469 / 493
第5部
アシェルナオ、それ齟齬だってばよ
しおりを挟む
ようやく人々の待つ一階の広間に姿を見せたヴァレリラルドは、その腕にアシェルナオを大事そうに抱きかかえていた。
アシェルナオは柔らかなミスティグレイの絹混のドレスローブ風の部屋着に長い上衣を羽織っていて、レースの裾から部屋着と同じ素材の光沢のあるルームシューズが覗いている。
一旦は光に包まれたアシェルナオだが、すぐにその光は消えた。おそらく光が傷を治癒したのだと思われる、という報告をシーグフリードとテュコから受けていたものの、自分たちの目でアシェルナオの無事な姿を確認することができた一同は安堵の息を漏らした。
人々の視線を受けながら、ヴァレリラルドはアシェルナオを膝の上に乗せたままソファに座る。
アシェルナオは誰の顔も見ようとせずにヴァレリラルドの胸にぴたりと顔をつけていた。エンゲルブレクトにされたことを思えば、心配してくれた人たちに面と向かって『僕は大丈夫』と言えなかった。
できれば心が落ち着くまで静かに見守っていてほしかった。
アシェルナオの気持ちがわかるヴァレリラルドは、細い体に回す手に力を込める。
そんな2人は、互いを信じ、委ね合う想いが静かに重なり合い、自分たちだけの世界に入っているようだった。
特にアシェルナオには、今までの純真無垢な表情に艶やかな気配が加わったように感じられた。
その様子に、ピクリと眉を動かしたのはテュコとオリヴェルだった。
コホン(先陣を切ってください)。オリヴェルが咳ばらいをする。
「うむ……。ナオ、怖い思いをさせたな。一時は光に包まれて、17年前の二の舞になるところだったと聞いた。肝が冷えたが……よかった」
ベルンハルドは心から安堵していた。アシェルナオはヴァレリラルドの胸に顔をつけたまま頷く。
「よかった……。本当に、無事でよかった」
しみじみと息を吐くオリヴェルの言葉に、アシェルナオはヴァレリラルドにしがみつく手に力を入れる。
「エンゲルブレクトは爵位剥奪、王籍からの抹消とした。奴を捕縛したならば、さらに重い罪に処す」
ベルンハルドが厳しい声をあげたところで、
「少し、よろしいですか?」
ショトラが口を挟んだ。
ヴァレリラルドの胸から顔をあげようとしないアシェルナオが気になっていたのだ。
「ナオ様、診察をしてもよろしいですか?」
いくら傷口が消えたとしても、多量に血が失われたのなら対処が必要だった。それ以前に、恐ろしい思いをしたというのに、たった一晩で心身が回復しているとは考えられなかった。
アシェルナオは首を振ってそれを拒む。
「アシェルナオは殿下と親密になったのね? でも、そろそろ殿下のお膝から降りて、母様にもハグさせて?」
柔らかく語り掛けるパウラに、初めてアシェルナオが反応する。だが、チラリとパウラを見るとすぐにヴァレリラルドの胸に頬をくっつけた。
「ナオ、ちょっとすまない」
ヴァレリラルドは断りを入れてアシェルナオの両耳を手で塞ぐ。そしてアシェルナオを注目する人々を苛立ちながら見回した。
「いいですか? 傷が癒えても、傷を負った時の痛みの記憶は消えないんです。体が元気になったからと言って、心が元気になったとは限らないんです。単に無事だったかどうかを確かめたいだけで、ナオのことを考えずに押しかけてどうするんです。しばらくはそっとしておいてください。それに、父上。恐ろしい目に遭ったというのに、何を無神経に叔父上、いや、エンゲルブレクトの話をするんですか」
アシェルナオの耳に入らないように、声は抑えているが、隠せない威圧を放っていた。
「無神経だった。すまない」
議会で威風堂々と宣言したのと同じ人物ではないように、ベルンハルドは身を小さくする。
納得はできないが、謝罪を受け入れたヴァレリラルドはアシェルナオの耳を塞いでいた手を外す。
「殿下、一つだけ確認を」
だが、オリヴェルには譲れない強い疑問があった。
「アシェルナオと、いたしたんですか?」
「……必要なことしかしていない」
ヴァレリラルドは腕の中のアシェルナオの髪を愛しそうに撫でる。
「婚約しているとはいえ、アシェルナオはまだ16です」
「だから、必要なことだけだ」
アシェルナオの悲痛な思いを知っていて、欲望に身をまかせることなどできなかった。ヴァレリラルドにも最後までいたしたかったという思いがあるだけに、不機嫌な口調になっていた。
「ですが、殿下とアシェルナオの雰囲気はどう見ても……。殿下、約束が違います」
「ラル、アシェルナオを……」
恨めしそうなオリヴェルと、表情は変わらないが怒りを秘めているシーグフリードが剣呑な視線をヴァレリラルドに向ける。
「最後まではしていない」
「結婚式までは清い体で、と言ったはずです」
怒りがおさまらないオリヴェルが声を荒げる。
「だから、最後まではしていない」
最後までいたしていないのだから引きようがないヴァレリラルドが受けて立つ。
「何の話?」
さすがに不穏な空気を感じてアシェルナオが言葉を発する。
「……私とナオが、赤ちゃんができるようなことをしたと、オリヴェルとシーグフリードが言ってるんだ」
赤ちゃん? 赤ちゃん……。赤ちゃん! 赤ちゃんができるようなこと!
「と、父様、何言ってるんですか!」
アシェルナオの声が上擦る。
「ヴァルは、おきよめせっくすしただけです。それはね、ちょっとはその……エッチなことしたけど……」
頬を染めて、アシェルナオはヴァレリラルドの胸に顔を押し付ける。
一瞬の沈黙後、「やっぱりいたしたんじゃないですか」「まあ、まあ、まあ……」「若さゆえの暴走か?」「ナオが……」と、オリヴェル、パウラ、シーグフリード、オルドジフが小声で恨み節を呟く。
「ナオ……」
ヴァレリラルドは困ったことに、困ったことを言うアシェルナオが可愛くてたまらなかった。だが、今は少し頭が痛かった。
最初にアシェルナオから『お清めセックス』の言葉を聞いた時は、ヴァレリラルドもオリヴェルと同じような反応をしたのだが……。
「ナオ様はこういうお方です」
アシェルナオの能天気に何度も煮え湯を飲まされてきたテュコはしたり顔で言った。
「アシェルナオ、いくらやんちゃな男の子でも、直接的な発言はよろしくありません」
「アシェルナオがセックスなんて……」
公爵夫人として我が子の言動を注意するパウラと、うちの天使がセックスなんて言うわけがない、と、現実逃避するシーグフリード。
「え、兄様、何言ってるんですか」
きゃっ、と顔を両手で覆うアシェルナオ。
「いや、アシェルナオが言ったんだよ?」
自分とて公爵家の嫡男なのだから、ベルンハルドたちも同席する場で自分からセックスなんて言うわけがない、と、シーグフリードはアシェルナオの反応に動揺した。
「僕はおきよめせっくすって言っただけです」
「だからセックスって」
「兄様、何度も言わないで」
箱入り公爵家次男のアシェルナオは、また両手で顔を覆う。
さすがにここまで来ると、自分たちとアシェルナオの間に明らかに齟齬があるのだと思い当たった。
「あー……ナオのいた世界では、好きではない者に不快なことをされた時に、好きな人に同じことをしてもらって上書きするという意味の『おきよめせっくす』という単語がある。それは『セックス』とは違うんだ……」
「もう、ヴァルまで、エッチ」
「すまない、ナオ」
ああ……
そうなのですね……
アシェルナオだから……
ナオ様だから……
ナオだから……
「ん?」
アシェルナオは首を傾げる。
とりあえず純潔は守られたことに安心する、どこか遠い目をしている人々だった。
※※※※※※※※※※※※※※※※
エール、いいね、ありがとうございます。
すみません、書きたかったもので……テヘッ
次回からは少しシリアスになります。
うちの老犬が、午前1時に寝た私を午前2時に起こしました。
寝ぼけながら撫でて、手が止まると「ほりほり」攻撃するので、また撫でて。それを4時半まで続けて仕方なく起床。そして今は5時半。老犬、寝ています……。
昼夜逆転現象が起きているのか、最近たびたびこういうことがあります。
この暑さで寝不足はしんどい……。
アシェルナオは柔らかなミスティグレイの絹混のドレスローブ風の部屋着に長い上衣を羽織っていて、レースの裾から部屋着と同じ素材の光沢のあるルームシューズが覗いている。
一旦は光に包まれたアシェルナオだが、すぐにその光は消えた。おそらく光が傷を治癒したのだと思われる、という報告をシーグフリードとテュコから受けていたものの、自分たちの目でアシェルナオの無事な姿を確認することができた一同は安堵の息を漏らした。
人々の視線を受けながら、ヴァレリラルドはアシェルナオを膝の上に乗せたままソファに座る。
アシェルナオは誰の顔も見ようとせずにヴァレリラルドの胸にぴたりと顔をつけていた。エンゲルブレクトにされたことを思えば、心配してくれた人たちに面と向かって『僕は大丈夫』と言えなかった。
できれば心が落ち着くまで静かに見守っていてほしかった。
アシェルナオの気持ちがわかるヴァレリラルドは、細い体に回す手に力を込める。
そんな2人は、互いを信じ、委ね合う想いが静かに重なり合い、自分たちだけの世界に入っているようだった。
特にアシェルナオには、今までの純真無垢な表情に艶やかな気配が加わったように感じられた。
その様子に、ピクリと眉を動かしたのはテュコとオリヴェルだった。
コホン(先陣を切ってください)。オリヴェルが咳ばらいをする。
「うむ……。ナオ、怖い思いをさせたな。一時は光に包まれて、17年前の二の舞になるところだったと聞いた。肝が冷えたが……よかった」
ベルンハルドは心から安堵していた。アシェルナオはヴァレリラルドの胸に顔をつけたまま頷く。
「よかった……。本当に、無事でよかった」
しみじみと息を吐くオリヴェルの言葉に、アシェルナオはヴァレリラルドにしがみつく手に力を入れる。
「エンゲルブレクトは爵位剥奪、王籍からの抹消とした。奴を捕縛したならば、さらに重い罪に処す」
ベルンハルドが厳しい声をあげたところで、
「少し、よろしいですか?」
ショトラが口を挟んだ。
ヴァレリラルドの胸から顔をあげようとしないアシェルナオが気になっていたのだ。
「ナオ様、診察をしてもよろしいですか?」
いくら傷口が消えたとしても、多量に血が失われたのなら対処が必要だった。それ以前に、恐ろしい思いをしたというのに、たった一晩で心身が回復しているとは考えられなかった。
アシェルナオは首を振ってそれを拒む。
「アシェルナオは殿下と親密になったのね? でも、そろそろ殿下のお膝から降りて、母様にもハグさせて?」
柔らかく語り掛けるパウラに、初めてアシェルナオが反応する。だが、チラリとパウラを見るとすぐにヴァレリラルドの胸に頬をくっつけた。
「ナオ、ちょっとすまない」
ヴァレリラルドは断りを入れてアシェルナオの両耳を手で塞ぐ。そしてアシェルナオを注目する人々を苛立ちながら見回した。
「いいですか? 傷が癒えても、傷を負った時の痛みの記憶は消えないんです。体が元気になったからと言って、心が元気になったとは限らないんです。単に無事だったかどうかを確かめたいだけで、ナオのことを考えずに押しかけてどうするんです。しばらくはそっとしておいてください。それに、父上。恐ろしい目に遭ったというのに、何を無神経に叔父上、いや、エンゲルブレクトの話をするんですか」
アシェルナオの耳に入らないように、声は抑えているが、隠せない威圧を放っていた。
「無神経だった。すまない」
議会で威風堂々と宣言したのと同じ人物ではないように、ベルンハルドは身を小さくする。
納得はできないが、謝罪を受け入れたヴァレリラルドはアシェルナオの耳を塞いでいた手を外す。
「殿下、一つだけ確認を」
だが、オリヴェルには譲れない強い疑問があった。
「アシェルナオと、いたしたんですか?」
「……必要なことしかしていない」
ヴァレリラルドは腕の中のアシェルナオの髪を愛しそうに撫でる。
「婚約しているとはいえ、アシェルナオはまだ16です」
「だから、必要なことだけだ」
アシェルナオの悲痛な思いを知っていて、欲望に身をまかせることなどできなかった。ヴァレリラルドにも最後までいたしたかったという思いがあるだけに、不機嫌な口調になっていた。
「ですが、殿下とアシェルナオの雰囲気はどう見ても……。殿下、約束が違います」
「ラル、アシェルナオを……」
恨めしそうなオリヴェルと、表情は変わらないが怒りを秘めているシーグフリードが剣呑な視線をヴァレリラルドに向ける。
「最後まではしていない」
「結婚式までは清い体で、と言ったはずです」
怒りがおさまらないオリヴェルが声を荒げる。
「だから、最後まではしていない」
最後までいたしていないのだから引きようがないヴァレリラルドが受けて立つ。
「何の話?」
さすがに不穏な空気を感じてアシェルナオが言葉を発する。
「……私とナオが、赤ちゃんができるようなことをしたと、オリヴェルとシーグフリードが言ってるんだ」
赤ちゃん? 赤ちゃん……。赤ちゃん! 赤ちゃんができるようなこと!
「と、父様、何言ってるんですか!」
アシェルナオの声が上擦る。
「ヴァルは、おきよめせっくすしただけです。それはね、ちょっとはその……エッチなことしたけど……」
頬を染めて、アシェルナオはヴァレリラルドの胸に顔を押し付ける。
一瞬の沈黙後、「やっぱりいたしたんじゃないですか」「まあ、まあ、まあ……」「若さゆえの暴走か?」「ナオが……」と、オリヴェル、パウラ、シーグフリード、オルドジフが小声で恨み節を呟く。
「ナオ……」
ヴァレリラルドは困ったことに、困ったことを言うアシェルナオが可愛くてたまらなかった。だが、今は少し頭が痛かった。
最初にアシェルナオから『お清めセックス』の言葉を聞いた時は、ヴァレリラルドもオリヴェルと同じような反応をしたのだが……。
「ナオ様はこういうお方です」
アシェルナオの能天気に何度も煮え湯を飲まされてきたテュコはしたり顔で言った。
「アシェルナオ、いくらやんちゃな男の子でも、直接的な発言はよろしくありません」
「アシェルナオがセックスなんて……」
公爵夫人として我が子の言動を注意するパウラと、うちの天使がセックスなんて言うわけがない、と、現実逃避するシーグフリード。
「え、兄様、何言ってるんですか」
きゃっ、と顔を両手で覆うアシェルナオ。
「いや、アシェルナオが言ったんだよ?」
自分とて公爵家の嫡男なのだから、ベルンハルドたちも同席する場で自分からセックスなんて言うわけがない、と、シーグフリードはアシェルナオの反応に動揺した。
「僕はおきよめせっくすって言っただけです」
「だからセックスって」
「兄様、何度も言わないで」
箱入り公爵家次男のアシェルナオは、また両手で顔を覆う。
さすがにここまで来ると、自分たちとアシェルナオの間に明らかに齟齬があるのだと思い当たった。
「あー……ナオのいた世界では、好きではない者に不快なことをされた時に、好きな人に同じことをしてもらって上書きするという意味の『おきよめせっくす』という単語がある。それは『セックス』とは違うんだ……」
「もう、ヴァルまで、エッチ」
「すまない、ナオ」
ああ……
そうなのですね……
アシェルナオだから……
ナオ様だから……
ナオだから……
「ん?」
アシェルナオは首を傾げる。
とりあえず純潔は守られたことに安心する、どこか遠い目をしている人々だった。
※※※※※※※※※※※※※※※※
エール、いいね、ありがとうございます。
すみません、書きたかったもので……テヘッ
次回からは少しシリアスになります。
うちの老犬が、午前1時に寝た私を午前2時に起こしました。
寝ぼけながら撫でて、手が止まると「ほりほり」攻撃するので、また撫でて。それを4時半まで続けて仕方なく起床。そして今は5時半。老犬、寝ています……。
昼夜逆転現象が起きているのか、最近たびたびこういうことがあります。
この暑さで寝不足はしんどい……。
169
あなたにおすすめの小説
僕を振った奴がストーカー気味に口説いてきて面倒臭いので早く追い返したい。執着されても城に戻りたくなんてないんです!
迷路を跳ぶ狐
BL
社交界での立ち回りが苦手で、よく夜会でも失敗ばかりの僕は、いつも一族から罵倒され、軽んじられて生きてきた。このまま誰からも愛されたりしないと思っていたのに、突然、ろくに顔も合わせてくれない公爵家の男と、婚約することになってしまう。
だけど、婚約なんて名ばかりで、会話を交わすことはなく、同じ王城にいるはずなのに、顔も合わせない。
それでも、公爵家の役に立ちたくて、頑張ったつもりだった。夜遅くまで魔法のことを学び、必要な魔法も身につけ、僕は、正式に婚約が発表される日を、楽しみにしていた。
けれど、ある日僕は、公爵家と王家を害そうとしているのではないかと疑われてしまう。
一体なんの話だよ!!
否定しても誰も聞いてくれない。それが原因で、婚約するという話もなくなり、僕は幽閉されることが決まる。
ほとんど話したことすらない、僕の婚約者になるはずだった宰相様は、これまでどおり、ろくに言葉も交わさないまま、「婚約は考え直すことになった」とだけ、僕に告げて去って行った。
寂しいと言えば寂しかった。これまで、彼に相応しくなりたくて、頑張ってきたつもりだったから。だけど、仕方ないんだ……
全てを諦めて、王都から遠い、幽閉の砦に連れてこられた僕は、そこで新たな生活を始める。
食事を用意したり、荒れ果てた砦を修復したりして、結構楽しく暮らせていると思っていた矢先、森の中で王都の魔法使いが襲われているのを見つけてしまう。
*残酷な描写があり、たまに攻めが受け以外に非道なことをしたりしますが、受けには優しいです。
難攻不落の異名を持つ乙女ゲーム攻略対象騎士が選んだのは、モブ医者転生者の俺でした。
一火
BL
――聖具は汝に託された。覚醒せよ、選ばれし者
その言葉と共に、俺の前世の記憶が蘇る。
あれ……これもしかして「転生したら乙女ゲームの中でした」ってやつじゃないか?
よりにもよって、モブの町医者に。
「早く治癒魔法を施してくれ」
目の前にいるのは……「ゲームのバグ」とまで呼ばれた、攻略不可能の聖騎士イーサン!?
町医者に転生したものの、魔法の使いをすっかり忘れてしまった俺。
何故か隣にあった現代日本の医療器具を「これだ」と手に取る。
「すみません、今日は魔法が売り切れの為、物理で処置しますねー」
「……は!?」
何を隠そう、俺は前世でも医者だったんだ。物理治療なら任せてくれ。
これが後に、一世一代の大恋愛をする2人の出会いだった。
ひょんな事から、身体を重ねることになったイーサンとアオ。
イーサンにはヒロインと愛する結末があると分かっていながらもアオは、与えられる快楽と彼の人柄に惹かれていく。
「イーサンは僕のものなんだ。モブは在るべき姿に戻れよ」
そして現れる、ゲームの主人公。
――……どうして主人公が男なんだ? 女子高生のはずだろう。
ゲーム内に存在し得ないものが次々と現れる謎現象、そして事件。この世界は、本当にあの乙女ゲームの世界なのだろうか?
……謎が謎を呼ぶ、物語の結末は。
――「義務で抱くのは、もう止めてくれ……」
――結局俺は……どう足掻いてもモブでしかない。
2人の愛は、どうなってしまうのか。
これは不器用な初恋同士と、彼らの愉快な仲間たちが織り成す、いちばん純粋な恋の物語。
僕、天使に転生したようです!
神代天音
BL
トラックに轢かれそうだった猫……ではなく鳥を助けたら、転生をしていたアンジュ。新しい家族は最低で、世話は最低限。そんなある日、自分が売られることを知って……。
天使のような羽を持って生まれてしまったアンジュが、周りのみんなに愛されるお話です。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
出来損ないと虐げられ追放されたオメガですが、辺境で運命の番である最強竜騎士様にその身も心も溺愛され、聖女以上の力を開花させ幸せになります
水凪しおん
BL
虐げられ、全てを奪われた公爵家のオメガ・リアム。無実の罪で辺境に追放された彼を待っていたのは、絶望ではなく、王国最強と謳われるα「氷血の竜騎士」カイルとの運命の出会いだった。「お前は、俺の番だ」――無愛想な最強騎士の不器用で深い愛情に、凍てついた心は溶かされていく。一方、リアムを追放した王都は、偽りの聖女によって滅びの危機に瀕していた。真の浄化の力を巡る、勘違いと溺愛の異世界オメガバースBL。絶望の淵から始まる、世界で一番幸せな恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる