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第1章 動き始めた針の柔音
第1話 出会い
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深い森の中、彷徨う影がひとつ。光を弾く金の髪に透き通った青い瞳を持つ、齢二桁に満たないであろう少年だ。
本人は気付いていないようだが、1時間以上同じ場所を歩き回り続けている。
そして漸く自分が残した印を見つけ現状に気付いたようで、倒木に腰を下ろし深く溜め息を吐いた。
「あー、調子に乗り過ぎた……。帰れるかな、これ……」
そう呟いた少年は目印として木の枝に括り付けてあったハンカチを指先で弄りながら思案する。
(いくらあの方の言葉だと言っても護衛撒いた挙句森で迷うってアウトだよなあ。しかも父上と兄上達にしか伝えてないんだし、今頃町は大騒ぎかな。
……というかあの人達は僕が護衛撒いていくつもりだって知らないんだった。
あ、どうしよう、帰るの怖い)
時より思考が脱線しつつ、そんな調子で悩み続けていた少年だったが、やがてここで悩んでいてもどうしようもない事に気付いたのか、また森を抜けようと動き出した。
暫く歩くと木々の隙間からひそひそと何かが囁く声がする。
(……? 精霊? さっきまで気配すらなかったのに)
どうやら話し声の主はこの森に棲まう精霊のようだ。
不思議に思った少年は静かに声の方に近付き、耳をすませてその内容を聞こうと集中する。
『どうする? どうする?』
『はなしかける?』
『ねえ だめだよー』
『かえりたいみたい?』
『たすけてあそんでもらう?』
『でも、ニンゲンとはかかわるなって……』
『えー』
『つまんないー。あそびたーい』
3人の精霊たちが何やら話し込んでいる。そのうちの2人は風の精霊で、もう1人の土の精霊が宥めているようだ。
(いつもは手加減無しに突進してくるのに……。それに、『帰りたい』って。他に人が居ないなら僕のこと?)
精霊は自然を司り変化を齎すものとして創造神が創り出した存在だと伝えられている。外見はそれが持つ力によって様々な形をとり、上・中・下位精霊に分類される。また、火水風土の精霊王を頂に据えている。
精霊のもつ属性によって性格も変わるが、下位精霊は人間の子供と同じくストッパーが無いと好き勝手しがちである。
駄々をこねる2人の精霊は説得している精霊の言う事を受け入れられないのか、手足をばたつかせて暴れ出した。オロオロとしているもう1人を放っておけず少年が近づこうとしたその時、強い風が辺りの葉を巻き上げた。
思わず顔を腕で覆った少年がもう一度目を向けると、恐らくは上位であろう風の精霊がいた。
『ちょっとアンタたち、こんなとこで何やってんの。侵入者には近付くなって言われてるでしょう!』
『ごめんなさい……』
『『えー だってー』』
『だって? 我儘言って困らせてんじゃないわよ』
『『きゃー! ごめんなさいいー』』
言い訳をしようとした風の下位精霊たちが小さな竜巻の中でぐるぐると回されている。目を回して地面に転がった精霊たちを見て嘆息した風の精霊は、くるっと少年のいる方を向いた。緊張した面持ちの少年を見て、怪訝な表情を浮かべたと思ったら、ゆっくりと少年に近付きながら呟く。
『……その金の髪……まさか、あの国の? でも、なら、どうして……』
(あの国?)
風の精霊が纏う風に巻かれて少年の髪が舞い上がる。じっと顔を見つめていた精霊は信じられないものを見るような顔をして口を開いた。
が、早くも復活した風の精霊たちが少年の方に突っ込んできた。
『あそぼー』
『おいかけっこ!』
後ろの方ではまた土の精霊がオロオロとしている。
「え、ちょっ、待っ」
あまりに勢い良く飛んできた精霊達に驚いて少年は尻もちをつく。すると、何処に居たのか至る所から小さな精霊達が集まってきて一斉に話し出す。
『あそぼ! あそぼ!』
『いっしょにあそぼー』
『かくれんぼ!』『おいかけっこ!』
『かえんないでー』
『あそぼー』
わらわらと出てきた精霊たちは少年に纏わりついてはしゃいでいる。
『あ、こら、何出てきてんの! 戻りなさい!』
『きゃー!』
『おこられた!』
『にげろー』
暫く絶句していた風の精霊は我にかえると精霊達に一喝し、精霊達はぴゅーと方々へ飛んで行った。しかし、散ったように見せかけて木の後ろや草の陰に隠れているのがバレバレである。
「…………え、っと……」
少年は収拾がつけられなくなりつつある状況をどうしたら良いのか、視線を風の精霊に向ける。
彼女は何とも言えない苦い顔をした後、溜息をついて少年の方へ向き直る。
『どうしてこの森に入って来たのか知らないけど、ちび達がうるさいしさっさと出て行って貰うわよ。街道近くまで案内してあげるから、ついて来て』
そう言ってさっさと進み出してしまう精霊を少年は慌てて追いかけ、尋ねた。
「あの、この森に人間の子はいませんか? ここに来たのはその子を訪ねるためなんです」
『……質問に答えてあげるつもりはないわ。キビキビ歩いて頂戴』
精霊は一旦止まったかと思えば、そう言ってスピードを速めてしまう。少年は小走りになって精霊の後を追った。
5分ほど双方共に無言の時間が続き、下位精霊のみならず森の動物達まで周りを彷徨きだして大所帯になってきた頃。辺りの木々が騒めきだした。
前を進んでいた精霊が足を止め、焦ったように呟く。
『こんな時に限ってどうして……! ただの鬼ごっこに本気を出さないでよ……!?』
その言葉の意味を理解するよりも早く。
斜め前方に見える枝葉が大きく揺れると同時に、子どもの可愛らしい声と白い塊が飛んできた。
「あれ? えっ、あ、ちょっ、リア、どいてえええ!」
突っ込んできた白い塊、もとい少女は、反応が遅れた精霊にぶつかって一緒に倒れ込んだ。
その場に気まずい空気が流れる。少女は冷や汗をかきつつ、下敷きにしている精霊を刺激しないようにゆっくり起き上がって逃げる体勢をとろうとした。
が、
『…………逃がしませんよ……?』
「ひぇっ!」
見逃してくれる訳もなく。
精霊に肩を掴まれ、逃げ出すのを諦めた少女は恐々としながら次の言葉を待つ。
『後で、ベル様も交えて、たっぷり話を致しましょう。ですが今は、余所見をせずに、真っ直ぐ家に戻ってください』
「はい……」
精霊は凍るような笑顔を浮かべて念を押すように言う。少女は項垂れつつ怒気の漂う精霊から顔を背けた。
『っ!』
少女が顔を向けた先には少年が居り、精霊は焦ってその視界を遮ろうとしたが間に合わない。
「あ、れ、だあれ……?」
少年の方を向いた少女は光に溶けるような真っ白な髪を揺らし、太陽のような金の瞳を瞬かせた。
----
逃げの体勢=クラウチングスタート
全然更新してませんが生きてます。
たまに修正入れてます。メモ帳に番外編ばかり溜まっていきます。たすけて。(2023/08/12)
本人は気付いていないようだが、1時間以上同じ場所を歩き回り続けている。
そして漸く自分が残した印を見つけ現状に気付いたようで、倒木に腰を下ろし深く溜め息を吐いた。
「あー、調子に乗り過ぎた……。帰れるかな、これ……」
そう呟いた少年は目印として木の枝に括り付けてあったハンカチを指先で弄りながら思案する。
(いくらあの方の言葉だと言っても護衛撒いた挙句森で迷うってアウトだよなあ。しかも父上と兄上達にしか伝えてないんだし、今頃町は大騒ぎかな。
……というかあの人達は僕が護衛撒いていくつもりだって知らないんだった。
あ、どうしよう、帰るの怖い)
時より思考が脱線しつつ、そんな調子で悩み続けていた少年だったが、やがてここで悩んでいてもどうしようもない事に気付いたのか、また森を抜けようと動き出した。
暫く歩くと木々の隙間からひそひそと何かが囁く声がする。
(……? 精霊? さっきまで気配すらなかったのに)
どうやら話し声の主はこの森に棲まう精霊のようだ。
不思議に思った少年は静かに声の方に近付き、耳をすませてその内容を聞こうと集中する。
『どうする? どうする?』
『はなしかける?』
『ねえ だめだよー』
『かえりたいみたい?』
『たすけてあそんでもらう?』
『でも、ニンゲンとはかかわるなって……』
『えー』
『つまんないー。あそびたーい』
3人の精霊たちが何やら話し込んでいる。そのうちの2人は風の精霊で、もう1人の土の精霊が宥めているようだ。
(いつもは手加減無しに突進してくるのに……。それに、『帰りたい』って。他に人が居ないなら僕のこと?)
精霊は自然を司り変化を齎すものとして創造神が創り出した存在だと伝えられている。外見はそれが持つ力によって様々な形をとり、上・中・下位精霊に分類される。また、火水風土の精霊王を頂に据えている。
精霊のもつ属性によって性格も変わるが、下位精霊は人間の子供と同じくストッパーが無いと好き勝手しがちである。
駄々をこねる2人の精霊は説得している精霊の言う事を受け入れられないのか、手足をばたつかせて暴れ出した。オロオロとしているもう1人を放っておけず少年が近づこうとしたその時、強い風が辺りの葉を巻き上げた。
思わず顔を腕で覆った少年がもう一度目を向けると、恐らくは上位であろう風の精霊がいた。
『ちょっとアンタたち、こんなとこで何やってんの。侵入者には近付くなって言われてるでしょう!』
『ごめんなさい……』
『『えー だってー』』
『だって? 我儘言って困らせてんじゃないわよ』
『『きゃー! ごめんなさいいー』』
言い訳をしようとした風の下位精霊たちが小さな竜巻の中でぐるぐると回されている。目を回して地面に転がった精霊たちを見て嘆息した風の精霊は、くるっと少年のいる方を向いた。緊張した面持ちの少年を見て、怪訝な表情を浮かべたと思ったら、ゆっくりと少年に近付きながら呟く。
『……その金の髪……まさか、あの国の? でも、なら、どうして……』
(あの国?)
風の精霊が纏う風に巻かれて少年の髪が舞い上がる。じっと顔を見つめていた精霊は信じられないものを見るような顔をして口を開いた。
が、早くも復活した風の精霊たちが少年の方に突っ込んできた。
『あそぼー』
『おいかけっこ!』
後ろの方ではまた土の精霊がオロオロとしている。
「え、ちょっ、待っ」
あまりに勢い良く飛んできた精霊達に驚いて少年は尻もちをつく。すると、何処に居たのか至る所から小さな精霊達が集まってきて一斉に話し出す。
『あそぼ! あそぼ!』
『いっしょにあそぼー』
『かくれんぼ!』『おいかけっこ!』
『かえんないでー』
『あそぼー』
わらわらと出てきた精霊たちは少年に纏わりついてはしゃいでいる。
『あ、こら、何出てきてんの! 戻りなさい!』
『きゃー!』
『おこられた!』
『にげろー』
暫く絶句していた風の精霊は我にかえると精霊達に一喝し、精霊達はぴゅーと方々へ飛んで行った。しかし、散ったように見せかけて木の後ろや草の陰に隠れているのがバレバレである。
「…………え、っと……」
少年は収拾がつけられなくなりつつある状況をどうしたら良いのか、視線を風の精霊に向ける。
彼女は何とも言えない苦い顔をした後、溜息をついて少年の方へ向き直る。
『どうしてこの森に入って来たのか知らないけど、ちび達がうるさいしさっさと出て行って貰うわよ。街道近くまで案内してあげるから、ついて来て』
そう言ってさっさと進み出してしまう精霊を少年は慌てて追いかけ、尋ねた。
「あの、この森に人間の子はいませんか? ここに来たのはその子を訪ねるためなんです」
『……質問に答えてあげるつもりはないわ。キビキビ歩いて頂戴』
精霊は一旦止まったかと思えば、そう言ってスピードを速めてしまう。少年は小走りになって精霊の後を追った。
5分ほど双方共に無言の時間が続き、下位精霊のみならず森の動物達まで周りを彷徨きだして大所帯になってきた頃。辺りの木々が騒めきだした。
前を進んでいた精霊が足を止め、焦ったように呟く。
『こんな時に限ってどうして……! ただの鬼ごっこに本気を出さないでよ……!?』
その言葉の意味を理解するよりも早く。
斜め前方に見える枝葉が大きく揺れると同時に、子どもの可愛らしい声と白い塊が飛んできた。
「あれ? えっ、あ、ちょっ、リア、どいてえええ!」
突っ込んできた白い塊、もとい少女は、反応が遅れた精霊にぶつかって一緒に倒れ込んだ。
その場に気まずい空気が流れる。少女は冷や汗をかきつつ、下敷きにしている精霊を刺激しないようにゆっくり起き上がって逃げる体勢をとろうとした。
が、
『…………逃がしませんよ……?』
「ひぇっ!」
見逃してくれる訳もなく。
精霊に肩を掴まれ、逃げ出すのを諦めた少女は恐々としながら次の言葉を待つ。
『後で、ベル様も交えて、たっぷり話を致しましょう。ですが今は、余所見をせずに、真っ直ぐ家に戻ってください』
「はい……」
精霊は凍るような笑顔を浮かべて念を押すように言う。少女は項垂れつつ怒気の漂う精霊から顔を背けた。
『っ!』
少女が顔を向けた先には少年が居り、精霊は焦ってその視界を遮ろうとしたが間に合わない。
「あ、れ、だあれ……?」
少年の方を向いた少女は光に溶けるような真っ白な髪を揺らし、太陽のような金の瞳を瞬かせた。
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