しき神つかい

関谷俊博

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「すでによみがえっていたのか」
賀茂さんは言った。
「くっくっくっ。とうにこの女にひそんでおったわ」
母さんは、いや景晴は笑った。
「それに気づかずとはのう」
「戻ってもらおうか」
賀茂さんが、鬼塚を指さした。
景晴はまた笑った。
 「よみがえった私を封じこめることなど、できぬわ」
「ならば、倒すのみ」
「よいのかな」
景晴は言った。
「私を倒せば、この女も死ぬ」
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