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第四章 狂った勇者が望んだこと
206.「里奈。やっと」
しおりを挟むアルドさんと紗季さんは一緒に召喚されたらしく、そのときアルドさんは18歳で紗季さんは23歳だったらしい。紗季さんはアルドさんの制服姿に高校生だということを察して大人としてアルドさんを守ろうと心に決め、アルドさんは紗季さんの気も知らず魔法を好きなように使って異世界を満喫する問題児だったとのこと。それでも紗季さんがいなければアルドさんがフィラル王国を出て行くだろうことは誰の目にも明らかで、フィラル王国側はアルドさんを制御するために先に召喚された勇者を紹介した。それが千堂さんと里奈さんだったらしい。
「千堂は16歳、里奈は17歳のときに召喚されたと言っていた。あのときのことはよく覚えている。2人とも私たちを見て凄い顔をしていたな」
「里奈はひどいショックを受けていたし、千堂は嫌そうな顔をしていたわねえ」
千堂さんと里奈さんは召喚されてから基本的にずっとペアで行動していたのだそうだ。千堂の夫ロセやウシンたちが行動を共にすることがあったものの、一緒に召喚された林という男性が早々に魔物に襲われて死んでからは片時も離れることはなかったらしい。そのせいで新参者のアルドさんたちに色々思うところはあっても、行動を共にすることに気後れしているのが見てとれたとのこと。
「だがな、魔法がうまく扱えない私を見かねて里奈が『小難しいこと考えるのは性に合ってないんじゃない』ってアドバイスをくれたんだ。そこからもっとふっきれて魔法を使えるようになった」
「私は小難しいこと考えてほしかったけれど、里奈が歩み寄ってくれたおかげで変わったのよね」
里奈さんがアルドさんたちと関わるにつれ、しょうがないといった感じで千堂さんも関わるようになって──最後アルドさんたちは背中を預けられるほど信頼のおける仲間になった。
「数か月の間にいろいろあった──私たちは魔物討伐にいくさなかオルヴェンを歩きまわってな、それまでは自由を得るためにフィラル王国の指示を聞いていたが……そんなのどうでもよくなるぐらいにはこの世界が好きになったよ」
「だからちゃんと生き直そうって決めて新しい拠点を作ることにしたわ」
それが古都シカムだった。古都シカムは大昔、大戦を終えてラミアという名前から変わるさい、カナル国から多くの民が移り住んだことでその影響を大きく受けたらしい。確かに、強い人大好きで喧嘩も乱闘も大歓迎なたくましくてエネルギーに満ちたカナル国と、良いことがあると近くにあるものを楽器にして歌って踊って騒ぐ古都シカムに住む人々は気質が似ている。
「カナル国を拠点にするのもよかったんだが、こっちは禁じられた森がすぐ近くにあったからな」
「それはどうかと思うけれど基本的に静かだし神秘的なところが気に入ったのよねえ。千堂の出産にもちょうどよかったわ……フィラル王国から離れていて安全な場所で出産させたかったから」
昔は女性の勇者に対しての監視が強かったらしい。加奈子は自分の意志で早々に受け入れたため強くあたられることはなかったみたいだけど、千堂さんと里奈さんはお互のみを信用し思う通りにならなかったことから事あるごとに嫌がらせと片付けられない出来事に遭っていたのだそうだ。
「しかし凄かったな。あの千堂が里奈以外のことで泣いていたからな」
「あなたもジルドが生まれたとき泣いていたじゃない」
「まあ、な……人生は面白いものだ。予想だにしないことがたくさんある。私が子供をもつなんて考えもしなかった」
「そうね……子供を持って私たちは改めて自分たちのことを考えるようになったわ」
「この世界を知るたび好きになっていったが、それと同時に勇者という立場があまりにも危うく、この世界に住む人間と相容れないことがあるのを思い知った。勇者と称えながらも化け物と畏れときに侮りときに恐怖に任せて襲ってくる者たちをどうにかしないと……子供たちがあまりにも可哀想だった」
「世界をどうこうしようなんて思っていなかったわ。ただ息子が安全に生きていけるようにしたくて、勇者召喚を行うフィラル王国に力を貸す代わりに改善を訴えたのよ。もっとうまく共存することができるようにしたかったわ」
「私は昔も今も変わらない。勇者召喚を無くし、すでに召喚されこの世界で生きる勇者が普通に生きていけるようにしたいだけだ……千堂も里奈も気持ちは同じだった」
「私たちはどうすればいいかって時間を作っては話し合っていたのよ。秘密の会談なんて言ってね。安全のために子供たちは会わせなかったし連れてきもしなかったわ。どこで強制的に契約を結ばれるか分からないしお互いの情報は持ち過ぎないようにしたほうがいいって」
秘密の会談。
契約に抗いながら歯がゆそうに話すトゥーラを思い出す。そしてその秘密の会談が最後の日には。
「勇者4人が集まって暇を見ては話し合っている……それは、とても危険なものに見えたらしい。それを他の勇者がフィラル王に密告したんだ。あとは君が知っているとおりだ。警告を無視したとしてロセが殺され、里奈が千堂を置いて復讐にでた。あとから事情を知った私と紗季もすぐに向かったが……あの日フィラル王国は魔物であふれていて──今思えば里奈が魔物を呼んだんだろうな。里奈たちを見つけるのに時間がかかった」
魔物に食われて叫ぶ兵士に悲鳴がとびかう城下町。黒い煙があがる城下町が後ろにあることは知っていたけど止まれなかった。だって先に城を潰している魔物を見つけた──先にアイツを殺されてたまるもんか。
腸が煮えくりかえる思いを抱いて、はっとする。
『私からすればお前らが化け物だ』
そんな私に止めを刺すように呟く里奈さんの声が聞こえて、私の中にちゃんとまだ里奈さんがいるのが分かった。
「私たちが見つけたときにはロセが里奈を殺したあとだったわ」
「フィラル王は現れた私たちを見てロセを使って私達も殺そうとした」
「半狂乱になっていて手がつけられなかった……きっとあの場にいた全員ね」
「そしてキューオに不意をつかれて私たちは捕まって殺されるところだったんだが、千堂たちから話を聞いたらしいジルドが現れてな……ジルドは私たちを助けるべくフィラル王と契約を結んだ」
そして気絶させられたジルドのあとにアルドさんたちは契約を結ぶことになる。内容はいままで分かっていたものに加えて、自分たちが結んでいる契約のことを話せないようにすることや魔物討伐の要請に従うことがあり、アルドさんが自力で契約を解いた場合紗季さんは死ぬことになっていたのだそうだ。
思わず眉をひそめてしまうけれどにっこり微笑まれたもんだから流しておくことにする。
「昔からフィラル王とはそりがあわないところはあったが、あそこまで憎まれていたとはな。最後のほうは泣き叫びながら『お前を助けたものは必ず見つけ出して殺す』や『苦しみながら死ね』と言っていたな」
そこまで言われるほど憎まれるってよっぽどのことをしでかしたからだと思うのにアルドさんは全く心当たりがないようだ。どうでもいいけどさっきから聞き捨てならないことが続いているんですけど……。アルドさんと連れ添ってきた紗季さんの苦労が分かってちらりと隣に座る人を見れば、悲しそうな表情で視線を落としていた。そりゃこんな顔にもなるか。
そして続けられる話は今まで調べて分かったことをなぞったものだった。とはいえ契約に縛られたアルドさんたちは千堂さんに事の詳細を告げられずそのまま関りを絶つことになり、千堂さんが亡くなった報せさえ人伝に随分日が経ってから聞いたのだそうだ。その頃からフラッシュバックする記憶に苛まれるだけでなく、千堂さんや里奈さんの記憶に精神が追い詰められるようになったらしい。
「──それで今に至るんですね」
「ああそうだ」
「これからどうするんですか?」
その答えは分かっているけれど、もしかしたら契約が解けたいま気持ちが変わったかもしれない。
アルドさんは穏やかに微笑んだ。
「この命賭けてこの世界を壊すさ」
「大袈裟……とはもう言えないのよね。もう私たちは自分たちがすることには代償があることを知っているのよ。そしてもう沢山払ってきたわ。あの男は、払っていない」
にっこりと微笑む紗季さんの目はまったく笑っていない。背筋がヒヤリとして、丁度いい言葉が見つからなくなったから頷くだけにとどめておく。隣で「こわ……」と命知らずに呟く大地はきっとあとで紗季さんに笑顔で迫られることだろう。
「契約が解けたことにあいつらが気がついていないのは大きな利点だ。これからはそれを十分に活かして根回ししていくさ。ギリギリまで粘るつもりだが……まあ、そう長くはもたないだろう。ウシン経由で事は知れるだろうな」
「な、なにを言う!私とて協力する!」
「ウシン、お前は嘘が下手だ。期待していない」
「ぐ、ぅ」
偉ぶってはいるものの素直で人情家だから、その性格を知っている人からすればウシンの嘘は見抜きやすいだろう。キューオがちょっと質問を重ねるだけでバレてしまいかねないのは同意だ。きっと必死に嘘を吐こうとして声を大きくして、ちょっとでも自分を大きくして見せようと胸というか腹を張ってぺらぺら話すだろう。そんな姿が簡単に想像できて笑ってしまった。
といっても噴き出すだけで声をあげて笑ったわけじゃない。それなのにアルドさんたちは話すのを止めて私を凝視してくる。
「……どうかされましたか?」
「いや、似ているなと思ってね……里奈に、自分とは違う人間に似ていると何度も言われるのはいい気がしないだろうが、本当によく似ているんだ。今と似たようなことが昔にもあって、少し、驚いた」
「そうですか。私は別にいいですよ。里奈さんのことももう他人事には済ませられないですし、私の魔力食ってるはずだから……聞いてるかもですよ?」
「聞いて……」
なんならいま想像したウシンの姿は、実際にその会話のやりとりを見た里奈の記憶だったのかもしれない。そう思えば同化するような感覚や記憶を見るときは、本人がいた場所や会った人、そして似た状況……まつわるものが必要なのかもしれない。逆を言えばそれさえあれば答え探しが捗る可能性は高い。
イメラたちの問題を片付けるためになにが必要かを考えていたら──無言で私を見続けていたアルドさんが私を呼ぶ。
「里奈」
「……?」
神妙な顔でそんなこと言ったかと思えば、私を見て目を見開くと唇を震わせる。これは問題だ。どうやらまたなにかやらかしたらしい。昔は私が世話をかけるほうだったけど、最近はずっと私が面倒を見てる気がする。いや、まあそれはそれで楽しいときもあるから嫌いじゃないけど。
「里奈」
「なんですか」
篤人は喉をひきつらせて笑うように息を漏らす。安心とは違う顔で──なんで泣いてる。伸びてきた手はいつものように私の手を引っ張らない。じゃあさっさと終わらせようなんて無責任なことを言って笑うこともせず、震える手で私の手を握ると俯いてしまった。陽に焼けた手。知らない間にずいぶんとシワが増えた。人差し指にある指輪も傷が入っている。
ああ、なんでだろう。
「里奈。やっとお前のことを呼べる」
──なんで私は泣いているんだろう。
アルドさんの声にじわり浮かんでいた涙が一気に頬を流れる。
「間に合わなくてすまなかった」
ああ、なんて的外れな。
顔が歪んでおかしな表情になってしまう。よかった。アルドさんは言ってすぐに目を閉じて俯いたから気がつかなかったはずだ。私も俯いて息を整える。
辛い、違う、私を。
ごちゃまぜになる苦しい気持ちが腹を食い破ろうとするけど、なんとか堪える。笑え。どうにもならないことに、変わってしまったことに執着するなんて意味がない。変わってしまったんだ。
きっとあの日の私ならこの状況を理解できなかった。
ああそれでも、笑え。
「里奈……?」
「里奈さんならこう言うでしょうね。アンタのせいじゃない」
「っ」
「私も同じ気持ちですアルドさん。彼女が決めて失敗したことで勝手に苦しむのはもう終わらせましょう。間に合っていたら、なんてたらればは意味がない」
「……そうだな」
「でもそういうことを考えるのってしょうがないことだから……全部ひっくるめて、ありがとう。彼女はそう言います。ありがとう。もういいから、変に畏まられたらこっちが困るって……違いますか?」
無理矢理笑って尋ねればアルドさんは涙の残る顔で笑った。その後ろで「言いそうだな」と呟くウシンは居心地悪そうに肩をさすっている。その表情になにか思い当たったらしいアルドさんはウシンに耳打ちして、ウシンは気の毒に思えるほど狼狽えた。そしてアルドさんに注がれたお酒を一気に煽って恨み言を叫んでいる。
ああ、困った人だ。アルドさんは2つのグラスにお酒をなみなみと注いで、1つを「乾杯だ」と言って渡してくる。
「ありがとう、桜さん」
人の気も知らないで浮かべた笑顔は昔よく見たものだ。
『お前また喧嘩したのか!やるなあ!』
歯を見せて笑って、俺も負けないと空に手を伸ばした後姿を今でも覚えてる。
「どういたしまして」
お酒が注がれたグラスはそのまま大地に渡して、葡萄ジュースをアルドさんのグラスにぶつける。
笑え、笑ってぜんぶ飲み干せ。
鳴り響くグラス、賑やかな声、変わった関係……それはすべて嘘偽りなく最高だ。
ああ、でもなんでだろう。
甘い味。甘すぎて喉が焼けそうだ。
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