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〈熱帯植物街〉の熱帯雨林では、いとちんがぼくを待っていた。
「待ったかい、いとちん」
「ううん。ぼくもいま来たところだよ。あ、ほら、フローラも来たみたいだよ」
ぼくらの前の空間が輝き始めた。青白い発光体が次第に人の姿をとり始める。
「待った?」
フローラは言った。
「いや、ぼくもかっちゃんも、いま来たところだよ。驚いたなあ。同じ学校に転校してくるなんてさ」
いとちんが目を丸くした。フローラは、ふふっと笑った。
「だけど、私たちが〈熱帯植物油〉でパーティを組んでいることは、クラスのみんなには、黙っておいた方が良さそうよ。いま〈熱帯植物街〉への風当たりがとても強いでしょ」
だからフローラは、ぼくらに話しかけられることを避けていたのか。
「テレビみたよ。教育評論家が、悪いのはみんな〈熱帯植物街〉のせいだ、みたいな言い方してた」
ぼくは、さっきまでみていた特番の内容を、かいつまんで、いとちんとフローラに話した。
「ほらね。やっぱり大人には理解されないのよ」
フローラは諦め顔で肩をすくめた。
「そんなことより、早くプレイを始めましょう」
ぼくら三人は熱帯樹林を進み始めた。深い深い森だ。レベルが上がるに従って、森はますます深くなってきたような気がする。
突然、ガサガサと音を立てて、熱帯樹林の茂みから、モンスターが現れた。
「ダイオウサソリよ!」
フローラが叫んだ。
巨大なダイオウサソリは、ハサミをガチガチ鳴らしながら、こちらに迫ってきた。
手にしたビームサーベルで、ぼくはダイオウサソリのハサミを斬り落とそうとした。ハサミの一振りで、ぼくはふきとばされた。強い衝撃。ぼくは慌てて痛覚レベルを落とした。
いとちんは、ダイオウサソリの尾を狙った。いとちんの剣も、ダイオウサソリに、弾き返された。
「待ったかい、いとちん」
「ううん。ぼくもいま来たところだよ。あ、ほら、フローラも来たみたいだよ」
ぼくらの前の空間が輝き始めた。青白い発光体が次第に人の姿をとり始める。
「待った?」
フローラは言った。
「いや、ぼくもかっちゃんも、いま来たところだよ。驚いたなあ。同じ学校に転校してくるなんてさ」
いとちんが目を丸くした。フローラは、ふふっと笑った。
「だけど、私たちが〈熱帯植物油〉でパーティを組んでいることは、クラスのみんなには、黙っておいた方が良さそうよ。いま〈熱帯植物街〉への風当たりがとても強いでしょ」
だからフローラは、ぼくらに話しかけられることを避けていたのか。
「テレビみたよ。教育評論家が、悪いのはみんな〈熱帯植物街〉のせいだ、みたいな言い方してた」
ぼくは、さっきまでみていた特番の内容を、かいつまんで、いとちんとフローラに話した。
「ほらね。やっぱり大人には理解されないのよ」
フローラは諦め顔で肩をすくめた。
「そんなことより、早くプレイを始めましょう」
ぼくら三人は熱帯樹林を進み始めた。深い深い森だ。レベルが上がるに従って、森はますます深くなってきたような気がする。
突然、ガサガサと音を立てて、熱帯樹林の茂みから、モンスターが現れた。
「ダイオウサソリよ!」
フローラが叫んだ。
巨大なダイオウサソリは、ハサミをガチガチ鳴らしながら、こちらに迫ってきた。
手にしたビームサーベルで、ぼくはダイオウサソリのハサミを斬り落とそうとした。ハサミの一振りで、ぼくはふきとばされた。強い衝撃。ぼくは慌てて痛覚レベルを落とした。
いとちんは、ダイオウサソリの尾を狙った。いとちんの剣も、ダイオウサソリに、弾き返された。
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