EDGE LIFE

如月巽

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Case.01 影者

東都 中央地区α- 十一月二日 午前九時十三分

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 片耳に入れた無線イヤフォン越しに、玄関先のやりとりが聞こえる。
 使用したダミーのハンディカードリーダーからカード情報を消去し、運転していたタクシーのドライバーシート下から自身の武装を取り出す。
 低い植え込みを飛び越え、依頼人が呼び出された加害者の自宅庭へと入る。

─ 昨晩の指示連絡を受けた後、夜間の内に渚とともに高遠の家を訪れた疾斗は、大体の間取りを確認していた。
  万一に備え都築に連絡を取り、高遠が根城としている姫築家の固定電話と加害者個人の携帯をハッキングし、全ての連絡が自らの携帯に入るよう遠隔操作をしてもらっていたのだ。

 記憶を頼りにリビングのある方へと向かい、窓から中の様子を覗く。
窓硝子を軽く叩けば、床に倒れた渚は音に反応するが、その場で体を揺らすだけで動けない様子が見える。
(…なんだ?)
 頭を除いた全身は透けた黒い膜に覆われている。その膜に床へと引きつけられているのか、踠いても起き上がれない様だった。
(拘束されているか…仕方ない)
『─、後にして…』
 イヤフォンに聞こえる音へ耳を傾けつつグローブを嵌め、レッグホルスターを右脚へと固定し、片手銃を引き抜く。
 変装していたとは言え、ブーツを履いていなかった事を僅かに後悔しながらも、銃のセーフティロックを確認して、銃身を握る。
『…つかぬ事をお聞きしますが、その【お客さん】と言うのは』
 無線越しに聞く実兄の声を合図に、銃を握った腕を振りかぶる。

「手荒なのは許せよ…!」
『姫築 渚さん、でしょうか?』



─ ガシャン!



 遠心力を乗せた銃の台座で強化硝子を叩き割り、数秒遅れて破砕音が響く。
 すぐさま窓鍵を開け土足のまま渚へと駆け寄れば、覆っていた黒膜は溶けるように消え失せる。
入り込んだ大量の酸素に噎せる彼女の体を抱え起こし、その背を摩った。
「っアンタ誰?!」
 キン、と響く甲高い音が耳を突き抜け、反射的にイヤフォンを外し正面へと顔をあげる。
 見れば、驚愕と憤怒の色を浮かべた娘が此方を憎々しげに睨めつけ、漸く咳が落ち着いた渚へ今にも襲いかかりそうな気配を纏っていた。
「お前に名乗る名など無い」
「名乗ったところで、殺す気でいるだろうしなァ?」
 悠々とした動きで高遠の背後を取った黒服の男が口角を上げる。
「なっ、さっきの!」
「今どきステンレス製チェーンで防犯なんて甘いんだよ、工具一本ボルトクリッパで一発だぜ?」
 突然現れた男に注意が向き、振り返ったのを見計らい娘の両腕を後ろ手に拘束する。
 床へと組み伏せるも、高遠は金切り声を上げて振り解こうと暴れ踠き、耳障りな高音に耐えながら手首を片手で掴み、背を抑え込む。
「離っ、して!ふざけんなっ!!」
「やーれやれ…随分と威勢が良いもんだ。つか、数十分前に聞いた声くらい覚えといた方がいいぜ、お嬢ちゃん」
 喚き叫ぶ高遠の頭を空いていた片手で鷲掴み強引に顔を引き上げ、しゃがみこんだ男と視線を合わせさせる。
 自らの黒髪へ手を埋めて喉奥で笑いながら、男が無造作に頭を引けば、深緑色の髪が流れた。



**********
 被っていたウィッグを掴み外し、手櫛で髪をざっくりと直しながら、唖然とする娘に笑みを見せる。
「悪ィな、俺の相棒が容赦なくて。仕事柄そういうモンだと思ってくれや」
 疾斗によって押さえ込まれた高遠に言い放ち、灰にまみれた渚へコートを着せかけてやると、目に入れていたカラーコンタクトを外して娘を見やる。
「っ、離してよ!一体アンタ達なんなの!?」
 押さえられて尚も暴れ続ける娘に呆れ、実弟へ拘束を強めるよう視線を送る。
 その意図を汲んだのか、疾斗は首肯することもなく手首への圧を更に上げ、高遠は暴言の羅列を途切れさせて呻きへと声を変えた。
「いっ…ァアぅ…」
「女で良かったなァ?野郎だったらこんな生温い拘束じゃ済まさねェぞ?」
「ふ、ざけ…な……!こ、なコト、して…良い、とおも、って…」
「親に成り代わり、挙句に子どもを殺めようとする事を良いと思っているのか?」
 任務中に感情を表に出す事はあまり無い疾斗が、その声に憤怒を孕ませ、高遠の言葉を借りながら静かに問い質す。
 唸り続けていた娘にもその怒りは伝わったのか、息を呑む音が微かに聞こえ、痛みを堪えながらも抵抗を続けていた体の動きを弛ませると、顔を伏せた。
「旦那が外で待ってる、今のうちだ」
 身体を屈めて渚の耳元へ指示を落とせば、困惑した様子で顔を上げて見つめられる。
「今この場に居られちゃ困るんだ、行け」
  語気を強め、足元に散る硝子片を蹴り払いながら渚を窓外へと押し出す。
 振り返ろうとする彼女へ敷地の外へ出ろと手を払い背を向けると、その意図を知ったように頷き一礼して庭から出て行く。
 その姿を横目で見届け、二人のいる方へ向き直った疾風は、無理やり身体を引き起こされた高遠の正面で眼を眇めた。
「残念だったな、思い通りにいかなくて」
  不服そうに眉を寄せ、奥歯を噛みしめながら俯きつつも睨み付けてくる娘の顎を強引に引く。
「人と話す時は目を合わせるモンだ、高遠静瑠」
「触んじゃ、無いわよ…変人管理人…っ!!」

 殺気に似た気配を感じた瞬間、彼女の体下から影が泡立ちながら広まり、回避行動に出る間もなく目前が黒に染め上げられる。
 手首と背面への圧迫感と共に視界に色が戻り、光の眩しさに瞬きながら前を見れば、奇妙な笑みを浮かべた自分自身が目に映った。


「形勢逆転ねぇ?変人野郎」


 聞き慣れた自らの声が、あからさまな女言葉で借体の耳を通った瞬間、あまりの気色悪さに全身へ悪寒が突き抜ける。
 拘束し続けている疾斗もそれは同じだったのか、圧迫され続けていた手首に僅かながらも血流を感じ、疾風は宿主の身体で首を回した。
「………どうよ?」
「無いな」
「だよな」
 拘束が解かれると同時、頭一つ分違う自分の身体へと突進する。
 突然の行動に反応が遅れた高遠が体を引くが、勢いに任せて突き押せば、そのまま後方へと倒れこみ後頭部を強かに打つ。
「痛…った…!!」
「へぇ、痛いか。痛覚死んでるわけじゃねェんだな」
 肉体が変わったことで、力や手足の長さは劣っているものの、動くことに支障は感じない。
 すぐさま立ち上がり、頭を振り睨め付ける高遠へ「早く起きろ」と手招いて挑発すれば、怒りの沸点が低いのか逆上し、此方へと向かってくる。
 自分では取らない行動ばかりが目に映り、隙の大きな攻撃を体を捻りながら避けつつ、疾斗へと一歩一歩近づいてゆく。
「っの……はっ…ちょこまか、するん、じゃ…ないわよ……!」
「おいおい、息切れ早過ぎねェか?」
 ほんの数分で肩を上下させる情けない自分の姿に呆れながら、傍らに立つ実弟を見上げると、憮然とした表情で此方を見下ろしていた。
「悪ィ、見てらんねーから



**********
 肉体を入れ替えられ、先程まで拘束していた娘の姿になった疾風の指示に頷き、重い溜息を吐いて右眼を閉じる。
(早々に戻ってもらいたいものだ…)
 女性言葉を話した実兄の姿に、服の下の鳥肌がいまだに収まらない。
一度たりとも想像すらしたことのなかったその衝撃に、少なくとも数十秒は寿命が縮んだであろう。
 影を使用して相手と入れ替わる以上、疾風の体を自らの手で捕らえたところで、入れ替わられてしまったら、戦況は悪化する一方だ。
 それ故、能力による拘束の案を出したことは理解できるが、その先にどの様な行動を取るつもりなのかが、疾斗には今ひとつ読み取れていない。

(………やればわかるか)

 高遠を見れば、呼吸を整えつつも手を広げて自身の本来の肉体を捕らえようとするも、慣れぬ視界と体に動きへズレが起きているのか、思考に対して行動が伴っていないのが見て取れる。
「こ、っのぉ…!」
「声出すんじゃねー…よ!」
 大振りの平手を軽く避け、隙だらけの足下へと狙いを定めた疾風が脛へと一撃を入れる。
「いっ…た──?!」
 痛烈な衝撃だったのか、声を上げて脚を摩ろうと体を下げようとした瞬間を逃さず、右眼へ瞬時に意識を集中させ、物映さぬ瞳で高遠を捉える。
「な、っに……」
「ナーイスタイミン…グ!」
 加害者宿る実兄の身体が、映像を一時停止するかのようにピタリと止める。
 それと同時、すぐさま攻撃態勢へ転換した疾風が自身の下腹部へと掌底を打ち込み、そのままその手を拳に変えると、骨を打つ鈍い音と共に顎へと一撃を浴びせる。
 元が自身の体だからなのか、実兄は痛みを訴える声を一切聞かず、手加減することなく確実に一撃を叩き込んでゆく。
「ゔ、ぐっ…」
 痛みにもがく事すら出来ず、呻きをあげた高遠を見遣るも、妖しい笑みを浮かべて既に赤く変色した拳を握る。
 弟の自分ですら寒気を感じる異様な気配を感じたのか、仮の宿主は実兄の顔で青ざめながら影を伸ばす。
 有形ではないそれの動きを止めることは出来ず、大風呂敷の様に拡がった黒膜は二人を包み、数秒で掻き消えた。
「っい、痛…ぃ……」
「あ、やべ、目ェ回ってら」
 元の肉体に戻ったのか、娘は青ざめながら涙を浮かべて血の滲んだ左手を摩り、動けずに疾風は意識的に瞬きを繰り返す。
 右眼を閉ざして拘束を解けば、兄は眩暈を鎮めようと片手で両顳顬こめかみを押さえ、深呼吸を繰り返した。
「…加減と遠慮を知らないのか」
「俺の身体に入ったのが運の尽きだ」
 一般人では混乱して自ら圧倒的な不利を招きかねない状況の中、高遠が他人の身体でも能力を使えることを知り、自分でも出来るか試したのだろう。
「あ、アンタ、頭おかしいんじゃないの?!自分で自分を殴るなんて…」
「家族ぶっ潰そうとする奴に言われたかねェよ」
 自らの顔から手を離し、紫水晶アメジスト色の左眼へ照準を浮かばせた疾風が娘を嗤う。
「ひ…」
「痛覚無くとも怖い思いすりゃあ、少しは反省するかと思ってやっただけだったんだわ」
「何、言ってんの……すごく、痛、かっ…」
「らしいな。俺ァこの十年、んで、てっきり外感痛覚麻痺症かと思ってたんだが。悪ィな」
(よくまぁそれだけの嘘が吐ける…)


─ 新堂 疾風は、十年前に大きな精神的喪失が引き起こり、涙と外感痛覚の喪失と引き換えに、通常の能力者以上の能力を発揮することができる先駆喪失者ロストコンジェニターと呼ばれる者になった人物だ。
  動きを止めていたとはいえど、体格や腕力に明らかな差があったにも関わらず、最初の一撃以外は短時間で確実に急所へ入っていた。
  それは、喪失覚醒能力ロストブレイクの一つである【対象の急所位置を見測る力】を用いたのもあるだろう。


 自身の事を知り尽くしている実兄は、説明不要の真実を虚言に置き換えて流暢に話し、片手の痛みを 堪えながら言葉で噛み付き続ける娘を追い詰めてゆく。
「──犯罪者!器物損壊、家宅侵入罪、認可証偽造に暴行、警察に突き出して」
「こちとら東都全域担当の請負屋だ。殺人未遂にDVに拉致、精神的苦痛は傷害に該当するんだったか…」
「……は…?」
「先に俺へ手を出したのはお前さんだから正当防衛。能力使用による場合は、罰則規定がキツいんだぜ?」
「なっ……な…」
「やり過ぎだって言い返したいだろうが、殴打痕は俺にしか残ってない以上、過剰防衛にはならないだろ。何より国家認可証は正真正銘のホンモノだ、偽証だなんて訴えられた日にゃ、俺らがお前を名誉毀損で訴えるぜ?」
 一言噛み付けば数倍に返り討ちにされ、憎々しげに此方を睨む。娘の影が揺らぎ、風呂敷を広げたように黒膜が伸び、疾斗の手足へと絡みついた。
「ッ…か、はっ…?!」
 能力を発動した高遠がむせ込んだと同時、口を押さえる指の隙間から赤い液体が流れ落ち、絡みついた影が音なく爆ぜ消える。
 本人は何が起きたのか解っていないのか、目を白黒させながら自らの手の平を見つめ震えていた。



**********
 威勢を失い項垂れてしまった高遠を拘束しながら、疾斗へ警察へ連絡するよう指示を出す。
 影と体が接していれば能力の発動は可能なようだが、過剰使用による消耗からきた吐血に恐怖心が煽られたらしく、抵抗を諦めて虚ろな表情で床を見つめていた。
「さて…力使えなくなったところで、この騒ぎの原因をお聞かせ願おうかねェ、高遠チャン?」
「っ……」
「何故そんなに姫築飛鳥を殺害したがる?」
 疾斗からの単刀直入な質問に、唇を引き結び沈黙を守ろうとする娘が、薄くあげていた視線を再度外す。
「家族崩壊を望むなら、殺す必要性は無いはずだ」
 淡々とした音で問いを重ねてゆく実弟を、高遠は煩わしげに視線を向ける。
 俯き続けるその顔からは罪悪感を帯びておらず、涙を浮かべているその様子は、親に叱られるのをじっと耐えている子どものようにも見えた。
「……って…いの…」
「物事ははっきり言え」
「っ…あの女とクソガキが悪いのよ!」
 感情を爆発させたかのように声を荒げ、内心に抱く殺気と連動しているのか、娘の影が泡立つ。
「父さんも母さん翔さんも私のなの!元々はあの女だって私のよ?!私以外に見る必要なんてないの!!」
 瞳に溜まり続けていた涙が、子供の言い訳じみた自供とともに流れ出し始める。
「欲しいものは全部買ってくれた、頼んだことはみんなやってくれた。なのに、あの女は翔さんをくれなかった上に、あんなガキ産んで、こっちを見向きもしなくなった!!」
(…こいつは……)
 上の子が、下の子への嫉妬心から湧き上がる我儘以外の何物でもない理由に、思わず唖然とする。
しかし、高遠の持つ飛鳥への憎悪は尋常ではないものらしく、訥々と落ちてゆく言葉の節々には怒りが滲みだしていた。
「父さんも母さんも口を開けば飛鳥飛鳥……翔さんなんて子どもの時は遊んでくれたのに、あいつが生まれてから、うちに来たって全然構ってくれなくなった!」
「……だから、殺したかった、と?」
「そうよ!あいつが幸せを全部奪ったんだもの!あんなクソガキ、居なくなって当ぜ──」



- パンッ



 乾いた音が、涙声が落ちていた部屋へと響く。
「親や親戚をなんだと思ってんだ」
 小学生よりも幼稚すぎる動機と、あまりにも身勝手が過ぎている見解に、疾風は衝動的に高遠の頬を打っていた。
「な、に…」
「身内ってのは、お前の奴隷でも執事でもねェんだぞ」
「そんなの分かって」
「解ってねェからいろんな人間苦しませたんだろ、クソガキが!」
胸奥から湧き上がる憤怒と呆れを音に変え、娘を見据える。
 なおも都合のいい言い訳を紡ぎ続けようとしていた高遠は、疾風の声量に体を硬直させて目を見開いた。
「自分だけ見てくれりゃ良い?飛鳥がお前の幸せを奪った?悲劇ぶるのも大概にしろよ、ただ単に自分の思い通りにならない事に癇癪起こしてるだけじゃねェか」
「違う!」
「違かねェよ」
 反射的に出たであろう否定を否定で斬りつければ、娘の影が再度揺らぐ。しかし入れ替えが出来るまでには回復していないのか、影を伸ばせば口角から血が溢れ、口を一文字に引き締めた。
「身内に子どもが生まれりゃ面倒を見るようになるのは自然な事。まして、お前の両親は子育てについての先輩な上に、お前の母親と叔母さんは姉妹だ。唯一の肉親を気に掛けるのは別におかしい事じゃねェ」
「っ……」
「それにな、姫築 翔は高遠 渚の旦那であり、飛鳥の父親なんだよ。お前はあくまで親戚の子どもだ」
「そ、んなわけ…」
「奪われたも何も最初ハナっからお前のモンでもなんでもねェ。ただの、勘違いだ」
 苦々しく顔を歪め、歯を食い締めて首を振り続ける高遠の理想論を、一つ一つ一般論の言の刃で切り刻む。
 突き付けた現実論を認める気など毛頭ないのだろう。再度滲み始めた涙を堪え、顔を赤らめさせながら微かに否定をつぶやき始めると、疾風へ発言撤回を求める視線を投げつけてくるが、それを軽く受け流す。
 未だ自らの悪行を理解せず抗議を続ける娘の愚直さに、怒りを通り越して嘲笑が込み上げてくる。
「…疾風」
 疾斗に呼ばれ、息を一つ落として顔を上げれば、割れた窓硝子の外に赤いランプが回っているのが目に映る。
「迎えだ、せいぜい警察あちらさんに怒られてこい」
 今だ睨めつける高遠の後ろ首を掴めば、体を捻り抵抗を見せる。
 問答無用に廊下を引きずり、玄関先へと突入してきた数人の警官へと引き渡し、一礼とともに差し出された大判の封書を受け取ると、振り返る事なく車へと戻った。
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