異世界召喚された地味子、王宮から追い出されたので特殊固有スキルでエロと共に暴れ回る。

駄犬X

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海洋王国編

謎の小瓶。

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 巨大海牛をどうするか考えていた美裸が突然、声を上げた。

「良い事思い付いた(笑)!!」

 そう言いつつ、美裸が悪代官の様な笑みを浮かべる。

「あんなのどうするのよ?」
「面白いモノ、作るんだよ~(笑)」
「みら、なに作る?」

 面白いモノと聞いてコニーも興味津々だ。

「まぁ、二人とも見ててよ~」

 そう言うと美裸はスキルを使って海牛の後ろに綺麗な宝石箱がすっぽり入る様に穴を掘る。そこに宝石箱を嵌め込む様に埋めると、続けて海牛を縮小処理して小さくする。

 宝石箱にぴったり入るサイズだ。小さくなった海牛を範囲指定して動かすと、宝石箱の中に入れる。その後、蓋を閉めて完成した。

「即席ミミック完成ナリ~(笑)!!」

 ミミックが出来たと喜ぶ美裸に二人が問う。

「みみっくってなんだ?」
「宝石箱に海牛を入れたのは解かったけど、それって何なの?」
「ミミックはね~宝箱とかに擬態するモンスターの事なんだけどね~。これは宝石箱に釣られて開けたヤツが痛い眼を見る『禁断の宝箱』(笑)!!」

 そう言って笑う美裸。

「それ、びっくり箱か(笑)?コニー知ってる。かかさまが作ってくれたことある」
「あぁ、びっくり箱っていわれるとなんとなく解るね~(笑)」
「確かに、びっくり箱に近いかもね~。ちなみにミミックはゲームに出て来るモンスターだから二人は知らないよね~(笑)」

 一行は話しつつ、破壊した転移フィールドを通り抜けて第2階層に降りて行く。

「…でもさ~。それ、そのままだと海牛は何もしないんじゃない?開けたヤツがソレ見て触るとは思えないし…」
「…フフフ、そうだね~。これは開いても何もしなければ確かに、何も起こらないよね~…。だからこうすればいいんだよね~(笑)」

 そう言いつつ、宝石箱をガンガン振る美裸。

「拾いそうなヤツの傍に、これを振って置いとけばいいんだよ~(笑)。開けたら毒がブシャーッ(笑)!!」
「…あぁ、炭酸飲料振っといて飲む人の近くに置いとくやつね…」
 
 美裸達が話していると、第2階層の最初の敵である『撒き菱貝』の群れが現れた。

 撒き菱貝は大きさこそネズミ程度だが、敵が接近すると殻がウニの様に棘を出して相手を刺して動きを止める。更に殻を爆発させてダメージを与えるという危険な貝類モンスターである。

 別名『地雷貝』とも呼ばれていた。

 そんな撒き菱貝を、コニーがモグラ叩きをする様にガンガン叩いていく。飛び出した棘はコニーのオーラを通過する事無くそのまま爆発していく。

「あははっ、こればくはつする。おもしろい(笑)!!」

 ケラケラ笑いながら、片っ端から撒き菱貝を叩いて爆発させて周るコニー。
その爆発もまた、コニーのオーラを吹き飛ばす事は出来なかった。

 爆発する撒き菱貝を笑いながら叩いて周るコニーを見て笑う美裸。その横で苦笑いのエリス。

 結局、全ての撒き菱貝をコニーが叩いて爆発させた。逃げていく中身は、エリスが矢で射貫いて難なく撃破した。

 現在エリスのレベルは63、コニーは71、だいふくは変わらず48、ぺろすも変わらず57だった。
 
 美裸のレベルは170まで上がっていた。

 更に洞窟を進んでいくと、シルガモレル達の情報通り、洞窟内の天井から『マリンジェル』が降って来た。

 マリンジェルは、海洋洞窟などに住み着いているドロドロとした液体状のモンスターである。天井から突然降って来て対象に張り付くと、強力な酸で溶かして体内に取り込んでいくスライムの亜種である。

 しかしこのマリンジェルも美裸のスキルに付随するサーチで既に発見済みだった。

「マリンジェル、レベル31~33。50体くらいかな~。来るよ~(笑)」

 サーチの能力もまた、美裸のレベルが上がる度に強化されていた。

 今では第2階層のフロア全体の敵を確認する事が出来た。そしてあらかじめ美裸はだいふくに指示をしていた。

 一行が歩くと降って来るマリンジェルを、だいふくがダークサイクロプスビームで片っ端から撃墜していく。

 撃墜され、弱っているマリンジェル達が酸を噴き出すものの、だいふくの持つダークエネルギーによって全て吸収された。

 更に50体のマリンジェルは、大きく身体を伸ばしただいふくによって全て呑み込まれてしまった。

 その瞬間、美裸の脳内にインフォメーションが流れる。

≪従魔、だいふくのレベルが上がりました。スキル、アシッドマシンガン(強酸乱射)獲得≫
「おぉ~、だいふくレベル上がったね~。更にスキルも付いてどんどん強くなっていくよね~(笑)」
「だいふく、すごい!!どんどん強くなる!!」

 美裸とコニーの言葉に、だいふくも嬉しそうにぴょんぴょん跳ねる。

「だいふくのレベルってどこまで上がったの?」

 エリスの問いに答える美裸。

「んっ?今、52ですけど~(笑)」
「えぇッ!?レベル上がるの速くない?このまま行くとわたし追い抜かれる気がするけど…。しかもスキルもどんどん増えてるし…」
「そこはわたしの従魔だからかな~(笑)?」
「…あぁ、そう言う事ね~羨ましい…」
「エリスさんもわたしの従魔になりますかな(笑)?」
「…いや、それはやめとく(笑)!!変な影響受けそうだし(笑)」

 話しつつ、一行は更に進んでいく。

 次に現れたのはオットセイ獣人だ。ドタドタと激しい足音が近づいてくる。

「オットセイ…オット性人(笑)?レベル40前後、およそ100体。来るよ~」

 まずはだいふくがオットセイ獣人の前衛をダークサイクロップスビームで真横に薙ぎる。

「ギィェェーッ」

 何とも言えない声を上げて倒れていくオットセイ獣人達。そこへ更にエリスが矢を撃ち込み倒していく。我先にと突っ込んできたオットセイ獣人達は、前衛が倒れた事によって足を取られてドミノの様に倒れた。

 そんな混乱のオットセイ獣人にぺろすに乗ったコニーが突っ込んでいく。続いてエリスもタガーを抜いて突撃した。ぺろすとコニーの大火炎攻撃で更に混乱したオットセイ獣人達を、エリスが素早い動きで仕留めていく。

 だいふく、エリス、コニーとぺろすでオットセイ獣人、100体を10分掛からず完全制圧した。

「皆やるね~(笑)。このままどんどんイクよ~(笑)」

 笑いつつ後ろからエリス達に合流する美裸。その前で、エリスとコニーが謎の小瓶を拾っていた。

「…美裸、これオットセイ獣人が持ってたんだけど…」
「みら、これなんだ?」

 エリスとコニーに見せられた小瓶をすぐにスキルで鑑定する美裸。

「…ふむふむ。…あぁ、コレ精力剤だ(笑)!!」
「…精力剤?…何でオットセイ獣人がこんなモノ持ってんの?」
「さぁ(笑)?何でだろうね?オットセイだけに…(笑)?」
「みら、これエロくなるやつか?」

 美裸に問うコニーにエリスが注意する。

「こらこら、コニーはそう言う事気にしなくていいの。これはオトナが飲むヤツだからね…」
「そうだね~。コレはオトナが飲むやつなんだけどエロくなるって言うより、ギンギンになるって感じかな~(笑)?」
「どこ、ぎんぎんになる?」
「あぁ、それはおチ…」

 その瞬間、エリスが美裸の胸倉を掴み上げる。

「ウオォォォイッ!!美裸アァァッ!!コニーの前でそれ口に出すなよオォォッ!!」
「あぁ、すんませ~ん(笑)思わず口からポロリしそうになったんだよ~(笑)」
「みら、それち〇ちんのことか?」
「コニィィッ!!せっかく美裸を止めたのにアンタが言ってどぉすんのよォッ!!」

 そんなエリスをスルーしたまま、コニーは精力剤を数本、ポケットに入れる。

「これ、ととさまに持ってかえる」
「コニーは親孝行だね~(笑)」
「…それって親孝行って言うのかな…?」
「みら、おやこうこうってなんだ?」
「ととさまとかかさまにいい事して上げるんだよ~」
「そうか。エロくなるくすりもあったらかかさまにも持ってかえる」
「いいね~(笑)。ととさまとかかさま、元気になっちゃうね~(笑)」
「…だからそれって親孝行なのか…?」

 その遣り取りを見ていただいふくが楽しそうにぴょんぴょん跳ねる。ぺろすは傍で伏せて待機していた。



 オットセイ獣人を一蹴した一行は大きな岩の扉の前にいた。

「情報だと第2階層のフロアボス、巨大シャークマンがいるらしいよ~(笑)」
「今回もわたしとコニー、だいふくとぺろすで行くよ」
「良いよ~。でも危なくなったらわたしのスキルが強制介入するからね~(笑)。じゃあ皆、準備して。この岩の扉、開けるよ~」

 そう言ってスキルを発動しようとした美裸の前にコニーが立っていた。小さな両足をドスンドスンと踏み鳴らして構えると、美裸とエリスが止める間もなく、いきなりパンチを放った。

「すーぱーめがくらっしゅっ!!」

 その瞬間、コニーの拳とその衝撃波が、岩の扉だけでなく周辺の壁も巻き込んで破壊した。

「…えっ(笑)?コニー、急にどうしたの(笑)?」

 美裸に聞かれて振り向くコニー。フンスッフンスッと鼻息が荒い。

「…まさかとは思うけど…コニー、さっきのアレ…もしかして…?」

 エリスがコニーに聞くとコニーは小さな右腕をグルグル回しながら鼻息荒く答える。

「さっきのヤツ、一本のんでみた。これ、すごい!!ちからがどんどん出てくるぞ!!」
「…あー…やっぱり、アレ飲んだのね…。美裸、アレ、コニーが飲んでも大丈夫なの?」
「…今、コニーの状態を見てるよ~。…興奮状態マックスみたい(笑)。コニーは小鬼だから悪影響はないみたいだね~。でも人間の良い子は真似しちゃダメだよね~(笑)」
「…良い子だけじゃなくて悪い子も皆、真似しちゃダメだけどね…」

 冷静に突っ込むエリス。一行がフロアボスのいる大きな空洞の中へと進んでいくと奥から、ドスンドスンと大きな足音と共に、巨大シャークマンが現れた。

 ハンマーシャークに両手両足が生えた体長五メートル程ある巨大な鮫獣人だ。
シャークマンは左に大きな鮫肌の盾、そして右手に三メートル程の巨大なランスを持っていた。

 鋭い眼が赤く光っている。そんな巨大シャークマンにいきなり突っ込んでいくコニー。

「コニーッ!!いきなり突っ込んじゃダメよッ!!」

 エリスが声を上げるもコニーは止まらず、突進していく。体格差的に象と鼠のようなもので、間合いを縮める前に攻撃されてしまうのは明らかだった。

 当然、シャークマンはそれを見逃さない。目を煌々と光らせると、突進してくるコニーを狙って巨大ランスを突き出して来た。

「だいふくッ、牽制お願いッ!!ぺろすッ、コニーを連れ戻してッ!!」

 エリスは瞬動で動きつつ、二体に指示を出す。すぐにだいふくがダークサイクロップスビームでシャークマンの目を狙う。

 いきなり目にビームを喰らったシャークマンは面食らって仰け反った。それによってコニーを狙っていた巨大ランスの先がズレる。

 そこを狙ってエリスは瞬動でランスとコニーの間に入ると、全力でタガーを使いランスの軌道をずらす。

 ズレたランスの先が地面を激しく抉る。飛んでくる小石を両刀のタガーで全て弾き返すとエリスはコニーを見る。

「…コニーッ!!一旦、退がって…」

 叫んだエリスの言葉が途中で止まった。突進するコニーの小さな背中から、陽炎のように歪で赤黒いオーラが放出されていた。

 コニーを連れ戻しに傍へ駆け寄ったぺろすも、余りの禍々しいオーラの勢いに気圧されて動きが止まっていた。

「…グオォォォォッ…!!」

 目をやられて悶絶する巨大シャークマンに構わず突っ込んでいくコニー。そして禍々しい歪なオーラを纏ったコニーが、シャークマンの懐に入り込むと、その勢いのまま大きく叫んで拳を突き出した。
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