寸止めなんて聞いてない!同棲トレーナーの愛撫は、今日も甘くてズルい!

寸止めの紫陽花

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第9話:梅雨だから濡れ透けなんて、聞いてない!〜互いに濡れ透け!艶めく肉体美に釘付け〜

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【前書き】
お待たせしました!梅雨回☔️
『梅雨だから濡れ透けなんて、聞いてない!』
紫の服が透けて!カイの筋肉が透けて!!互いにドッキドキの帰宅路からの寸止め展開です!
今回は、梅雨の嫌~なジメジメ気分を吹っ飛ばすつもりで書きました✨
甘くてじれったいけど、最後にはちゃんと心が潤うはず!
2人の“濡れた寸止め攻防”、楽しんでください!!

ーーーーー

六月の午後五時過ぎ。
灰色の空から容赦なく降り注ぐ雨が、舗装された歩道を叩きつけるように濡らしていた。

傘一本。
それでどうにか守れているのは、紫が抱えたノートパソコンだけ。

「カイ、めっちゃ濡れてるじゃん……! 大丈夫なの!?」

肩を寄せ合って走りながら、紫が傘を傾ける。
だけど、カイは紫の頭を軽く手で押さえて、ノートパソコンを包むように体を傾けていた。

「俺は全然平気。……ってか、お前の方が濡れて透けてるじゃねーかッ!!」

「え……?」
紫が胸元を見下ろした瞬間、カイの声がさらに鋭くなる。

「そんなん……誰に見られたっておかしくねぇじゃん! 俺が許せねぇ……!」
「見せるなよ、そんなの……俺だけに、しとけって……」

耳まで赤くしながら、顔をそむけるカイ。
紫は息を飲み、頬を染めたまま、ただ黙って彼と雨道を駆け抜けた――

玄関のドアを閉めた途端、ようやく外の喧騒が遮断される。
だけど、濡れた服が貼りついた体に、湿気と緊張だけがまとわりついて離れない。

「……っ、びっしょびしょ……」

紫が肩をすくめると、水が髪からぽたぽたと床に落ちた。
カイも、額から伝った雫が頬をつたって、顎から床へと落ちていく。

「……ちょっと待って。お前、それ、マジでやばい」

「えっ?」

カイの視線が、紫の胸元にぴたりと吸い寄せられていた。
透けた薄手のカットソー。雨に濡れて、下に着たランジェリーの輪郭までくっきりと浮かんでいる。

「……脱げ。風邪ひく前に、早く」

「えっ、いや、あの……自分で着替えるから……!」

紫が慌てて身をよじろうとした瞬間、
カイの大きな手が、彼女の上着の裾に触れた。

「お前、これ……自覚なかったのかよ。帰り道ずっと、そんな状態で――」

カイの指が、ボタンにかかった。
一つ、二つと外すたびに、肌に触れそうで触れない指先が、体温を引き上げていく。

「……俺、変なことしないように我慢してるんだぞ」
「……これ以上可愛い顔で煽んの、やめろって……」

息が触れるほどの距離。
思わず身をすくめる紫に、カイは目を細めた。

「……先、シャワー浴びてこい。……今、止まれてるうちに」

ポン、とそっと頭を撫でて、彼は背を向けた。
紫の胸に、名前もない熱だけが残されたまま

紫は湯気の立つバスルームの中で、ようやく少しだけ息を吐いた。
けれど心臓の鼓動は、さっきから止まってくれない。

「……カイ、マジで……すごかった……」

濡れたTシャツにぴったり貼りついてた胸板、
肩から腹筋まで一枚の彫刻みたいに浮かび上がったライン。
それが目の前にあって、自分の服を脱がしてて――

紫は顔をタオルで覆いながら、足元に視線を落とした。

「見てたの、私もじゃん……。っていうか、あんなの……ずるいよ……」

指先がほてっている。
熱いはずのお湯より、さっきカイに触れられた手の方が熱い。

服を脱がせられた時の手つきも、息のかかる距離も、全部が頭から離れなくて――
なのに、寸前で止まった彼の一言が、一番刺さっていた。

『……今、止まれてるうちに』

「……止まってくれてよかった。けど……止まんなくても、よかったのに」

浴室のガラスが曇る中、紫は頬まで赤くして、湯気とともにため息を漏らした。

バスルームから出ると、部屋の中には柔らかな灯りと、
髪を拭いているカイの静かな背中があった。

Tシャツを着替えたはずの彼は、まだバスタオルで髪をゴシゴシとこすっている。

紫が「……ただいま」と小さく声をかけると、
カイは振り向きもせずに、ぼそっとつぶやいた。

「……さっき、止まれてよかった」

「……え?」

「正直、お前の……透けた服、見た瞬間。
玄関で、そのまま押し倒してもいいかなって……一瞬、思った」

その言葉に、紫の心臓が跳ねた。

「でも、お前が俺を信じて一緒に帰ってきてくれたのに、
それ裏切るのは、男として最低だろ?」

髪をふき終えたカイが、ようやく紫の方へ向き直る。

「……でもさ」

少し濡れたままの髪をかき上げ、カイはすっと歩み寄った。

「止まった分、今……お前のこと、抱きしめさせてくれよ」

──ふわりと、タオルの匂いと共に腕が回る。
背中に広がる体温、濡れた髪が頬に触れて、思わず目を閉じた。

「……あったかい」
「お前が震えてたの、ずっと気になってた」
「……俺の腕の中なら、安心できるかと思って」

そのまま、頭を撫でられ、
肩にキス未満のやわらかな唇が触れて。

「……なぁ、紫。
次にまた透けた服着たら……その時は、もう我慢しねぇかもな」

くすぐるような声。
寸止めのその先を、想像させるだけの甘さ。

紫の体が、ほんの少し、また熱を持った。
ーーーーー
【後書き】
最後まで読んでくださってありがとうございます✨
今回は、カイの理性が大☆勝☆利‼️でした👏
紫の濡れ透けにドキドキしながらも、ちゃんと寸止めしてくれたカイに拍手を送りたい……けど、
「止まんなくてもよかったのに」って紫の気持ちも……わかりすぎて困る!
梅雨の湿気も忘れるような甘さになってたら嬉しいです✨
次回も、じれじれ甘く、でも寸止めで……お楽しみに!
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