異世界召喚された地味子、王宮から追い出されたので特殊固有スキルでエロと共に暴れ回る。

駄犬X

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海洋王国編

追っかけ能力者。

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 美裸達が宿屋の飲食スペースでトロピカルジュースを飲んでいると、物陰から三人を観察していた二十代前半と思われる女が近づいて来た。

 その女は、美裸達から一定の距離まで来ると静かに呟いた。

「…『テンポラルスキップ』!!」

 直後に、女が消えて一瞬の時間停止の後、消えた女と美裸を結ぶ延長線上の先に現れた。

「…お姉さん、甘いね~。このわたしでも見えたよ(笑)?」
「コニーも見えたぞ(笑)」

 エリスとコニー二人が笑う中、女はよろけて膝を付いた。

「…そんなバカなッ!?…わたしの最強スキルが…」
「…最強スキル(笑)?そのスリみたいな能力がですか?笑っちゃうよね~(笑)。もしかしてポケットの中のお宝が狙いだったのかな~(笑)?」

 美裸にも笑われ、屈辱に震える女。

「…スリですって!?わたしの能力がスリ…そんなチンケなもんじゃないわよッ!!わたしの能力はッ…」

 女の言葉を美裸が遮る。

「『飛ばした時間』を移動する?あのお方の能力程じゃないよね~(笑)。完全に見えてたし(笑)」
「…そ、そんなバカな事ッ…わたしのスキル発動中は時間が停止しているのに…どうしてッ…!?」

 喚く女を見て、顔を見合わせる美裸、エリス、コニー。

「何でってわたしのレベル、187だからね~(笑)」
「わたしは一応レベル60は越えてるからかな~(笑)。えーと64だ(笑)!!」
「コニー、今レベル73、じかん止まっても見える(笑)」

 3人の答えに一瞬、動きを止めた女が振り向く。

「いやいやいや、アンタ達何言ってんのよ(笑)?この世界のレベルのトップは旧マンスジ―王国のカインのレベル63が最高値なのよ!?このわたしでさえレベル59、アンタら吹かすのもいい加減に…」

 その瞬間、美裸の身体からドス黒いオーラが噴出する。周りにいた客が引くほどの勢いだ。

「…フフ、常識に囚われている哀れなお姉さん。レベル59でそんなにイキられてもね~(笑)。わたしの力、そんなに見たいんですか~(笑)?」
「…ヒィッ!!、なっ、なによアンタッ!!このレベル59のわたしとヤル気ッ!?」

 そんな二人を嗜めるエリス。

「お姉さんも美裸も、ここで暴れるのはダメよ?お店だからね?この周辺巻き込んだら美味しいモノ食べられなくなっちゃうでしょ?」

 エリスの忠告に美裸が笑う。

「わたしの能力なら場所を変える必要はないんだよね~(笑)。その前にお姉さん、何か探しものですか?それは見つけにくいモノなんですかね~(笑)」
「あ、それわたし知ってる(笑)!!パパが好きだったのよ!!斉〇〇貴でしょ!?」

 エリスの言葉に笑いながら返す美裸。

「わたしが言ってるのは井〇陽〇の方だけどね~(笑)。お姉さんは夢の中に行ってみたいんですかね~(笑)?何探してるんですか~(笑)?」

 笑いながら言う美裸に、女が答える。

「…お宝よ。アンタ達が大陸側で盗賊から掠め取ったお宝の回収を依頼されているのよ…」
「…やっぱりそうでしたか。しかし一体どこから依頼されたんですかね~?」
「…アンタ、アホなの?そんなの知ってても言えるわけないでしょ?まぁどっちにしても裏社会の者が仲介してるから依頼がどこから出たかはわたしは知らないけどね…」
「そうですか。聞きたい事も聞けたので、そろそろ始めますか~(笑)」
「望む所よ!!お宝、回収させてもら…」

 女の声はそこで止まった。言うまでもなく美裸の能力である。周辺を完全に停止させた。高過ぎるレベルとスキルの強さがエリスはおろかコニーまでも止めた。

 唯一、動けるのは従魔のだいふくだけである。

 周辺の時間が止まった事に気付いただいふくが、ぴょんぴょんと跳ねて美裸の頭の上にちょこんと乗った。

 美裸は、さてどうしようかと考えた。全裸にして再生してもまた来るだろうし、ただ殺してしまってもつまらない。

「どうしようかな~?」

 呟きつつ、女の懐を探って金目の物を回収していると面白いモノを発見した。それは身分証の様なもので良く良く見ると裏社会の組織に出入り出来る証明書の様な物だった。

 それを見た美裸はニヤリと笑う。

「お金の匂いがするよね~(笑)」

 呟く美裸はすぐにサーチ機能のレーダーに表示されている女の光点にマーキングする。後は全裸にして逃がすだけだ。

 女の服を全て消した美裸は時間停止を解除した。

「望む所よ!!お宝はかいしゅ…」

 勢い良く叫んだ女だったが、自分の状況に気付いて声を止めた。

「…!?きゃーッ!!何でわたしが裸になってんのよッ!?」

 そう言いつつ、美裸達を振り返る事なく一目散に逃げて行った。それを見たコニーが美裸を見る。

「みら、あれどうした?じかん止めたのか?」
「そうだね~、チョイと恥を搔いて貰うついでにお金のありかまで誘導して貰うんだよ~(笑)」
「お金のありか?誘導して貰うってどこに?」

 エリスの問いに不気味に笑う美裸。

「あの人、おもしろいもの持っててね~。今夜あたり、わたしがチョイと覗いて来ようかな~なんてね~(笑)」
「…まさか危ない組織とか…?何する気よ…?危険じゃない?」

 そうは言ったものの、エリスは目の前の美裸を見て思った。レベル187、この世界の誰が、どんな組織が美裸に勝てるだろう?

 寧ろ美裸以上に危険な存在はこの世界ではいないだろう。心配するだけ無駄な事に気が付いた。

「あんまりやり過ぎないでよ?さっきみたいに追手が昼夜ひっきりなしに来るとぐっすり眠れないからね…」
「…フフフそうだね~。この国の裏社会をチョイと見て来るだけよだよ~(笑)」
「コニーも行きたい!!わるいヤツ、いっぱいいるか?」
「いるよ~(笑)。でも今回はボカンはしないからね~。貴重なお宝が保管されてるか見るだけよ~(笑)」
「コニーもお宝みたい!!付いていく!!」
「いいよ~。今晩こっそり行くからね~(笑)」
 
 そんな二人を見て肩を竦めて溜息をつくエリスだった。

 宿屋に戻り夕食を食べた後、部屋に戻る三人。コニーは夜中に美裸と悪い組織に潜入するという事で、隣にだいふくを寝かせて早くもベッドに入っていた。

「みら、コニーお話ししききたい。お話きくと良くねむれる」
「いいよ~、組織潜入で思い出したお話があるからね~(笑)」

 コニーはわくわくしながらお話が始まるのを待っている。

「美裸のお話聞いてると逆に目が冴えてきそうだけど…」

 そう言いつつ、バスルームに向かうエリス。そんなエリスの突っ込みを無視したまま美裸はお話を始めた。



「潜入捜査官リカは性感麻薬剤を売り捌く裏の組織に潜入した。リカは…」

 そこで突然、コニーが美裸に質問する。

「みら、せんにゅうそうさかんって何だ?」
「仲間のフリをして悪い組織に入り込んで捜査する人の事だよ~(笑)」
「わかった。いいやつだな」

 そう言ってベッドの中で目を閉じるコニー。

 潜入捜査官リカは、上司の指令を受けて性感媚薬組織、ポルチオンに潜入する。奇しくも同じ時期に同じ潜入捜査官で同僚、そして恋人のベニン・シゴクスキーも潜入していた。

 上手く組織に溶け込んたリカは、組織の売買ルート、売人などを特定し本部に情報を送る事に成功する。

 しかし、情報漏洩が発覚し、恋人であるベニンが疑われる事になった。密かにベニンを逃がそうとしたリカは、組織の黒服達に察知されて囚われて気絶させられてしまった…。

 気が付くとリカは、両手両足に枷を嵌められ鎖で拘束されていた。逞しい黒服の男達が囲む中、リカはボンテージレザースーツの胸元のジッパーを大きく開けられ爆乳が零れ落ちて、股間まで見えそうになっていた。

 リカはその格好のまま、黒いビニールシートを被せた大きな正方形のベッドの上に転がされていた。少し離れたソファの上には目隠しされ、拘束されたベニンがいる。

 男達はリカを囲んでニヤニヤと見下ろしていた。

「…残念だったなリカ。情報が漏れていた時からお前とベニンはマークされてたんだよ」
「お前ら潜入捜査官だな?随分マヌケな捜査官で助かったぜ。お陰でサツが入るまでに、取引を中止に出来たからな…」

 リカは声を上げようとして猿轡を嵌められている事に気付いた。

「…今回の情報漏洩の制裁、お前のカラダで受けて貰うからな?お前、男好きするスケベなカラダしてるからな(笑)」
「…だな(笑)?しっかり躾けてペインの前で俺達の情婦にしてやるからよォ…」

 リカは黒髪ストレートのロングヘアをポニーテールにしている。色が白く整った顔立ちで釣り目がちの美人だ。

 そしてカラダはバストが98センチのIカップ、ウエストが65、ヒップは88とダイナマイトボディだ。加えてリカの乳房は爆乳ではあったが柔らかさもあり、組織の男達には垂涎の的になっていたのだ。

 そんなリカは、男達の手によってポンテージレザースーツを膝まで引き剥がされ、ほぼ全裸に等しい姿にされた。

「そして黒服の男達の武骨な手がリカの胸に…」
「ウオオオオオォォォィッ!!美裸あぁァァッそれ以上話を進めるなァッ!!」
「…あ、エリスお風呂から出て来たんだ(笑)?」

 呑気な美裸の胸倉を掴むエリス。

「アブナイエロの話は止めろォォッ!!コニーの性格が捻じ曲がるでしょうがァァァッ!!」

 そんなエリスに向かって、口の前に人差し指を当てる美裸。

「…エリスさんや、お静かに~。コニーはもう寝てるよ~(笑)」

 美裸の言葉にコニーを見るエリス。コニーはだいふくを抱っこしてすやすやと寝ていた。
 
 声のトーンを落としてエリスが話す。

「今度からその手のエロ話じゃなくて、もっとまともな…昔話で良いからそう言うの聞かせて上げてよ?」
「は~い、今度から昔話にしまーす(笑)!!」

 そうは言ったものの、美裸にはエロ話のネタは有り余るほどあったが、昔話のレパートリーは極端に少なかった…。



  その日の夜、コニーに起こされた美裸は、念の為にヒトミに変身する。コニーは頭からタオルを頬被りして変装出来たと美裸、いやヒトミを見上げて言う。

 二人が出かける準備をしているとエリスも目を覚ました。

「大丈夫だとは思うけど、二人とも気を付けてよ?暴れるのは禁止だからね(笑)?」
「解ってるよ~、今回はどんなお宝があるか確認に行くだけだからね~(笑)」
「コニー、お宝見てくるだけ、あばれない(笑)」

 その言葉を聞いて二人を見送ったエリスは再び、ベッドの中に潜り込んだ。

 ヒトミとコニーは夜の街を静かに素早く走って行く。昼間、スリ女の光点にマークを付けていた美裸は、夕方に女の動きを見て、どの辺りに組織の施設があるかある程度、検討を付けておいた。

 面白い事に組織の施設があると思われる場所は王宮の裏側に当たる北側、スラム街にあった。宿屋からはそう遠くはない。

 二人は夜の街を静かに走り抜けた。

 二人を送り出し、再びベッドに潜り込んでいたエリスは複数の人の気配を感じてそっと枕元のダガーを抜いた。
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