5 / 37
5 宿屋の娘サーラはお客様の秘密に触れる
しおりを挟む
今日のお客様は変人かしら?
今日お泊りのお客様がなにか変です・・・・
台帳にはヤーロー 15歳 旅人となっていた、はっきり言って
一見してすごいみすぼらしい格好です、でもぼろい服をまとっていますが
清潔そうです。ボロですが・・・そして物言いがちょっと偉そうで
違和感ありまくりです。平民ならがさつですがもう少しへりくだった物言いをします。
さらに
お母さんに宿代として出した銀貨がピカピカなんです、
普通銀貨って黒ずんでいるんです、 銀貨がピカピカ
銀貨なんかわざわざ磨いたのかしらね? 減るのに・・・
でも鋳造したてにも見えるんです。 銭函に入れるのも忘れて見入ってしまい
お母さんに注意されてしまいました。
なんとなく浮ついた気持ちで働いていたからでしょうか
気がつくとお客のみなさんが晩ごはんを終えてお部屋に帰ってしまってました
銀ピカのお客様、晩御飯の時も時間になっても降りて来てません、
お母さんに断ってから部屋まで教えに行ってドアを開けたら
つい癖で部屋の中を見回したんですよ
ただ目線は動かさない、これは宿屋関係者はみんなする
客にはわからないようにですけど、
これは商売柄仕方がないのですよ
チェック大事、これ本当、お母さんは客の目利きには自信あるそうなんで
大丈夫とは思うけど、で、何がどうかって言うと
あのでっかい革鞄が見当たらないんです、
寝台の下には入らない大きさだし
ほかには隠す場所なんかないんですよ?廊下に無かったのは確実
頭の中は、はてなマークがたくさん踊ってます、
食事のご案内をして下に降りていただきました、
そして食堂に入ってテーブルに座ると
お祈り、これはまあ常識ですから少し安心しました、
コックのヘンリーさんが暖めなおしを言われるかと
身構えてましたが
普通に食べ始めて驚いたそうです、
ニッっと口角をあげて笑ったように見えたのでつられて
自分でわかるほど
ひきつった笑い顔になったそうです、
肉は絶対新しく焼けと言われるかと思ったそうですが
それも黙っておいしそうに食べたそうです、
そう思っていたら新しいの出しなさいよと思いましたけど・・
鞄の怪の次に驚いたのは
荷車、これが驚きのまっさらの新品、
車輪の金輪が全然すり減っていないの
少し土がついてるけど
どこから引いてきたかわからないけど
金輪は少しは傷がつくもの、道の小石なんかにぶつかるし
お客様が荷車を中庭に引き入れてから
うちのみんなですっごい荷車を触りまくった、
こんなのが欲しいねえとか 高そうだねとか
ピカピカじゃない?とか
特にマーサはすごいにらんでいた
マーサさん、そんなに睨んだら穴が開いちゃいますよ
お客様のものに穴開けちゃあいけません!
でもまだあるんです、水浴びの案内をした時に
貸した湯桶と浴布が
ものすごく、それこそものすごくきれいになって帰ってきた、
こんなにきれいにすることは私には無理
絶対無理、 おかあさんでも無理、誰だって無理 断言できる
水浴びで使う湯桶が
王宮の厨房で清水を貯める桶にも使えるレベルに変貌
でもこのお客さんには魔力はあまり感じないから
変だからと言って憲兵隊に通報しても寝ぼけるなとか
言われそうだし・・
さらにさらに 従業員の休憩時間に
お茶に誘うと 嬉しそうに同意した、
すると会話の流れを断ち切ってマーサが
突然にお客様の荷馬車の話を始めた、
なるほど、良い考えだ、ここは空気を読んで私が話を代わる
すると、びっくり仰天 驚天動地
いともあっさり くれるとおっしゃる、 貸すではなく くれる と
はぁ? 「なんということでしょう?」ですよ
だって荷車って高いんですよ、車輪を作るのはすごく難しい
どこかの国で作ることが出来なかったとかいう水車より
荷車の車輪の方が難しい、車軸に鉄輪をはめる技術
スポークをはめ込み車輪の外周に金輪を焼き嵌めする技術
熱した金輪を急冷して収縮させるとがっちり締まって
頑丈になる
言ってみれば木工技術と鍛冶屋の技術の粋を集めたような
なんてことを思ってると
頭が・・・
ここで私の限界 ふらりと立ち上がると
「マーサ、悪いけど後頼める? もうだめ・・・」
マーサはご機嫌に「あ、いいよ~ゆっくり休んで」
私はためらいながらものすごくきれいになった湯桶に湯を入れて水浴場に向かい
裸になってからじっと手を見る
そんなに長い人生でもないけど
こんな驚いた日はないなあ
二度とこんな日はないな
と何気にフラグを立てたことに気づかなかった。
今日お泊りのお客様がなにか変です・・・・
台帳にはヤーロー 15歳 旅人となっていた、はっきり言って
一見してすごいみすぼらしい格好です、でもぼろい服をまとっていますが
清潔そうです。ボロですが・・・そして物言いがちょっと偉そうで
違和感ありまくりです。平民ならがさつですがもう少しへりくだった物言いをします。
さらに
お母さんに宿代として出した銀貨がピカピカなんです、
普通銀貨って黒ずんでいるんです、 銀貨がピカピカ
銀貨なんかわざわざ磨いたのかしらね? 減るのに・・・
でも鋳造したてにも見えるんです。 銭函に入れるのも忘れて見入ってしまい
お母さんに注意されてしまいました。
なんとなく浮ついた気持ちで働いていたからでしょうか
気がつくとお客のみなさんが晩ごはんを終えてお部屋に帰ってしまってました
銀ピカのお客様、晩御飯の時も時間になっても降りて来てません、
お母さんに断ってから部屋まで教えに行ってドアを開けたら
つい癖で部屋の中を見回したんですよ
ただ目線は動かさない、これは宿屋関係者はみんなする
客にはわからないようにですけど、
これは商売柄仕方がないのですよ
チェック大事、これ本当、お母さんは客の目利きには自信あるそうなんで
大丈夫とは思うけど、で、何がどうかって言うと
あのでっかい革鞄が見当たらないんです、
寝台の下には入らない大きさだし
ほかには隠す場所なんかないんですよ?廊下に無かったのは確実
頭の中は、はてなマークがたくさん踊ってます、
食事のご案内をして下に降りていただきました、
そして食堂に入ってテーブルに座ると
お祈り、これはまあ常識ですから少し安心しました、
コックのヘンリーさんが暖めなおしを言われるかと
身構えてましたが
普通に食べ始めて驚いたそうです、
ニッっと口角をあげて笑ったように見えたのでつられて
自分でわかるほど
ひきつった笑い顔になったそうです、
肉は絶対新しく焼けと言われるかと思ったそうですが
それも黙っておいしそうに食べたそうです、
そう思っていたら新しいの出しなさいよと思いましたけど・・
鞄の怪の次に驚いたのは
荷車、これが驚きのまっさらの新品、
車輪の金輪が全然すり減っていないの
少し土がついてるけど
どこから引いてきたかわからないけど
金輪は少しは傷がつくもの、道の小石なんかにぶつかるし
お客様が荷車を中庭に引き入れてから
うちのみんなですっごい荷車を触りまくった、
こんなのが欲しいねえとか 高そうだねとか
ピカピカじゃない?とか
特にマーサはすごいにらんでいた
マーサさん、そんなに睨んだら穴が開いちゃいますよ
お客様のものに穴開けちゃあいけません!
でもまだあるんです、水浴びの案内をした時に
貸した湯桶と浴布が
ものすごく、それこそものすごくきれいになって帰ってきた、
こんなにきれいにすることは私には無理
絶対無理、 おかあさんでも無理、誰だって無理 断言できる
水浴びで使う湯桶が
王宮の厨房で清水を貯める桶にも使えるレベルに変貌
でもこのお客さんには魔力はあまり感じないから
変だからと言って憲兵隊に通報しても寝ぼけるなとか
言われそうだし・・
さらにさらに 従業員の休憩時間に
お茶に誘うと 嬉しそうに同意した、
すると会話の流れを断ち切ってマーサが
突然にお客様の荷馬車の話を始めた、
なるほど、良い考えだ、ここは空気を読んで私が話を代わる
すると、びっくり仰天 驚天動地
いともあっさり くれるとおっしゃる、 貸すではなく くれる と
はぁ? 「なんということでしょう?」ですよ
だって荷車って高いんですよ、車輪を作るのはすごく難しい
どこかの国で作ることが出来なかったとかいう水車より
荷車の車輪の方が難しい、車軸に鉄輪をはめる技術
スポークをはめ込み車輪の外周に金輪を焼き嵌めする技術
熱した金輪を急冷して収縮させるとがっちり締まって
頑丈になる
言ってみれば木工技術と鍛冶屋の技術の粋を集めたような
なんてことを思ってると
頭が・・・
ここで私の限界 ふらりと立ち上がると
「マーサ、悪いけど後頼める? もうだめ・・・」
マーサはご機嫌に「あ、いいよ~ゆっくり休んで」
私はためらいながらものすごくきれいになった湯桶に湯を入れて水浴場に向かい
裸になってからじっと手を見る
そんなに長い人生でもないけど
こんな驚いた日はないなあ
二度とこんな日はないな
と何気にフラグを立てたことに気づかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる