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第二章 旅
126.「神様みたいだな」
しおりを挟むジルドの家に来て2日目。ここに来てからジルドとはまだ顔を合わせてはいないが、何不自由なく過ごさせてもらっていた。主の代わりを務めると微笑んだメイド長のコーリアさんが食事どころか全員の部屋まで用意してくれたうえ何か聞きに行けば事細かに教えてくれる。丁寧な物腰ながら母性を感じさせる彼女を見たあとに梅を見てしまうと本職は違うなと思わずにはいられない。一応メイドとしてここに来た梅はクッキーを食べて幸せそうな顔をしている。
今は私の部屋で優雅にお茶会だ。
「なんか至れり尽くせりだねー」
「ほんと」
のんびりお茶を楽しむなんて時間が最近なかったもんだからボケてしまいそうだ。それぐらいゆっくりと時間が流れている。豪華な造りの部屋に美味しい紅茶と茶菓子。呑気に外を眺めて──暑いな。館の周りにシールドを張っていて魔物の心配がないとはいえ温度を遮断することはできないらしい。窓を開ければ古都シカムで感じたジメジメとした暑さを身体中に感じる。
ジルドの館は古都シカム国境沿いにあった。それも有事の際は駆けつけることが出来るようにとのことで禁じられた森はすぐそこだ。近所のスーパーに行く感覚で禁じられた森に行けるのって凄いな……。
窓から見える禁じられた森からなにか飛び立っていくのを見ながら窓を閉める。
「ここに来てよかったろ?外に出なきゃ涼しいし最高にのんびりできるし」
「アンタはうざいけど確かに来てよかったー。ね、ラス」
「……そうですね」
「……ラスって暗いよね」
「え」
微笑んだラスさんに随分なことを言う梅はそれをきっかけにラスさんに説教まがいの話をしだす。なになに?ちょっと辛気臭い?もうちょっと楽しく生きたら?なに不幸背負った顔してんの?……凄いな。梅のコミュ力といえるのかそんなに親しくない人でもずばずば言う姿に尊敬してしまう。
そんな盛り上がりをみせる二人にオーズが避難とばかりに私の前の席に移動してきた。オーズもクッキーを食べて幸せそうな表情。ほんと、呑気なもんだ。
「お前が余計なこと言ったせいで図書室に行けないし身動きできないんですけど。神殿にも行きたいけど行けなくなったし」
転移してしまいたいけれどオーズの目があるうえ、ここで転移をするとコーリアさんたちにバレる。なんでも転移をするとこれまでの街でも見たように自動的に待合室へ飛ぶようになっているうえ転移の発動が分かるようになっているらしい。だからこの部屋からレオルド達のところへ行ってここに戻って来たことは早々にバレてしまったし、本来ならそれはありえないと驚かれる羽目になった。オーズが特別な転移石を使ったと誤魔化してはいたけれど探る視線を思い出せば今後使わないほうが無難だろう。
お陰で折角なら見ておこうと思った古都シカムの神殿にも行けなくてオーズに八つ当たりするぐらいしかすることがない。
「お前根に持つよな~なんだまた魔力がなくなってんじゃねえの?」
「結構です」
伸びてきた手をはねのければ笑うオーズに拳骨が落ちた。
「あんたリーシェにセクハラするのやめてくれる?リーシェは繊細なんだから」
「せんさぃ~?」
「ね、リーシェ。リーシェって神殿に行きたいの?だったら一緒に行こうよ。行きたいっていったら普通に許してくれそうじゃない?」
「だったらいいんだけど私はジルドが来るまでここにいなきゃいけないし、そもそも神殿にはお忍びで行きたいんだよな……一般人が入れないところを主に見たい」
セルジオと見た苔が光る洞窟と勇者空の墓を思い出す。そしてラスさんと話した祭壇のように思える場所……一般に開放されている場所もだけどあの場所は改めて見ておきたいところだ。
「そっか……じゃあさ、私とラスで行ってこよっか?」
「「え?」」
梅の提案に私とラスさんの声がはもる。お互い顔を見合せたあと梅を見れば太陽のような笑顔が見えた。
「私だったらマークされてないし大丈夫でしょ?ま、あの国の奴らに見つからないように対策はしなきゃだけど。そこらへんはラスが上手いことやってくれるでしょ」
「え、いや」
「う、梅さ……アイフェさん、ちょっと待ってください」
「嫌よ。待ってたらウジウジしたあと行かないって言うんでしょ。行くことは決定してるんだからウジウジするのは勿体ないわよ」
乱暴な主張にも関わらず胸をはって言う梅に先程以上に尊敬してしまう。私なら絶対に言えない。事情は知らないだろうけど最近のやり取りにラスさんが何か思うところがあるのは見てとれただろうに、わざわざそこへ誘うか。
オーズは声を出さずにラスさんを指差して笑っている。ラスさんは──戸惑いから驚きに表情を変え、最後はなぜか笑った。
「そう、ですね……はい。行きましょうか」
「そうよ行きましょう!リーシェお土産待っててね!」
「あ、うん。いってらっしゃい」
「いってきます!」
ラスさんの腕を引っ張って部屋を出ていく梅の背中が頼もしくみえる。もしや観光がしたかっただけじゃないかとも思ったけど、梅が楽しそうだと私も嬉しくなってくる。場所はなかなかシビアなところとはいえラスさんも気分転換になったらいい。まだその悩みを聞く勇気は私にはないけれど肩の力を抜く時間はあってもいいはずだ。
私ものんびりしたこの時間を楽しむほうがいいかもしれない。そう思えたところでオーズと目が合った。
「二人きりだな?」
「そーですね……そういえばもうディオとロウにはなんないの?」
「ん~まあ、気分で。なにアッチのほうが好みか?」
「別にどうも」
「つれないな~」
「ひっでえな~」
ニヤニヤ笑うオーズに疲れて適当に返したらオーズが消えてディオとロウが現れた。一つの席に仲良く座る二人はオーズなだけあって同じようにニヤニヤ笑っている。
「お前はいつも楽しそうだな」
「人生楽しまないと生きてけないだろ」
「今は見るだけじゃねえし?」
「……そういやお前はなんで私を見張ってんの?面白そうだからって言ってたけどそれなら転移を禁止したりお前の目につくところに置こうとしたりしないほうが面白いんじゃないか?」
楽しみたいのなら予想がつかなかったり変な制限なく動く姿を見たりするほうがよさそうなものだ。
『分かるのはソレが駄目だってことだ』
『……今回俺はかなりでしゃばってんだぜ?』
タブーを犯させないためだとしたらオーズは何に縛られているんだろう。楽しむのが人生だというくせに自分の思うままに動いていないらしいオーズの目的は。
「私に禁止していることが一因なのか?でもお前はそういう正義感の強い奴じゃないだろ」
「相変わらずひどいなー。俺たちは善意の塊なのにね」
「ほんとそうだよなー。人を信じられないようじゃ駄目だぜ?リーシェ」
「あれだな。二人になるとウザさ倍増だな」
「つれねー」
「可愛くないなあ」
ディオがお腹を抱えて笑ってロウは机を叩いて笑う。オーズを半分にして出来たという二人。元々はオーズだから二人ともオーズの言動に近いけれど喋り方とか雰囲気は違う。オーズは分かっているんだろうか。半分になったこの二人は外見と比例しない大人びた精神とはいえ子供独特の迂闊さが強いように思う。玩具に我慢できないんだ。
ディオとロウがにいっと口元を緩める。
「しょうがないなあ」
「急ぐお前にヒント」
ディオが指をふると机の上になにかが現れる。金で縁取られているアンティーク調の大きな鏡だ。それが机のうえにおかれると鏡面が光を放ちその上を白い靄が漂う──梅とラスさん。白い靄は徐々に二人の姿を作っていき動き出した。ラスさんの腕をひく梅が何か話しながら歩いているというもので、その光景はまるで現在の二人を覗き見しているようだ。……実際そうなんだろう。
ディオが楽しそうに私を見ていた。
「ラスのことだけどな──は昔から苦労してるんだよ。俺もなかなか色々あったがアイツは性格上ひきずりすぎて懺悔の毎日だ。誰かが裁くにしてもアイツは既に裁かれている」
「俺はソウイウ奴をたくさん見てきたよ。だからね、リーシェ。俺は本当にでしゃばりすぎちゃってるんだ」
梅が笑ってラスさんも笑った瞬間、白い靄と鏡が消えてディオとロウも姿を消した。
そしてオーズが私を見て微笑む。
「持たない者だって金や家族、温かい食事を夢見てそれを成すためにあがくのがあるべき姿だと俺は思う。なのに俺が全てを用意するのは……どうも俺の性格上許せないんでね」
垣間見えたオーズの性格に興味は持つけれど、それ以上にヒントが持つ答えが私をより焦らせる。
『ラスのことだけどな──は昔から苦労してるんだよ』
──とはなんだ?聞きづらいというより違和感を覚えて思い出したのは今までのこと。
『真名を送られた相手は真名を口にしお互い耳にすることができますが、それを知り得ない他人には聞こえないようになっているんです』
『真名を魔力で交わせばそれは契約のような効力を持って』
『そう。魔法の契約はとても気をつけなければならない』
私がレオルドと言ったときオーズたちが違和感を覚え真名を知ったのかという予想に至ったのがこういった違和感だとしたら、今分からなかった言葉は契約によってお互いにしか分からない言葉だからということかもしれない。それか単に契約で縛った可能性もある。私とアルドさんが交わした契約のように制限をかけたら可能なはずだ。いくら告げようとしても契約によって縛られていたら伝えることができない。
『……ジルドは9歳のとき──、古都シカムを守るためあの国と契約を交わした。あの国の兵士になること、あの国の利益になる情報は包み隠さず話すこと、フィラル王国に危害を加えないこと、勇者召喚に一切関わらないことを魔法で誓ったんだ。対価は──、古都シカムへの侵略の中断と今後一切干渉をしないこと』
あれも、そうだ。
ジルドは9歳のとき古都シカムと何を守ろうとした?フィラル王国に尽くすことの対価はなんだった?
「……オーズ。信念があるのは良いことだと思うけど中途半端はよくないと思うんですよね。手っ取り早く答えを教えてほしいんですけど」
「俺も答えを言いたくてたまんねーんだけどさ……それをするときっとお前は泣くことになる」
思いがけない言葉に一瞬動揺してしまう。冗談かと思ったがオーズらしからぬ哀愁までみせているし本人は真面目なようだ。
「……泣くかどうかを決めるのは私だからさっさと教えてほしいんですけど」
「それに俺の望みが叶わなくなるんだよ、リーシェ」
「そのリーシェは私のことでいいんだよな?」
私にリーシェという名前を提案したディオと同じ顔をするからもう一度釘を刺せば、今度はあのときと違って俯いた。
「……悪いけど私は私だ。詩織さんじゃないから」
俯くオーズの肩がはねる。
この世界じゃ日本人のような名前は勇者ぐらいしかいないのに、ディオが最初に詩織という名前を提案したとき馴染み深い発音をしていた。それぐらい呼んだ人なんだろう。続いて出たシィーリという名前を却下したとき不思議なぐらい笑ったのは似たようなやりとりがあったからかなのか……それで結局詩織さんもリーシェという名前にしたんだろう。
『お前の故郷はなくなったのかもしれねーけど、今自分が生きている場所が自分の世界だ。奪われてもそこから作った場所は間違いなくお前のものだ。人からなに言われよーが否定されようが、そこにいるならそこがお前の世界でお前だけのものだ。リーシェ』
詩織さんはこの世界に来て、生きて──亡くなったんだろうか。
だからオーズは同じ境遇の私に構うのか。それなら他の勇者にもしていておかしくないのにどうしてだろう。私と詩織さんを重ねる部分があったからか?だから“でしゃばってる”んだろうか。
『確かに、耐えられない』
オーズは何が耐えられなくなったんだろう。
「俺はお前が壊れるんじゃないかと思う」
「……ラスさんも似たようなこと言ってたな。でもさっきも言っただろ。それだって決めるのは私だ。いいからさっさと言え」
いい加減疲れて椅子にもたれかかりながら吐き捨てればオーズがようやく顔を上げた。そして梅のことを言えないぐらい乱暴な物言いだったせいか、オーズは懐かしんでいた顔を真顔に変えたあと噴き出した。
「そうだな、お前は詩織じゃねえな」
「可愛くなくて悪かったな」
「ははは!拗ねんなってリーシェ!だからお前には言わねーんだよ」
「言ってくれるんならお前の面白くにしてやれるかもしんねーのに?」
「お前にある縁がお前を待ってるからな」
前にも似たようなことを言われたなと思い出して、また、思い出す。今日何度こんなことがあっただろう。そう思い返せるだけの出来事が沢山あったこともそうだけど、それを形作る今までに何か嬉しいような悲しいような気持になる。
『君は君に伸ばされる手や願望、事実に囚われる必要はないんだよ。ただこのままもっと……君のしがらみが増えたらいいと思うけど』
しがらみ、柵──あのときよく分からなかったものが形になっていく。まとわりつく今までは私の呼吸をしやすくしているのか、逆なのか。
「その高みの見物具合、神様みたいだな」
「神様?いいなそれ、違いないんじゃねえの?ああそうだそれで……じゃあ、こう言おうか?汝、何を望む」
「馬鹿じゃねえの」
「ひっでえの」
笑うオーズを見ていたらもうどうでもよくなってくる。
うっかりつられて笑ってしまったら気が抜けてしまって、私もクッキーに手を伸ばす。
「うまいな」
「ほんとそれ」
のんびりと時間を楽しむ、そんな午後。
──その日梅とラスさんは帰ってこなかった。
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