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第二章:変わる、代わる
78.面倒で扱いづらい
しおりを挟むヴィラは明日帰ってくる、となるとチャンスは今日しかなかった。
梓は勇気を振り絞ってメイドに声をかける。
「お買い物、でございますか?」
「はいできれば今から行けたらいいんですが……週末に限定の商品を出すジャム屋さんがあって」
言いながら我が儘だなと思った梓は恥ずかしさにメイドから視線を逸らしてしまう。それを見たメイドはじっと梓を見たあと幼いながら大人びた表情で微笑む。その様はまるで強請る子供に微笑みかける母のようだ。
「神子様がお気に召す店があって喜ばしい限りです。すぐに兵を用意しますのでお待ち下さいませ……ジャム、美味しいですものね」
「っ!はい、紅茶に溶かすと幸せな気持ちになります」
「今の季節ですと身体が温まりますしね」
少女と話しているとはとても思えない会話だがメイドと会話が出来た嬉しさで梓の顔が綻ぶ。そして一礼とともに背を向けたメイドを見送ったあと花の間のソファに身体を預けながら眩しい日差しに目を閉じた。
──リリアさんどうしてるんだろう。
思いがけずメイドと会話が出来たお陰か最近まったく見ないリリアに思いを馳せてしまう。ララとは時々顔を合わすこともあるがそれだけで会話らしい会話は出来ない。話しかけてもララは戸惑いに目を泳がせ、その間に他のメイドが梓に用を伺うのだ。それはこの世界に来たとき浮かんだメイドの謎を再度疑ってしまう。
──カナリアさんも最近顔を見ないな。
会話をすれば分かりやすいぶん面白い人だと思ったのにカナリアでさえ会う機会は減った。
──神子と親しくなると引き離すようになってるんだろうか。
けれどリリア達と親しくなったとは思うがカナリアとは親しくなったと思えない。ただちゃんと向き合って会話が出来るようになっただけだ。
──まさか結婚した?
ルトとの会話を思い出して梓はぞっとしてしまう。元の世界でも昔は年若く嫁ぐことはざらだったのは知っているが、リリアもカナリアも年はせいぜい10歳頃だ。いや、もしかしたら外見に反してもう少し年齢は上なのかもしれない。
「神子様、お待たせいたしました。兵の準備が出来ました」
「……ありがとうございます」
梓に声をかけてくれたのは先ほどとは違うメイドだ。今までも何度か見たことがあるメイドは黒い髪をしているがカナリアと似た雰囲気で、彼女が微笑むとドキリとしてしまう。梓が微笑み切れない表情浮かべて立ち上がればメイドはすうっと目を細めた。
「兵士との買い物の際ですがお願いがございます」
「お願いですか?」
「はい。兵士に名乗るのを控えて下さい」
「名乗る……自己紹介ということでしょうか」
「はいそうです。これは城下に暮らす者にも言えることですが、神子様は神子様であり彼らにはそれ以上になってはいけないのです。これは彼らのためにもなることですので、どうぞお忘れなきよう」
「なぜ神子は神子であることが彼らのためになるんでしょうか」
梓の疑問にメイドがほんの少し表情を変える。珍しいとでもいうように梓を見る緑色の瞳は梓を観察していた。今までほとんど黙って飲み込んできた梓のことだから素直に分かりましたとでも言うと思ったのだろう。それが今ではカナリアが零していたように探りを入れるようになった。
──知りたい、ですか。
なんとも可愛い言葉を思い出してメイドは微笑む。目の前の神子がそれを望んで、けれど怯えを抱いているのをメイドは知っている。ちまちまと探りを入れず命じればいいものをそれが出来ないということも知っている。
「神子は神子だからです。神子様、兵は城門前に待機させています」
「……分かりました」
予想通り言葉を飲み込んだ梓にメイドは一礼し、背中を向けた梓が見えなくなるまで見送った。
「それ以下の間違いでしたね」
メイドの独り言は花の間に消える。
「──今日は宜しくお願いします」
「か、神子様顔を上げてください。こちらこそ宜しくお願い致します」
「宜しくお願い致します。本日私達2人が護衛を務めさせて頂きますのでどうぞお見知りおきを」
城門前に待機していた兵士は梓を見ると頭を下げ、梓も同じように頭を下げると1人は恐縮し1人は更に深く頭を下げる。
──彼らのため。
アラストがいつか言っていたように神子がこの国で大切にされるべき尊い存在なのだとしたら、そんな存在に頭を下げられたり同じ立場のように気軽に会話をしてくることは恐ろしいことなのかもしれない。梓にはよく分からない身分という考えに距離を感じてしまう。白那と買い物を行ったときに護衛してくれた兵士たちのことを思い出せばあまり話しかけないほうがいいのだろうか。
「今日はジャムのお店に行きたくて護衛をお願いしました」
「はい、聞いております。大通りを抜けた先ですね」
「はい」
「では参りましょう」
甲冑をしていて顔は見えないが丁寧な物腰だ。梓は安心して微笑み歩き出し──3人は無言でジャム屋を目指して歩き続ける。城下町に辿り着いてもそれは変わらず、それどころか兵士は梓の前と後ろに立って随分息苦しい。余計な気を遣ってしまったせいで話しかけるタイミングを失った梓は買い物に出たことを後悔した。
──でもルトさんと会って話したいし。
昨日ルトとの間に出来てしまったわだかまりはなんとしても早く解消したかった。ルトはこの世界を知る手がかりどころかこの世界を変える手がかりになる人だ。こんなことで縁を切ってしまうのは避けたい……が、ルトは聖騎士を避けているうえ貰った指輪での連絡もままならない。だから今日のようにあくまでジャムのお店がメインとして出かけるのだが、何度も寄り続ける店は兵士たちもチェックするようになるだろう。それはやがて聖騎士たちにも伝わることになる。
──なんとかならないかな。
梓の知らぬところで情報が飛び交っているのは既に知っている。言動に気を付けなければならないとメイドに注意されたばかりだ。
──でもなんでメイドさんは今更そんな注意をしたんだろう。
担当の聖騎士がいない状態で初めて買い物に行きたいと言ったからだろうか?もしかしたらあのお願いはそういう神子に必ず1度は言うものなのかもしれない。それとも今まで自己紹介をしてきたことが他の神子との違いとして浮かび上がってきたからだろうか。メイドのいう神子が、神子を崇める人に頭を下げるのは示しがつかないから?無視できなくなったから?
不穏な予想はいくらでも出てくる。梓は溜息を吐き、だからこそジャムのお店が見えたとき心の底から嬉しそうに表情を緩めた。窓から見える色とりどりのジャムが大きな窓からよく見えて──
「アラストさん?」
店の中で店主を小突きながらも楽しそうに笑うアラストがいる。梓は驚きながら兵士たちに店を見てくると言ってドアを開けた。カランコロン鳴るベルに振り返ったのはやはりアラストで、梓とアラストは2人して顔を見合わせながら目を瞬かせた。
「いらっしゃいお嬢ちゃん。ほらアラスト、なに呑気に突っ立ってやがる」
「いちいち五月蠅いな、言われなくても分かってるって。いらっしゃい樹。また会ったね」
「よく言う」
「じいちゃんこそ」
互いの横腹を肘で突く2人は随分仲が良い。飾りっ気のない2人の笑顔に温かい空間──梓は肩の力抜けるのを感じた。
「限定ジャムを見にきました」
「嬉しいなあ。ほれ、アラスト仕事だ仕事。儂は奥に引っ込んどるから」
「五月蠅いなあさっさと行けよ。樹、今週は林檎ジャムだって。普段店に置いているのよりも身を多く残したやつでね、感触を楽しめるよ」
「いいですね買います……が、アラストさんこのお店で働くことになったんですか?」
「外の仕事が思うように出来ないときね」
「外の仕事ってなんですか?」
「魔物退治さ。なにも兵士だけじゃなくて一般の住民にも依頼されるときがある。傭兵に仕事を取られるときは多いけど依頼を取れたら俺も外に出て一稼ぎってわけ」
「魔物……1人でですか?」
「大丈夫だよ。流石に俺もそこまで自分を過信しないさ。同じような奴らと一緒に行くんだけど……まあ、そいつらの都合もあるから外の仕事を受けれないときがあってね……何?樹俺のこと心配してくれてる?」
心配に眉を下げる梓を見てアラストが顔を覗き込んでくる。ニヤリと笑う顔は楽しそうで──嬉しそうにも見える。
「そういう態度は女性を勘違いさせますよ。千佳がいるんですから控えたらどうですか」
──それに、だからアラストさんは聖騎士を辞めることにもなった。
流石にそれは飲み込んだが梓は嫌なことを言ってしまったと視線を落とす。ヴィラとのことがあってから言葉の節々に見える違和感に警戒してしまうようになった。ただの自意識過剰でいい。それで済むなら安いものだ。ただそうじゃなかったとき詰められる距離に、手が届く体温に驚いてしまう。驚いていたのが慣れてしまう。だとするなら次はどうなるだろう……それが怖い。
だが梓の意に反してアラストは笑みを深めるだけだ。
「勘違いしてくれるの?」
「しません」
「そう残念。それで他にもジャムはいる?」
「今日はこれだけで──また来ます」
「それは楽しみ」
梓はお金を支払ってジャムを受け取る。アラストは金額を確認したあといくつかの硬貨を手に取って梓に渡した。チャリンチャリンと梓の掌に落とされるお釣り。硬貨が重なってズレる。冷たい感触、指先に触れた肌の感触──ゾクリと身体が震える。視線を上げると微笑む顔があって。
「またね」
カランコロン、ベルが鳴る。店の前で待っていた兵士たちが振り返って頭を下げる。
「お待たせしました。あと折角ですからちょっとだけ見て回ってから帰りたいと思ってます」
「畏まりました。神子様、お持ちします」
「あ……はい、ありがとうございます」
ジャムが入った袋を手渡せば受け取った兵士が心配そうに梓に声をかける。
「神子様やはり少し寒いでしょうか?顔が赤くなっています」
「え?いえ、あ……大丈夫です。行きましょう」
「あ……はい」
本当にままならないものだ。梓は戸惑う兵士達の間を擦り抜けて城下町を歩く。そして辿り着いた店に「服を見てくる」と言って兵士たちを残し奥に入り込んだとき、梓はこちらを見る長身の男に同じ気持ちを抱いた。ルトには梓がしでかしそうなことが分かっていたのか、今日は以前と違って驚きはない。そして何の挨拶もなく唐突に本題に入った。
「指輪をよこせ」
「まずそれですか……考えることもせず人を頼ろうとするのを嫌っているのは分かりましたが話を聞いてください。それともルトさんは私がわざわざここに何度も来てあなたにお願いしてる理由は分かりませんか?嫌がられているのは承知ですがそれでもあなたに頼むしかないんです」
「お前の言うように自分でなにもせず最初から人に頼るような奴は虫唾が走る。そのくせ非難ばかりは流暢な奴は一切関わりたいとは思えない」
「あれは本音でもありましたが正直多少の恨み言ぐらい言いたい気分で言っただけなんですよ。ですがあなたを不快にさせてしまったのは申し訳ありません。あなたと何度か話していて分かってたことだったのに気が緩んでいました。ですが私はあの城と関係ない外からの情報が欲しいし祈ることで魔力が回復する仕組みを知りたい。あなたが必要です」
「……無理な相談だ」
少し考えてはくれたが否定の言葉が続けられて梓は俯く。けれどそれは一瞬で顔を起こした梓は挑発含ませ笑った。
「魔物を根絶やしにしたいってあんなに力説していたのにその程度なんですか?あなたは私のことを教えろと言った割に自分の気に入らないことがあれば研究を止めるんですね。それも含めて他の神子と私の違いかもしれないのにそれこそ考えることを放棄して」
「気に入らないが言っていることは分かる」
「あなたの気に入らないところが答えかもしれませんよ。……私も考え無しの発言は気をつけます。勿論あなただけに任せたりしませんしあなたを理不尽に非難しません。ただ今回みたいに一方的に言い逃げして話も聞かず放り投げるのは怒ります」
──そうだ私は怒ってるんだ。訳の分からないことばかり続いているし、もう知らないと叫んで癇癪を起したい気分だ。今回の件だってそうだ。ルトさんは私のことを馬鹿で面倒な神子だって分かってたんだから予め注意しておけばよかった。そしたら流石に気が緩んでいたとしても言わなかった……はずだ。
「謝罪を受け入れてくれませんか?」
これで駄目ならこっちこそ御免だと梓は拳を握る。けれど見下ろしてくる表情は言葉を探すように皺を寄せていて、黒い瞳は気まずげに逸らされる。深く寄った眉はどこかで見た覚えがあった。
「……悪かった」
罰が悪そうにしている子供の顔だ。梓はルトの謝罪に怒りが吹き飛んでまじまじとその顔を見てしまう。珍しい顔は舌打ちとともにすぐに姿を消してしまった。
「気に入らんという理由でお前の話も聞かず、お前が言うように考えることを放棄した。大人げなかった」
「そうですね」
「……」
「でもありがとうございます。それと私もすみません、これから気をつけます」
「俺も気をつけよう。それと……これをつけろ」
「これは?」
手渡されたものは細かいチェーンで作られたシンプルな黒いブレスレットだ。和解した途端の贈り物に梓は戸惑うが、ルトは視線を店前に移したあと戸惑う梓に構わずブレスレットを手首につけてしまう。そして何故かルトは梓の手を引き店の奥に、物陰に隠れるように移動する。梓は心配に兵士たちのほうを見て──その途中に商品を眺める自分の姿を見つけた。
「え?」
「うまくいったようだな」
「いや、あれは?私?」
「幻覚だ」
「幻覚」
呆然と呟きながら梓は先ほどの場所で商品を眺めている自分の姿を見るが、またもやルトに手を引かれてしまう。
「魔物と戦うさい幻覚で作り出した自分の姿を陽動に使うことがある。その要領でお前と話すためにこれを作った。聖騎士たちを気にしながらでは話も出来ないうえ今回のように指輪での連絡だと思うように話せないことがあるのは分かったからな」
「はあ……凄い」
梓は感心に溜息を吐きながらブレスレットを撫でる。
「それも指輪と同じようにお前の場合つけるだけで使えるようになっている。だから普段は外しておくことだな。つけた場所でお前の幻覚が作られるようになっているがそれだけだ。そこに先ほどのようにお前が居ればたちまち幻覚だとバレて余計面倒なことになる。気をつけろ。一度作った幻覚はその腕輪を外せば消えるだろう」
「はい分かりました……ルトさん」
「なんだ」
「これを作っくれてたってことはもしかしてちょっと自分が悪いって思ってたんですか?昨日の今日ですよね。私とまだ研究を続けるつもりでしたか?」
意地悪な質問だとは思ったが聞いてみるとルトは眉を寄せて返事をしてくれた。梓はすっかりご機嫌になってにんまりと笑うが相手はルトだ。すぐに気を持ち直して話を切り替える。
「折角お前がいるから試したいことがある」
「ふふ、いいですよ。頑張って謎を解きましょう」
笑ってガッツポーズをとる梓にルトは続けようとした言葉を一瞬忘れてしまった。だが続きを待つ輝く瞳に冷静を取り戻す。
「祈りの検証がしたい。以前お前が俺に祈ることで魔力を回復させたことがあったな?」
「はい」
「あれから何度も考えてみたがやはりあの回復量は異常だ。もしやお前だけが原因ではないのかと思って女を抱いてみたが関係なかった。女を抱くよりお前の祈りのほうが魔力の回復量は圧倒的に上だった。実に興味深い」
「はあ」
突然の告白に梓は気の抜けた返事をしてしまったが、時間が経つにつれてその顔は赤くなり非難に眉が寄っていく。真面目に語るルトはセクハラ発言をした自覚はなくそのつもりもないのだろうが、このデリカシーのなさは問題だと梓は頭を抱えた。
──でも確かに興味深い。
一緒に居るだけよりも身体を重ねるほうがいいとされているのにその根底が覆る。
「やはりお前に何かあるのだろう。そのための検証だ。樹、祈らず俺に触れてくれ」
「……分かりました」
梓はルトが言うように祈ることなくその手に触れる。目に見えて変化が分かればいいのだがルトは首をひねるだけだ。
「祈ってくれるか」
「はい」
返事はしたものの梓は祈りというものがよく分からなくてルトのように首をひねってしまう。とりあえず以前したときのように魔力が回復しますようにと祈った。
「……祈っているのか?」
「え?はい。もしかして違いはありませんか?」
「ない」
どういうことだと答えを探すようにルトは梓の手を持ち上げてまじまじと見ているが手にその秘密は隠されていないだろう。梓は呆れながらも笑ってしまうが確かに不思議だ。けれど今はこの状況が、もっといえばルトのほうが不思議でもある。
──ルトさんはちょっと扱いづらいところもあるし面倒なところがあるけど魔物を倒すことに対して一生懸命だ。面倒で関わりたくない私を使ってでもそうしようとしている人は……聖騎士以外で初めて見る。
アラストが生活のために魔物を倒すのとは違ってルトは魔物を根絶やしにするとまで言っている。魔物が世界の敵なのだとしても城下町で過ごす人と比べればその熱量の差は歴然でどうしても疑問に思ってしまう。
他にもルトについて分からないことは多々ある。だがそうまでして魔物を倒そうとするルトは梓にとって魔物を確かなものにする証人であり、この世界、この国の常識を見せつけてくる存在だ。ルトの話は信じられないと疑い持ってしまうことが多いが城の中に居たのでは分からない1つの現実。なんだかんだとルトには助けられている。
──大切な魔力を使って私と話すために道具も作ってくれた。
梓は手首で揺れるブレスレットを眺め困ったように微笑む。そして強く握られた手に顔を上げた。梓を見下ろす顔は驚きに表情を変えている。
「何をした?以前のように魔力が満ちていく」
「え?祈ってただけ……強いて言うなら感謝した、ですかね」
「感謝?またお前はおかしなことを言う。もしや他に条件があるのか?時間差というのも考えられる」
ブツブツと呟くルトは梓の手を握りながら俯いてしまう。また1人の世界に入ってしまったことが分かった梓は座る場所を探して辺りを見渡した。
「樹」
「はい」
呼ばれてルトを見上げれば目が合ったルトはなんの下心も感じさせず言った。
「口づけていいか?」
「は?」
妙に聞き覚えのある台詞を言ったルトに梓は顔面繕うのも忘れて聞き返す。
──本当に扱いづらいし面倒な人だ。
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