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第四章 狂った勇者が望んだこと
255.間違いではなかった
しおりを挟む予定よりも早い時間に目が覚めてしまった。
隣のベッドでは梅が気持ちよさそうに寝ていて、窓の外は世界が明るくなり始めてる。
静かな時間だ。
ベッドから起き上がってオルヴェンの服に着替える。この姿も今日で終わりと思うと、名残惜しくなってくるから変な気持ちだ。オルヴェンが思う、人間らしい、当たり前にみる姿。茶色い髪に青い瞳。オルヴェンは詩織さんの茶髪に憧れを抱いていて、自分の子供が詩織さんと同じ茶髪だったとき、心の底から喜んでいた。化け物と呼ばれない瞳が自分を見たとき涙までこぼして──ああ、駄目だ。
真実の鏡でのぞき見した映像が頭を支配し始めたのが分かって、水を飲む。
神木の村で力を使い切ったオルヴェンは黒い道という形さえ作れなくなっている。きっと他の闇の者たちと混ざりながら自分の形を取り戻そうとしているところなんだろう。そのせいかオルヴェンに関する映像や記憶を意識するたび感情がひきずられてまう。自分の形を作るものを欲しがるように、次から次に、私に思い出させようとしてくる。オルヴェンが復活するための装置として使われているようだ。
イメラたちがいなくなった今、オルヴェンの記憶ばかりにひきずられるのがその証拠だろう。
里奈さんと千堂さんの記憶はカナル王国から見ていない。宣言したことが彼女たちを安心させたらしい。
記憶や感情は、形をなくしていた闇の者や動けない闇の者が自分の形を取り戻すために必要なもので、そのきっかけと魔力をもつ生きた人間は闇の者にとって眩い存在だろう。だから、闇の者は人しか襲わないのかもしれない。
思うだけで叶う魔法の副作用であり、人が思うだけにとどめた気持ちを、主人の願いを絶対に叶えようとした魔力の働きの結果であり、自分の元の形を取り戻すという願いの結果──死ねたら楽だろうに死ねない彼らはいまそこにいて何をしているんだろう。
オーズもオルヴェンも同じ場所にいるんだから顔を突き合わせて2人で気が済むまで話せばいいと思うけど、これは外野だからいえるたらればだろう。
私ができることは、せいぜい彼らの名前を呼ぶ人を増やして、過ごしたかっただろう時間を見せつけてやる嫌がらせぐらいだ。
オルヴェンとオーズとして過ごした昨日からの出来事に笑みがこぼれる。ロウのような幼少期を過ごし、詩織とオルヴェンに出会ってからディオのように生き──オーズとして2人と過ごしたなかには昨日のような出来事があった。楽しそうに笑って、生きて。
『俺たちは家族だ』
そう言ってオルヴェンに手を差し出したオーズは泣きそうだった。オルヴェンは泣いていて、これからオーズに地獄を味わわせてしまうことが分かっていても、救われたくて、もう生きていたくなくて、その手を取った。
「……桜?」
「ん?おはよう、梅」
「おはよお」
ベッドから私を見ていた梅は目が合うとにへらと笑った。桜。ああ、そうだ。また記憶にひきずられていることを自覚して溜息を吐く。
もしかしたら私自身、現実逃避をしたいから、こうやってすぐに同調してしまうのかもしれない。
気を抜けば不安になってしまう。
目まぐるしく変わる事態のなか、最低限できることをしてきたはずだ。
拙い思い付きの情報工作でもフィラル王国側には効果があるだろうし、里奈や千堂の名をかたる人物による告発は、少なくともあの場にいた人たちにはもう騙しとおせない。そしてこの世界で王国を名乗れるカナル王国はフィラル王国の影響が小さいうえに、国民性も手伝って情報はすぐに伝わっていくだろう。
情報が広まれば広まるほど騒ぎは注目されて、里奈や千堂の名をかたる人物を、彼らは偶然とは思わずサクと結び付けるだろうけど、生きているという確信をされたいまどうでもいいことだ。それに特定の名前で行動すれば、レオルド達に私たちがまだ捕まっていないことを知らせることができる。
リーシェの姿はラザルニア近くの街で目撃されたところが最後になっているはずだ。次にあの姿になるときは、決戦の地に行くときだろう。
それで……。
「なんでそんなニコニコしてるんですかね」
「悩んでる桜の横顔もいいなあって思って」
通常運転の梅は指輪を装着する。収納武器の指輪だ。なんの抵抗もなく準備する姿に、また、不安が顔をのぞかせる。
「梅、最後にもう一度確認させて。死ぬかもしれないけど本当に行く?」
「行くよ。それにもし死ぬなら桜の一番近くで死にたいしね」
「私は見送りたくないし、見送られるつもりもないよ」
「それなら一緒に同時に死ぬか、一緒に生きて帰るかだね!」
千堂みたいなことを言って笑う梅は本当によく似たもの同士なんだろう。それなら里奈さんはきっと今の私と同じように呆れつつも笑っていて、安心する狡い心も持っているんだろう。
「魔法を使わないでって言ったけど、もう、いいから。間違いなく危ない場所に行くんだからちゃんと使ってね」
「えー、でもちゃんと約束は守りたいんだよねえ。あの約束って私の心配したからああ言ってくれたんでしょ?ラスから聞いたよ。思うだけで叶えられる能力があると知られると都合のいい道具扱いか脅威にさらされるからって……合ってる?」
「そうだね。でもそれに縛られて梅が死んだり大怪我を負うリスクがあるなら気にしないでほしい」
「んっふふ。それなら私、死んじゃったり大怪我したりしないように魔法を使うけど、それ以外のために、自分のためだけに魔法を使わないようにするね」
「……ちっちゃいケガだって嫌だよ?」
「ふふふふふ!分かった頑張る!私と桜の約束」
なにがなんでも私との約束を守ろうとする理屈は分からないけど、これから向かう場所を考えたら、自分の身を守る魔法を使うと宣言してくれて安心する。
差しだされた小指に小指を絡めれば「約束!」と梅は笑った。その笑顔に思い出した神聖な場所に、また、不安がひとつ積もったけれど、もうどうしようもない。できることをするだけだ。
荷物をまとめたあと宿で食事をとり、そのまま支払いをすませたあと依頼人が待つ城門に移動する。早めに着いたのにも関わらず依頼人はすでにいて、私たちを見ると歓迎してくれた。仕事を受注したのが傭兵登録したての者だというのにこの対応だ。梅と私以外の傭兵がいないことを見ても、応募をかけてもぜんぜん募集がなかったのだろう。
「最近、物騒な話を聞くうえ魔物も数が増えたように思うんですよ。なかなか帰ることができず往生していたので助かりました」
依頼人のラサルは馬車をあやつりながら人のいい顔で笑みを浮かべる。
じっさいいい人なんだろう。
たくさんの荷物が積まれた馬車は私たち2人が座れるような場所はなく、徒歩で警護かと思ったけど、ラサルさんの好意で私は御者台に乗せてもらい、梅は馬車の後ろで荷物の上を椅子代わりに座らせてもらえることになった。
少し悩んだけど、提案してみる。
「実は闇の者避けの魔法を開発しているんですが、それを使ってもいいですか?」
「え?闇の者?」
「ああ、失礼。魔物のことです」
「魔物のことでしたか。いや、しかし開発だなんてお若いのに凄いですな。……それはどういったものなんでしょう」
「大袈裟にいいましたが、実のところ魔物に見つけられないようにするシールドを張るだけなんです」
「はあ、前にかけてもらったのとは違うものなのでしょうか?ああ、あの、あれです。魔法使いが村にかけるあの魔法です」
「……それとはちょっと違うタイプですね。効果は保証します」
「そうかい。まあ、安全が約束されるならいいことだ。是非お願いするが、追加料金を支払ったほうがいいだろうか?」
「警護のうちですからいりませんよ。ああ、でもよければ村につくまで先ほど仰っていた物騒な話について聞かせてほしいですね。次の目的地はフィラル王国なんですが、先にいろいろ情報を集めておきたくて」
「フィラル王国!?アンタ、悪いことは言わないからやめたほうがいい。近いうち戦争が起きるだろうって話だ」
トナミ街にいたからか、ラサルが持っていた情報はカナル王国の人たちよりも知っていることは多かった。フィラル王国から来た商人仲間がいうには、どんなに力が弱くても治癒魔法が使える者なら次々に城に連れていかれたらしい。そのうえ城下町には兵士の姿が目立ち、家や店に踏み込んでは勝手に物色していくとのことだ。物々しい雰囲気にただ事ではないと確信したのは魔物討伐第一人者であるジルドがフィラル王国国境へと出向いたこと、同じく第一人者である勇者加奈子がその中間地点を拠点にしたことだ。
つい最近、シールドが破られて闇の者の襲撃にあったことを考えれば、まるで何かに備えているようだ。具体的な説明もなく触れもなかったが、何かが起きることだけは分かったとのこと。
そんな話を聞いたラサルは、傭兵で周囲を固めるトナミ街を見ていたらここにいたら巻き込まれると思い、気が気ではなかったらしい。
「城門を閉められたら出られないところだったからなあ……、っと、これは凄い。オルヴェン。君のシールドは本当に効果があるんだね。魔物をまったく見なかった。ありがとう」
「お役に立ててよかったです。こちらこそ有益な情報をありがとうございます」
スリャ村に到着して、ラサルは驚きの声をあげて嬉しそうに手を差し出してくる。その手を握り返しながら応えれば、じいっと視線を感じた。思わず視線を見返せば、ラサルが慌てたように離れる。
「いや、すまない。君があんまりにも傭兵には思えなくて。いや、侮辱しているわけじゃないんだ」
「大丈夫ですよ。それに仰っていることも間違ってはいません。なにせ昨日から傭兵業を初めて今日が初任務でしたからね」
「そう言ってくれると助かるよ。もうそろそろ村の者も気がつくだろうし、よければ少し待ってくれないか?」
「契約は村まで送る、だけだったはずですが」
「その通りです」
一応、もっともらしいことをいえば、村の前で馬車を止めて門が開かれるのを待っていたラサルは気が引けたように応えるだけだ。
釘をさすのは梅だ。
「言っとくけど俺たちから何かを奪おうとしても返り討ちにするけど?」
「オーズ」
「だってコイツの目、なんか隠してんだもん」
後ろで大人しくしていた梅の発言に目を見開いたラサルは、梅に睨まれた瞬間、手綱を手放して否定する。
「ち、違います。そんなつもりじゃありませんでした!ただ、オルヴェンのような優秀な血が村に残ればと思って」
「ん?」
「あ。あー、なるほどお?外の種が欲しいってわけ?」
梅の発言に察して、頭を抱え込む。スリャ村に来ることが目的だと思われないように、魔物避けのシールドを張ってその有効性を交渉材料にしてラウラの顔が見れたらと思ったけど、種馬として村に招かれるとは思わなかった。
「血が濃くなるのを防ぐために協力いただければと……村で子を産める女は1人しかいないのですが、器量はいいですし」
「悪いけどそういう話は胸糞悪く感じるんだ」
「そ、そうですか……」
無駄な会話をしているあいだも馬車は進んでいて村の中に入っていた。見慣れない傭兵の姿を見て村の者は察したのだろう。さきほど話題に上った女性を当然のように連れてきた。現れたのは茶色い長髪の女。そしてその隣に歩く小さな女の子、ラウラもいた。髪は伸ばしている途中なのか、以前より長くなっている。
こんな流れで会わなければ、普通に元気そうに見え──いや、本当に元気そうだ。
ラウラは私たちを見ると長髪の女の子の手を繋いで嬉しそうな声をあげていた。正反対の顔をしているラサルは困ったように誤解を解き始めるが、ラウラは諦めきれなかったらしい。ラサルに隠れていた顔をぴょこんとのぞかせたあと、私たちに近づてい来る。
「私はラウラで、こっちの子はライラ。私たちはタイプじゃない?」
ませた発言どころじゃない問題発言だ。長髪の女性は少なくとも18歳ぐらいだろうけど、ラウラはどれだけ高く見積もっても12歳ぐらいだ。この世界は成人も早いし、特性上、早くに結婚して子供を産む女性は多い。それでもこれはカルチャーショックだし、身体にもよくないだろうと変な知識がぐるぐる頭をまわる。
「ラウラ、お前はひっこんでいなさい」
「ええー?私も早く子供が欲しいもん」
「重ね重ね申し訳ない」
ラウラの言葉にまた頭を殴られたような気持になって、深々と頭を下げるラサルに曖昧に笑って返すしができない。
私はまた勝手に思い込んで、勝手に酷い境遇だと、胸糞悪いことだと決めつけていたのかもしれない。
後ろで梅が顔を歪めながらなにも言わないのは、私の言葉を待っているからだろう。そうでなければ「オルヴェン」と私を呼んで腕に手を伸ばしてきたラウラに魔法を使っていたかもしれない。
「悪いけど、俺ができることは村に張るシールドの改良ぐらいだな」
努めて冷静に返しながら、腕におかれたラウラの手をとって魔力を流す。
無邪気に喜んだ顔が魔力に気がついて止まっあと、目を見開くのは早かった。その後ろでラサルも私の言葉に飛びついてくる。
「もしや道中に張ったシールドを村にも張ってくださるのか?!あんな優れものを……」
「いろいろ教えていただけましたし、ご縁があったことですしね。ただ、あのシールドを維持するには定期的に魔力を込める必要があります。私でなくても構いませんが、ほかに「私!」
話を遮ったラウラが、口づけをするような勢いで身をのりだしてきた。その唇が音を発さずに言った言葉に、私は思わず笑みを浮かべてしまう。
思った通りになった。
そのはずだ。
「こっ、これはいい!そうだそうだ、それならどうぞラウラの家で是非」
勘違いしたラサルたちに促されるまま、ラウラの家に向かう。
梅は当然もうひとりの女性を相手にすることなく「なにか食べたい」と要望を出していた。その後ろ姿をみるに拗ねているのは間違いない。
兎にも角にも長引かせないように手短に終わらせたほうがよさそうだ。
なにせラサルたちにロリコン認定を食らったような気がする。他の人に正体をバラさずラウラと2人で話す場所が得られたんだからそれでもいいけど……うん。やっぱり嫌だな。
とりあえず私にできることは、家の中に入ったあと、目の前でじっと期待するように私を見るラウラに笑いかけることだった。
「声が外に漏れないようにシールドを張らせてもらった……久しぶり、ラウラ」
「お姉ちゃん!やっぱり生きてた!」
飛びついてくるラウラを抱きしめる。
腕の中のぬくもりに、来てよかったと心から思えて、無事だったことに心から安堵した。
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