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城塞都市ユノス
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雑巾で鎧の汚れを綺麗にする。戦闘において視界を確保する為に髪を切りそろえる?突撃時に転ばないように街道の石を箒で掃除……う~ん、どれも世界征服に繋がらない。
「はあ……」
頭をフル回転させてあの雑巾達が自分の身に起こす悪い事態を捻り出そうと唸る俺の横でルノさんが盛大な溜め息を吐いた。
「レイニート様、あまりこの子を苛めないで下さい。真面目で優しい子なのですから」
「ん?そうなのか?ガイトドフ殿が苛めると喜ぶというから、せっかく考えておいたのにな。良い玩具が見つかったと思ったのに……残念だ」
「喜ばねぇよっ!!」
ついツッコミを入れてしまい慌てて口を押さえた。
流石に貴族にツッコんでは口を慎めとか怒られる。
「良い、気にするな。楽にしてくれ、僕も堅苦しいのはあまり好きでは無いし元上司と元部下の大切な子だからな。苛めはするが殺しはしないよ」
「シーナ、レイニート様は俺がまだ騎士団にいた頃の上司で隊長の部下だった人なんだ」
「よろしく」
そしてレフさんのご友人と……友人の友人という事で、出来れば苛めも止めてください。
隊長とレノさんの中間管理職か、一筋縄では行かないのは理解できた。
「まあ冗談は終いにしてして、本題に入ろうか……僕は三男で引き継ぐ領地も無く実家で肩身の狭い思いをしていたが、ここは良いね。煩い親も煩い貴族もいない……前領主が最低だった分、普通にしてれば街の人間から不満は出なさそうだ」
「はあ……そうなん……ですかね?」
俺は正直前の領主をよく知らない。
他の街も知らないし比較がなぁ……。
「今日君を呼んだのは決して君で遊ぶ為じゃない」
それは良かったです。そんな事の為だけに呼ばれたんだとしたらどんだけ暇人なんだと思うよ。
悪事を企んでいる様子はないけれど『お手製』について知っているのは事実。
何をどこまで知っているのか……もしあの事まで知られていたら……僅かに緊張しながらレイニート様の言葉を待った。
「僕はね……寝ている時間が一番好きなんだ」
俺も好きです。寒い朝、暖かい布団の中で二度目なんて最高だ。
「もう癖の様な物で、他人の顔色なんて見ないようにしようと思ってもついその感情を読んでしまう。寝ている間は他人の感情に触れなくて済むから楽なんだよ。実家にいると『寝てばかりいないで嫁の一人も連れてこい』と夜毎に晩餐会へ連れ出された。騎士として魔物に苦しめられる人々を励ましながら、夜は安全な場所で贅沢三昧の貴族の相手だ……精神をやられて次第に一番安らぎである筈の睡眠すら奪われていき、騎士団を抜け、穀潰しとして生きてきた」
まさに転落人生。
もう少し不真面目なら楽に生きれただろうに……ドSだが心根は優しい人なのか?
「数日前、レフが突然訪ねてきて僕にユノスを征服しろと要求してきた。その時は何を馬鹿な事をと当然断ったさ。ユノスと言えばアボブールの端も端、背後に迫るのは未開の土地だけ、未知との遭遇で名を上げようとする冒険者ならともかくわざわざ出向く意味がない」
未知との遭遇……ユノスの街ほんと底辺……ルノさんに拾われてなかったら俺どうなってたんだろうな。
少し遠くを眺めながらレイニート様の一人語りに耳を傾けていたが、レイニート様また椅子から立ち上がり俺の前までやってきた。立ったり座ったり忙しない人だと思いながら、気付かれない程度に少し体をルノさんに近づけた。
「はは、警戒してるね。良い目だ……ゾクゾクするよ。だが恋人の前で他の男を誘うのは感心しないな」
俺がどんな目をしているかわからないが、確実に誘ってはいない。むしろ寄るなと思っている。
心根は優しいかもしれないがドSだ。
「……ルノさん、帰りたいです」
聞こえるだろう事を想定して、聞こえない様にルノさんに小声で伝えた。
「ははは、これからが本題なんだからもう少しゆっくりしていきたまえ」
「っ!!」
急に何かを投げられて反射で体が逃げをうったが、俺にぶつかる前にルノさんの手で止められていたそれは……枕?
「渋る僕にレフは無言でこれを僕に差し出してきた。手に取り、そして頭を乗せてみて僕は驚いた。その肌触りは柔らかなコットコットの皮の様にさらりとしていながら、ハイモーチュットの様にしっとりと肌に馴染む。頭を沈めた感覚はまるでポルポルボルの雛になって親鳥に包まれたかの様な安心感、気が付くと俺は庭の隅で眠りに落ちていた」
やっぱりレイニート様の例え話はわかりづらいけど、ルノさんから枕を奪い返したレイニート様は恍惚の表情で枕に顔を埋めている。鑑定すると確かにレフさんに作った俺のお手製枕だった。
「目が覚めると既にレフの姿はなかったが、眠りに落ちる直前……レフの目はこう物語っていた『俺らの街にはこんな高級枕をお手製できる腕が良く可愛くなおかつ気立てのいい職人がいる。この職人の作る新具一式を試してみたくはないか?だが今ユノスは壊滅状態で魔物がまたいつ襲ってくるかもわからない……このままだとその伝説の職人も命を落としてしまうかもなぁ』と……と、いうわけで僕についてくると言ってくれた者を連れて親が止めるのを振り切って飛び出してきた」
レフさんそこまで目で語れるのか、それともレイニート様が妄想癖なのか。
とりあえず『お手製』がバレてたわけではなく、俺が高級寝具をお手製している職人だと思っている様だ。
レフさんにはスキルの話はしていないが、あの人気付かないうちに後ろに立ってたり気配がないから見られてたんじゃと心配したよ。
「それぐらいの理由でと思ったか?だが睡眠は必要だぞ……不眠のせいで精神はさらにすり減り悪循環だ」
「それはそうですが……」
不眠症になるほど精神の繊細な人には思えないのだが……という正直な感想は飲み込んだ。
「必要な素材があればもちろん用意する。君が僕の為に寝具の制作を約束をしてくれるならば、僕は君が安全に暮らせる街を用意しよう」
安心に暮らせる街って自警団にちゃんと仕事させてくれるってことか?
領主が隊長と仲良しなら警備隊と自警団がいがみ合う事も無くなるだろうし……領主自体は不穏だけど街は平和だ!!
「ぜひご用意させてください!!腕によりをかけて最高傑作を仕立てさせて頂きます!!」
「良い返事だ……ついてきたまえ」
満足そうに笑うとレイニート様はホールの外へ俺たちを連れ出した。
ーーーーーー
後について到着したのは屋上、というか屋根の上。
「レ……レイニート様……こんな所に何の用が……」
何故わざわざ屋根の上……結構な勾配だし風は強いし高くて怖い。
少し小高い場所に建ち、他の家より豪華な屋敷は街を一望できて眺めはいいが、眺めが良すぎて、せめて手すりのある場所がいい。
俺はがくがく震える足で必死に足裏で屋根を捕らえながらルノさんの体にしがみついているけれど、ルノさんもレイニート様も足の裏から刃でも出して屋根に突き刺さっているんじゃないかというぐらい体がブレない。
ルノさんに抱いてあげようかと言われたけどそれはそれで足が地に着いていないのは不安だから遠慮した。
「農地まで入れると結構な広さだな」
「レイニート様、くれぐれもご無理は……」
「おいおい、誰に言ってる。現役ではないが『呵拷の土竜』は健在だぞ」
呵拷の土竜……土竜……もぐら。
死神や野獣に比べて可愛いな。などと、吹きっさらしの高所に肝を冷やしながら考えていると、レイニート様は片膝を着いて右手を屋根に押しつけた。
「シーナ君、僕からの報酬だ。受け取るがいい!!」
レイニート様がそう大声を出した瞬間に地鳴りが聞こえ徐々に大地が震え始め、俺は必死にルノさんの体にしがみついた。
鳴り止まない地響きに恐る恐る目を開けるて覗き見ると、まあ、何ということでしょう。立派な城壁が地面からニョキニョキと伸びてきているではありませんか……怖いのも忘れてその光景に見入っていると、城壁があっという間に街を取り囲んでしまった。
ゲームの世界の様な城塞都市が出来上がっていた。
「口開いているよ」
いきなり口に指を入れられてハッとなる前にオエっとなり涙目になったがレイニート様を睨みつけた。開いてたからって何故指を入れる!?
「流石です。お変わりないようで安心しました」
俺を背中を抱きしめたままルノさんが頭を下げるものだから、体が傾き、高いのを思い出して慌ててしがみつきなおす。
「怖かった?レイニート様は土魔法の第一人者で世界の地形すら変えてしまう実力の持ち主なんだ」
怖いのは魔法より屋根の上というこの状況です。落ちない様にルノさんにしがみついている手に更に力を込めた。
「これで外から魔物が侵入して来る事はないはずだ。まだ暫くは一人で出歩くのは無理だろうが、教会の方もまあ……徐々に街も良くなっていくだろう。シーナ君、君の寝具楽しみにしているよ」
対価が大きすぎる気がするんだけど……本当に寝具セットだけでいいのかな。
「シーナ君、僕は昔ルノルトスに『僕には君が心の無い魔物に見える』と言った事がある。ルノルトスは戸惑いもせずに『俺もそう思います』と答えたよ……今同じ事を僕が言ったらルノルトスはなんと答えるだろうね」
そういう話はルノさんのいない所でするのが普通では……ルノさんは特に気にしている様子はないけれど、どう感じているんだろう。その微笑みから全てを読み取るには俺はまだまだ研究不足だった。
「それも含めての報酬だ」
そう言うとレイニート様は屋根から飛び降りた。
俺は悲鳴を上げて腰が抜けてしまったが、下に広がる庭の真ん中に止まった馬車の前でレイニートさんは何事もなくおいでおいでと手招きをしている……。
「ル……ルノさん……まさかですよね?」
「はあ……」
頭をフル回転させてあの雑巾達が自分の身に起こす悪い事態を捻り出そうと唸る俺の横でルノさんが盛大な溜め息を吐いた。
「レイニート様、あまりこの子を苛めないで下さい。真面目で優しい子なのですから」
「ん?そうなのか?ガイトドフ殿が苛めると喜ぶというから、せっかく考えておいたのにな。良い玩具が見つかったと思ったのに……残念だ」
「喜ばねぇよっ!!」
ついツッコミを入れてしまい慌てて口を押さえた。
流石に貴族にツッコんでは口を慎めとか怒られる。
「良い、気にするな。楽にしてくれ、僕も堅苦しいのはあまり好きでは無いし元上司と元部下の大切な子だからな。苛めはするが殺しはしないよ」
「シーナ、レイニート様は俺がまだ騎士団にいた頃の上司で隊長の部下だった人なんだ」
「よろしく」
そしてレフさんのご友人と……友人の友人という事で、出来れば苛めも止めてください。
隊長とレノさんの中間管理職か、一筋縄では行かないのは理解できた。
「まあ冗談は終いにしてして、本題に入ろうか……僕は三男で引き継ぐ領地も無く実家で肩身の狭い思いをしていたが、ここは良いね。煩い親も煩い貴族もいない……前領主が最低だった分、普通にしてれば街の人間から不満は出なさそうだ」
「はあ……そうなん……ですかね?」
俺は正直前の領主をよく知らない。
他の街も知らないし比較がなぁ……。
「今日君を呼んだのは決して君で遊ぶ為じゃない」
それは良かったです。そんな事の為だけに呼ばれたんだとしたらどんだけ暇人なんだと思うよ。
悪事を企んでいる様子はないけれど『お手製』について知っているのは事実。
何をどこまで知っているのか……もしあの事まで知られていたら……僅かに緊張しながらレイニート様の言葉を待った。
「僕はね……寝ている時間が一番好きなんだ」
俺も好きです。寒い朝、暖かい布団の中で二度目なんて最高だ。
「もう癖の様な物で、他人の顔色なんて見ないようにしようと思ってもついその感情を読んでしまう。寝ている間は他人の感情に触れなくて済むから楽なんだよ。実家にいると『寝てばかりいないで嫁の一人も連れてこい』と夜毎に晩餐会へ連れ出された。騎士として魔物に苦しめられる人々を励ましながら、夜は安全な場所で贅沢三昧の貴族の相手だ……精神をやられて次第に一番安らぎである筈の睡眠すら奪われていき、騎士団を抜け、穀潰しとして生きてきた」
まさに転落人生。
もう少し不真面目なら楽に生きれただろうに……ドSだが心根は優しい人なのか?
「数日前、レフが突然訪ねてきて僕にユノスを征服しろと要求してきた。その時は何を馬鹿な事をと当然断ったさ。ユノスと言えばアボブールの端も端、背後に迫るのは未開の土地だけ、未知との遭遇で名を上げようとする冒険者ならともかくわざわざ出向く意味がない」
未知との遭遇……ユノスの街ほんと底辺……ルノさんに拾われてなかったら俺どうなってたんだろうな。
少し遠くを眺めながらレイニート様の一人語りに耳を傾けていたが、レイニート様また椅子から立ち上がり俺の前までやってきた。立ったり座ったり忙しない人だと思いながら、気付かれない程度に少し体をルノさんに近づけた。
「はは、警戒してるね。良い目だ……ゾクゾクするよ。だが恋人の前で他の男を誘うのは感心しないな」
俺がどんな目をしているかわからないが、確実に誘ってはいない。むしろ寄るなと思っている。
心根は優しいかもしれないがドSだ。
「……ルノさん、帰りたいです」
聞こえるだろう事を想定して、聞こえない様にルノさんに小声で伝えた。
「ははは、これからが本題なんだからもう少しゆっくりしていきたまえ」
「っ!!」
急に何かを投げられて反射で体が逃げをうったが、俺にぶつかる前にルノさんの手で止められていたそれは……枕?
「渋る僕にレフは無言でこれを僕に差し出してきた。手に取り、そして頭を乗せてみて僕は驚いた。その肌触りは柔らかなコットコットの皮の様にさらりとしていながら、ハイモーチュットの様にしっとりと肌に馴染む。頭を沈めた感覚はまるでポルポルボルの雛になって親鳥に包まれたかの様な安心感、気が付くと俺は庭の隅で眠りに落ちていた」
やっぱりレイニート様の例え話はわかりづらいけど、ルノさんから枕を奪い返したレイニート様は恍惚の表情で枕に顔を埋めている。鑑定すると確かにレフさんに作った俺のお手製枕だった。
「目が覚めると既にレフの姿はなかったが、眠りに落ちる直前……レフの目はこう物語っていた『俺らの街にはこんな高級枕をお手製できる腕が良く可愛くなおかつ気立てのいい職人がいる。この職人の作る新具一式を試してみたくはないか?だが今ユノスは壊滅状態で魔物がまたいつ襲ってくるかもわからない……このままだとその伝説の職人も命を落としてしまうかもなぁ』と……と、いうわけで僕についてくると言ってくれた者を連れて親が止めるのを振り切って飛び出してきた」
レフさんそこまで目で語れるのか、それともレイニート様が妄想癖なのか。
とりあえず『お手製』がバレてたわけではなく、俺が高級寝具をお手製している職人だと思っている様だ。
レフさんにはスキルの話はしていないが、あの人気付かないうちに後ろに立ってたり気配がないから見られてたんじゃと心配したよ。
「それぐらいの理由でと思ったか?だが睡眠は必要だぞ……不眠のせいで精神はさらにすり減り悪循環だ」
「それはそうですが……」
不眠症になるほど精神の繊細な人には思えないのだが……という正直な感想は飲み込んだ。
「必要な素材があればもちろん用意する。君が僕の為に寝具の制作を約束をしてくれるならば、僕は君が安全に暮らせる街を用意しよう」
安心に暮らせる街って自警団にちゃんと仕事させてくれるってことか?
領主が隊長と仲良しなら警備隊と自警団がいがみ合う事も無くなるだろうし……領主自体は不穏だけど街は平和だ!!
「ぜひご用意させてください!!腕によりをかけて最高傑作を仕立てさせて頂きます!!」
「良い返事だ……ついてきたまえ」
満足そうに笑うとレイニート様はホールの外へ俺たちを連れ出した。
ーーーーーー
後について到着したのは屋上、というか屋根の上。
「レ……レイニート様……こんな所に何の用が……」
何故わざわざ屋根の上……結構な勾配だし風は強いし高くて怖い。
少し小高い場所に建ち、他の家より豪華な屋敷は街を一望できて眺めはいいが、眺めが良すぎて、せめて手すりのある場所がいい。
俺はがくがく震える足で必死に足裏で屋根を捕らえながらルノさんの体にしがみついているけれど、ルノさんもレイニート様も足の裏から刃でも出して屋根に突き刺さっているんじゃないかというぐらい体がブレない。
ルノさんに抱いてあげようかと言われたけどそれはそれで足が地に着いていないのは不安だから遠慮した。
「農地まで入れると結構な広さだな」
「レイニート様、くれぐれもご無理は……」
「おいおい、誰に言ってる。現役ではないが『呵拷の土竜』は健在だぞ」
呵拷の土竜……土竜……もぐら。
死神や野獣に比べて可愛いな。などと、吹きっさらしの高所に肝を冷やしながら考えていると、レイニート様は片膝を着いて右手を屋根に押しつけた。
「シーナ君、僕からの報酬だ。受け取るがいい!!」
レイニート様がそう大声を出した瞬間に地鳴りが聞こえ徐々に大地が震え始め、俺は必死にルノさんの体にしがみついた。
鳴り止まない地響きに恐る恐る目を開けるて覗き見ると、まあ、何ということでしょう。立派な城壁が地面からニョキニョキと伸びてきているではありませんか……怖いのも忘れてその光景に見入っていると、城壁があっという間に街を取り囲んでしまった。
ゲームの世界の様な城塞都市が出来上がっていた。
「口開いているよ」
いきなり口に指を入れられてハッとなる前にオエっとなり涙目になったがレイニート様を睨みつけた。開いてたからって何故指を入れる!?
「流石です。お変わりないようで安心しました」
俺を背中を抱きしめたままルノさんが頭を下げるものだから、体が傾き、高いのを思い出して慌ててしがみつきなおす。
「怖かった?レイニート様は土魔法の第一人者で世界の地形すら変えてしまう実力の持ち主なんだ」
怖いのは魔法より屋根の上というこの状況です。落ちない様にルノさんにしがみついている手に更に力を込めた。
「これで外から魔物が侵入して来る事はないはずだ。まだ暫くは一人で出歩くのは無理だろうが、教会の方もまあ……徐々に街も良くなっていくだろう。シーナ君、君の寝具楽しみにしているよ」
対価が大きすぎる気がするんだけど……本当に寝具セットだけでいいのかな。
「シーナ君、僕は昔ルノルトスに『僕には君が心の無い魔物に見える』と言った事がある。ルノルトスは戸惑いもせずに『俺もそう思います』と答えたよ……今同じ事を僕が言ったらルノルトスはなんと答えるだろうね」
そういう話はルノさんのいない所でするのが普通では……ルノさんは特に気にしている様子はないけれど、どう感じているんだろう。その微笑みから全てを読み取るには俺はまだまだ研究不足だった。
「それも含めての報酬だ」
そう言うとレイニート様は屋根から飛び降りた。
俺は悲鳴を上げて腰が抜けてしまったが、下に広がる庭の真ん中に止まった馬車の前でレイニートさんは何事もなくおいでおいでと手招きをしている……。
「ル……ルノさん……まさかですよね?」
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