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海洋王国編
海洋ダンジョン。
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皆が寝静まった夜、ヒトミに変身した美裸は王宮地下にある宝物庫に侵入した。宝物庫の中を見た美裸は思わず笑ってしまった。
そこには宝物庫から溢れんばかりの金銀財宝が山の様にあったのだ。
…貧乏な国か…。こんなに貯め込んで良く言うよね~…。ここのお宝も少しづつ貰って行きますか(笑)。美裸、いやヒトミが金銀財宝を前に、思いに耽っていると足元からひそひそと声が聞こえた。
「…みらか?…みらか?」
足元を見るとタオルを頭から頬被りをしているコニーが付いて来ていた。
「あれ(笑)?コニー(笑)?何でここにいるの(笑)?」
「顔ちがう、けどやっぱりみら。出て行くの見たからついて来た。ここのお宝、もらうか?」
「ん~?まだかな~。この国の様子を見ながらだね~」
「そうか。次もついて来ていいか?」
「いいよ~。でも眠かったら寝てても良いよ~」
そんな会話をしつつ、美裸とコニーは宿屋へと戻った。
翌日、美裸達は宿屋の一階で朝食を食べる。宿屋の朝食はビュッフェ方式だ。海洋王国らしく朝食に海鮮物が並んでいた。
それぞれが好きなモノを取ってテーブルに並べている。
エビとワカメの冷製スープ、貝類とキノコの炒め物、蟹の身と貝のサラダ、海鮮焼き飯、白身魚のサンド等だ。
美裸達が朝食を摂っていると、王女アナルアンご一行様が現れた。アナルアンとメガネの侍女達、四人だ。王女様ご一行が美裸達の隣のテーブルに座る。
「あ、王女様。おはようございます、王女様達も朝食ですか?」
エリスの問いにチラッと美裸を見るアナルアン。
「朝食なら王宮で食べて来たわよ。それよりアナタ達に話があるんだけど…」
王女が話すその隣の席で、見向きもせずに朝食を頬張る美裸とコニー、だいふく、ぺろす。
「う~ん、美味しいね~(笑)。スープも良いけどこの蟹と貝のサラダが美味しいよね~(笑)」
「うん、うまい。このパラパラしたご飯がいい、コニーこれすき」
その横でだいふくが白身魚のサンドをゆっくり吸収していた。ぺろすは鮫の骨を小さくしたものを貰って食べていた。
「…ちょっと!!アンタ達ッ!!人の話聞いてんのッ!?」
アナルアンの声に一瞬、食べる手が止まった美裸とコニーがチラッと声の方を見る。
「…え~と、アナタ誰でしたっけ(笑)?」
「朝からうるさい、お前、だれだ?」
その答えに顔を真っ赤にして朝から怒り心頭のアナルアン。しかし、王女が爆発する前に、メガネの侍女が急いでなだめる。
「王女様!!依頼の件がありますので、ここは抑えて下さい!!」
エリスも慌てて、昨日会った王女様でしょ!!と美裸とコニーに突っ込む。
「…あぁ、そういえば昨日そんな人いましたね~(笑)」
「…むかっ!!アンタッ…」
王女を必死に止める侍女達と、美裸に挑発するなと言い聞かせるエリス。しばらくして王女が落ち着いたのでエリスが話を聞く事になった。
「…という事で、南にある未踏の海洋ダンジョン調査を依頼したくここに来たのですよ」
メガネの侍女の説明に、うんうんと話を聞くエリス。どうやらこの王国にはハンターが少なく、未踏になったままのダンジョンが幾つかあるそうだ。
久々の他国からのハンターPTという事で、ダンジョン調査を王宮から依頼したいとの事だった。
「この王国にはギルドは無いんですか?」
エリスの問いに、引き続きメガネの侍女が説明を続ける。
「フリンナ海洋王国では依頼などは王宮が一手に引き受けているので、ギルドはないんですよ。王宮から直接、ハンターの方達へ依頼を出しているんです」
続けて話を聞くと、ミッカイ島から南にある無人島にその海洋洞窟ダンジョンがあるという。
「大体の話は分かりました。PTメンバーと相談するので少しお待ち下さい」
エリスの言葉に、相変わらず朝食をもしゃもしゃ食べている美裸とコニーをアナルアン以下、侍女達が見る。しかし相談するまでもなく、美裸が軽く答えた。
「受けても良いんじゃないかな~。この後、特に予定もないし~(笑)」
「だんじょん、行く。コニーもっと強くなる」
二人の答えにエリスも同意して、王宮からの依頼を受ける事になった。朝食を食べ終えた美裸達は、街を周ってダンジョンに行くための準備した後、アナルアン一行に案内されて海岸へと向かった。
その頃、大陸側のフリンナ領地政務官の地下牢では騒ぎが起こっていた。
美裸達に囚われて牢に繋がれていたインモウゲ盗賊団の頭目カイーノ以下幹部が牢の中で死んでいた。
カイーノ達は美裸に捕らえられた後、この大陸領地官に引き渡されていた。そして一晩のうちに、ボスのカイーノと幹部達が口から泡を吹いて死んでいた。
明らかに毒殺であったが、何故か心臓発作として処理された。騒ぎの中、一人の男が気配を消してその場から去った。
◇
ダンジョンのある無人島、『バキュウム島』に向かう事になった美裸達だったが、メガネの侍女曰く、この時間からは船は出ていないという事だった。
「アンタ達がチンタラ買い物してるから定期便の船が無くなったでしょうがッ!!」
怒りまくるアナルアン王女にさして困った様子の無い美裸達。その態度が更に王女の怒りを煽る。必死にアナルアンをなだめる侍女達。
その前で、エリスもコニーも全く船の心配などしていなかった。美裸の力があればどうとでもなると知っているからだ。当の美裸も落ち着いていた。
「さて、じゃあダンジョンでも行ってきますかね~(笑)」
「行くッてアンタ達!!どうやって行くのよッ!?」
その突っ込みにアナルアンをチラッと見る美裸。
「ところでア〇ル王女様は付いて来ます~(笑)?」
「オイッ!!コラァッ!!人の名前略すなよォッ!!ていうか、わたしはアンタ達がちゃんとダンジョン行くか見届けに来ただけよッ!!行くわけないでしょッ!?」
「…あぁ、そうですか(笑)。じゃ、わたし達だけで行ってきまーす(笑)!!」
そう言うと、美裸は海に向かって歩き出した。その後をエリス、コニー、だいふく、ぺろすが付いていく。波打ち際で止まった美裸がスキルを発動した。その瞬間、海が割れて海底に大きな道が出来た。
「はあアァァァァッ!?うッ、海がッ…そんなッ!?…海が割れたァッ!?」
驚く王女と侍女達を後に、美裸達は海に出来た道を歩いて行く。
美裸は、海の上に道を作る事も考えたが、それだと当たり前すぎて面白くない。だから範囲を縦長に前に伸ばして海を割ってみたのだ。
「美裸、アンタやるね~。モーセみたいだわ(笑)!!」
「島まで範囲が届いて良かったよ~(笑)。まぁ届かなくても何とかなるけど~(笑)」
そんな美裸にコニーが問う。
「みら、れべるどこまであがった?」
「今147まで上がったよ~(笑)」
「おぉ~、結構上がったね~。ていうかアンタのレベルどこまで上がんのよ(笑)?」
「そんなの知らんがな~(笑)」
美裸のスキルはレベルが上がる度に細かい能力が付随して来た。範囲を変形させる、範囲内の敵対者のみ行動不能にする、等だ。
ほぼ、何でもアリの能力になりつつあった。
雑談をしつつ海の中へと入って行く一行を呆然と眺めていたアナルアンが、ハッとしてその後を追い掛ける。それを慌てて止める侍女達。
しかし、アナルアンが海に入ろうとした所で、美裸の範囲が切れて海は元に戻り、一行は見えなくなってしまった。
(…あの不気味なヤツ…レベルが147ですって!?そんなのあり得ない!!フリンナ王国の情報部の話だとこの世界での最高レベルはマンスジー王国のカイン・ストラウスだったはず…。それもレベルは60ちょっとって聞いたけど…)
アナルアンは困惑しながらも、付いて行かなかった事を後悔した。せめてアイツらの能力が本物かどうかこの目で確かめるべきだったと…。
王女アナルアン一行は仕方なく一度、王宮へと戻った。
◇
一行は左右に割れた海を鑑賞しながら、海底を歩いていた。
「綺麗だね~水族館みたい」
「おかさな、いっぱいいる。おいしそう」
「今晩も魚料理にするかな~」
「そうだね~。最近わたしら夕食に肉ばかり食べてたもんね(笑)」
そう言いつつ笑うエリス。話しながら、美裸達はバキュウム島へと上陸した。早速、一行は海洋洞窟ダンジョンへと入って行く。
洞窟内は真っ暗ではなく、壁に光る塗料を塗ってあるかのようにキラキラと光り、辺りを照らしていた。この海洋洞窟の岩の成分が、潮風に反応して光を放つ性質を持っているのだが、一行はそんな事は知らなかった。
ただ真っ暗な中を進む事にならなくて良かったという位なモノである。どっちにしろ美裸の能力があればなんとでもなるからだ。
しばらく歩いていると、奥から無数のカサカサという音が聞こえて来た。目の前に現れたのは小型犬サイズのシザークラブの軍団だった。
「さすが海洋洞窟ダンジョンだね~。美味しそうなヤツが大量ですな~(笑)」
笑いつつ、スキルでシザークラブの情報を確認する美裸。
「レベル38、シザークラブ(蟹)、50匹~。皆、イクよ~(笑)」
瞬間、美裸がスキルを発動させて全てのシザークラブの動きを止めた。しかし、コニーが美裸に待ったを掛けた。
「みら、待つ。これだとコニー達のレベル、あがらない」
「そうだね、コニーの言う通りかも。ここはわたし達だけで殲滅してみるよ」
コニーとエリスにそう言われた美裸が二人に確認を取る。
「じゃ、スキルを解除するよ~?準備は良い?」
美裸の言葉に頷く二人。準備が出来たのを確認した美裸がスキルを解除した。その瞬間、再びシザークラブの軍団が突進して来た。
まず、エリスが全シザークラブの眼を狙って弓を連射する。あっという間に全てのシザークラブの眼を貫いた。眼を失ってパニックになった蟹の軍団にコニーが突進、吹っ飛ばして壁に激突させていく。
更にシザークラブ軍団の中心で、『おにはりけーん』を使って片っ端からヤシガニを戦闘不能にしていった。動きの悪くなったシザークラブをぺろすが3つの頭で咬み付き、ハサミを捥ぎ取っていく。
エリスもタガーを持って蟹ハサミを片っ端から斬り落とす。その横で美裸は蟹が逃げない様に、脚を斬り落としていた。
今回、だいふくは美裸のポケットの中でお昼寝中だったので、シザークラブとの戦闘には参加しなかった。
美裸が蟹の脚を斬り落としていると、殺気を感知したスキル範囲が突然、発動した。突然、発動した美裸のスキルに驚く一行。後ろを振り向くとナイフが三本、美裸の背中を狙ったまま空中で止まっていた。
そこには宝物庫から溢れんばかりの金銀財宝が山の様にあったのだ。
…貧乏な国か…。こんなに貯め込んで良く言うよね~…。ここのお宝も少しづつ貰って行きますか(笑)。美裸、いやヒトミが金銀財宝を前に、思いに耽っていると足元からひそひそと声が聞こえた。
「…みらか?…みらか?」
足元を見るとタオルを頭から頬被りをしているコニーが付いて来ていた。
「あれ(笑)?コニー(笑)?何でここにいるの(笑)?」
「顔ちがう、けどやっぱりみら。出て行くの見たからついて来た。ここのお宝、もらうか?」
「ん~?まだかな~。この国の様子を見ながらだね~」
「そうか。次もついて来ていいか?」
「いいよ~。でも眠かったら寝てても良いよ~」
そんな会話をしつつ、美裸とコニーは宿屋へと戻った。
翌日、美裸達は宿屋の一階で朝食を食べる。宿屋の朝食はビュッフェ方式だ。海洋王国らしく朝食に海鮮物が並んでいた。
それぞれが好きなモノを取ってテーブルに並べている。
エビとワカメの冷製スープ、貝類とキノコの炒め物、蟹の身と貝のサラダ、海鮮焼き飯、白身魚のサンド等だ。
美裸達が朝食を摂っていると、王女アナルアンご一行様が現れた。アナルアンとメガネの侍女達、四人だ。王女様ご一行が美裸達の隣のテーブルに座る。
「あ、王女様。おはようございます、王女様達も朝食ですか?」
エリスの問いにチラッと美裸を見るアナルアン。
「朝食なら王宮で食べて来たわよ。それよりアナタ達に話があるんだけど…」
王女が話すその隣の席で、見向きもせずに朝食を頬張る美裸とコニー、だいふく、ぺろす。
「う~ん、美味しいね~(笑)。スープも良いけどこの蟹と貝のサラダが美味しいよね~(笑)」
「うん、うまい。このパラパラしたご飯がいい、コニーこれすき」
その横でだいふくが白身魚のサンドをゆっくり吸収していた。ぺろすは鮫の骨を小さくしたものを貰って食べていた。
「…ちょっと!!アンタ達ッ!!人の話聞いてんのッ!?」
アナルアンの声に一瞬、食べる手が止まった美裸とコニーがチラッと声の方を見る。
「…え~と、アナタ誰でしたっけ(笑)?」
「朝からうるさい、お前、だれだ?」
その答えに顔を真っ赤にして朝から怒り心頭のアナルアン。しかし、王女が爆発する前に、メガネの侍女が急いでなだめる。
「王女様!!依頼の件がありますので、ここは抑えて下さい!!」
エリスも慌てて、昨日会った王女様でしょ!!と美裸とコニーに突っ込む。
「…あぁ、そういえば昨日そんな人いましたね~(笑)」
「…むかっ!!アンタッ…」
王女を必死に止める侍女達と、美裸に挑発するなと言い聞かせるエリス。しばらくして王女が落ち着いたのでエリスが話を聞く事になった。
「…という事で、南にある未踏の海洋ダンジョン調査を依頼したくここに来たのですよ」
メガネの侍女の説明に、うんうんと話を聞くエリス。どうやらこの王国にはハンターが少なく、未踏になったままのダンジョンが幾つかあるそうだ。
久々の他国からのハンターPTという事で、ダンジョン調査を王宮から依頼したいとの事だった。
「この王国にはギルドは無いんですか?」
エリスの問いに、引き続きメガネの侍女が説明を続ける。
「フリンナ海洋王国では依頼などは王宮が一手に引き受けているので、ギルドはないんですよ。王宮から直接、ハンターの方達へ依頼を出しているんです」
続けて話を聞くと、ミッカイ島から南にある無人島にその海洋洞窟ダンジョンがあるという。
「大体の話は分かりました。PTメンバーと相談するので少しお待ち下さい」
エリスの言葉に、相変わらず朝食をもしゃもしゃ食べている美裸とコニーをアナルアン以下、侍女達が見る。しかし相談するまでもなく、美裸が軽く答えた。
「受けても良いんじゃないかな~。この後、特に予定もないし~(笑)」
「だんじょん、行く。コニーもっと強くなる」
二人の答えにエリスも同意して、王宮からの依頼を受ける事になった。朝食を食べ終えた美裸達は、街を周ってダンジョンに行くための準備した後、アナルアン一行に案内されて海岸へと向かった。
その頃、大陸側のフリンナ領地政務官の地下牢では騒ぎが起こっていた。
美裸達に囚われて牢に繋がれていたインモウゲ盗賊団の頭目カイーノ以下幹部が牢の中で死んでいた。
カイーノ達は美裸に捕らえられた後、この大陸領地官に引き渡されていた。そして一晩のうちに、ボスのカイーノと幹部達が口から泡を吹いて死んでいた。
明らかに毒殺であったが、何故か心臓発作として処理された。騒ぎの中、一人の男が気配を消してその場から去った。
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ダンジョンのある無人島、『バキュウム島』に向かう事になった美裸達だったが、メガネの侍女曰く、この時間からは船は出ていないという事だった。
「アンタ達がチンタラ買い物してるから定期便の船が無くなったでしょうがッ!!」
怒りまくるアナルアン王女にさして困った様子の無い美裸達。その態度が更に王女の怒りを煽る。必死にアナルアンをなだめる侍女達。
その前で、エリスもコニーも全く船の心配などしていなかった。美裸の力があればどうとでもなると知っているからだ。当の美裸も落ち着いていた。
「さて、じゃあダンジョンでも行ってきますかね~(笑)」
「行くッてアンタ達!!どうやって行くのよッ!?」
その突っ込みにアナルアンをチラッと見る美裸。
「ところでア〇ル王女様は付いて来ます~(笑)?」
「オイッ!!コラァッ!!人の名前略すなよォッ!!ていうか、わたしはアンタ達がちゃんとダンジョン行くか見届けに来ただけよッ!!行くわけないでしょッ!?」
「…あぁ、そうですか(笑)。じゃ、わたし達だけで行ってきまーす(笑)!!」
そう言うと、美裸は海に向かって歩き出した。その後をエリス、コニー、だいふく、ぺろすが付いていく。波打ち際で止まった美裸がスキルを発動した。その瞬間、海が割れて海底に大きな道が出来た。
「はあアァァァァッ!?うッ、海がッ…そんなッ!?…海が割れたァッ!?」
驚く王女と侍女達を後に、美裸達は海に出来た道を歩いて行く。
美裸は、海の上に道を作る事も考えたが、それだと当たり前すぎて面白くない。だから範囲を縦長に前に伸ばして海を割ってみたのだ。
「美裸、アンタやるね~。モーセみたいだわ(笑)!!」
「島まで範囲が届いて良かったよ~(笑)。まぁ届かなくても何とかなるけど~(笑)」
そんな美裸にコニーが問う。
「みら、れべるどこまであがった?」
「今147まで上がったよ~(笑)」
「おぉ~、結構上がったね~。ていうかアンタのレベルどこまで上がんのよ(笑)?」
「そんなの知らんがな~(笑)」
美裸のスキルはレベルが上がる度に細かい能力が付随して来た。範囲を変形させる、範囲内の敵対者のみ行動不能にする、等だ。
ほぼ、何でもアリの能力になりつつあった。
雑談をしつつ海の中へと入って行く一行を呆然と眺めていたアナルアンが、ハッとしてその後を追い掛ける。それを慌てて止める侍女達。
しかし、アナルアンが海に入ろうとした所で、美裸の範囲が切れて海は元に戻り、一行は見えなくなってしまった。
(…あの不気味なヤツ…レベルが147ですって!?そんなのあり得ない!!フリンナ王国の情報部の話だとこの世界での最高レベルはマンスジー王国のカイン・ストラウスだったはず…。それもレベルは60ちょっとって聞いたけど…)
アナルアンは困惑しながらも、付いて行かなかった事を後悔した。せめてアイツらの能力が本物かどうかこの目で確かめるべきだったと…。
王女アナルアン一行は仕方なく一度、王宮へと戻った。
◇
一行は左右に割れた海を鑑賞しながら、海底を歩いていた。
「綺麗だね~水族館みたい」
「おかさな、いっぱいいる。おいしそう」
「今晩も魚料理にするかな~」
「そうだね~。最近わたしら夕食に肉ばかり食べてたもんね(笑)」
そう言いつつ笑うエリス。話しながら、美裸達はバキュウム島へと上陸した。早速、一行は海洋洞窟ダンジョンへと入って行く。
洞窟内は真っ暗ではなく、壁に光る塗料を塗ってあるかのようにキラキラと光り、辺りを照らしていた。この海洋洞窟の岩の成分が、潮風に反応して光を放つ性質を持っているのだが、一行はそんな事は知らなかった。
ただ真っ暗な中を進む事にならなくて良かったという位なモノである。どっちにしろ美裸の能力があればなんとでもなるからだ。
しばらく歩いていると、奥から無数のカサカサという音が聞こえて来た。目の前に現れたのは小型犬サイズのシザークラブの軍団だった。
「さすが海洋洞窟ダンジョンだね~。美味しそうなヤツが大量ですな~(笑)」
笑いつつ、スキルでシザークラブの情報を確認する美裸。
「レベル38、シザークラブ(蟹)、50匹~。皆、イクよ~(笑)」
瞬間、美裸がスキルを発動させて全てのシザークラブの動きを止めた。しかし、コニーが美裸に待ったを掛けた。
「みら、待つ。これだとコニー達のレベル、あがらない」
「そうだね、コニーの言う通りかも。ここはわたし達だけで殲滅してみるよ」
コニーとエリスにそう言われた美裸が二人に確認を取る。
「じゃ、スキルを解除するよ~?準備は良い?」
美裸の言葉に頷く二人。準備が出来たのを確認した美裸がスキルを解除した。その瞬間、再びシザークラブの軍団が突進して来た。
まず、エリスが全シザークラブの眼を狙って弓を連射する。あっという間に全てのシザークラブの眼を貫いた。眼を失ってパニックになった蟹の軍団にコニーが突進、吹っ飛ばして壁に激突させていく。
更にシザークラブ軍団の中心で、『おにはりけーん』を使って片っ端からヤシガニを戦闘不能にしていった。動きの悪くなったシザークラブをぺろすが3つの頭で咬み付き、ハサミを捥ぎ取っていく。
エリスもタガーを持って蟹ハサミを片っ端から斬り落とす。その横で美裸は蟹が逃げない様に、脚を斬り落としていた。
今回、だいふくは美裸のポケットの中でお昼寝中だったので、シザークラブとの戦闘には参加しなかった。
美裸が蟹の脚を斬り落としていると、殺気を感知したスキル範囲が突然、発動した。突然、発動した美裸のスキルに驚く一行。後ろを振り向くとナイフが三本、美裸の背中を狙ったまま空中で止まっていた。
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