異世界召喚された地味子、王宮から追い出されたので特殊固有スキルでエロと共に暴れ回る。

駄犬X

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スタンピード編

迷宮?

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 あちこちに曲がっていく通路を進んでいたエリス一行は、奇妙な事に気が付いた。それに最初に気付いたのはぺろすだ。

「…同じ所を周っているぞ?…ここは元の場所だな…」

 ぺろすの言葉にヒューガーがレーダーマップを展開する。

「あちこち曲がってたはずなのに元にもどる事ってあるんですか?」

 エリスの問いにカインが答える。

「迷宮ダンジョンでは時々あるんだ。どういう原理か分からないけどね」

 一行はトラップ通路を抜けた先の場所に戻っていた。

「…あ、確かにそこにトラップ通路がありますね。あれだけ曲がったのに元の場所に戻ってるなんて不思議ですね~…」
「…どこかに下に降りる通路があるはずなんだが…さっぱり分からんな…」

 レーダーマップを見ていたヒューガーが呟く。ヒューガーの展開出来るマップは二次元の平面マップだ。美裸の様に3Dではないので下に降りる通路がどこにあるのか分からなかった。

「…カインさん。こういう迷宮ダンジョンで通路があるとすればどんな所ですか?」
「…よくあるのが魔法で通路を隠してあるとか、下に降りる通路が床に隠されているとかかな?」

 カインの言葉にぺろすが反応する。

「我が周囲を嗅ぎ回ったがそれらしきものはなかったぞ…?」
「俺のレーダーマップにも下に繋がる様な通路は表示されてないな…」

 エリス、ぺろす、カイン、ヒューガーは考える。隠し通路があるとすればどこか?今までと変わっていた場所はあったか?

 一行が考えている中で突然、エリスが声を上げた。

「…あ!!それらしき場所ならありましたよ!!」

 そう言いつつ、エリスは振り向いてトラップ通路を戻る。

「皆さん、トラップ発動させるので気を付けて下さい!!」

 突然、声を上げてトラップを発動させると言うエリスを慌てて止めるカイン。

「…ちょっ、エリス!!ちょっと待って…!!」

 しかし、カインが止める間もなく、エリスはいきなり石畳を思いっ切り踏み込んだ。瞬間T字になっていた壁から矢がトラップ通路に向けて連射で飛び出して来た。

「…うおッ!!エリスッ!!大丈夫かッ!?」

 そう言いながら慌てて通路を覗き込むヒューガーとカイン。トラップ通路を見ると、エリスが飛んで来た矢を全てタガーで叩き落していた。

「…う~ん、これはただのトラップだから違いますね~。じゃ、次の発動させてみますッ!!」
「オイッ、エリス!!心臓に悪いからちゃんと説明してから始めてくれ!!」

 そう言うヒューガーの隣でカインも頷いていた。ヒューガーの注意に振り向いたエリスが恥ずかしそうに頭を下げた。

「…スミマセン、突然ふと思い付いたもので…」
「…で、エリスはトラップを発動させて何をしようとしてるの?」

 カインの問いに後ろから来たぺろすが答えた。

「…今まで歩いて来た所に異変はなかった。と言う事は今、一番怪しいのはこのトラップ通路だ。それでエリスは敢えてトラップを発動させたのだろう?」
「うん、そう言う事なんですよ。つまりここにあるトラップに次のステージに進む為のヒントがあるんじゃないかなって思ったんです」

 エリスの言葉に、ヒューガーが頷く。

「…ふむ、確かに可能性はあるな…」
「では次のトラップ発動させますね」

 そう言うとエリスは脚で石畳を踏み込んだ直後、瞬動で後退する。瞬間、横から壁の一部が飛び出してきてエリスのいた向かいの壁に激突した。

 激突した壁はゆっくりと元の壁に戻る。激突した壁を調べる一行。しかし壁に異変はなかった。

「…これも違うな。となると後は…」
「そうだな。一番最初の落とし穴トラップが怪しいな…」

 カインとヒューガーの言葉に頷くエリスとぺろす。一行は最初の落とし穴トラップに戻った。

「…ではわたしが踏んでみます…」

 そう言うとエリスが思い切って足で石畳を踏み抜いた。ガゴッッと言う音と共に石畳が下に落ちていく。しかし、石畳が落下した音は反響しなかった。

「…ここの穴は相当深いな…。と言う事はこの落とし穴も新たな通路には続いていないという事か…」
「…ここも違うのか…」
「…一体、どこに通路があるんですかね…」

 呟くヒューガー、カイン、エリス。その傍で落とし穴を覗き込んでいたぺろすが、下から吹き上げて来る微かな空気の流れに気が付いた。

「…お主ら、分かったぞ?この穴の上だ…」

 ぺろすの声に、一同が落とし穴の上の天井を見上げる。

「…上か…?一見、普通の石の天井だが…」

 ヒューガーの言葉に、天井を見て双剣を構えるカイン。

「…確認してみます!!」

 そう言うとカインは『デュアルソードスラッシュ』を放つ。カインの放ったソードスラッシュが天井をすり抜けて消えた。

「…確定だ。新たな通路は上だな…」

 ぺろすの言葉に頷くエリス、カイン、ヒューガー。

「先に上に行ってどうなっているか確認して来ます!!」

 そう言うとエリスがジャンプして天井のへりを掴んだ。

「…確かに、ここだけ天井板がないです…微かに魔力を感じるので魔法で隠してあったようですね…」

 そう言いつつ、腕に力を入れて天井の穴の中に入っていくエリス。天井の上に上がったエリスの目の前は真っ暗だ。しかし、暗闇の中で丸く緑り光点が無数に見えた。

「…これは!?モンスター!?」

 呟いたエリスが下に向かって叫ぶ。

「…緑に光る何かがいっぱいいます!!ヒューガーさん、敵情報分かりますかッ!?」
「…いや、このフロアからじゃ上は見えないんだ。今、俺も上に行くから待ってろ!!」

 そう言うとヒューガーもジャンプして天井穴の縁を掴む。上のフロアに上がったヒューガーが補助スキル『ライト』を使う。

 一気に明るくなった周辺を確認するエリスとヒューガー。さっきまでの狭い通路と打って変わってかなり高い天井と広いスペースがあった。

 ヒューガーに続いてカイン、ぺろすも天井穴から上がって来た。レーダーマップを展開していたヒューガーが声を上げる。

「アサシンスパイダー、レベル48、約500体。もう囲まれてるぞッ!!」
「エリスッ!!北側の殲滅頼んだ!!僕は南をやる!!ぺろすは東、ヒューガーさんは西側、お願いします!!」

 カインの言葉に一同が一斉に動いた。エリスはまず矢を放ってスパイダーをけん制。その後、エリスはすぐにタガー二刀に持ち変えた。

 『ファントムキラー』で北側のスパイダーを次々と瞬殺していくエリス。南側のカインもまずはソードスラッシュで牽制した後、攻撃力アップスキル『ストームアンガー』を発動して突撃した。

「行くぞッ!!『フランジットデュアルソードッ!!』」

 声を上げたカインがスパイダーの中で双剣を縦横無尽に振るう。瞬間、スパイダーが体液を噴き出しながら絶命した。

 西側のヒューガーは剣を抜いた後、スキルを発動する。

「…『ガンブレイド気闘術』剣撃3式、『気闘剣舞!!』」

 ガンブレイド気闘術の剣撃スキル3式、気闘乱舞は剣に気を纏わせ攻撃力を上げ、舞踏の様に動き回り敵を惨殺していくスキルである。纏わせた『気』で剣撃のリーチを伸ばして斬る事も可能。
 直後に、あちこちで一気にスパイダーの脚が飛んで体液を噴き出した。

 東側のぺろすは、襲い来るスパイダーに噛みつき、足の爪で切り裂いて引き千切っていく。

 密閉された空間で火炎攻撃が出来ないぺろすは噛み付きと爪斬撃で闘うしかない。しかし、真っ先にスパイダーを殲滅したエリスが、闘いにくそうなぺろすに気付いた。

 すぐにタガーから弓に持ち変えたエリスが、天井に向けてマシンガンの様に矢を放つ。マシンガンのような矢が天井を掘削していく。

 そして天井に穴を開けた。

「ぺろすッ!!火炎攻撃やって!!」

 エリスの言葉に天井の大穴を見たぺろすが声を上げる、

「…エリスよ、よくやってくれた!!空気孔があるなら我も思いっ切り攻撃出来るぞ!!」

 その直後にぺろすが『ヘルフレイムバースト』を放った。東側のスパイダーはあっという間に、一匹ももれなく焼死した。その後、カイン、ヒューガーもスパイダーを倒してこのフロアの敵を殲滅した。

 エリスのレベルが107に上がった。スキル『ダークネスアイズ』獲得。ダークネスアイズは暗闇で暗視スコープの様に周囲が見えるスキル。

 ぺろすのレベルは92に上昇した。基本ステータスの『力』が上がった。スキル『飛空斬』獲得。飛空斬は爪斬撃を圧縮して飛ばせるスキル。

 カインはレベルが67にアップ。範囲攻撃スキル『フランジットデュアルソード』の威力が大幅に上がり、スキル範囲が拡がった。

 ヒューガーのレベルは69に上がった。剣撃スキルの威力が上がり、射程距離が伸びた。補助スキル『レーダーマップ』が3D化した。



 アサシンスパイダーを殲滅した一行は、広いフロアを歩く。ヒューガーのレーダーマップが3D化した事により、次のフロアへの通路が分かるようになった。

 北方向の奥に進んでいくエリス一行は、階段を降りて行く。2階層分を降りた後、新たなフロアに降り立った。

 一行の目の前に、光輝く鏡の壁があった。

「…これは鏡ですかね(笑)?」
「…そうらしいな。鏡の迷宮を抜けろって事だろう…」
「…なんかめんどくさいフロアですね(笑)!!」

 そう言いつつ、笑うエリスにカインが提案する。

「ぺろすにバーストで破壊して貰えば良いんじゃないかな(笑)」
「…我は良いが空気孔を作らねば空気が薄くなって窒息死するぞ?」

 ぺろすにそう言われたエリスは弓を取り出した。

「…じゃ、また天井に穴開けますね(笑)!!」

 そう言いながら笑うエリス。

「…『神速連撃!!』」

 声を上げたエリスが再び、矢をマシンガンの様に放ち、天井に穴を開けた。
いとも簡単に矢で天井に穴を開けるエリスにカインとヒューガーの二人が問う。

「…エリス、それただの鉄の矢だよね?そんな矢でどうやって天井に穴を開ける事が出来るの?」
「…だな。さっきから俺も気になってたんだ。エリスの力も有るだろうが武器は鉄の矢だ。普通なら石壁を掘削なんて出来ないからな…」

 二人の問いにエリスが答えた。

「ただ『思念力』を纏わせているだけですよ?」

 そう答えるエリスの前で、目を見合わせるカインとヒューガー。

「…思念力か…今まで思念力の事、軽視してたけど…試してみるか…」

 そう言いつつ、カインがぺろすを見る。

「ぺろす、僕が鏡、破壊しても良いかな?」
「…うむ。試してみると良いだろう…」

 そう言われたカインは双剣を構えた後、思念を意識して剣に纏わせる。直後にデュアルソードスラッシュを放った。

 その瞬間、フロアの鏡の壁が十字で奥まで破壊されて崩れた。しかし、直後に無数に割れた鏡が矢の様に一行に襲い掛かって来た。
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