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スタンピード編
鬱憤。
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コーガーン洞窟ダンジョン第一階層に進入した一行の前に、不気味な羽音と共にゾンビフライが現れた。さっそくゾンビフライ800体に突っ込んで行くコニー。
美裸がスキルを発動する前にコニーはあっという間にゾンビフライに接近すると『サンダーハリケーン』をかます。
コニーの雷撃と呪い効果と激しい回転攻撃がゾンビフライの前衛200体を撃破した。その後ろから落下する味方の死骸を避けたゾンビフライが大きく左右に展開する。
しかし不気味な羽音を手てて接近していたゾンビフライ残り500体は美裸のスキルによってその動きを完全に止めた。
その左右に展開したまま停止したゾンビフライをエリスの矢と、ヒューガーの銃砲撃が撃墜していく。しかしまだまだ距離があるにもかかわらず、ゾンビフライの腐蝕臭が漂って来た。
コニーの『メガクラッシュ』、エリスの高速連射、ヒューガーの『散華気銃砲』で倒せば倒すほど、腐蝕臭は強くなっていく。
全身にオーラを纏っているコニーは全く腐蝕臭が気にならないので存分に暴れ回っていたが、余りに強い腐蝕臭にエリスの連射速度は下がり、ヒューガーも攻撃どころではなくなった。
美裸も余りの臭いに閉口する。元気が良いのはコニーだけだった。
「…やれやれだな…コニーお嬢ちゃんがいなかったらヤバかったな…」
そう言いつつ、羽織っているポンチョ(頭から被るマントみたいなヤツ)で口元を覆う。
「…らおれ~(だよね~) 、ひほひでははわいらうはっへふるほんへ~(臭いで頭痛くなって来るもんね~) 」
鼻をつまんで言う美裸。その横でエリスも布の切れ端を折りたたんで口と鼻を押さえている。
「…どうする?退治はコニーに任せるから良いとして、これだとわたし達はレベル上げどころじゃないよね…?」
しかしさっきからどうするか美裸も考えてはいるのだが、臭いが強すぎて全く思考が回らない。
「…ろおふうはへ~ (…どうするかね~…) 」
対策を考えていた一行の前に、他国のスタンピードダンジョンの調査を終えたシルガモレルが戻ってきた。
「…ん?お主ら、かなりやつれているな…どうしたのだ?」
シルガモレルに問われた美裸が、相変わらず鼻をつまんだまま答える。
「…ひや、ほれあさ~ひほひはふよふへはひっへんほよ~」
「…いや、美裸よ。何を言っておるのか全く分らんぞ(笑)?」
「ここのモンスター臭いが凄いのよ。地上は虫の焼け焦げた臭いが渓谷に充満してヤバいし、そこのゾンビフライは腐蝕臭が凄いし、洞窟内だから臭いが籠るし…」
それを聞いたシルガモレルも考える。ゴーストダンサーズも戻って来て怨霊達が解決策を話し合い始めた。
口と鼻を抑えつつ、エリスが疑問を口にする。
「…シルガモレル帝とダンサーズは臭わないの?この臭い、結構ヤバいんだけど…」
「エリスよ。余らは死んでおるのだ。臭う訳が無かろう?」
「でも食事の時、美味いとか香りが良いとか言ってるよね?と言う事は味覚とか嗅覚があるって事でしょ?」
そんなエリスに肩をすくめて話すシルガモレル。
「あれは憑りついている人間の五感を借りているだけだ。霊体に戻れば五感はなくなる」
「…あぁ、そうか。あれは憑りついてるから味が分かったり匂うって事か…」
「そう言う事だ。今、余らが分かるのはここの空気が澱んで汚れている事くらいしか解らぬ」
シルガモレルとエリスが話している間、美裸、ヒューガーも臭いで回らない思考で何とか解決方法を探っていた。
その間、コニーは順調にゾンビフライを撃破していく。残り100体をサンダーハリケーンの連発で倒し切った。ここでコニーのレベルが106に上昇した。
サンダーハリケーンの乱発により新たに上位版『クレイジーサンダーハリケーンスペシャル』を獲得した。
◇
ゾンビフライを全滅させたコニーが走って戻ってくる。
「でっかいハエ、ぜんぶたおした」
「なんだ?わっぱは大丈夫なのか…?」
「…コニーは全身にオーラスキル纏ってるからね~。コニーだけ大丈夫なのよ」
「みんな元気ない、におい強くなってるか?」
コニーの問いに、強烈な臭いで話すのもおっくうになっている美裸とヒューガーは手を振ってダメな事を表現する。
「えりすは大丈夫、なんでだ?」
「わたしは魔法で風を起こしてるのよ。自分の周りから臭いが外へ行くように風をイメージしてるんだけど…」
エリスの答えに美裸が何やら、ふごふご言いながら抗議した。
「へいふ、はんへはわひあいおほへふはっへふへはひおっ!!(エリス、なんでそれわたし達にも使ってくれないのっ!!) 」
その隣でヒューガーもうんうんと頷いている。
「…いや、何言ってるか分かんないけど…」
「エリスよ。美裸はお主が使っている風魔法を何で皆に使わないんだと、抗議しているのではないか?」
「…シルガモレル帝、よく聞き取れるよね…ていうかわたしの魔法枠まだ2つしかないのよ。今回試しでやって見たら出来たんだけど皆をカバーできるほどじゃないんだよね…」
そう弁解しつつ、ある事に気が付いたエリスが言う。
「…美裸はわたしより思念力高いんだから、風魔法とかすぐ使えるんじゃない?」
「…はっ、ほうはっ!!(…あっ、そうかっ!!) 」
更にシルガモレル帝が美裸に提案する。
「わっぱが回転する強烈なスキルがあるであろう?わっぱの様に回転する太い棒をイメージしてダンジョンを掘削して換気口を作れば良いのではないか?美裸よ、お主ならそれが出来るであろう?」
「ほへほへっ!!ほへはっ!!(それそれっ!!それだっ!!) 」
鼻を摘まんだまま、美裸はスキルでダンジョンの全体をジオラマの様に見る。その後、自分達から離れた先に長く太い棒の掘削ドリルをイメージして出現させた。
「ひんは、ひょっほふへふへほ、はわんひへ… (皆、ちょっと揺れるけど、我慢して…) 」
そう言うと直径5メートルの巨大掘削ドリルを上から回転させて一気に下まで貫通させた。その瞬間、洞窟全体が激しく揺れて土埃が舞い上がる。
凄まじい轟音と激しい揺れ、そして目の前を上から貫通した巨大ドリルにエリスもヒューガーも絶句していた。
◇
4階層分、巨大な穴を開けたので多少臭いが和らいだ。
「…ちょっとは良くなったね~…けどまだまだキツイわ~…」
「…そうだな。だがさっきよりはマシになったな…」
臭いにかなり参っていた美裸とヒューガーも何とか普通に話せるようになった。しかし、巨大な穴を開けたものの、洞窟内に空気の流れがない為に臭いはまだまだ残っていた。
「…美裸、今度は風魔法で回転を作ってダンジョンの中を空気が循環する様にしてみたら?」
「そうだな。空気の流れを作らぬと臭いは残り続けるであろうな」
エリスとシルガモレルにそう言われた美裸は考えた。
エリスは自分の身体の周りに微弱であるが風魔法で空気の流れを作り臭いを外に逃がしていると言っていた。身体の周りに風を纏うと言えばあのお方だ!!
「…エリス。わたしもやってみるよ。エリスに出来るならわたしにも出来るはず…」
「うん、美裸はわたしより格段に思念力が強いからね?絶対できるよ!!」
そう言われた美裸はクワッと目を見開いて両手を斜め上に上げてポーズを取って叫んだ。
「ワ〇ゥッ!!」
それを見たコニーも美裸の真似をして両手を斜めに上げてポーズを決める。
「わ〇ぅっ!!」
「…あぁ、また美裸の良く解んないネタが出た…」
ドン引きするエリスとヒューガー。その隣でシルガモレルが不敵に笑う。
「美裸よ、それはジ〇ジョ、第二部に登場する柱の男、ワ〇ゥであろう?」
ジ〇ジョ立ちの様にポーズを決めながらカッコ良く指摘するシルガモレル。
「ご名答ッ!!」
「だから何で異世界の古代皇帝の怨霊が地球のマンガのキャラ、ピンポイントで知ってんのよおォォォ!!」
エリスの突っ込みにズタ袋からJコミ〇クスを出すシルガモレル。
「北にあるデンマー王国のダンジョンで見付けたのだ。恐らく召喚者の物であろう。近くにそれらしき死体があったからな。他にもかなりあったぞ(笑)?」
「…異世界にそんなモノ持ち込んで読んでるからダンジョンで死ぬのよ…」
呟くエリスの前で美裸のオーラが溢れ出す。急いでエリスがコニー、ヒューガーの二人に注意を促す。
「コニー下がって!!ヒューガーさんも下がってくださいッ!!」
急いで美裸から距離を取る3人。その前で美裸があのお方が両腕から繰り出す巨大な風の回転攻撃をイメージした。
「いくよぉッ!!風のモードッ!!奥義ッ!!神〇嵐ッッ!!」
その瞬間、美裸の前方全てを巻き込んで巨大な暴風回転攻撃がダンジョンを破壊した…。
◇
美裸は自分のレベルが更に上がっている事を忘れていた。なんちゃって神〇嵐を使った事により、美裸のレベルは422まで上がった。
しかし、その『なんちゃって神〇嵐』で美裸達一行が立つ前方に巨大な空間が出来た。天井は完全に吹き飛んで空が見えている。
「あははっ!!これで臭いも敵も全部吹き飛んだよね~(笑)!!」
腹の底から笑う美裸。臭いにやられてうっぷんが溜まっていたのかその笑いに狂気が満ちていた。一方、エリスとヒューガーは全然笑えなかった。
自分達が立つ場所から前方が全て吹き飛んで無くなり、巨大な穴がぼっかり空いていたのだ。コニーがその巨大な穴を覗き込む。
ダンジョン4階層分がほとんど削られて消し飛んでいた。美裸の元に戻ったコニーが抗議する。
「みら、てき全部いなくなった、コニー、レベル上げ出来ない!!」
「大丈夫だよ~、最下層にまだ半死のヤツがいるからね~(笑)!!」
コニーの抗議に笑って答える美裸。下を調べに行ったシルガモレル達が戻ってきた。
「…各階層のモンスター、フロアボスは全滅だ。最下層にダンジョンボス、死に掛けの『エメラルドスネーク』だけおるな…」
コーガーン洞窟ダンジョンのダンジョンボス、エメラルドスネークはエメラルドに輝く目を持つ体長15メートルの巨大蛇だ。体皮も緑でエメラルドの様に硬い事からそう名付けられた。
その美しさに素材集めに来るハンター達を返り討ちにして喰らう恐怖のエメラルドスネークは突然の激しい暴風攻撃にその緑に輝くカラダを削られて瀕死の状態だった。
穴の下を再び覗き込むコニー。
「…いる、でっかいへびだ!!コニーが倒してくる!!」
「いいよ~、存分にやっちゃって~(笑)!!」
美裸の応えにコニーは躊躇する事無く穴に飛びこんだ。それを見たヒューガーが隣にいるエリスに苦笑いのまま聞いた。
「…エリスのお嬢ちゃん、止めなくていいのか…?」
「…えぇ、わたしが言ってもそこの二人は止まりませんからね(笑)」
その直後、激しい地揺れと共に最下層から轟音が聞こえた。
美裸がスキルを発動する前にコニーはあっという間にゾンビフライに接近すると『サンダーハリケーン』をかます。
コニーの雷撃と呪い効果と激しい回転攻撃がゾンビフライの前衛200体を撃破した。その後ろから落下する味方の死骸を避けたゾンビフライが大きく左右に展開する。
しかし不気味な羽音を手てて接近していたゾンビフライ残り500体は美裸のスキルによってその動きを完全に止めた。
その左右に展開したまま停止したゾンビフライをエリスの矢と、ヒューガーの銃砲撃が撃墜していく。しかしまだまだ距離があるにもかかわらず、ゾンビフライの腐蝕臭が漂って来た。
コニーの『メガクラッシュ』、エリスの高速連射、ヒューガーの『散華気銃砲』で倒せば倒すほど、腐蝕臭は強くなっていく。
全身にオーラを纏っているコニーは全く腐蝕臭が気にならないので存分に暴れ回っていたが、余りに強い腐蝕臭にエリスの連射速度は下がり、ヒューガーも攻撃どころではなくなった。
美裸も余りの臭いに閉口する。元気が良いのはコニーだけだった。
「…やれやれだな…コニーお嬢ちゃんがいなかったらヤバかったな…」
そう言いつつ、羽織っているポンチョ(頭から被るマントみたいなヤツ)で口元を覆う。
「…らおれ~(だよね~) 、ひほひでははわいらうはっへふるほんへ~(臭いで頭痛くなって来るもんね~) 」
鼻をつまんで言う美裸。その横でエリスも布の切れ端を折りたたんで口と鼻を押さえている。
「…どうする?退治はコニーに任せるから良いとして、これだとわたし達はレベル上げどころじゃないよね…?」
しかしさっきからどうするか美裸も考えてはいるのだが、臭いが強すぎて全く思考が回らない。
「…ろおふうはへ~ (…どうするかね~…) 」
対策を考えていた一行の前に、他国のスタンピードダンジョンの調査を終えたシルガモレルが戻ってきた。
「…ん?お主ら、かなりやつれているな…どうしたのだ?」
シルガモレルに問われた美裸が、相変わらず鼻をつまんだまま答える。
「…ひや、ほれあさ~ひほひはふよふへはひっへんほよ~」
「…いや、美裸よ。何を言っておるのか全く分らんぞ(笑)?」
「ここのモンスター臭いが凄いのよ。地上は虫の焼け焦げた臭いが渓谷に充満してヤバいし、そこのゾンビフライは腐蝕臭が凄いし、洞窟内だから臭いが籠るし…」
それを聞いたシルガモレルも考える。ゴーストダンサーズも戻って来て怨霊達が解決策を話し合い始めた。
口と鼻を抑えつつ、エリスが疑問を口にする。
「…シルガモレル帝とダンサーズは臭わないの?この臭い、結構ヤバいんだけど…」
「エリスよ。余らは死んでおるのだ。臭う訳が無かろう?」
「でも食事の時、美味いとか香りが良いとか言ってるよね?と言う事は味覚とか嗅覚があるって事でしょ?」
そんなエリスに肩をすくめて話すシルガモレル。
「あれは憑りついている人間の五感を借りているだけだ。霊体に戻れば五感はなくなる」
「…あぁ、そうか。あれは憑りついてるから味が分かったり匂うって事か…」
「そう言う事だ。今、余らが分かるのはここの空気が澱んで汚れている事くらいしか解らぬ」
シルガモレルとエリスが話している間、美裸、ヒューガーも臭いで回らない思考で何とか解決方法を探っていた。
その間、コニーは順調にゾンビフライを撃破していく。残り100体をサンダーハリケーンの連発で倒し切った。ここでコニーのレベルが106に上昇した。
サンダーハリケーンの乱発により新たに上位版『クレイジーサンダーハリケーンスペシャル』を獲得した。
◇
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「でっかいハエ、ぜんぶたおした」
「なんだ?わっぱは大丈夫なのか…?」
「…コニーは全身にオーラスキル纏ってるからね~。コニーだけ大丈夫なのよ」
「みんな元気ない、におい強くなってるか?」
コニーの問いに、強烈な臭いで話すのもおっくうになっている美裸とヒューガーは手を振ってダメな事を表現する。
「えりすは大丈夫、なんでだ?」
「わたしは魔法で風を起こしてるのよ。自分の周りから臭いが外へ行くように風をイメージしてるんだけど…」
エリスの答えに美裸が何やら、ふごふご言いながら抗議した。
「へいふ、はんへはわひあいおほへふはっへふへはひおっ!!(エリス、なんでそれわたし達にも使ってくれないのっ!!) 」
その隣でヒューガーもうんうんと頷いている。
「…いや、何言ってるか分かんないけど…」
「エリスよ。美裸はお主が使っている風魔法を何で皆に使わないんだと、抗議しているのではないか?」
「…シルガモレル帝、よく聞き取れるよね…ていうかわたしの魔法枠まだ2つしかないのよ。今回試しでやって見たら出来たんだけど皆をカバーできるほどじゃないんだよね…」
そう弁解しつつ、ある事に気が付いたエリスが言う。
「…美裸はわたしより思念力高いんだから、風魔法とかすぐ使えるんじゃない?」
「…はっ、ほうはっ!!(…あっ、そうかっ!!) 」
更にシルガモレル帝が美裸に提案する。
「わっぱが回転する強烈なスキルがあるであろう?わっぱの様に回転する太い棒をイメージしてダンジョンを掘削して換気口を作れば良いのではないか?美裸よ、お主ならそれが出来るであろう?」
「ほへほへっ!!ほへはっ!!(それそれっ!!それだっ!!) 」
鼻を摘まんだまま、美裸はスキルでダンジョンの全体をジオラマの様に見る。その後、自分達から離れた先に長く太い棒の掘削ドリルをイメージして出現させた。
「ひんは、ひょっほふへふへほ、はわんひへ… (皆、ちょっと揺れるけど、我慢して…) 」
そう言うと直径5メートルの巨大掘削ドリルを上から回転させて一気に下まで貫通させた。その瞬間、洞窟全体が激しく揺れて土埃が舞い上がる。
凄まじい轟音と激しい揺れ、そして目の前を上から貫通した巨大ドリルにエリスもヒューガーも絶句していた。
◇
4階層分、巨大な穴を開けたので多少臭いが和らいだ。
「…ちょっとは良くなったね~…けどまだまだキツイわ~…」
「…そうだな。だがさっきよりはマシになったな…」
臭いにかなり参っていた美裸とヒューガーも何とか普通に話せるようになった。しかし、巨大な穴を開けたものの、洞窟内に空気の流れがない為に臭いはまだまだ残っていた。
「…美裸、今度は風魔法で回転を作ってダンジョンの中を空気が循環する様にしてみたら?」
「そうだな。空気の流れを作らぬと臭いは残り続けるであろうな」
エリスとシルガモレルにそう言われた美裸は考えた。
エリスは自分の身体の周りに微弱であるが風魔法で空気の流れを作り臭いを外に逃がしていると言っていた。身体の周りに風を纏うと言えばあのお方だ!!
「…エリス。わたしもやってみるよ。エリスに出来るならわたしにも出来るはず…」
「うん、美裸はわたしより格段に思念力が強いからね?絶対できるよ!!」
そう言われた美裸はクワッと目を見開いて両手を斜め上に上げてポーズを取って叫んだ。
「ワ〇ゥッ!!」
それを見たコニーも美裸の真似をして両手を斜めに上げてポーズを決める。
「わ〇ぅっ!!」
「…あぁ、また美裸の良く解んないネタが出た…」
ドン引きするエリスとヒューガー。その隣でシルガモレルが不敵に笑う。
「美裸よ、それはジ〇ジョ、第二部に登場する柱の男、ワ〇ゥであろう?」
ジ〇ジョ立ちの様にポーズを決めながらカッコ良く指摘するシルガモレル。
「ご名答ッ!!」
「だから何で異世界の古代皇帝の怨霊が地球のマンガのキャラ、ピンポイントで知ってんのよおォォォ!!」
エリスの突っ込みにズタ袋からJコミ〇クスを出すシルガモレル。
「北にあるデンマー王国のダンジョンで見付けたのだ。恐らく召喚者の物であろう。近くにそれらしき死体があったからな。他にもかなりあったぞ(笑)?」
「…異世界にそんなモノ持ち込んで読んでるからダンジョンで死ぬのよ…」
呟くエリスの前で美裸のオーラが溢れ出す。急いでエリスがコニー、ヒューガーの二人に注意を促す。
「コニー下がって!!ヒューガーさんも下がってくださいッ!!」
急いで美裸から距離を取る3人。その前で美裸があのお方が両腕から繰り出す巨大な風の回転攻撃をイメージした。
「いくよぉッ!!風のモードッ!!奥義ッ!!神〇嵐ッッ!!」
その瞬間、美裸の前方全てを巻き込んで巨大な暴風回転攻撃がダンジョンを破壊した…。
◇
美裸は自分のレベルが更に上がっている事を忘れていた。なんちゃって神〇嵐を使った事により、美裸のレベルは422まで上がった。
しかし、その『なんちゃって神〇嵐』で美裸達一行が立つ前方に巨大な空間が出来た。天井は完全に吹き飛んで空が見えている。
「あははっ!!これで臭いも敵も全部吹き飛んだよね~(笑)!!」
腹の底から笑う美裸。臭いにやられてうっぷんが溜まっていたのかその笑いに狂気が満ちていた。一方、エリスとヒューガーは全然笑えなかった。
自分達が立つ場所から前方が全て吹き飛んで無くなり、巨大な穴がぼっかり空いていたのだ。コニーがその巨大な穴を覗き込む。
ダンジョン4階層分がほとんど削られて消し飛んでいた。美裸の元に戻ったコニーが抗議する。
「みら、てき全部いなくなった、コニー、レベル上げ出来ない!!」
「大丈夫だよ~、最下層にまだ半死のヤツがいるからね~(笑)!!」
コニーの抗議に笑って答える美裸。下を調べに行ったシルガモレル達が戻ってきた。
「…各階層のモンスター、フロアボスは全滅だ。最下層にダンジョンボス、死に掛けの『エメラルドスネーク』だけおるな…」
コーガーン洞窟ダンジョンのダンジョンボス、エメラルドスネークはエメラルドに輝く目を持つ体長15メートルの巨大蛇だ。体皮も緑でエメラルドの様に硬い事からそう名付けられた。
その美しさに素材集めに来るハンター達を返り討ちにして喰らう恐怖のエメラルドスネークは突然の激しい暴風攻撃にその緑に輝くカラダを削られて瀕死の状態だった。
穴の下を再び覗き込むコニー。
「…いる、でっかいへびだ!!コニーが倒してくる!!」
「いいよ~、存分にやっちゃって~(笑)!!」
美裸の応えにコニーは躊躇する事無く穴に飛びこんだ。それを見たヒューガーが隣にいるエリスに苦笑いのまま聞いた。
「…エリスのお嬢ちゃん、止めなくていいのか…?」
「…えぇ、わたしが言ってもそこの二人は止まりませんからね(笑)」
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