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スタンピード編
効率。
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一行は山岳地帯に離宮を設置した後、マンスジーに戻った。カイン、勇護と合流した美裸達はいつもの宿屋でお昼を食べていた。
今回は宿屋にはないメニューのシーフ―ドドリアを食べていた。フリンナ王国で海洋系モンスターから手に入れた素材を料理担当のおばちゃんに渡して特別に作って貰ったのだ。
「これ、おいしい。ごはんと白いとろとろが良い」
「うん、やっぱりドリアはおいしいね。この世界でドリア食べられるのは幸せだよね(笑)」
コニーとエリスがおいしそうにシーフ―ドドリアを食べている。
「食材が無駄にならなくて良かったよね~(笑)」
そう言いつつ、ヒトミの姿の美裸もフーフーしつつ熱いドリアをおいしく頂く。カイン、勇護、ヒューガーも美味いと言いながらドリアを食べていた。皆でシーフ―ドドリアを食べつつ、コーガーン洞窟での報告をする。
「…で、ヒューガーさん、コーガーン洞窟はどうだったんですか?」
カインに問われたヒューガーは眉間に皺を寄せて答えた。
「…あのダンジョンは散々だったぞ…」
「…何があったんですか?ヒューガーさんが困るような事ってあるんですか?」
万能タイプのハンター、ヒューガーの苦々しい言葉に驚く勇護。
「…あぁ、思い掛けない事があってな…」
シーフ―ドドリアを食べつつ、コーガーン洞窟ダンジョンでの話をするヒューガー。
「…モンスターは昆虫系だったんだが…とにかく倒した後の臭いがヤバかったんだよ…」
「…臭いですか?臭いが凄いモンスターってあんまり聞いた事が無いんですが…そんなにヤバかったんですか?」
勇護に聞かれたヒューガーが真剣な顔で答える。
「…ヤバいなんてもんじゃなかったぞ。俺は戦闘どころじゃなかったからな…」
ヒューガーの言葉に頷くヒトミとエリス。二人が頷いているのを見たカイン笑う。
「…僕達は行かなくて正解だったな(笑)。そんな臭い所で戦闘なんかごめんだからね(笑)」
「確かに(笑)。ジャンケンに負けて、結果的に良かったな(笑)」
カインと同じく笑う勇護に、ヒトミ、エリス、ヒューガーは苦笑いしか出なかった。
「…臭いが凄いのは分かりましたけど…モンスターは誰が倒したんですか?」
カインの問いにヒューガーがコニーを見る。
「ほとんどの敵はコニーお嬢ちゃんが倒したんだよ。唯一、臭いに対応出来るのがお嬢ちゃんしかいなかったんだよ…」
「…それ、マジですか?コニーちゃん、そんなに凄いんですか…?」
ヒューガーの言葉に驚くカインと勇護。二人がドリアを頬張るコニーを見る。
二人に見られたコニーはドリアを食べながら両手を上げてガオーっと威嚇ポーズを見せた。
「コニーは全身に特殊なオーラを纏ってるんですよ。それで臭いをシャットアウト出来るんです」
エリスの説明に納得するカインと勇護。
しかし、人間の幼児にしか見えないコニーが鬼人である事を二人は知らなかった。
「…こんな小さな子が…ホントですか(笑)?」
カインの言葉にヒューガーが笑いながら言う。
「あぁ、俺達の想像以上だぞ(笑)?今度訓練所で対戦してみろ?半殺しにされるぞ(笑)?」
そのヒューガーの言葉に苦笑いのカインと勇護。
「…まだ死にたくないんで対戦するのは止めときます…」
カインの答えに笑いながら頷く勇護。コーガーン洞窟ダンジョンの報告を終えたヒューガーは次のスズナリー地底湖ダンジョンについて話を始めた。
◇
「シルガモレル帝の情報だと次は帝国の北、中央にあるスズナリー地底湖ダンジョンだ。カイン、気を付けろよ?予想外の自体もありうるからな…」
コーガーン洞窟ダンジョンで臭い目にあったヒューガーが次にPTに帯同するカインに注意を促す。ヒューガーの注意に頷きつつ、カインがスタンピードダンジョン制圧について提案をする。
「先のコーガーン洞窟の話を聞いて思ったんですが…今、この瞬間にも魔力異常でスタンピード起こしてるダンジョンは世界各地にあるんだよね?それなら…」
そう言いつつカインが話を続ける。
「美裸さんもエリスもコニーちゃんもぺろすも僕達よりもはるかに強いし、二チームに分けて効率よくスタンピードダンジョンを攻略した方が良いと思うんだけど…どうかな?」
カインの提案に頷くヒューガーと勇護。
「そうだな。レベルアップも考えて美裸とエリスの2チームに分けて行くのもアリだろうな。美裸、エリスどうだ…?」
ドリアをもしゃもしゃ食べながら美裸…いやヒトミが笑いながら答える。
「うん、それアリだと思うよ~(笑)。効率が良いからね~(笑)」
「それ良いと思います。もし予想外の強い敵が出た場合は合流すれば良いですからね!!」
エリスも賛成したので一行は2チームに別れてスタンピードダンジョンを攻略する事にした。
◇
食後のお茶を飲んでまったりした後、一行はチーム分けを始めた。
勇護はヒトミ(美裸)と共に行くと言う事で美裸チームを選んだ。美裸チームは今の所、だいふく、勇護だ。
そんな中、コニーは迷っていた。より強くなるなら美裸と一緒にいた方が良い。しかし先のコーガーン洞窟ダンジョンの様に美裸が一気に殲滅してしまう場合もある。
そうなるとレベルアップが出来ない。しかも今はエリスもレベルアップに欠かせない思念力が上がっていると聞いた。どっちに付いてもレベルは上がるだろう。
迷っていたコニーだったが、より強くなる可能性のある美裸に賭けた。と言う事でコニーも美裸チームを選んだ。
「ぺろす、どうする?」
コニーに聞かれたぺろすはゆっくりと身体を起こすとエリスの方に近付いてお座りした。それを見たコニーがエリスを見上げる。
「えりす、ぺろす、たのむ」
「うん、またぺろす借りるね」
コニーが美裸に付いたのを見たカインは考えた。先のコーガーン洞窟ダンジョンでの話を聞いた攻撃特化のカインは、コニーと被ると出番がないだろう。
エリスチームなら、ぺろすがいれば前衛の敵は抑えてくれるし、攻撃支援という形で参加してもレベルは上がる事は監視者達との戦闘で分かっている。
カインはエリスチームに入る事を選択した。
ヒューガーは美裸が鑑定が出来る事を知っている。エリスチームには鑑定できる者がいないのでエリスチームでモンスターの鑑定、後衛からの攻撃支援をする事にした。
と言う事で美裸(ヒトミ)チームは美裸、だいふく、コニー、勇護。エリスチームはエリス、ぺろす、カイン、ヒューガーに決まった。一行は2チームに分かれてスタンピードしているダンジョンモンスター退治に向かう事となった。
シルガモレルとゴーストダンサーズは2チーム間の連絡係を引き受けた。次に一行はスズナリー地底湖ダンジョンにどちらのチームが向かうかを話し合う。
「…悪いんだがコーガーン洞窟みたいなのはゴメンだからな。次はデンマー王国の方に行かせてくれ…」
前回の帝国のコーガーン洞窟ダンジョンに懲りたヒューガーは帝国の北、デンマー王国のウタマーロ地下迷宮ダンジョンへ行く事を希望した。
「それならわたしらはスズナリー地底湖ダンジョンに行くよ~(笑)」
ヒューガーの希望を受けて、ヒトミ達は帝国領の北中央にあるスズナリー地底湖ダンジョンに向かう事になった。
その瞬間、美裸がスキルを発動して時間を止める。エリス、だいふく、コニー、ぺろす以外の時間を止めた後、美裸がエリスとコニーに話をする。
「皆にアイテムボックス作るからね~(笑)」
「みら、あいてむぼっくす、作れるようになったか?」
アイテムボックスについて知らないエリスが驚く。
「…美裸、そんな便利能力作れるようになったんだ…」
「レベルがだいぶ上がったからね~(笑)。ちなみに時間停止機能も付けとくよ~(笑)」
美裸の説明に喜ぶコニー。驚きつつも、重い荷物を持つ必要がなくなる事に喜ぶエリス。
コニーにはいつも腰に付けている巾着の中にアイテムボックスを付ける。エリスには斜め掛けで背負っている小さなバッグにアイテムボックスを作った。
その後、美裸が一括して持っていた食料や飲み物、おやつなどを分けて2人に持たせた。時間停止を解除した後、一行は帝国北に設置したベースキャンプとなる離宮に移動した。
「…ヒトミさん。これって…まさか…(笑)?」
笑いながら聞く勇護にヒトミが答える。
「そうでーっす(笑)!!王国のヤツをそっくりそのまま貰いました~(笑)」
「…離宮が無くなったって大騒ぎになってたけど…こんな所にあったとはね(笑)」
驚きつつ笑うカインと勇護。
「それじゃエリス達をデンマー王国に送るからね~」
そう言いながら美裸はスキルを発動して離宮からエリス、ぺろす、カイン、ヒューガーをデンマー王国のウタマーロ地下迷宮ダンジョンに送り出した。
エリス達をデンマー王国に送り出した美裸、だいふく、コニー、勇護は北東にあるスズナリー地底湖へと向かった。
◇
ペニンスジール帝国の北中央に位置するスズナリー地底湖は緩やかな地下洞窟の中に出来た自然の淡水地底湖だ。その地底湖の底に水中洞窟があり、そのダンジョンが魔力異常によって暴走を始めていると、シルガモレルが説明する。
美裸チームは地底湖に入り口が無いので洞窟に少し入った場所から地底湖の状況を見ていた。
その地底湖ダンジョンの湖底洞窟から強烈な魔力の影響を受けた魚類系モンスターが這い出ている。
「…ここ、魚臭いね~」
美裸…いやヒトミが言う。勇護に気を使っている美裸はヒトミの姿のままだ。
「…確かに臭いますね…」
ヒトミの隣で呟く勇護。
「さて、臭いけどまずは溢れ返っているアイツらの鑑定するよ~(笑)」
そう言いながら地底湖から溢れ返っているモンスターを鑑定した。
「ドジョウ魚人だって(笑)。レベル43、500体ほどだね~」
スキルで表示された情報をコニーと勇護に伝えるヒトミ。ドジョウ魚人は特に武器は持っていない。しかし毒性のある液体を噴き出して攻撃してくる。体皮は柔らかいがヌルヌルしている為に斬撃が通りにくい。刺突か殴打での攻撃がセオリー。
その情報を聞きつつ、ヒトミ、コニー、勇護が地底湖を見下ろす。幸いな事に、それらしい出入り口がない為に地底湖周辺にモンスターが溢れ返っているが今の所、岩を登って外に出ると言う事はなかった。
すぐにスキルを発動させたヒトミが周辺を範囲指定して時間を止めた。
「だいふく~、出番だよ~(笑)。下のヤツら、ビームでやっちゃって~(笑)」
ヒトミに指示されただいふくが嬉しそうにヒトミの頭の上でポヨンポヨンと跳ねた後、ドジョウ魚人、前衛に向けて『ダークサイクロップスビーム』を放った。
だいふくのビーム攻撃で一気にドジョウ魚人100体ほど減らした。
「…ヒトミさん、だいふくスライムなのに凄い攻撃力ですね…」
初めて見るだいふくのビーム攻撃に驚く勇護。
「この子はわたしの従魔だからね~。子どもスライムだけどレベルと攻撃力は高いんだよね~(笑)」
その説明にだいふくを見て感心しきりの勇護。ドジョウ魚人、100体を倒しただいふくのレベルが85にアップした。
出来たスペースにスキルで一気に皆を下に降ろすヒトミ。魚臭いのでまずはヒトミがスキル範囲内に風を起こして臭いを飛ばした。
その後、FDスペースでドジョウ魚人の体力をヒトミがドレインして弱らせる。ここでヒトミ(美裸)のレベル448にアップした。
次はコニーと勇護の出番だ。
まずは勇護の攻撃支援スキル『ハードアタック』で全員の攻撃力をアップ。準備を整えた後、コニーと勇護は動かないドジョウ魚人に突撃した。
今回は宿屋にはないメニューのシーフ―ドドリアを食べていた。フリンナ王国で海洋系モンスターから手に入れた素材を料理担当のおばちゃんに渡して特別に作って貰ったのだ。
「これ、おいしい。ごはんと白いとろとろが良い」
「うん、やっぱりドリアはおいしいね。この世界でドリア食べられるのは幸せだよね(笑)」
コニーとエリスがおいしそうにシーフ―ドドリアを食べている。
「食材が無駄にならなくて良かったよね~(笑)」
そう言いつつ、ヒトミの姿の美裸もフーフーしつつ熱いドリアをおいしく頂く。カイン、勇護、ヒューガーも美味いと言いながらドリアを食べていた。皆でシーフ―ドドリアを食べつつ、コーガーン洞窟での報告をする。
「…で、ヒューガーさん、コーガーン洞窟はどうだったんですか?」
カインに問われたヒューガーは眉間に皺を寄せて答えた。
「…あのダンジョンは散々だったぞ…」
「…何があったんですか?ヒューガーさんが困るような事ってあるんですか?」
万能タイプのハンター、ヒューガーの苦々しい言葉に驚く勇護。
「…あぁ、思い掛けない事があってな…」
シーフ―ドドリアを食べつつ、コーガーン洞窟ダンジョンでの話をするヒューガー。
「…モンスターは昆虫系だったんだが…とにかく倒した後の臭いがヤバかったんだよ…」
「…臭いですか?臭いが凄いモンスターってあんまり聞いた事が無いんですが…そんなにヤバかったんですか?」
勇護に聞かれたヒューガーが真剣な顔で答える。
「…ヤバいなんてもんじゃなかったぞ。俺は戦闘どころじゃなかったからな…」
ヒューガーの言葉に頷くヒトミとエリス。二人が頷いているのを見たカイン笑う。
「…僕達は行かなくて正解だったな(笑)。そんな臭い所で戦闘なんかごめんだからね(笑)」
「確かに(笑)。ジャンケンに負けて、結果的に良かったな(笑)」
カインと同じく笑う勇護に、ヒトミ、エリス、ヒューガーは苦笑いしか出なかった。
「…臭いが凄いのは分かりましたけど…モンスターは誰が倒したんですか?」
カインの問いにヒューガーがコニーを見る。
「ほとんどの敵はコニーお嬢ちゃんが倒したんだよ。唯一、臭いに対応出来るのがお嬢ちゃんしかいなかったんだよ…」
「…それ、マジですか?コニーちゃん、そんなに凄いんですか…?」
ヒューガーの言葉に驚くカインと勇護。二人がドリアを頬張るコニーを見る。
二人に見られたコニーはドリアを食べながら両手を上げてガオーっと威嚇ポーズを見せた。
「コニーは全身に特殊なオーラを纏ってるんですよ。それで臭いをシャットアウト出来るんです」
エリスの説明に納得するカインと勇護。
しかし、人間の幼児にしか見えないコニーが鬼人である事を二人は知らなかった。
「…こんな小さな子が…ホントですか(笑)?」
カインの言葉にヒューガーが笑いながら言う。
「あぁ、俺達の想像以上だぞ(笑)?今度訓練所で対戦してみろ?半殺しにされるぞ(笑)?」
そのヒューガーの言葉に苦笑いのカインと勇護。
「…まだ死にたくないんで対戦するのは止めときます…」
カインの答えに笑いながら頷く勇護。コーガーン洞窟ダンジョンの報告を終えたヒューガーは次のスズナリー地底湖ダンジョンについて話を始めた。
◇
「シルガモレル帝の情報だと次は帝国の北、中央にあるスズナリー地底湖ダンジョンだ。カイン、気を付けろよ?予想外の自体もありうるからな…」
コーガーン洞窟ダンジョンで臭い目にあったヒューガーが次にPTに帯同するカインに注意を促す。ヒューガーの注意に頷きつつ、カインがスタンピードダンジョン制圧について提案をする。
「先のコーガーン洞窟の話を聞いて思ったんですが…今、この瞬間にも魔力異常でスタンピード起こしてるダンジョンは世界各地にあるんだよね?それなら…」
そう言いつつカインが話を続ける。
「美裸さんもエリスもコニーちゃんもぺろすも僕達よりもはるかに強いし、二チームに分けて効率よくスタンピードダンジョンを攻略した方が良いと思うんだけど…どうかな?」
カインの提案に頷くヒューガーと勇護。
「そうだな。レベルアップも考えて美裸とエリスの2チームに分けて行くのもアリだろうな。美裸、エリスどうだ…?」
ドリアをもしゃもしゃ食べながら美裸…いやヒトミが笑いながら答える。
「うん、それアリだと思うよ~(笑)。効率が良いからね~(笑)」
「それ良いと思います。もし予想外の強い敵が出た場合は合流すれば良いですからね!!」
エリスも賛成したので一行は2チームに別れてスタンピードダンジョンを攻略する事にした。
◇
食後のお茶を飲んでまったりした後、一行はチーム分けを始めた。
勇護はヒトミ(美裸)と共に行くと言う事で美裸チームを選んだ。美裸チームは今の所、だいふく、勇護だ。
そんな中、コニーは迷っていた。より強くなるなら美裸と一緒にいた方が良い。しかし先のコーガーン洞窟ダンジョンの様に美裸が一気に殲滅してしまう場合もある。
そうなるとレベルアップが出来ない。しかも今はエリスもレベルアップに欠かせない思念力が上がっていると聞いた。どっちに付いてもレベルは上がるだろう。
迷っていたコニーだったが、より強くなる可能性のある美裸に賭けた。と言う事でコニーも美裸チームを選んだ。
「ぺろす、どうする?」
コニーに聞かれたぺろすはゆっくりと身体を起こすとエリスの方に近付いてお座りした。それを見たコニーがエリスを見上げる。
「えりす、ぺろす、たのむ」
「うん、またぺろす借りるね」
コニーが美裸に付いたのを見たカインは考えた。先のコーガーン洞窟ダンジョンでの話を聞いた攻撃特化のカインは、コニーと被ると出番がないだろう。
エリスチームなら、ぺろすがいれば前衛の敵は抑えてくれるし、攻撃支援という形で参加してもレベルは上がる事は監視者達との戦闘で分かっている。
カインはエリスチームに入る事を選択した。
ヒューガーは美裸が鑑定が出来る事を知っている。エリスチームには鑑定できる者がいないのでエリスチームでモンスターの鑑定、後衛からの攻撃支援をする事にした。
と言う事で美裸(ヒトミ)チームは美裸、だいふく、コニー、勇護。エリスチームはエリス、ぺろす、カイン、ヒューガーに決まった。一行は2チームに分かれてスタンピードしているダンジョンモンスター退治に向かう事となった。
シルガモレルとゴーストダンサーズは2チーム間の連絡係を引き受けた。次に一行はスズナリー地底湖ダンジョンにどちらのチームが向かうかを話し合う。
「…悪いんだがコーガーン洞窟みたいなのはゴメンだからな。次はデンマー王国の方に行かせてくれ…」
前回の帝国のコーガーン洞窟ダンジョンに懲りたヒューガーは帝国の北、デンマー王国のウタマーロ地下迷宮ダンジョンへ行く事を希望した。
「それならわたしらはスズナリー地底湖ダンジョンに行くよ~(笑)」
ヒューガーの希望を受けて、ヒトミ達は帝国領の北中央にあるスズナリー地底湖ダンジョンに向かう事になった。
その瞬間、美裸がスキルを発動して時間を止める。エリス、だいふく、コニー、ぺろす以外の時間を止めた後、美裸がエリスとコニーに話をする。
「皆にアイテムボックス作るからね~(笑)」
「みら、あいてむぼっくす、作れるようになったか?」
アイテムボックスについて知らないエリスが驚く。
「…美裸、そんな便利能力作れるようになったんだ…」
「レベルがだいぶ上がったからね~(笑)。ちなみに時間停止機能も付けとくよ~(笑)」
美裸の説明に喜ぶコニー。驚きつつも、重い荷物を持つ必要がなくなる事に喜ぶエリス。
コニーにはいつも腰に付けている巾着の中にアイテムボックスを付ける。エリスには斜め掛けで背負っている小さなバッグにアイテムボックスを作った。
その後、美裸が一括して持っていた食料や飲み物、おやつなどを分けて2人に持たせた。時間停止を解除した後、一行は帝国北に設置したベースキャンプとなる離宮に移動した。
「…ヒトミさん。これって…まさか…(笑)?」
笑いながら聞く勇護にヒトミが答える。
「そうでーっす(笑)!!王国のヤツをそっくりそのまま貰いました~(笑)」
「…離宮が無くなったって大騒ぎになってたけど…こんな所にあったとはね(笑)」
驚きつつ笑うカインと勇護。
「それじゃエリス達をデンマー王国に送るからね~」
そう言いながら美裸はスキルを発動して離宮からエリス、ぺろす、カイン、ヒューガーをデンマー王国のウタマーロ地下迷宮ダンジョンに送り出した。
エリス達をデンマー王国に送り出した美裸、だいふく、コニー、勇護は北東にあるスズナリー地底湖へと向かった。
◇
ペニンスジール帝国の北中央に位置するスズナリー地底湖は緩やかな地下洞窟の中に出来た自然の淡水地底湖だ。その地底湖の底に水中洞窟があり、そのダンジョンが魔力異常によって暴走を始めていると、シルガモレルが説明する。
美裸チームは地底湖に入り口が無いので洞窟に少し入った場所から地底湖の状況を見ていた。
その地底湖ダンジョンの湖底洞窟から強烈な魔力の影響を受けた魚類系モンスターが這い出ている。
「…ここ、魚臭いね~」
美裸…いやヒトミが言う。勇護に気を使っている美裸はヒトミの姿のままだ。
「…確かに臭いますね…」
ヒトミの隣で呟く勇護。
「さて、臭いけどまずは溢れ返っているアイツらの鑑定するよ~(笑)」
そう言いながら地底湖から溢れ返っているモンスターを鑑定した。
「ドジョウ魚人だって(笑)。レベル43、500体ほどだね~」
スキルで表示された情報をコニーと勇護に伝えるヒトミ。ドジョウ魚人は特に武器は持っていない。しかし毒性のある液体を噴き出して攻撃してくる。体皮は柔らかいがヌルヌルしている為に斬撃が通りにくい。刺突か殴打での攻撃がセオリー。
その情報を聞きつつ、ヒトミ、コニー、勇護が地底湖を見下ろす。幸いな事に、それらしい出入り口がない為に地底湖周辺にモンスターが溢れ返っているが今の所、岩を登って外に出ると言う事はなかった。
すぐにスキルを発動させたヒトミが周辺を範囲指定して時間を止めた。
「だいふく~、出番だよ~(笑)。下のヤツら、ビームでやっちゃって~(笑)」
ヒトミに指示されただいふくが嬉しそうにヒトミの頭の上でポヨンポヨンと跳ねた後、ドジョウ魚人、前衛に向けて『ダークサイクロップスビーム』を放った。
だいふくのビーム攻撃で一気にドジョウ魚人100体ほど減らした。
「…ヒトミさん、だいふくスライムなのに凄い攻撃力ですね…」
初めて見るだいふくのビーム攻撃に驚く勇護。
「この子はわたしの従魔だからね~。子どもスライムだけどレベルと攻撃力は高いんだよね~(笑)」
その説明にだいふくを見て感心しきりの勇護。ドジョウ魚人、100体を倒しただいふくのレベルが85にアップした。
出来たスペースにスキルで一気に皆を下に降ろすヒトミ。魚臭いのでまずはヒトミがスキル範囲内に風を起こして臭いを飛ばした。
その後、FDスペースでドジョウ魚人の体力をヒトミがドレインして弱らせる。ここでヒトミ(美裸)のレベル448にアップした。
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