」
たいがは俺の傍に座り説明を始めた。
施設長である三枝さんからの相談は2つ。
1つ目は、俺の両親と名乗る人物が施設に来て俺を返せと騒いでいること。
2つ目は俺の里親になったことがある内藤夫妻のこと。
改めて、大我からその内容を詳しく聞くとショックだし、許せなかった。
結局、俺はあの人たちにとってただの足枷でしかなかったと言うことだ。
「もう一度、唯斗に確認したい。この2つの件だけどお前的にはどうしたい?」
大我が俺を見て聞いてくる。俺の返事を待つようにヒロさんやこうちゃんもじっと俺を見た。
「これは俺のワガママかもしれない。だけど…もう俺は関わりたくない。1度は俺の事を捨てたくせに返せって言うあの人たちにも、里親になったくせに自分たちの都合で俺を捨てたあの2人の自分勝手さにも嫌気がさす。もう、俺に構うな、関わるな!」
俺にしては珍しく感情を露にしてるし、声もあらげた。ぎゅっと握りしめた拳は爪が食い込み小刻みに震えていた。
「唯斗の気持ちはわかった。俺たちはその気持ちを尊重する。まぁ、親父たちには説明する手前、もう一度ゆいの気持ちをハッキリと言ってもらわないとダメだけど…」
強く握りしめた俺の手をそっと包み込みながら大我が指を開かせていく。そして、傷ができていなかも確認してた。その大我の優しさがうれしくて、鼻の奥ガツンとした。
夕べあれだけ泣いたのに、また大泣きしそうだった。
ほんと、今の俺って涙腺が壊れてるかも。
ちょっとしたことで本当に大泣きしそうだもん…
もっと、もっと、大我に甘えて話を聞いてほしいのかもしれない…
俺をベッドの上に置いたまま大我はどっかに行って戻ってこないんだもん。
ゴロンっと寝返りを打って扉が見えるように横になってボーッとしてたらやっぱり眠気が襲ってきて、俺はまたうとうとっとし始めた。
だから、大我が2人を連れてきたのにも気付かなかったんだ。
「あー、やっぱり寝てるよ」
なんて大我の声が遠くの方で聞こえる。
「らしいっちゃらしんだけどな」
「大ちゃんがちゃんといわないからじゃないの?」
なんて、ヒロさんやこうちゃんの声も聞こえてきて
「…なんれ?」
寝惚け眼で聞いたらしたったらずになった。
「今回のこと、唯斗だけじゃなくて、2人にも説明しないといけないだろ?この2人は一応は家族だし、この学園の校医だからな」
大我の説明にあぁ、って納得した。俺の変わりに大我が三枝さんから全部事情を聴いたんだった。俺よりも大我の方が状況が詳しいのと、三枝さんに何と答えたのか聞いてなかったやって思った。
「んー、じゃぁ起きる。自分の事だからちゃんと知っとかないと…」
ふぁふぅって欠伸をしながら身体を起こして立ち上がろうとして失敗した。脚に力が入りません。そんな意味も込めてジーッと大我を見れば
「半分は唯斗にも責任があるんだからな」
溜め息をつきながら、大我は俺を抱き上げて寝室を出た。で、いつものソファに座らされた。いつの間に準備したのかテーブルの上には軽めのご飯が置いてあった。
「ゆいは、それを食べながら聞いてればいいから。ただし、それだけはちゃんと食べるように!」
って大我に言われちゃった。うん、それにはちゃんと理由があるから仕方がない。
「ん、わかった。ガンバって食べる」
大我が用意してくれたのはサラダとヨーグルトと小さめのクロワッサンが2つ。俺が精神的にダメージを喰らうと急激に食欲がなくなるのをわかっているからのチョイスだ。ヒロさんとこうちゃんにはコーヒーを出してた。
「それじゃぁ、今回ゆいの身に何が起きたのかと言うのを報告するのと、兄貴たちには相談がしたい」
たいがは俺の傍に座り説明を始めた。
施設長である三枝さんからの相談は2つ。
1つ目は、俺の両親と名乗る人物が施設に来て俺を返せと騒いでいること。
2つ目は俺の里親になったことがある内藤夫妻のこと。
改めて、大我からその内容を詳しく聞くとショックだし、許せなかった。
結局、俺はあの人たちにとってただの足枷でしかなかったと言うことだ。
「もう一度、唯斗に確認したい。この2つの件だけどお前的にはどうしたい?」
大我が俺を見て聞いてくる。俺の返事を待つようにヒロさんやこうちゃんもじっと俺を見た。
「これは俺のワガママかもしれない。だけど…もう俺は関わりたくない。1度は俺の事を捨てたくせに返せって言うあの人たちにも、里親になったくせに自分たちの都合で俺を捨てたあの2人の自分勝手さにも嫌気がさす。もう、俺に構うな、関わるな!」
俺にしては珍しく感情を露にしてるし、声もあらげた。ぎゅっと握りしめた拳は爪が食い込み小刻みに震えていた。
「唯斗の気持ちはわかった。俺たちはその気持ちを尊重する。まぁ、親父たちには説明する手前、もう一度ゆいの気持ちをハッキリと言ってもらわないとダメだけど…」
強く握りしめた俺の手をそっと包み込みながら大我が指を開かせていく。そして、傷ができていなかも確認してた。その大我の優しさがうれしくて、鼻の奥ガツンとした。
夕べあれだけ泣いたのに、また大泣きしそうだった。
ほんと、今の俺って涙腺が壊れてるかも。
ちょっとしたことで本当に大泣きしそうだもん…
もっと、もっと、大我に甘えて話を聞いてほしいのかもしれない…
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